Fへの挑戦   作:黒太陽

23 / 60
外伝 水の王者

 

 

 

 

「あのですねー、ちょっと困った事がありましてねー」

 

受付嬢が男へ相談を持ちかけている

 

「どした?」

 

「とあるクエストなんですがFクラスハンターから匙を投げられて困ってるんです……」

 

「クエスト?何のクエストだ?」

 

「ガノトトスです」

 

辿異(てんい)種か?」

 

「いえ、普通のガノトトスみたいです見た目は……ちなみにFのG級個体です」

 

「ふーん?」

 

男は首を傾げる

 

「今どきのFクラスハンターが負けんのか?」

 

「私もそう思うんですがそうみたいなんです……インチキだ!って怒ってたらしいです」

 

「ふぅん?」

 

やはり男は首を傾げる

 

「よくわかんねぇけど俺がやればいいのか?」

 

「やってくれます……?」

 

「いいぜ、可愛い嫁の頼みとあらぁな!」

 

「もう……じゃあお願いします」

 

「あいよ」

 

男は出発した、裸で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァープォー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お!居た居た!」

 

川で泳いでいるガノトトスを発見、武器はハンマーを担いでいる

 

「……マジで見た感じ普通のガノトトスだな」

 

違和感は感じない、極々普通のガノトトスに見える

 

「どうするニャ?音爆弾使うニャ?」

 

「いんや、まだ気付かれてねぇから釣り上げる」

 

男は竿を取り出し川へ投げた

 

「……っし!食らいついた!」

 

ガノトトスが食らいつき男とバトルを始める

 

「やりやがる!流石はG級だぜ!」

 

「モンスターと力比べ出来る旦那の力と折れない竿の方が不思議ニャ」

 

少しの時間拮抗した状況が続いたが男が力を入れる

 

「どりゃあああっ!!」

 

見事ガノトトスの一本釣りに成功した

 

「っしゃ!こっからが本番だぜぇ!」

 

「援護するニャ旦那!」

 

本格的なバトルが始まった

 

「ウオラァ!」

 

男のハンマーが唸りをあげてガノトトスを打つ、男が使う武器も今やしっかりF規格の武器になっておりメイン武器である大剣とハンマーと弓は結構鍛えてある、そうでなければ裸で勝てる筈もない

 

「イケるぜ!このまま討伐してやらぁ!」

 

手応えを感じ畳み掛けるべく男はハンマーを振るう

 

「おっと!デカ過ぎて尻尾なんざ当たんねぇぞ!」

 

ガノトトスの尻尾薙ぎ払いだがサイズが大きく男の頭上を素通りした

 

 

 

ゴッ

 

 

 

「……あ?」

 

 

 

力尽きました

 

 

「だだだ、旦那ー!!?」

 

 

クエストに失敗しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでだ……どうなってやがる!?」

 

ギルドに帰って来た男は訳もわからず怒っていた

 

「当たってなかった筈だぞ!お前も見てたろ!」

 

「見てたニャー、どうなってるニャー?」

 

「わからねぇ……だが俺はリタイアなんざしねぇぞ!」

 

男はリベンジを誓う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はフル装備だ、絶対ブッ殺す!」

 

「やってやるニャ旦那!」

 

完全装備でリベンジに来た男、今日は大剣を担いでいる

 

「居やがった……お礼参りだテメコラァ!」

 

大剣を構えて足元で溜める

 

「だからテメェはデカ過ぎて当たんねぇって……」

 

ガノトトスがまた回転尻尾薙ぎ払いを行う

 

 

 

ゴッ

 

 

 

「グヘァ!?」

 

男は吹っ飛ばされた

 

「何でだ!?当たってねぇだろ!」

 

「あ、当たってなかったニャ!旦那が突然吹っ飛んだニャ!?」

 

理解出来ない現象に2人は混乱している

 

「ざけんなテメゴラァ!」

 

キレた男がガノトトスを切りまくる

 

「ニャー!」

 

アイルーも攻撃している

 

「タックルだ!避けろ相棒!」

 

「了解ニャ!」

 

ガノトトスが行うタックルをアイルーは華麗に避ける

 

「隙だらけだぜ魚野郎!!」

 

その隙に反対側から切りかかった

 

 

 

ゴッ

 

 

 

男は吹っ飛ばされた 

 

 

「ごふっ!?な、何でだコラァ!!?」

 

明らかに当たってないのに吹っ飛ぶのだ、しっかりダメージは食らっている

 

「わ、わかんないニャ!透明な何かにぶつかったみたいになってるニャ!?」

 

見ていたアイルーもわからない

 

「どうなってやがんだクソッ……」

 

謎の現象に二の足を踏む男へガノトトスは容赦無く襲いかかる

 

「ま、待てコラァ!ぶへっ!?」

 

また当たってないのに吹っ飛ばされる

 

「た、タンマだタンマ!ぐほぉ!?」

 

何故か吹っ飛ばされる

 

「ぜ、絶対当たってねぇ……だろ……」

 

 

 

力尽きました

 

クエストに失敗しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッ!

