Fへの挑戦   作:黒太陽

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「今回は超大型相手じゃあない!大砲は命中に期待出来ないから撃つだけ無駄だ!だからお前達は教えたバリスタに集中しろ!俺が撃龍槍を担当する!!」

 

「さっきも言ったがバリスタは放物線を描く!近くならいいが遠くなら照準より高めで撃て!」

 

上位ハンターの命でクシャルダオラ襲来までにバリスタの弾を手分けしてかき集めている

 

「お前等知ってるか?採取する時はしゃがむと速くなるんだ、剥ぎ取りの時にも応用出来るから覚えといて損は無いぞ~」

 

男は得意気に講釈を垂れている

 

「はあ……」

 

「あそう……」

 

一緒に集める下位ハンター2人は気の入っていない返事を返す

 

(うざ……)

 

(死ね……)

 

2人はかつて男を嘲りG級3人に教育されたアベックハンターだった

 

(知ってるっての……)

 

(居るよねこういう先輩風吹かすヤツってどこにも)

 

教育の成果か不十分だったのか表だって男を貶すわけではないが内心はバカにしている、表だって貶さないのはG級3人が怖いから

 

そして関わるなとのギルドからの命令だけはしっかりと叩き込まれたので本当に最低限の会話しかしない

 

「それとなぁ……」

 

男は気の無い返事など何も気にせず講釈タレゾウになっていた

 

これもG級3人と受付嬢と以外に話さなかった反動であった

 

「うーし!持てるだけ持てたか?んじゃ配置に着くか!」

 

「うーす」

 

「はーい」

 

各々に割り当てられたバリスタへ向かい準備が完了した

 

「……うおっ」

 

突如、砦に吹く風が異様に強くなった

 

「お出ましか……!古龍様の……!」

 

クシャルダオラの襲来を強く予感させる強風、その勢いは1秒経つ毎に強くなり、1分が経つ頃には暴風へとなっていた

 

 

「来るぞッ!!」

 

 

砦の広い迎撃地帯の中心でギルドナイトが叫んだ声はこの暴風で聞こえていたのかさだかではなかった

 

 

 

「グオオオオオオオオッ!!」

 

 

 

されど天から轟くその雄叫びがハンター達に古龍・風翔龍クシャルダオラの出現を否応にも認知させた

 

「バリスタ撃て!!」

 

ギルドナイトの合図で男を含めた3人がまだ遠目ながらこちらに向かってくるクシャルダオラへバリスタ弾を一斉に撃つ

 

「もうちょい上か……!」

 

練習はしたがまだ完全に慣れていない男のバリスタ弾はクシャルダオラの下方へ流れて行く、アベックハンターの2人の弾も同様

 

「こんなもんか……?」

 

先の軌道からクシャルダオラの接近分も計算し感覚で照準を合わせ撃つ

 

「当たっ……」

 

上手くいきクシャルダオラに着弾したかと思ったがクシャルダオラの纏う風鎧にバリスタ弾は弾かれてしまった

 

(ちっ……!頭に当てなきゃ意味ねぇか!)

 

次は頭に狙いを定め次弾を調整し、撃つ

 

 

ガンッ!

 

 

男の放ったバリスタ弾は見事にクシャルダオラの頭に命中した、弓を扱う故のエイムの良さが活かされた

 

だがそのバリスタ弾は刺さる事無くその強靭な龍鱗に弾かれてしまっていた

 

「効かねぇじゃねぇかよ!?」

 

男がイラつき気味に愚痴った直後、クシャルダオラの飛行軌道がブレた

 

(効いてんのは効いてんのか……嫌がらせ程度には)

 

全くの無意味ではないと知り男は次弾の狙いを定める

 

「ッ!?」

 

その直後にクシャルダオラの飛行速度が急激に上がり男の予測を振り切り迎撃地帯へと着地した

 

「ちっ……!」

 

