-農場-
「タルコロしよーぜ心の友よー」
「やるに決まってんだろバッキャロウ!仕事なんかしてられっか!」
皆でレッツタルコロ
「俺様からいくぜ!そぉれぃ!」
「S判定ニャ!さっすが番長ニャー!」
飲みながら興じている
「あっそうそう知ってる?」
小男が問う
「知らねぇ!」
男は酒を飲みながら答えた
「もー会話になんないじゃん……なんか最近またさぁ、バカ強いモンスターが出現したらしいんだよね」
「あっそう!」
「聞いてよ!……モンスター虐殺してるんだって怖いよね」
「へぇ、よかったな!」
「聞いてって!……イビルジョーやラージャンも倒してあのネルギガンテも退けた凶モンスターって事でギルドが討伐に動いてるんだってさ」
「ほーん、大変だな!」
男はそわそわしていて聞いてない
「旦那の番ニャー」
「待ってましたッ!」
聞いていないのはタルコロの順番を心待ちにしていたから
「死ねオラァ!」
男はタルをぶん投げた
「しゃあ!S評価~!」
ガッツポーズ
「オイッ!このバカッ!直接当ててんじゃねぇよボケッ!ズルすんなっつーの!」
大男、当然の抗議
「ズルじゃねぇよ!投げれるから投げただけだ!」
「タル!
今時のハンターは転がすので精一杯だが昔のハンターはタルを投げるくらいは余裕のよっちゃん、パワーが違う
「チッ、デブのくせに細けぇ奴だ……わーったよ、転がしゃいいんだろ転がしゃあよぉ!どるぁ!!」
男は全力でタルを転がした
「うーいS評価~文句ねぇだろコラ?」
「こいつ無理矢理パワーでやりやがった……」
「衝撃波で割ってたニャ……そういうゲームじゃねぇからニャ旦那!」
ハチャメチャなプレイに憤慨
「えーと何だっけ?クソツヨガーディアンアルシュベルドだっけ?」
「それ前に話したやつだし全然違うよ、ハァ……もういいよ」
小男は諦めて自分の番が来てタルを持つ
(あーアルシュベルドで思い出したけど凶モンスターの進行ルートこのままだと禁足地に行きそうなんだよなぁ……向かってるとしたらもうだいぶ進んでるんじゃないかな)
考え事をしながらタルを投げる
(アルシュベルドの方もまだ討伐されてないし……どうなる事やら)
「どこ転がしてんだー!B評価だぞー!」
「あ……」
気になってタルコロに身が入らない小男だった
-禁足地-
「ようやく会えたな……アルシュベルド」
「ゴルル……!」
禁足地の英雄は歴戦王ガーディアン・アルシュベルドと相対していた
神出鬼没で時間が掛かったがとうとう追い詰めたのだ
「可哀想だが生態系の秩序、調和の為に狩らせてもらう」
「ゴオオオオッーーー!!」
討伐戦が始まる
「ゴアアッ!!」
「くっ!?……チッ、歴戦王の名に恥じないな」
恐ろしく速く強い攻撃、原種の歴戦王と比べても遜色なし
「セヤアッ!」
「ゴウッ!?」
だが相対するは新進気鋭の禁足地の英雄
「ムンッ!」
「ゴギャア!?」
英雄の名に恥じぬ戦い振りでアルシュベルドと互角以上の戦いを繰り広げる
「ゴッゴォッ……」
「ッ!?」
アルシュベルドの異変の機微を捉えた禁足地の英雄は飛び退き様子を窺う
「ゴウアアアアアアアッ!!」
咆哮と同時に明らかな変化が見て取れた
鎖刃部位が肥大化し黒い霧を纏い黒鎖となり龍属性のエネルギーを迸らせ赤く明滅している
(これは……異常な興奮状態、黒霧……獰猛化ッ!?)
