ハンターとは何か?
孤高の戦士として名を残す者
収集家を目指す者
勝利を記憶に刻むもの
皆それぞれではあるが
それらすべてがハンターであるといえよう
~ココット村・村長 初代ココットの英雄の言葉~
「そもそもコイツよー!!」
ゾラ・マグダラオスの背で我らの団の英雄が怒鳴りながら武器を振るう
「外殻がウゼェんだよ!厚過ぎるし硬ぇのなんの!バカかっつーの!」
「それ!どんだけ寝てたんだよコイツ、半日殴るってか掘ってまだ底が見えねぇなんて冗談じゃねぇよ!つーか熱過ぎんだよバッキャロー!!」
ゾラ・マグダラオスは体内からマグマを発生させそのマグマが固まり外殻となり外殻の厚みは生きた年齢に比例する
ゾラ・マグダラオスの全長は過去確認された中では250m程が最大だったが今回の極み彷徨うゾラ・マグダラオスは300m近くあった
それだけに層の厚みが多く極みとされる個体だからなのかとにかく硬かった
「気焔万丈ー!」
「おーカムラの頑張ってんなー」
「戦闘民族カムラ人はバカだから聞く耳と考える頭が無ぇ、好きにやらしとけ」
溶岩が吹き出し落ちてくるが英雄達は見ずに難なく避けながら会話をしている
「ガンスでもダメなのか?」
「ダメだな、何かわからんが砲撃が全然通らない」
「極みは変にイカれたのばっかりだからな……砲撃無効か軽減のような特性的なのがあるのかもしれん」
「軽減だな、無効はされちゃいねぇ」
攻撃も激しいがまだ苛烈ではない、そもそも攻撃ですらなく吹き出した溶岩がたまたま英雄達に当たりそうなだけなのかもしれない
「巨龍爆弾Fはどうだ?」
「ダーメ使ったけどイマイチ、1000個くらい要るわよたぶん」
「ムリムリそんなに用意出来ねー却下却下ー」
ただひたすらに硬い
同じく超巨大なダラ・アマデュラやラヴィエンテが攻撃タイプとするならばゾラ・マグダラオスは防御タイプと言える程に硬くハンターをまるで意に介していない
先の征伐隊は真っ正面から進行を止めようとし踏み均され全滅したのだ
「ふむ……であればやはりやる事は変わらない、我々が根負けすれば負けだ、現状勝てる気がしないがな」
「挫けそうですココット班長~」
攻撃、と言うよりは作業
「まさか炭鉱夫する事になるたぁ思ってもなかったぜ」
「やるしかないが気が滅入るぜぇ……」
「ピッケルの方が案外掘り易かったりしてな」
「確かに!ピッケルグレート持ってるからやってみるわオレ!」
「何で持ってんだよ」
「仕舞い忘れてた」
「ああそう……いやマジでピッケルやんのか?半分冗談だったんだけど……」
「ヤベェ!めっちゃ掘れるぞぉーー!コレヤベェって!あ"ーー壊れたーー!!?」
「そりゃそうなるだろバカタレめ」
征伐戦ではなく少し危ない掘削作業
だからやる気が出ず勝算が低い、嫌になったら負けなのだ
大英雄達は内心誰か最初に根をあげればそいつを戦犯にして戦略的撤退をする気で牽制しあっていた
要はチキンレースなのである
「こういう時に裸がいりゃあな~」
「ホントそれ!あたしの代わりに掘らせるのにね~」
「オメーもやれや!」
「裸ー!早く来てくれー!」
言いながら楽し気に作業進行するのだった
-ドンドルマ・大老殿-
「ラオシャンロンとゴグマジオスは無事討伐成功できたか……」
報告に大長老が頷く
「ゾラ・マグダラオスはどうなっとる?もう倒しとるんじゃろ?」
「いえ、元気です」
「そうじゃろうな……えっウソ」
大長老は驚き二度見
「マジか?そこまで強いのか極みゾラは?」
「ええまぁ……普通に考えて欲しいのですが超巨大サイズの古龍は通常でも大規模作戦になる相手です、それの極みともなれば想像を絶する難易度かと」
「……大英雄達だけでは無謀だったかのう?」
「かもしれませんが現状で最高の戦力です、まだ敗走していないのは大英雄故でしょう」
「ラオシャンロンとゴグマジオスの件がなければまだマシな支援が出来たのだがな……巨龍爆弾1万個くらい」
「言い過ぎです焦土にする気ですか、出来てたとしても目一杯で100個くらいなものですよ……まぁ言っても仕方ありません……彼等を信じましょう」
