とある日の農場
「オーイ相棒!お前に客が来てんぞー!」
「ニャ?誰ニャ?」
「誰かは知らねぇ、メット被ったアイルーだったよ」
「ニャニャァ……もしかして……」
思い当たるアイルーがいて唸る
「唸ってないでとりあえず会ってこいよ、仕事やっといてやっから」
「そうするニャ」
「面倒事だったら呼べよ、わかってるたぁ思うが前みたいに抱え込んだらぶっ殺すぞ」
「わ、わかってるのニャ旦那……行ってくるニャ」
相棒アイルーは客の元へ向かった
「ニャー!久し振りニャ!元気そうでなによりニャ!」
ヘルメットを被りリュックを背負った冒険家然としたアイルーが喜びを伝えるように手をあげる
「ニャニャ……やっぱしお前だったのかニャ、トレニャー」
相棒アイルーはトレニャーと呼ばれる古い知猫と再会した
「生きてたのニャねお前、無頼漢の根なし草だったからとっくにおっちんでると思ってたニャ」
「酷いニャ!オイラバリバリ生きてるニャ!」
トレニャーは怒った風に軽いネコパンチを放つが相棒アイルーはサッと避けた
「どうしてボクが此処に居るのがわかったのニャ?」
「里のアイルーに聞いたらすぐわかったニャ、有名ネコだからニャお前」
相棒アイルーはFを男と精力的に活動して五体満足で引退した英雄アイルーとしてアイルー界では結構な有名猫
「なるほどニャァ……それで何の用ニャ?金なら貸さんニャよ?」
「違うニャ!デカイ
「デカイ
「その前にさっきの男について聞かせるニャ、組んでた相方ニャ?」
「そうニャ」
「なら凄腕ハンターニャね?呼ぶのニャ!」
「旦那をニャ?何でニャ?」
「いいから呼ぶニャ!ダッシュニャ!」
「強引な奴ニャ相変わらず……」
相棒アイルーは男を呼びにゆっくり行った
「ほいほい、オレにも用が有るんだって?えーっとホレニャーだっけか?」
「トレニャーニャ……コイツは世界を探検してお宝を探すトレジャーハンターアイルーだニャ」
「へぇ!トレジャーハンター!そりゃスゲェ!」
「トレジャーハンターと言えば聞こえはイイニャ、けど実際はホームレスアイルーニャ、家無き根なし草ニャ」
「酷いニャ!違うニャ!」
相棒アイルーの悪口に跳び上がり憤慨するトレニャー
「可哀相に……今キレアジしか持ってねぇけど食うか?」
「哀れむニャ!でも食うニャ!」
お魚咥えたトレニャーはピッケルを振り回して激怒している
「……そんで
「酷いニャ!帰らないニャ!」
トレニャー激おこ
「ずいぶん辛辣じゃねぇの相棒?ダチじゃねぇのか?」
「……仔猫の頃の話ニャ、コイツの探検にムリヤリ付き合わされて何度もヒドイ目に会ったのニャ」
「ふーん……ダチじゃねぇの?」
「……ニャ」
男の眼差しに相棒アイルーはそっぽを向いて応えた
「ゴホンニャ……経緯は省いて単刀直入に言うと探検の最中になんとオイラ未開拓の孤島を発見したのニャー!」
トレニャーがピッケルを高らかに掲げる
「ほーん未開拓ねぇ」
「興味無いニャ」
しかし2人には響かない、もう引退しハンター活動を精力的に行っていないからなのだろう
フロンティアスピリットがもう無いのだ、今はファームスピリット、開拓より開墾なのだ
「意気揚々と探索をしたけど島には凶悪なモンスターが跋扈していて全然進めニャいのニャ!だから一緒に探索を手伝って欲しいのニャ!」
トレニャーは未開拓の島の探索協力を頼みに来たのだ
「だってよ相棒、どうすんだ?お前が決めろよ」
「決めるも何も無理ニャ、ボクはとっくに引退したロートルアイルーだし旦那も嫁が許さないニャ」
「へっ……」
男は鼻で笑う
「バーカ、出来ねぇ理由聞いてるんじゃねぇよ、お前がやるかどうか聞いてんだ」
「ニャ……ニャニャ……」
困惑した相棒アイルーはトレニャーを見る
「頼むニャ!この通りニャ!」
土下座で頼み込むトレニャーに相棒アイルーはついに観念したように言った
「わかったニャ……手伝ってやるのニャ」
「よし決定!オレもやるぜ!」
「やったニャ!サンキューニャー!」
承諾を得た喜びでトレニャーは跳び起き小躍り
「じゃまずは嫁の説得からだな、行ってくる」
「大丈夫ニャ旦那?」
「ん~……まぁ何とかなんだろ、知らんけど!ちょっと準備して待ってろ」
男は受付嬢の元へ向かった
「ちょっと探検してくる!」
「はい?何ですか急に?」
「探検クエスト……ってとこか?まぁ要はクエストだ」
「ダメです、ダメダメ」
「相棒のダチの依頼なんだ、相棒だけに行かせられねぇ」