極度の興奮状態により戦闘能力を増大させ襲い来る獰猛化、モンスターの野生の顕現
造られたモンスターでありながら野生を取り戻したガーディアン・アルシュベルドだけが自由を求めて強く持ち得た渇望の力
(護竜獰猛歴戦王個体だと……!?)
佇まいだけでわかる凶暴の値、かもすれば天災と言われる古龍すら蹂躙しかねない程の脅威
「……面白いじゃないか」
禁足地の英雄は不敵に笑った
(あの人ならそう言って……挑みに行くさ)
ハンターになる切欠であるとある男を思い浮かべ……駆けた
「ギャアアアアアアアアッーーー!!」
直後、岩をぶち抜き乱入者見参
「なにぃ!?」
驚いた禁足地の英雄が乱入者を見て、絶句した
(イャンガルルガだと!!?)
乱入者は身体中が傷付いた隻眼のイャンガルルガだった
(何だアレは?何が付いているんだ……)
そのイャンガルルガは身体の所々に鎧のようなモノが付いており生きている片目には割れた仮面のようなモノが付いていた
(……この個体も歴戦か、それも傷の多さからして歴戦王レベル……それにあの黒煙は狂竜化や極限化ではない、何なんだアレは……まさか!?)
戦闘狂であるイャンガルルガはその身体に刻まれた傷の多さで経歴がわかる、傷が多ければそれだけ強く長く戦ってきた歴戦の猛者であるのだ
(噂に聞いた……黒の凶気か!!)
黒の凶気とはかつて世界の各地で発生したモンスターが凶暴化し暴れまわる異常状態
似た症状ではあるが狂竜ウイルスとは全く別種であり原因は今を持って不明の謎の現象
(これは生きて帰れるかわからんな……)
アルシュベルドだけでも難敵なのに乱入者も難敵、難敵相手の2対1ではさしもの禁足地の英雄も笑えなかった
「ゴルルルル……!」
「ギィィィィ……!」
「……ム?」
2体の様子がおかしい事に禁足地の英雄が気付く
2体は睨み合い威嚇し合っていたのだ
「ゴルル……ゴルァ!」
「ギィィ……ギャア!」
互いに奇しくも人の手によって改造されたモンスター
どちらが強いか最強を賭けて戦う改造モンスターの
「これは……僥倖かもしれん」
状況は変わり三つ巴になっていた、誰もが敵なら勝機は有ると禁足地の英雄に再び笑みが浮かぶ
「ゴアアアアアアアアッ!!」
「ギャアアアアアアアッ!!」
「ウオオオオオオオオッ!!」
孤独、蠱毒、
コドクから出でし者達の自由なる闘争
「ギャッ!!」
機先を制したのはイャンガルルガ、ノーモーションの爆速ダッシュでアルシュベルドに詰め寄りタックルを食らわせる
「ゴアアッ!アッ!?」
体格で勝り尚且つ超パワーのアルシュベルドが押し返そうとするが動かない、ジリジリ押される
「ギャァァァァ……!」
改造に加え凶気を纏うイャンガルルガのパワーは説明出来ない力を産み出していた
「ゴアッ!?」
一瞬の押し込みでアルシュベルドが押し退けられ2体の間に空間が開く
「ギャアアアッ!!」
強烈な猛毒サマーソルト一閃、アルシュベルドを打ち飛ばし毒で侵す
「オイ俺も……」
イャンガルルガの着地に大剣で待ち構えていた禁足地の英雄
「居るんだぞッ!!」
溜め斬りの剛閃が斬り飛ばす
「ッ!?ぐあっ!?」
直後に鎖刃が叩きつけられ禁足地の英雄を斬り飛ばした
「ゴアア……アアアアアッ!!」
獰猛なアルシュベルドが再び鎖刃を禁足地の英雄に向け振り下ろす
「……デヤアアッ!!」
切り上げを合わせ相殺、アルシュベルドを怯ませ追撃十字斬りの為にスリンガーを撃ち付け接近
「ギャア!」
「がっ!!?」
