Fへの挑戦   作:黒太陽

40 / 60
たまには釣りでもいかが?

 

 

 

とある日の朝

 

 

 

「んむ……朝ふぁ~あ」

 

男は目覚めた

 

「んぅむ……」

 

今日は農場の作業は休みの日

 

(あるぇ……?何かぁ……約束ぅ……してたような……)

 

二度寝にまっしぐら

 

「あ!釣りっ!」

 

男は飛び起きた

 

「旦那~起きてるニャ~?入るニャよ~」

 

ちょうど相棒アイルーが起こしに来た

 

「起きてる起きてる!おっはーてなもんよ!」

 

「……ウソニャ!旦那二度寝するとこだったニャ!」

 

「ち、ちげーし!めっちゃ起きてたし!本気と書いてガチ!」

 

「ウソつくニャ!」

 

「……すんまへん」

 

「いい歳して寝坊するニャんて恥ずかしいニャよ旦那!早く準備するニャ!番長にぶん殴られるニャよ!」

 

「へーい」

 

寝ぼけ眼を擦りながらのそのそと準備する男

 

「さっさとするニャ!!」

 

「イエッサー!」

 

超特急で準備は済まされた

 

 

「おはようです寝坊助さん、皆さん外で待ってますよ」

 

「お父さんおはよー」

 

食卓で受付嬢と娘に迎えられる

 

「朝食どうします?皆さんの分も作りましょうか?」

 

「あーわりぃ、寝坊しちまってよ……穴場狙いに行かなきゃなんねぇんですぐ出る、これだけ貰ってくわ」

 

サンドイッチを数切れ掴み詫びる様に受付嬢の頭をポンポンした

 

「もう……じゃあコレ!私と娘ちゃんと女さんとで作ったみんなのお弁当です!」

 

「あんがとよ!大漁期待しとけ!」

 

弁当を受け取る裸の男を受付嬢は凝視する

 

「……毎度思うんですけど釣りに行くのになんで武器持っていくんです?他の人はフル装備ですし?」

 

「前も言ったろ?何かあった時の備えだ」

 

「要ります?釣りに~?」

 

「万が一っつー事もあんだろ?危険が危ないを予防すんのがそんなに変か?」

 

「むぅ……まぁ確かにそうですけど」

 

「だろ?じゃ行ってくる」

 

微妙に納得がいっていない受付嬢をスルーして男はサンドイッチを頬張りながら相棒アイルーと外へ出た

 

 

「遅ぇっつーの!」

 

「やぁおはよう」

 

「楽しみだねー」 

 

大男と小男とメガネが迎えた、いつもは女も釣りに来るのだが今回はメガネに譲り息子と青いアイルーを連れてユクモの温泉に行っている

 

「わりぃわりぃ、んーじゃまっ行こうぜ!」

 

釣りスポットまでの道のりは遠い

 

「今日は何狙うよ?」

 

「ボクは鯛公望ニャ!大好物ニャ!」

 

「俺様はドスダイオウカジキかキングカジキだな」

 

「僕は金剛魚だね」

 

「ボクは大幻魚イッカク!珍味だけど美味しいんだアレが!」

 

「いいねぇ~!じゃオレはアンコウにすっかな~フカヒレもいいよなぁ~!つか今日こそはリベンジしてやんぜ!」

 

一行はメゼポルタギルドへ入って行く

 

「4人とアイルー1匹」

 

「ハーイ!いつものですねー!それでは乗り場へどうぞー!いつも通り2台用意しますねー!」

 

受付を済ませ

 

「そんじゃ現地でな」

 

「おう」

 

「行くニャ旦那ー!」

 

男と運転の相棒アイルーと3人の2台で分かれ……

 

 

 

 

 

 

 

パァープォー♪

 

 

 

 

 

 

 

いざ出発!