「そう……じゃなぁ」
祈るように吉報を待つ……
-農場-
「ルンルンル~ン♪」
受付嬢は機嫌良く鼻歌を奏でながら経理を行っていた、ミスを無かった事に出来てご機嫌だった
「……ねーお母さん」
それが不満な娘
「ん~?なに~?」
「…………」
お気楽な受付嬢に不満の限界に達した娘はついに言った
「お母さんはミス無くせて良いかもしれないけどお父さんはどうなるの?」
「お父さん?お父さんがどうしたの?」
「ハァ……」
考えさせるように言うがまだ伝わらないから娘は答えを言う
「お父さんはお母さんのミスをカバーする為にハチミツ集めに行ったんだよ?なのにお母さんは勝手にお父さん売ってお父さんの頑張り無駄にしてるのわかってる?」
「……あ」
受付嬢は事の重大さに気付いた
「それによくよく考えたら旦那はもうハチミツ集めなくていいの知らないニャ、今も絶対ハチミツの事ばかり考えてるニャ、嫁の為にニャ~」
クシャルダオラはハチミツ集め関連の事は知らない、仮に知っていても男は何となくでしか意志疎通出来ないのでたぶん伝わらない
つまり男のハチミツ集めミッションは終わっていないとようやく気付いたのだ
「あ……あ……」
受付嬢の顔が青ざめる
「いくらお父さんがお母さん大好きでも今回ばかりはお父さんもカンカンかも、いつもはクエスト禁止なのに自分のミス無くす為に売ったあげくに連絡もしてないんだもん、酷過ぎるよ今回は」
「離婚されるかもニャ~いつもは旦那が気にしてるけど今回は逆ニャ~」
「…………」
受付嬢は冷や汗ダラダラ
「ヤダ……離婚ヤダァ……どうしよう……どうしよう……」
絶望の顔で頭を抱える
「私しーらない」
「ボクも知らんのニャ~」
娘と相棒アイルーは事務所を出ていった
「やだぁぁぁ……うえぇぇぇん……」
困り果てた泣き声が響く……
「オイ!いい加減どこ連れてくか教えろやクソボケ古龍がアホコラァ!」
相変わらず暴れている男
「……」
クシャルダオラはインナーを咥えているので喋れない
「背中乗せろや!そしたら話せるだろが!んな事もわかんねぇのかマヌケ龍!」
「…………」
背中に乗せたら余計に暴れて最悪墜落するのがわかっているからクシャルダオラは応じない
「ドクソがよぉ……あ?……あ~?」
男の視界が変なモノを捉えた
「んだぁ?岩が歩いてやがる……アン・イシュワルダ?……より遥かにデケェな、山みてぇだ……あ、ゾラか?」
遂にゾラ・マグダラオスを視認した
「……オイ、まさかアレが目的地か?」
「……」
クシャルダオラは無言で頷く
「はぁ!?まさか狩れってか!?ざけんなテメーでやれや!オレはハチミツ集めるっつってんだろ!」
経緯も何も知らない男はガチギレ、当然である
「……グォッ」
クシャルダオラは突然スピードを上げた
「うげっ……」
目的地に着いたしもはや限界だった
「うべべべ……おべぇ……まざが……」
男は何をされるか察するも抗えない
「グオオオッ!!」
ゾラ・マグダラオス目掛けて男を上空から放り投げた
「ウオアアアーーマジかテメェェェ!!?」
一直線に男は落ちていく
「おあ?」
大英雄達は一斉に気付く
「来たのか?」
「遅ぇんだよぉ!」
「待ちかねたぞ……裸の英雄!!」
英雄のシンクロニシティかわからないが男の到来を感じ取ったのだ
「あ?……先輩達ぃ?」
男も気付いて落下しながら良く見ると9人が9つ穴の横で一斉に手を振っていた
「おーい!こっちだこっちー!」
「バカここよー!」
「黙ってろ!こっちだぞ裸ー!」
「こっちだぞ!それ以外は炭鉱夫の罠だ!騙されるな裸の!」
「気焔万丈ーーー!!」
「いやこっちだっつの!わかるよな!」
「耳を貸すな裸の!こっちが正解だ!」
「違うぞ裸の!こっちだ!」
「信じてるぞ裸の!」
9人が一様に自分の隣の穴を指差している
「なんなんだよッ!!」
まるで意味がわからない中でわかるのはどれかの穴に武器を構えて突っ込めという事だけを男は本能で理解し親方印の大剣を構えた
「ええいクソッタレェェェェェェ!!」
穴に突っ込んだ、選んだのは……ココットの英雄の穴
ドズンッ……!!