イャンガルルガの旋回尾が打ち払い接近を妨害
「ゴアアッーーー!!」
直後にアルシュベルドがイャンガルルガに飛びかかり揉み合い胴体に噛みつく、が外装に阻まれ歯が通らず鎖刃を巻き付けようと前脚を振り上げた
「オオオオオッ……!!」
そこへ両方斬ろうと駆け込む禁足地の英雄
「キ"ャ"ア"ア"ア"ア"ッ"!!!」
イャンガルルガが凄まじいバインドボイスを放った、その咆哮は改造によって異常に強化されており高級耳栓ですら防げるか怪しい重爆音
「ゔっ!!?ク……ソッ!?」
禁足地の英雄は堪らず耳を塞いで座り込む
「ゴ……アッ……!?」
至近距離で受けたアルシュベルドは更に堪らない、大きく怯む
「ギャ……アアアアッ!!」
イャンガルルガがアルシュベルドを禁足地の英雄に向かって押し退けた
「ちぃ……!」
ダイブで跳び避け何とか躱す禁足地の英雄
「ギャアアアアアッ!!」
「ゴオォアアアアッ!!」
再び体当たりで衝突する2体の改造された怪物
「何てモンスター共だクソッタレ!!」
回復薬を一気飲み禁足地の英雄は怪物達に斬りかかる
「ウオオォ行くぞォォオオオオッ!!」
英雄は戦う
その狩人魂が世界を救うと信じて……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
-農場-
「ねぇねぇ知ってる~?」
小男が陽気に話していた
「知らねぇ」
男はハチミツを箱詰めしながら答えた
「教えてあげようか?」
「いや別にいい」
「まぁまぁそう言わずにさぁ~」
「……何だよ?」
鬱陶しかったが男は聞いてやる事にした
「ほら前に話したアルシュベルドの件なんだけどさ、スッゴイ事になってたみたいなんだよ」
「ほーん」
せっせと箱詰めしている男は聞いてないのか空返事
「なんと獰猛化してたんだって!ビックリだよねー!護竜獰猛歴戦王だよ?まるでウチのクシャルダオラみたいだよねー!」
(……アイツの方がスゲェけどな)
傀異克服極限獰猛歴戦王個体のクシャルダオラの方が格上、Fクラスモンスター上澄み相当の力なのだから比べるのが烏滸がましいほど超格上
「それでさ!禁足地の英雄が討伐するって時に乱入者が現れたんだよ!それがなんとこれも前に言った凶モンスターだったんだ!」
「ほうほうへぇ~」
「乱入した凶モンスターの正体はイャンガルルガだったんだ、なんだけど禁足地の英雄の話を聞いたギルドの推測だと改造モンスターみたいでねーしかも!黒の凶気状態のゲキヤバモンスターだったみたい!」
「黒の凶気?何だソレ?」
「あ~……えっと……モンスターが凶暴化する状態の事だね」
「狂竜化?」
「いや、ほとんど一緒だけどさ……獰猛化も……原因がさ、違うんだよ」
「狂竜化の別名?」
「……もう全部狂竜化でいいよ」
説明は諦めた
「とにかく!その改造イャンガルルガが乱入して三つ巴の激戦になったんだよ!」
「ほ~……結果は?」
「それが何かさ、改造イャンガルルガが途中でどっか行って消えたんだって」
「逃げたって事か?」
「いや何か急に我を忘れたみたいに呆けて走り去って行ったみたい、改造と黒の凶気で頭おかしくなってたのに殴られて余計イカレたんじゃない?」
「ふーん、じゃアルシュベルドは?」
「禁足地の英雄が死闘の末に勝ったってさ」
「おーやるなぁアイツ」
「収束破龍砲外した時はポンコツだったのにねぇ」
ハンターの勝利にウンウンと頷く2人
「じゃ残るは改造イャンガルルガか」
「ギルドが追ってるしそのうち討伐されるでしょ」