 

 

 

 

 

 

 

 

-何処かにある秘境の中の秘境-

 

 

「着いたぜーい」

 

 

其処はこの世の何処かの秘境の果てに在る妙ちくりんな巨大湖

 

古今東西に存在する全ての魚や水棲生物が何故か泳いでいる幻の湖

 

存在を知る極々一部の釣り人やハンターからはオールブルーとかなんとか言われているらしいが超不人気なスポット

 

「あーやっぱ先に掃除だな」

 

「毎度の如くだニャ~」

 

不人気なのは湖の周囲の環境にある、お邪魔虫が大量に居るのだ

 

「うわ見てよアレ、今日はカビが居るよ……湖に影響出る前に先に狩っとかないとだね」

 

「あっちは群れが居るよ、毒のヤツ……ドス、えーっと何だっけ……アレも毒吐かれる前にやっとかないとマズイよ」

 

大きいのから小さいのまで魍魎跋扈していて釣りをする環境ではないのだ

 

「じゃいつも通り周囲1キロ掃除ニャ~」

 

「「「「うえーい」」」」

 

「掃除開始ニャ~」

 

だから先ずは釣り場の環境整備から取り組むのがいつもの流れ

 

「死ねオラ!くたばれクラッ!」

 

死を纏うヴァルハザクやドスイーオスなど湖に影響を与えかねない奴等を筆頭に周囲一帯悉くを駆逐したバーバリアン一行

 

 

 

「おーしやるぞー!」

 

「釣るぜー!」「釣るニャー!」

 

「イエーイ!」「えいえいおー!」

 

ようやく釣りが開始された

 

「っしゃ釣れた!一番乗りー!俺様イッチバーン!俺様カッコイー!」

 

「僕も釣れたよ!あーでもキレアジだ……武器研いどこ」

 

「ウニャ~三番目だったニャ~でも鯛公望ゲットニャ~♪」

 

「ボクも釣れたー!黄金魚か~まぁいっか」

 

みんな早速釣れている

 

「ぬぅ……」

 

男は釣れてなかった

 

「来たッ!デカイぞ!……よっしゃあ!キングカジキ獲ったどー!」

 

「ヨッ!流石番長ニャー!あ!ボクもまた鯛公望釣れたニャー!」

 

「ボクも来たよ!次は白銀魚か、イッカク来ないなぁ」

 

「こっちも掛かった!……なんだバクレツアロワナか、リリースっと」

 

みんな釣れている

 

「ぐぬぬ……」

 

男の竿は反応すらしない

 

 

 

「昼飯にしようぜー」

 

「オッケー!結構釣れたねー!」

 

「イッカクが全然釣れないや」

 

「旦那ー!昼飯ニャー!」

 

気分良く竿を置いて昼休憩に入る4人

 

「要らねぇ!オレの分も食っといてくれ!」

 

まだボウズの男は竿を置かない

 

「ムキになってんなーアイツ」

 

「1人だけ何も釣れてないからね、あ!コレ美味しいよ!」

 

「他のスポットなら普通に釣れるのにアイツこのスポットだとなんか異様に釣れないよね、何でだろ?」

 

「昔にジェノサイドし過ぎてF領域に嫌われてたりしてニャ~、うまうまニャ~♪」

 

作ってくれた弁当を堪能しながら不機嫌な男を眺めて4人は笑っていた

 

(ぐぬぬぬぅ……!何でいつもいつも俺だけ釣れねぇんだクソッタレェェ……!)

 

男は苛立ちだけが積もっていく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ニャニャニャ!ヒットニャ~!」

 

「ボクもだ!うーんイッカク全然釣れないや」

 

「僕も釣れ……金剛魚キター!よっし!」

 

「俺様は……ダイオウカジキの一本釣りだー!」

 

午後からも4人は爆釣止まらず愉快に笑いまくっている

 

「……ギリギリギリ」

 

いまだ当たり無しの男、不機嫌が歯軋りで漏れている

 

「……ん?んんッ!?」

 

竿に反応アリ!

 

「キタキタァ!ついにキタぞバカヤロウがコノヤロウ!」

 

立ち上がり勢い良く巻き上げる

 

「お?ようやくキタか」

 

「よかったニャ、旦那だけ釣れないのは可哀想だったからニャ」

 

4人は手を止め見守る構え、さすがに気の毒過ぎて茶化す気は無く釣れたら一緒に喜んで男の機嫌を直そうと思っている

 

「どりゃあー!!」

 

ついにようやく男は釣り上げた

 

「……あぁ?」

 

釣れたモノ

 

 

それは……魚と言うにはいびつすぎた

 

大きく、分厚く

 

重く、臭い

 

そして汚すぎた

 

 

それはまさに「もえないゴミ」だった

 

 

 

 

「…………」

 

男は釣り上げたもえないゴミを見つめている

 

「うっわ……」 「笑えないよ……」

 

「えっぐぅ……」 「旦ニャァ……」

 