すぐさま照準をクシャルダオラに合わせるが既に遅く、その周囲にはギルドナイト達4人が囲っていた、これでは考え無く撃つと味方のハンターに当たりかねない

 

「……任せたぜ、隙あらば撃ってやるからよ……まっお手並み拝見ってとこだな」

 

自分よりも上であるハンター達の邪魔をしないように様子を見守る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

バリスタをいつでも撃てるように構えながら男は観察していた

 

(なるほどね、見た目や目を引く風鎧に気を取られるがよくよく見りゃ動きは牙竜種に近いな、翼が生えてブレスも出せる空飛ぶ牙竜種……簡単に言やぁこんな感じか)

 

4人と戦うクシャルダオラの動きを一番良い所から逐一観察出来ていたのだ

 

「しっかし……」

 

それは良いが男には疑問があった

 

(なんか弱くねぇかあの2人……?)

 

クシャルダオラに苦戦しているのも同時に見てしまうから

 

(あれ?G級って最高クラスだよな?んで隊長は口振りからG級よりも偉いハンターの筈なんだが……)

 

男の疑問は深まるばかり

 

(前に見たあのハンター達の方が凄かったよな絶対……)

 

強烈な猜疑の理由

 

それは男が知る由もない事ではあったが昔に目隠しが外れた時に偶然見てしまったハンター達がFクラスの最前線で戦うハンター達だったから

 

本家の性能を遥かに上回るF規格の武器装備からなる攻撃と動きは比較するのが烏滸がましいレベルに段違い

 

それを見てしまっていてはレベルが低いと感じるのは当然の事だった

 

「クシャルダオラが強過ぎんのか……?強過ぎてそう見えるだけか……?古龍だもんな……この距離じゃわからねぇ何かがあんのかもしれねぇ」

 

疑問に答えを見つけようとそう考えるも無論、そんなモノは無い

 

クシャルダオラはそれ以上でもそれ以下でもない

 

男が見たままが全てである

 

(負けたり……しねぇよな?)

 

そう思うまでに4人は苦戦しているように見えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウオオッ!!」

 

もう幾度にもなる攻勢

 

G級ハンターの太刀の一閃がクシャルダオラの頭に命中する

 

「ヴゥ……!?」

 

「ッ!今だ!デヤァ!!」

 

怯んだ隙にギルドナイトが双剣の連撃を叩き込む

 

 

「……グオオオオオオオオッ!!」

 

 

クシャルダオラが咆哮をあげ頭上へ跳び上がった

 

「ムッ……」

 

そして翼を羽ばたき上空へ浮かんで行く

 

「掛かったな!!」

 

ギルドナイトが機を見て笑みを見せる

 

戦いの内に砦擁壁のある部分に追い詰めていた4人はクシャルダオラの上空浮遊を待っていたのだ

 

 

「今だ!!やれッ!!」

 

 

その合図に準備していた上位ハンターが装置を起動する

 

 

 

ドガンッ!!

 

 

 

鈍く巨大な金音を響かせ、この町とギルドが誇る対龍最終兵器・撃龍槍がクシャルダオラに直撃した

 

 

「!!?」

 

 

その威力は超絶の一言

 

クシャルダオラに声すらあげさせず迎撃地帯の中心まで打ち飛ばし、動きを止めさせたのだ

 

 

 

「おー!やったやった!やりやがった!アイツ等の実力かはさておいてやりやがった!よしよし!」

 

男も無事迎撃が済んだと頷いている

 

 

 

 

 

「……流石は鋼龍とも称される古龍、撃龍槍ですら貫けなかったか……だがその凄まじい衝撃には耐えられなかったようだな」

 

ギルドナイトを筆頭に4人が討伐したクシャルダオラの元へ向かう

 

 

風が吹いている

 

 

「剥ぎ取っていいんだよな?」

 

「ああ、構わない……協力してくれた君達への権利だ」

 

 

風は……まだ止んでいない

 

 

 

 

「……!?」

 