重厚な音が鳴り穴から粉塵が巻き上がる
「うっおおぉ……い、生きてたぁ……」
穴の底で男は無事だった、大剣が柄のギリギリまで突き刺さったが柔い感触に触れたのが最後で止まっていた
「流石だ裸の!信じていたぞ!」
穴の上からココットの英雄が顔を覗かせる
「いや……いったい何なんだよ先輩コレよぉ?」
「ゾラ・マグダラオスだ、極みのな」
「いやモンスターの名前聞いてんじゃないって、聞きてーのはどういう状況……えっ極み!?」
状況よりも極みな事に驚くのは元ハンターのサガか
「オマエ裸コラァ!」
驚く男へモガの英雄が顔を覗かせ怒鳴る
「何でオレの方選ばなかったんだよ!オレ達マブダチだろうが!」
「そーよそーよ!あんたあたしの家来なんだからあたしの方に来るのがスジでしょおバカ!」
龍歴院の英雄も顔を覗かせ怒鳴る
「見損なったぞ裸の!」
「私と君の仲だろう!」
「気焔……万丈ォォォ!!」
「お前はカスだ!」
「逝ってよし!」
「通報しますた」
次々顔を覗かせ罵声を浴びせられる
「何でキレられんだよざけんなゴラァ!!」
理不尽な罵声にキレた男が大剣を踏みつけた
ビシッ……
外殻に亀裂が入る
「ん……おぉ?」
ビシビシビシッ……!
亀裂は他の8つの穴に拡がりそこから一気に全体へ拡がっていく
「うんヤバそうだな……一旦退避ー!」
「「「「「りょ!!」」」」」
「オイ待てって!オレを置いてくなー!」
男は穴に取り残された
「剥がれるぞー!」
ゾラ・マグダラオスの歩行の振動がトドメになり亀裂が入った外殻は崩壊し全て剥がれ落ちた
「いやー久しぶりに見たなゾラの……生皮?」
「見れたのはハンターの中でも私達くらいじゃないか?」
「相変わらず何とも表現し難い感じだが色が違うな、極みだからか?」
「マズそう」
「ふーん、えっちじゃん」
少し離れた場所で大英雄達は眺めている
「お!裸が這い出て来たぞ、いやいや流石だ」
「死ぬわけねぇさあれしきの事で裸が」
「ねー!」
信頼は厚い
「ヒデェぜ先輩方よぉ!死にかけたじゃねぇか!」
男が怒って詰め寄って来る
「ハッハッハ!何を言う裸の!君を信じていたからこその放置だ、現に君は生きている!それにピンピンしてるじゃないか凄いぞ!流石は裸の英雄!君は最狂だ!」
「……へへっ、褒めても何も出ねぇぜ先輩よぅ」
先輩に言いくるめられ何故か嬉しそうに男は笑った、単純なのである
「で?状況は何となくわかってるがあの極みゾラを一緒に狩れって?」
「そうだ、もちろん手伝ってくれるな?」
「もちろんて……ハァ……無理矢理泥舟に乗せられたんじゃやるしかねぇじゃんかよ」
「泥舟とは失礼な」
男は仕方なく参戦
「まぁ報酬は期待してくれ」
「報酬よりハチミツが欲しいんだよなオレは、クソッ……納期間に合うかコレ……?」
ブツブツ言ってると青い星の英雄が言った
「なんだハチミツが要るのか?なら私のをやろう、めっちゃあるぞ」
「えっ!?いいのか先輩!」
「いいよ、君から買ったのを戻すだけだ」
「マジか!いよっしゃ!なら後はブッ殺すだけだぜぃ!」
男の殺る気が有頂天になった
「一番槍貰ったぁ!!」
いの一番に駆けていく
「あ!ズリィぞ裸の!待て!」
「気焔万丈ォォォ!!」
「そうはさせるか!一番槍は私だ!」
「引っ込め下郎!シャークカイザー様のお通りだぁ!道を開けろー!消毒されてぇかー!」
血の気が多量の大英雄が後を追い、その後に血の気が多い大英雄が続く
「オイ裸の!装備はどうした!」
「有るわけねぇって!元々オレァハチミツ集めに行ってただけなんだからよ!」