 

 

男がギルドのテーブルを叩いた

 

「手伝え」

 

飯を食べていた大男達がキョトンと見ている

 

「どうしたんな怒って?」

 

「いいから手伝え!!」

 

「あーん?話が見えねぇな……何があった?話してみろ」

 

男は事情を話す

 

「ゲハハハ!ガノトトスに負けて手伝って欲しいのか英雄様がよぉ~こいつは面白ぇ!」

 

大男は笑っている、ガノトトスに負けて助力を乞う男が面白いのだ

 

「いいから手伝え!」

 

「必死だなテメー、笑わせやがる!なぁ?」

 

大男が小男と女を見る

 

「……もしかしてアレかな?」

 

「かもしれないわね」

 

2人は笑う事なくヒソヒソ話している

 

「手伝えって!」

 

「わーったわーった!俺様が手伝ってやるよ」

 

大男が立ち上がる

 

「あ、そのガノトトスだけど……」

 

小男が何か言おうとするが大男が止めた

 

「俺様だけでいい、魚なんざさくっと倒してやらぁ」

 

「オイさっさと行くぞデブヤロー」

 

「急かすな雑魚野郎が」

 

2人はそのままクエストに行ってしまった

 

「大丈夫かな……」

 

「大丈夫じゃないと思う」

 

心配する2人だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺様がやってやる!テメェは見てろ!」

 

大男が得意のハンマーを持って啖呵をきる、今や大男も立派なFクラスハンターとして装備も充実している

 

「ああ、やってみやがれ」

 

男も了承し腕を組んで見守る構え

 

「速攻で倒してやるぜ!!」

 

大男はガノトトスへ突っ込んだ

 

 

 

ゴッ

 

 

 

大男は吹っ飛んだ

 

 

「げはっ……はぁ?」

 

大男は何が起きたか理解出来ない

 

「?……??」

 

本当に理解出来ない

 

「ぐはっ!?」

 

また当たってないのに吹っ飛ばされる

 

「お、オイ!どうなってんだこいつは!?」

 

「俺が知るか!」

 

男が見守る前で大男は何度も吹っ飛ばされる

 

「ふ、ふざけんなっつーの!?ぐはぁ!?」

 

「俺もやるぞ!ぐへぁ!!?」

 

 

力尽きました

 

クエストに失敗しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの

    クソ野郎!!」」

「あの

 

 

男と大男がテーブルを強く叩いた

 

「許せねぇ……!久々に……キレちまったぜ……!」

 

「ああ……!絶対に許さんぞあの魚野郎……!」

 

2人の怒りは天元突破していた

 

「ねぇ、そのガノトトスなんだけど……」

 

「「知ってんのか!?」」

 

小男が2人に詰め寄られる

 

「た、たぶんだけどね……そのガノトトス、希少種なんじゃないかな?」

 

「「希少種だぁ?」」

 

2人は顔を見合わせる

 

「ガノトトスにんなの居ねぇだろ?」

 

「居ないんだけどね、だけど極たまに妙なガノトトスが出現する噂があるんだよ……見た目は普通のガノトトスなんだけどそれがハンター達の間では希少種って言われてるんだ」

 

「……って事はそのガノトトスってわけか?」

 

「聞いた感じはね、そのガノトトスは噂ではなんでも空間を操る超特異個体らしいんだ、アタリハンテイ力学がどうとか……亜空間タックルなんて言われてる」

 

「亜空間タックルだぁ?何だそりゃ……」

 

正体を知った男と大男だがその怒気は静まらない

 

「まぁいい!希少種だろうが亜空種だろうが関係あるかよ!」

 

「ああそうだ!あの野郎はブッ殺さなきゃ気が済まねぇ!」

 

2人の意思は固い

 

「こうなりゃマジだ、マジであのクソ野郎ブッ殺してやる!」

 

「俺様もだ……!メガネを呼び戻す!お前も手伝え!」

 

「ええ!?別にいいけど……君は休んでて、ごめんよ」

 

「わかった、ユクモ村の温泉に行ってくるから頑張ってね」

 