今だ止まぬ風の違和感と強烈な悪寒を感じた男は声を張り上げた

 

 

「おい逃げろ!!まだ死んでないぞソイツはッ!!」

 

 

風が男の声を搔き消し、届かない

 

 

 

 

「グッ……」

 

鳴り動く風翔龍の胎動

 

 

「グオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

 

風は吹き荒れる

 

「なっ……!?バカな!?まだ生きて……!?」

 

雷雨を交じらせ嵐と変えて

 

 

「うっ……!?」

 

クシャルダオラの一番近くに居たギルドナイトが暴風によろめく

 

「あぁ……!?」

 

次いでG級ハンターがよろめき上位の2人が暴風に倒れる

 

 

「グオアアアアアアアッ!!」

 

 

激昂せしクシャルダオラがその全身から超暴風を放った

 

 

「「うぉおぅはぁあん!!?」」

 

 

ギルドナイトとG級、2人が吹き飛ばされ砦の擁壁にヒビを入れるまでに強烈に叩きつけられ、気絶した

 

「あっ……ひぃ!?」

 

「なっ……あっ!?」

 

飛ばされなかったが恐怖におののく上位2人をクシャルダオラは見下すように睨む

 

「ぎゃ!?」

 

「ぐわっ!?」

 

尾の一薙ぎで打ち払い、飛ばされた2人もまた擁壁に叩きつけられ、気絶した

 

「ガァッ!!」

 

「ちょまっ!?」

 

撃龍槍へ撃たれたブレスが上位ハンター共々吹き飛ばし最終兵器を破壊する

 

 

「グオオオオオオオオッ!!」

 

 

クシャルダオラの怒りの咆哮が鳴り響く

 

 

「や、やられたぞ!?」

 

「ヤバイって!?逃げよう!?」

 

それを見ていたアベックハンターは恐怖に支配され一目散に逃げていった

 

「あーあ……おいおいマジかよ」

 

惨劇の後に残るは男ただ1人

 

「これやっていいのか?後で命令違反で資格剥奪とか言われねぇよな?言われたらじいちゃんに申し訳なくて俺首吊っちまうぞ……」

 

その足は後ろには向いていない、顔と体、そして心も龍の威圧に退く事も背く事も無く、真っ直ぐに見据えていた

 

「まぁこの状況やるしかねぇけどよ……」

 

退けば迎撃失敗となりクシャルダオラによって町が壊滅する、ギルドや何もかもが……

 

今まさに瀬戸際

 

「やるだけやってみるか」

 

だが男に恐怖は無い

 

有るのただギルドに恩を返すという使命感

 

それが男の足を前に進ませ高台から飛び降らせる

 

 

「勝てっかな……」

 

 

男の持つ最大の武器は手に持つ大剣ではなく……

 

不撓不屈の闘志

 

 

 

「グオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

 

 

其処は嵐の中心、龍の棲む風域、則ち死域

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       皚々(がいがい) 焦眉(しゅうび)の急

 

       鍔際(つばぎわ) ()んぬる哉

 

       悲壮 腹を括れば

 

       来ませり 神助の風翔

 

 

      ____________

      ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

        嵐に舞う黒い影  

      △△△△△△△△△△△△

       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回で決着まで書こうと思ったのに書いてたら多くなったので切ります。

最後のは格好良かったのでアニオタwikiさんの項目から拝借させていただきました……クエスト表記の再現だから問題は無いと思いますがマズかったら消します。

Q.このクシャルダオラ上位個体なのに強過ぎね?トップクラス2人含んだ5人倒すとかバグだろ。

A.きっと上位だけど傀異克服極限獰猛歴戦王個体なんでしょたぶん、知らんけど。
ちょっと真面目に答えるとダウンロードするイベントクエストの超強化個体です、マガジンティガとかジョジョブラキみたいなのだと思ってください。

何故そんなのが来るのか?ミラ何とかさん達が関係してるかもしれません。


次回……死闘!?
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