「そうか!流石だな!嬉しいぜ俺達は!」
「何で!?」
「お前が二つ名に恥じないバカヤローだからだよ!」
狂喜の笑みで駆ける英雄10人
「オイッ!」
「……グオッ!?」
上空でゾラ・マグダラオスを眺めていたクシャルダオラは石をぶつけられた、投げつけたのは男
「オラ何ボケっとしてんだテメーは!邪魔したの許してやっからさっさと手伝え!」
「……」
クシャルダオラは一瞬止まる、それは嫌だからではない
「一緒にやんぞっつってんだ!来いよッ!」
「…………」
嫌いなのに誘われた事が嬉しいと一瞬でも思ってしまった自分に自己嫌悪
「グオオオオッ!!」
咆哮をあげてクシャルダオラはゾラ・マグダラオスへ向かう、風翔龍参戦
「お前クシャルダオラ従えてんのか!なんだっけオトモンってヤツだっけ?スゲーな!」
「いや従えてんじゃねぇよ」
「じゃ操竜?永久式操竜ってか?」
「いやそれもう操竜じゃなくて下僕っつんだよ、違うって……従えてんじゃなくてダチなんだよアイツ」
「ほぉ~……それイイな!」
否定ではなく羨望の入った肯定に男も少し嬉しそうに口角を上げる
「納期までに殺すぞ!!」
「「「「「あいよぅ!!」」」」」
「グオオオオッ!!」
「ヴオォォオオオオオオォォォォ……!!」
歴史に名を刻む10人の大英雄+本家最強龍が挑みしは動く厄災【極み彷徨う】ゾラ・マグダラオス
Fクラスハンターならば女房質に入れてでも観たい夢のカード
「グゥゥ……オオオオッ!!」
初手はクシャルダオラ、力を溜めて放った特大の風ブレスがゾラ・マグダラオスの表皮を抉り肉を千切り飛ばす
「あ"ー!?オレの一番槍がー!?だークソッ!!」
二番手は男、大剣が切り入り肉を裂きながら登山開始
「ふっ……負けられないな」
強走薬を飲み捨て掘削作業の疲れを吹き飛ばしたココットの英雄が続いて登山開始、更にドンドルマ、ポッケ、モガ、我らの団の英雄が続く
「お先!早く来なよ!」
「翔蟲!うおー気焔万丈ーー!うおー!」
「ズリーぞテメーラァァ!シネェェェ!」
クラッチクローと翔蟲を駆使した青い星の英雄と猛き炎の英雄が先を行き罵声を浴びる
「俺はこっちから攻めるか」
「あたしも今回はこっちー」
廃バイクを持つユクモの英雄と今回はヘヴィボウガンの龍歴院の英雄がパワーランとスライディングを駆使してゾラ・マグダラオスの顔に向か……
「オラオラオラー!!」
「ヒャッホーウ!!」
いながら撃っている、パワーランとスライディング中に撃ちながら当てる暴挙をかませるのは大英雄くらい
「よっしゃあー!一狩りいこうぜ!!」
近接組の登頂と同時に総攻撃開始
「死ねオラくたばれやぁ!」
遠慮も慈悲も無い男の大剣乱舞、滅茶苦茶な大暴れにしか見えない
「ダハハハ!そうそうソレだよソレー!やっぱイカレてんよ裸オメーはよー!」
「人の心とかないんか~?」
「無いよ、だってあいつラージャンとイャンガルルガのハーフだぞ」
「えっそれマジオス?」
「嘘に決まってんだろバーカ!おめでたい頭してやがらー」
「クッソ後で覚えてろよテメー!月夜ばかりと思うなオタンコナスがよぉ!」
「やっぱお前等オモシレーわ!大好きだぜお前等!最高だ!」
爆笑しながら男に負けない破壊活動を行う大英雄達
「拡散祭りだわっしょーい!!」
「わっしょーい!!」
顔面では絶えず大爆発を起こして視界不良が起きている
「行くぞ裸の!合わせろ!」
「よし来た先輩!」
ココットの英雄のカジキマグロを押すように男が大剣を振りクロス切りで剥き出しの排熱器管を両断
「グオオッ!!」