「だな……つーか手伝えテメー、殴るぞ」
「あっハイ」
箱詰め作業が進む
「……ん?」
男が何かに気付いた
「どうしたの?」
「農場に何か入って来たぞ」
「ホント?モンスター?」
「ぽいな……行くぞ、他のヤツにも言っとけ」
「はいはい任せてよ」
武器を持って飛び出した
「ギャア……ギャアアアアッ!」
改造されし凶気蠱毒のイャンガルルガは完全に狂い壊れていた
凶気に苛まれていた野生は改造により更に狂い猛り強敵との戦闘で遂に戦闘狂でありながら戦闘を忘れて去ってしまうまでに壊れてしまっていた
「ギャギャギャー!」
そんな悲しき改造モンスターはギルドの追手を蹴散らしながら暴走しとある農場に迷い込んでいた
「ギャ!ギャ!ギャア!」
農作物を手当たり次第に食い荒らし暴れまわる
「何しとんじゃお前コラァ!!」
怒声と共にペイントボールが投げつけられた
「ギャア!?」
イャンガルルガが振り向くとそこには5人の従業員が武器を持って睨んでいた
「ウチに畑荒したぁイイ度胸じゃねぇかテメーよぉ?」
裸の英雄もとい男
「けったいなガルルガがよぉ駆除してやんぜ俺様達がなぁ」
大男
「おやおやおやぁ?コイツまさかぁ……?」
小男
「ねー早くやっちゃおうよー」
メガネ
「そうね、さっさとバラしましょう」
女
「ギャ!!?」
かつて時代を築いたFクラスのハンター達が殺意をぶつけていたのだ
「生きて帰れると思うなよボケコラ」
農場内は治外法権なので全員F規格の本気装備
この場所は国ですら手を出さない狂った英雄と蛮族達が治める領地
無礼を働く者には容赦はしない
「死ねやーーー!!」
狩猟蛮族の集団リンチが始まった
「「「オラオラオラオラァ!!」」」
「ギャア!?フギャアアアアアーーーッ!!?」
最後にして最強の改造モンスター
マネルガー博士の遺したラストナンバー
蠱毒の自由は終わり、土に還った
クエストクリア?
・護竜獰猛歴戦王アルシュベルド
たまたまハンターに出会わずにエネルギー吸いまくりの戦闘経験積みまくりのラッキー造竜。
戦闘力は非常に高く英雄クラスでなければ太刀打ち出来ない。
強さのイメージはJUMPテオ、マガティガ、ジョジョブラキとかあの辺の強化倍率。
・凶気改造蠱毒イャンガルルガ
元は隻眼かつ黒の凶気持ちのギルクエ140の強個体だったがイチビッツが最強の改造モンスターを造るための素体作りに地底洞窟の秘境に作った蠱毒房にぶちこまれ傷ついた隻眼個体という歴戦王に匹敵する超強個体になった上で改造を施されたが黒の凶気のせいで制御不能暴走、隔離封印されていたがアホハンターに解き放たれてしまった。
バカみたいに強化されておりその強化倍率はアルシュベルド以上、強化アルシュベルドでなければ相手にならないほど強い。
アルシュベルドの強化倍率が10とすればイャンガルルガは20。
マネルガー博士のヤケクソ改造モンスター。
・マネルガー博士とイチビッツ
活動時期は裸の英雄の現役時代。
ギルドナイトに処されたかもしれないし何処かで生きてるのかもしれない。
以前感想でアルシュベルドを見たいと言われたのですがパッとする話が思い浮かばずネタを探していると改造モンスターを見つけ少しお勉強し改造モンスター対決として書きました。
禁足地の英雄が入らなかったらどっちが勝ってたか……それは御想像に任せます、もう好みで決めてください、私はイャンガルルガですww
ネタ無いんで暫くお休みの可能性高いかもしれません……