「ムッ……相棒さんのお友達……ムム……相棒さんも行くんですか……ムムム……」
「それでもダメか?」
「ムムゥン……もーわかりましたよ、気をつけて行ってきてくださいね」
「わりぃな、ありがとよ」
「怪我しちゃヤですからね」
「許可ゲットー!っしゃオラァ!ウェイウェイウェーイ!」
「やったニャ旦那ー!ニャッフー!」
男と相棒アイルーはハイタッチを決める
「よくわからんけど準備いいニャね?じゃ出発ニャー!」
トレニャーを先頭に探検隊は農場を出発した
パァープォー♪
「ボクの舟で行くニャ、さぁ乗るのニャ」
「小っさ!ボッロッ!おーいこんなんで辿り着けんのかよ?」
「小ささも理由があるのニャよ、今のところこのサイズでしか行けないのニャ」
「着く前に沈まねぇだろなコレ……」
大海原へヨーソロー
「あ、見るニャ旦那、あそこ霧がスッゴイニャ」
「お、マジだ……かなり広いな、霧で有名な海域だったりしてな」
霧の領域を眺めているとトレニャーが指を突き出した
「目的地はあの霧の中ニャ」
「「え……」」
2人はビックリ
「ウソだろオイ……」
「こんなボロ舟で行ったら絶対沈むニャ」
無謀もいいところだったから
「大丈夫ニャ、オイラが見つけたこの大きさの舟でしか行けない秘密の海流ルートが有るのニャ」
「ホントか、ならいいが見えないのにどうやって見つけたんだ?」
「遭な……探検中に偶然見つけたのニャ」
「「……」」
男と相棒アイルーは顔を見合わせひそひそ話を始めた
「今絶対遭難って言いかけたぞ」
「絶対遭難ニャ、見つけたのもどうせ漂流中のたまたまニャ」
何にせよ無事に着けるならばいい
「コレニャ!ここからの海流に乗ったら後は勝手に島まで着くニャ~」
「ラギアに襲われたりしねぇこと祈るか」
「そうニャね」
どんぶらこ どんぶらこ……
「アレだニャ!見えたニャー!」
「「おぉ~!!」」
霧が晴れたと思ったらすぐに島が現れた
「霧に囲まれた島たぁな!見つからんわけだ!」
「あんまり大きい島ではないニャね、2~3日くらいで踏破出来そうニャ」
「甘いニャ、言ったニャろ?凶悪なモンスターが跋扈しているってニャ……島の中は激ヤバ、マジヤバ、ヤバタニエンニャ」
トレニャーはぶるりと体を震わせた
「そういやそんな事言ってたな、凶悪なモンスターって何だ?ダラでも居んのか?」
「……ランポスニャ」
「んぅ?今ランポスっつったか?」
「そうだニャ」
「……いやいやランポスって……オイ相棒」
男は相棒アイルーに耳打ち
「トレニャーって強くない感じか?」
「ボクより弱いのは確かニャけどザコって程じゃないニャ、それなりに腕は立つニャ、ランポスに負ける程じゃないハズニャ」
「そうか……」
てっきりトレニャーが弱過ぎるだけと思ったが違うようだ
「言いたい事はわかるニャ、けどここのランポスは普通じゃないのニャ」
「どう違うんだ?」
「見つかったらすぐ増援を呼ばれてものすごい数で襲ってくるのニャ、まるで軍隊ニャ!」
「戦いは数だ、って事か……なるほどそりゃ厄介だ、相手しない方がいいかもな」
「という事はスニーキングミッションだニャ!」
上陸前の作戦会議で戦闘はなるべく避ける方針に決まった
「ハンターは隠れ身の装衣があるからラクショーニャね!」
「何だそれ?んなモン持ってねぇぞ?」
「ニ"ャ!!?」
トレニャーは驚き桃の木
「ニ"ャ!!?って……出発前に言えよそういうのはよ、持ってねぇんだけどさ」
「最近のハンターの基本装備と思ってたニャ……」
「古臭ぇハンターだからなオレは、そんなモン知らねぇ、ちなみにけむり玉も無いからな」
「不安になって来たニャ……」
「まぁ何とかなんだろ、な?相棒?」
「何とかなるニャ」
その時であった
〔ガオ"オ"オ"オオオオォォォォーーー…………!!〕
島から轟く咆哮が聞こえたのは
「何だぁ今の……聞いた事ねぇ咆哮だったな、相棒知ってるか?」
「ボクも知らないニャ、未発見の新種かニャ?トレニャーはどうニャ?」
「オイラも知らないニャ、前に来た時は聞かなかったニャ……孤島のヌシかもしれないニャ」
未開拓の孤島に蔓延る異質なモンスター群
ヌシと思わしき未詳の存在
「オレ達の探検はこれからだぜ!」
「ウオオォいくニャァァァ!」
「ニャンか打ち切りっぽい感じで力抜けるニャァ……」
いざ、潜入……!!
アレです、ステルス的なゲームの、オリジナルの……