好きにやっていいとお墨付きを貰ったクシャルダオラは英雄達とは離れた場所で遠慮無しの範囲攻撃を連発し鬱憤を晴らしていた
「グオオオオオオオオオオッッ!!」
必殺のスーパーセルすら乱発するまさに神助の風翔
「火口発見!巨龍爆弾全部設置だー!」
「おいよー!大タル爆弾もオマケだ持ってけドロボー!」
「BARが揃えばタル爆弾だ!」
「何言ってんだお前?頭大丈夫か?」
「(;ω;)シュン」
「竜撃砲発ッオゲェェェェ!!?」
竜撃砲より先に起きた超大爆発が巨大な火口とポッケの英雄を吹き飛ばした
「あ、あっぶねぇぇぇ!?死にかけたぞなんでだぁ!!?」
「わーりぃ!小タル爆弾も置いてたわ!ハーハハハー!」
「ダハハハー!」
「笑いごっちゃねぇぞドアホ共が!竜撃砲パナすからケツ出せや!掘ってやっからよぉ!」
「ホモォ!」
「いいぞ、お前ケツの中で竜撃砲しろ!ってかぁ!キメーっての!」
「そういうのは裸が担当だぞ!なぁ裸ァ!」
ケラケラ笑う大英雄達
「なぁふざけてねぇでマジメにやってくんねーかな先輩達よぉ!!」
怒鳴る男
「「「大真面目だが?」」」
真顔の返答、大英雄達はふざけてない
真面目にふざけてるのだ
「いや知ってたけどよぉ!あーもぉぉーチクショォォォ!!」
その様はまるで子どもの遊具を本気で遊ぶ大人のように……
「まだだ、まだまだ……頼むからまだ壊れてくれるなよ~」
「だから早く討伐しなきゃ納期ヤベェんだって、マジで勘弁してくれ」
狩りの熱は高まっていく
「っしゃ溜まったぁ!」
男の何かが蓄積された
「お?やるか裸の!俺等もイケンぜ!」
大英雄達も溜まっている模様
「全員で一気にやらないか?絶対格好良いだろうしサマになること間違いなしだ、どうだ?」
「いいなそうしようや!合図送るわ!」
陸地で撃ってるガンナー2人に信号弾を出すと秒で了解と返事が返って来た
「よしやるぞ!せーの!」
合図で全員が発動
「「「「「超越秘儀!!」」」」」
Fクラスハンターの切り札
時限式の超強化、限界すら越える奥の手
「イヤッフー!!」
「オラオラオラァ!!」
「ヒャッホーイ!!」
更に勢いを増して殴りまくりのバーバリアン集団
「行くぞッ!」
ココットの英雄の合図で全員がナイフを構えた
「どうりゃあ!!」
【六花閃舞】
超越秘儀中に使用できる奥義
特大の炸裂ダメージと属性による追加効果を与える使うハンターもよくわかっていないなんか凄い技
「まだ生きてる!うひょー!シバき放題だぜーうひょひょー!」
「喜ぶなってーのぉ!」
大英雄達は暴れ続ける
「「輝烈剣!!」」
男とココットの英雄が大剣奥義を叩きつける
「セイセイセイッ!セイセイセーイッ!」
ドンドルマの英雄の片手剣無限連斬
「カムラ人は戦闘種族だ!なめるなよぉ!!」
極鬼人解放をした猛き炎の英雄が魚で切り刻む
「反射ァァァァァァ!!」
ランサーの我らの団の英雄は噴火をガードし夥しい反射ダメージを与えている
「極竜滅砲だ吹き飛べぇぇぇい!!」
ポッケの英雄がガンランス最大技をぶっぱなす
「砲熱ゥゥゥ……」 「照射ァァァ!!」
へヴィガンナーのユクモと龍歴院の英雄がビームをぱなす
「ムンムンムン……セヤアァァァッ!!」
青い星の英雄がこんがり肉を振り回して力を溜め痛撃を打ちつける
「しゃあ!昇天煌弓ぅぅぅ!!」
最上級選民でもあるモガの英雄がスンゴイ矢を放つ
「ウハハハハー!」 「ワーハハハー!」
「アハハハハー!」 「ギャハハハー!」
狩猟本能に身を任せ、ただひたすらに獲物を振るう
狂喜乱舞の宴……
「ウルァ!!」
男が大剣を叩きつけた
「フンッフンッ!フーンッ!!」