4人は静かに目を逸らした

 

 

「……~~~~~ッ!!?」

 

男はプルプル震えている

 

「舐めやがってクソヤロウッ!!」

 

竿を叩き折って自分の荷物へ走った

 

「クソがよォ!許さねぇ!ぜってー許さねぇからな!覚悟しやがれドグサレヤロウがァ!!」

 

ものすっごくデカイ網を持って湖へ走る

 

「ヤローブッ殺してヤラァーーー!!」

 

50mはあろうかという投網を湖に放り込んだ

 

「オラオラオラァーーー!!」

 

そのまま網を持って湖の縁を駆け出した

 

「あーあ、怒っちゃった」

 

「釣りどころじゃなくなったし片付けるか、大漁だしもういいだろ」

 

「オッケーニャ!」

 

「武器用意しとかないとだね」

 

4人は手早く片付け武器を用意する

 

 

 

「ウオオオオオーーー!!」

 

激昂した男が湖を一周して戻ってきた

 

 

「調子こいてんじゃねぇぞコラァーーー!!」

 

 

渾身の投網1本背負い!

 

男のガチギレパワーは常識を越える

 

 

「おーこりゃスゲェ!」

 

「たまげたなぁ!」

 

投網の中には大量の魚!魚!魚!

 

魚以外にもタコやらイカやらいっぱい獲っている

 

「見て!チャナガブルとガノトトスも居るよ!ザボアザギルは……獲れてないか」

 

「何でコレ旦那は1人で上げられるニャ?キモイニャ」

 

モンスターすら獲っている

 

「フンガァー!死ねやボケコラァ!!」

 

 

「もう絞めにいってやがる……ったく元気なバーサーカーだぜあのイカレポンチはよぉ、おーし加勢すんぞー」

 

「「おー!」」

 

「今行くニャ旦那ー!」

 

アンコウと巨大魚?を狩って本日の釣りは無事?終了した

 

 

 

 

 

 

 

 

クエストクリア?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおーい!ただいまー!」

 

男は意気揚々とマイハウスの戸を開けた

 

「大漁だぜー!」

 

すっかり機嫌が直った男はとんでもない量の戦利品を家族に見せドヤ顔をしている

 

「あらあらまぁまぁ!毎度すっごいですねぇ!ご近所さんにも分けないと!」

 

「釣り過ぎ……お父さんキモイ」

 

評判は上々

 

「またおっきい切身ある……いつもよくわからない切身あるけど何の魚の切身なの?」

 

モンスターはとある事情で直接持ってこれないから捌いてみんなで分けていた

 

「そいつは……山菜ジジイがくれた何かの切身だ!モンスターの切身じゃねぇか?たぶん……これなんてチャナガブルっぽいぞ」

 

「ふーん……」

 

娘はせっせと魚を運ぶ

 

「ん~?あれ?山菜おじさんってフィールドに居る竜人族でしたよね確か……」

 

「ギクッ」

 

男の体が一瞬跳ね、受付嬢の瞳がナルガクルガの如く紅い残光を残しながら視線を向ける

 

「まさかクエスト行ったりなんて……してませんよね?ねぇあなたぁ……?」

 

「し、してねぇ!ジジイは何処にでも居る妖精さんなんだよ!」

 

「本当に……?」

 

「マジだって!」

 

見つめ合う両名、だが男はウソついてるので余裕は無い

 

「……わかりました、信じます」

 

「よしゃ!愛してるぜー!」

 

誤魔化しきった男は更になぁなぁにする為に受付嬢に抱きつく

 

「もう……」

 

受付嬢は呆れたように笑う

 

(本当は採取ツアーとはいえクエストに行ってるの知ってるんですけどね、釣り目的だし上位だから許してますけど)

 

実は全て見透かされていた

 

(ホント子どもみたいな人……そんなところも大好きなんですけどね)

 

獲ってきた魚を持って戸は閉められた

 

「鍋してくれよ!お前の味付け大好きなんだよ~」

 

「はいはいわかりましたっ」

 

今夜はハンター秋の魚祭り

 

 

 

 

 

 

クエストクリア!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やっぱりワイルズの釣りはクソだと思ったから書いた釣りの日常回。
他の勲章は全部終わってるのに釣りは終わっていない、大物釣りがクソ過ぎてまったくヤル気起きないから一生埋める気にならない……ガノトトス釣れるハンター帰ってきてくれぇー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。