男達は形振り構わず討伐に乗り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし準備出来たなテメー等!」

 

ベースキャンプで装備を確認する4人

 

「任せろ!」

 

男は弓

 

「なんでボクがこんな事……」

 

メガネはライトボウガン

 

「シッ!あの2人キレてるから合わせないと後でギッタンギタンにされるよ!」

 

小男もライトボウガン

 

「やるぞ!!」

 

大男はヘヴィボウガン

 

「「「オー!!」」」

 

見事なまでに遠距離武器で固めて討伐に乗り出した

 

 

 

 

 

 

「居やがった!全員構えやがれ!」

 

大男の号令のもと、川で泳ぐガノトトスへ全員が武器を構え照準を合わせる

 

「ブッ殺せーーー!!」

 

一斉射撃が始まった

 

「川から出て来たぞ!閃光食らわせろ!」

 

「了解!」

 

小男が閃光玉を投げガノトトスの視界を奪う

 

「撃て撃てー!」

 

距離を離して集中砲火

 

「罠しかけるぜ!」

 

男がシビレ罠を仕掛けオマケに大タル爆弾を置き閃光が解けたガノトトスが行うだろう這いずりの直線上にて待ち構える

 

「掛かった!」

 

「撃て撃てー!ヤレー!ブッ殺せー!」

 

撃ちまくる

 

「もう麻痺るよ……よし!」

 

小男の麻痺弾の蓄積効果が発動しガノトトスは麻痺して動けない

 

「撃て撃て撃てー!くたばれインチキ野郎ー!!」

 

「解けたらまた閃光投げるよ!」

 

無慈悲なハメ

 

無法には無法と言わんばかりのハンター怒りのハメ攻撃

 

 

 

「逃げたぞ!」

 

「追え追え!逃がすな!」

 

堪らずガノトトスは川へ避難した

 

「ちっ、音爆弾で引き摺り出せ!」

 

大男が小男に指示する前で男が川へ乗り出し弓を撃った

 

「オイ、もう背ビレ降りてるから弱ってる、引き摺り出してから仕留めるぞ」

 

「あ~?ちっ……わーったよ!この1発で最後にしとく!」

 

男は弓を放った

 

 

 

メインターゲットを達成しました

 

 

 

「「「あ」」」

 

 

 

ガノトトスは死んだ

 

 

「お前何やってんだぁぁぁ!!」

 

 

大男がキレた

 

水中でモンスターを仕留めた場合、それは川に浮かぶドザエモン

 

それから生まれるのは浮かぶモンスターを剥ぎ取りも何も出来ず眺める虚無時間

 

剥ぎ取りが出来るのはモガの地方で活躍する一部のハンターのみ、当然4人は不可能

 

「い、いいじゃねぇか!倒しに来たんだし、な?」

 

「それとこれとは話が別だバカ野郎!!」

 

剥ぎ取りとはハンター達にとって御褒美のようなもの、狩ったら必ず行わなければならない義務にも近い、倒す事と剥ぎ取りは全く別次元の話なのだ、それが要らない素材だとしても行う礼儀のような行為

 

「どうしてくれんだこのバカ!マヌケ!ドテイノーが!!」

 

「わ、わるかったって……すまん」

 

男も素直に謝る、自分が悪い事をしたと思っているのだ

 

「お前泳いでガノトトス引っ張って来い!早く行け!」

 

「無茶言うなって……わるかったって、な?」

 

謝るも大男の怒りは収まらない

 

「さっさと……行けってんだぁ!!」

 

大男の渾身のドロップキックで男は川へ落とされた

 

「ぶへっ!?オイテメェ!」

 

「早く行け!時間ねぇだろ!」

 

「だから無茶言うなって!無理だって!」

 

 

「オイメガネ!撃て!」

 

「え?当てていいの?」

 

「いいぞ」

 

「オイバカッやめろ!?」

 

 

「誰か石ころ持ってねぇか?ペイントボールでもいい」

 

「持ってるよ~」

 

「やめろやめろやめろー!」

 

 

「あ、良いのあったよ!はいJUMPタル爆弾~!」

 

てってれれってってーててー♪

 

「いいな、よしやれ」

 

「やめろって!俺がわるかったって~!」

 

 

 

 

クエストクリア!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




有名過ぎて公式もネタにしたガノトトスネタです、締めはガノトトスあるある……あのドザエモンを眺める何とも言えない虚無感、懐かしいw

作者は大山のぶ代さん世代です。
言葉のチョイスからわかる通り昔の人です、サードと4は大学生の時やってましたね、懐かしき思い出。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。