切って切って切りまくっている
「……ん?」
ココットの英雄が何かに気付いた
「待て……死んでないかコイツ?」
「ほぇ?」
大英雄達の手が止まる
「いやいや極みのゾラですよ?なーにをアホ言ってんですかそんなわけが……うわマジだ、死んでる」
極み彷徨うゾラ・マグダラオスは息絶え動かなくなり体が冷えていた
「終わっちまったのか……そうかぁ……」
男が参戦してもうすぐ半日と言ったところだった
「……何か堅くて体力オバケだったけどそれ以外大した事なかったな」
「待て、もしかしたら本気出す前に倒しちまったんじゃね?」
「有り得るな、じゃなきゃ歩くカカシだ」
「うわー何か拍子抜けしたなー極みらしい歯応え期待してたのになー」
「炭鉱夫は地獄だったがな」
極み彷徨うゾラ・マグダラオスが弱かったのか大英雄達が強過ぎたのか真実は定かではないが終わった
「つーかさ?結局コイツは何で彷徨ってたんだ?」
「さぁな……この進行方向の先には何かあったか?」
「えーと……確か天廊があったような気がする」
「あー天廊か……ぶつかってたらさすがに天廊と言えど倒れそうだな」
「そうなってたら責任取らされて俺等全員死刑だったかもよ」
「ギャハハ笑えねー!」
【極み彷徨う】ゾラ・マグダラオス……征伐成功
「ほら裸の、約束のハチミツだ」
「おっしゃ!先輩サンキュな!……よーし!」
報酬のハチミツを青い星の英雄から貰って目的達成した男は支度を開始する
「ん?どうした裸の?どこか行くのか?打ち上げするから来いよ」
「あーわりぃ先輩……納期までまだちょっと時間あるし残業あるから行ってくる」
「残業ぉ?何があるってんだ?」
「何って……そりゃ決まってる」
問われた男は青筋を立てながら言った
「メラルーのクソカスに地獄見せる仕事だよ……!!」
男は屈辱を忘れていなかった、ハチミツを確保したとて屈辱は別問題だったからお礼参りしなければ気が済まないのだ
「ダニィ!?」
「メラルーだと!?」
大英雄達が反応した
「俺も行く!あの盗人には借りがあんだ!」
「俺も行くぞ!調合書パクられた恨みはらさでおくべきか!」
「気焔……万丈ォォォ!!」
全員参加表明を出した、みんなメラルーに煮え湯を飲まされていたらしく殺る気スイッチON
「心強ぇぜ先輩!そうと決まりゃクシャルダオラに乗り込めー!」
「グオッ!!?」
えっ、と驚くクシャルダオラに大英雄全員が乗った
「根絶やしだー!行くぞー!」
「「「「「オー!!」」」」」
「グ……グオオ……」
クシャルダオラは戸惑いながら残業へ出発
その後、メラルーの姿を見た者は誰もいなかったとかなんとか……
-エピローグ-
「では大長老様!乾杯の音頭お願いします!」
農場はかつてない程賑わっていた
「ムォッホン!えー此度のラオシャンロン、ゴグマジオス、そして極み彷徨うゾラ・マグダラオスの討伐協力に関してまず感謝を申し上げる、ありがとう」
関わった農場メンバーに加え残業を終わらせた大英雄達も参加した宴会が農場で行われていたのだ
「なんたらうんたらかんたら……」
「「「「「…………」」」」」
大長老の長い話が始まり皆無表情
「もう黙れジジイ!乾杯だぁ!!」
痺れを切らした男が宣言しグラスを掲げた
「「「「「カンパーイ!!」」」」」
宴が始まった
「おっ良いツマミ見っけ」
「俺んだバカ!コゲ肉でも食ってろオメーは!」
「そう言うなってホラ!カンパーイ!」
「ウェーイ!カンパーイ!」
盛り上がっている
「あんたが噂に聞いた番長か!なるほど良い体をしているな!」
「ありがとよ!俺様達も大英雄に会えて光栄だぜ!」
「お前もカムラ人にならないか?」
「なんだ急に……ならねぇっちゅーの」
「お!君達狩猟大会に出てたスゴイガンナーとカリピスト!それにクイズ上手!覚えてるよ!こっちで一緒に飲もう!」
「い、いいのかなボクみたいなのが大英雄とだなんて……」
「いいに決まってるじゃない」
「そうだそうだ、ほら行くぞー!」
大いに盛り上がっている
「あなたーごめんなさい~!」
そんな中で男は受付嬢に抱きつかれていた
「いやもういいって言ってんだろ、いつまで泣いてんだ」
「でもぉーでもぉ~」
男は真実を知っても受付嬢に怒らなかった
結果的に問題が無かったならそれで良かったから特に気にしていなかった
かつてのドラギュロスの時と同じである
「んじゃ美味しいメシ作って先輩方に振る舞ってくれよ、それでチャラな」
「アイアイサー!」
受付嬢は許される為に厨房へ走って行く
「まぁわかってたけどニャ~」
「ね~お父さんがお母さんから離れるわけないし」
こうなる事がわかっていた相棒アイルーと娘は苦笑する、受付嬢を脅したのは自分本意な事を反省させる意味で大袈裟に言っただけ
男が受付嬢を許すのはわかりきっていた事なのだ
「何やってんだ裸ー!お前も来いってー!」
「うーっす」
大英雄達の酒宴
「飲め裸の!注いでやる!」
「まだ入ってるって」
「あんだー?先輩の酒が飲めねぇってのかー?あーん?」
「だー!めんどくせぇ酔っぱらいだクソッ!……オラ飲んだぜ先輩!くれよ!」
「それでこそだぜ裸~!」
最中に大男達が動き大英雄達全員に酒を注ぎ小男が音頭を取った
「英雄の!ちょっと良いとこ見てみたいー♪」
挑発するように笑むと負けん気の強い大英雄達は一斉に立ち上がって一気に酒を飲み干した
「ヒュー♪ささ、もう一杯!」
「任せんかい!!」
何回もイッキさせられるも大英雄達も楽し気に応える
「……ねー」
酒宴もたけなわと言った時に酔い潰れそうな娘が言った
「英雄さん達の中でサイキョーってぇ……られらろ?」
それは禁忌の問いだった
「「「「「…………」」」」」
大英雄達が一斉に顔を見合わせる
「俺だよ俺!こんなザコ共と一緒にすんなって~」
「はぁ?カスが何言ってんのよアホクサ~あたしに決まってんじゃんね~」
「えっ!?もしかしてお前等全員自分が最強とか思ってる感じなの?アイタター!身の程知らずは見てて痛いね~」
「自惚れんなよふんたー共が!俺が最強に決まってる!」
「ゆうた共が何か言ってるな、ハチミツねだるようなのが最強?笑わせてくれる、ハハハ」
「「「「「あ?」」」」」
空気が変わる
「黙れよオトモハンター共、お前等如きが真の英雄たる俺に勝てるわけねぇだろバカが」
「バカスwwなんだ真て!意味わかんねぇんだよスカポンタンが!英雄王のオレに敵うわけねぇだろ常考!」
「低次元過ぎて片腹大爆笑!英雄神である我にひれ伏せ並英雄共よ!」
「静まれヒデオ達!見苦しいんだよ偽物共が!」
「「「「あ"あ"?」」」」
殺伐としている
「先輩等はスゲーけどオレの方がツエーよ」
最後に男が言った
「「「「「んだとコラァ!!」」」」」
起爆、堪忍袋の緒が切れた
「上等だオラァ!勝負すっか?お?」
「やったらぁ!」
「かかってこいやぁ!」
「ケチョンケチョンにしてやるぁ!」
「明日の「狩りに生きる」載ったぞテメー等ぁ!!」
ヤル気爆発
「オイ、どうすんだコレよぉ……」
「Zzz……」
「煽った本人は寝てるし……」
「避難しときましょう」
「そうしよう、くわばらくわばら」
「逃げるが勝ちニャ~」
大男達と相棒アイルーは酒と娘を抱えて避難
「しゃあ喧嘩で決めようぜ先輩ー!」
「「「「「却下!!」」」」」
全員却下、喧嘩最強の男がいて喧嘩を容認するほど酔っていない、冷静である
「俺達ゃハンターだろうが!狩りに決まってんだろ!」
「行くぞッ!!」
酔いどれ達は酒を飲みながら獲物を担いでギルドへ向かって歩き出す
「極み吼えるジンオウガのタイムアタックはどうだ?」
「おっいいぜ!得意だ!」
「そうか、極み駆けるナルガクルガに変更だ」
「あっ!?ズリーぞ!」
「アホハッケーン!迂闊なんだよマヌケー!」
「じゃかぁしゃあ!あークソやっちまったクッソがぁー!?」
「なー?狩煉道にしねー?狩煉道でどれだけ行けるかで勝負しねー?」
「それ名案!決定!」
「おお!腕が鳴るぜ!」
「負けたらケツハンマーな!」
わいわいしながら大英雄達は農場から消えていった
「まったくあやつ等と来たら……フフフ……」
1人残された大長老は楽しそうに酒を飲む
「お料理お持ちしましたー!……ってあら?皆さんは?」
沢山の料理を抱えた受付嬢が横に並ぶ
「狩りに行ったよ」
「ええっ!?何でどうしてそうなるんです!?まさかウチの旦那もですか!?」
「ああ、裸の英雄も行ったな」
「あーもー!何であの人はいつまで経っても……もー」
受付嬢は頭を抱える、クエスト禁止を強く言えなくなったからただ身を案じる事しか出来なくなってしまっていたから
「フフッ……裸の英雄も含めて彼等は根っからのハンターなのだ、秘めた飽く無き狩猟本能が導くままに狩り続ける、その命が果てるまで……」
「嫁の身にもなってくださいよ!繋ぎ止めとくのも大変なんですよ……もぅ!」
「ホッホッホッ!君にはギルド時代から苦労をかけとるな、じゃがなぁそれが彼等がハンターである証であり……」
大長老は寝ているクシャルダオラを一瞥し、星が満天の夜空を見上げる
「英雄の証明なのだ……」
クエストクリア!
-???-
「……ねぇ?」
爪をイジっていた白いドレスの少女は2人に問う
「まだ来ないの?あのえーと……名前なんだっけ、でっかい山みたいな自殺志願龍……死に場所を私達に求めるなんて変わった龍よねホント、ハンター達の間じゃ古龍渡りって呼ばれてるんだったっけ?知らないけど」
黒衣の男と赤衣の男が答えた
「ゾラ・マグダラオスの事か?あの龍は死んだぞ」
「裸の英雄と愉快な仲間達が殺した、老衰で残り僅かな余命にトドメを刺された形だ」
「そうなの?なーんだそれなら早く言いなさいよね、待って損したじゃない」
白いドレスの少女はぷくっと頬を膨らませる
「手間が省けたからヒマになっちゃった」
すぐに微笑んで見せた
「あいつイジメて遊びたくない?赤雷と白雷でチクチクツンツンやって泣く顔見たーい!」
「うむ、また巨星落としで情けなく逃げ惑う様を眺めたい」
「そうだな、劫焔で炙って阿鼻叫喚の悲鳴を聴きたい」
妖しく笑う天上の歓談
「あ、良いこと思い付いた!前にネコで遊んだみたいに何か魔改造しない?死んだゾラなんちゃらのエネルギー使って!極み?だっけ?新しいの作っちゃわない?それでアイツにけしかけるの!」
「ほう?ならば何を候補にする?ダラ・アマデュラかラヴィエンテにするか?」
「名前は忘れたが古龍の王なんて呼ばれてる奴はどうだ?ああ何故か知らんが最近乱獲された鎧竜を極みにしてハンターに復讐させるのも面白そうだ」
暇を持て余した運命達の遊び……
これにておしまい。
続きがあるかは未定、最長でワイルズのマスターランク発売してからになるかもしれませんが嬉しい応援を得たのでネタ探して書く可能性もあります。