「古龍観測所からの緊急連絡だ!風翔龍クシャルダオラが突如活性!予測進路がこの町に向かっている!」
鳴り響く危険の警鐘
「クシャルダオラが!!?」
古龍の襲来を知ったギルドは騒然となっていた
「モンスターが暴れてるってこんな時に……!?」
「個体は!?G級個体だとヤバイぞ!」
「落ち着けってお前等!!」
「これが落ち着いてられるかッ!!」
口々に叫ぶ者、連絡員に食って掛かる者様々
「……」
そんな光景を眺めている男
(クシャルダオラって古龍種だったっけ、図鑑でしか見た事ねぇけど……風翔龍、鋼龍か……カッケェ)
騒動の渦中に居ないのか気楽な事を考えている
(えーと……確か頭が通り良いんだったっけか、弾や矢は纏う風で弾かれるんだったなたぶんうろ覚えだけど……じゃ弓はねぇな)
(閃光効いたっけ?俺が持ってるあの図鑑そこまで詳しくねぇからな、古いし……良い図鑑買うか、でもバカ高ぇんだよな……まっ閃光玉は持ってて損はねぇだろ)
(後は、なんかあったっけか……あ、毒が有効って書いてたな、風鎧が無くなるとかなんとか……あでも毒武器持ってねぇわ)
気楽な事を考えている
「静まれッ!!」
連絡員に続き新たに入って来た1人のハンターがその場を一喝した
「緊急事態につき今から私が迎撃指揮を取る!大長老様からは既に指揮権は貰っている!」
彼はこことは違うギルドが活動域のギルドナイト、偶然連絡員が古龍観測所からの連絡を受け取った場に居て一緒に来たのだ
「迎撃準備だ!手の空いているハンターは協力してもらう!これは強制だ!拒否すればハンター資格が無くなると思え!」
ギルドナイトとはギルドが擁する内部治安維持組織
密漁をするハンターや生態系に悪影響を与える存在をギルドの勅命を受けて狩る必殺仕事人、表はトップクラスでも足踏みするような高難度のクエストをこなし裏では密漁組織やギルドの腐敗を根絶する対人、対モンスターのスペシャリスト、少数精鋭の超エリート部隊である
その性質から緊急時には先頭に立ち指揮を取る事も多々ありクシャルダオラの襲来とはまさにその状況であった
「沈静化の依頼受けてんだが……」
「受注書を見せろ、……よし、君は行っていい、気をつけてな……沈静化の依頼を受けた者以外は私のところに集まってくれッ!!」
ギルドナイトが言うと沈静化を受けた者とそうでない者が分かれ始める
「へいへい」
男も動き出す
「ではG級、上位、下位で分かれてくれ」
ギルドナイトの命令に素直に集まったハンターが動き出す
「G級1人、上位4人、下位2人か……」
戦力を計算し思案する
「G級の君は私と一緒にクシャルダオラと対峙だ、我々がメインの火力になる、出来るな?」
G級のハンターは任せろと言う
「下位の2人は町の砦にある迎撃装置でクシャルダオラを攻撃、妨害してもらう、危険だと判断したらすぐに逃げろ」
下位2人はわかったが迎撃装置の使い方がわからないと言う
「上位の内2人も行ってもらうから先輩達から使い方をしっかり聞いておけ、残りの上位2人は私達のサポートだ、クシャルダオラの気を散らし私達メインの攻撃を通し易くして欲しい、もちろん可能なら攻撃に参加してくれ」
上位の4人は了解と頷く
「それで私達のサポートに選ぶ2人だが……」
ギルドナイトが上位4人を見定めていく
「!!?」
その目は1人に釘付けになった
(な、何だと……!?)
恐るべき力を読み取ったのだ
「ん?」
男である
「……君、本当に上位なのか?」
「ああ、正真正銘の上位だ、ギルドカード見るか?」
差し出されたギルドカードをギルドナイトは受け取り、見る
「……確かに上位だ、信じられんが……」
「何が?」
ふざけたモノを見る目をしているギルドナイトに男は首を傾げている
「まぁいい……君にはサポートに入ってもらう、いや、私達とメインで……」
この戦力は僥倖だと思ったギルドナイトの言葉は男の姿を改めて見て止まった
「君……装備はどうした?」
インナーだけの裸装備だったから
「無い」
「無い?今は装備しておらず自宅に有るという事か?」
「違う、持ってねぇんだ」
「何でだこのバカッ!!」
ギルドナイトはキレた
「ダメか?」
「ダメに決まってんだろ!?何で良いと思えるんだこのイカレポンチが!?」
精神異常者を見る目をしている
「……いやまぁあんたが偉くてスゲェハンターだってのはわかるぜ?」
それでも男はキレる事無く言い返す
「だけど他人のスタイルをバカにすんのはどうかと思うぜ」
ギルドに反抗して迷惑をかけないように
「ッ……」
その言葉にはギルドナイトも黙らざるを得なかった
ハンターにはハンターごとの独自のスタイルが有りそれはギルドナイト自身にも言える事だから
「……声を荒げてすまなかった」
だから失言に反省し改めて男を見る
「君は下位と一緒に迎撃補助をしてもらう、その装備では危険だからな……異論はあるか?」
「無いよ、オーケー了解だ!あ、俺も迎撃装置使った事ねぇからよろしく!」
「……教えてやれ」
男以外の2人をサポートに選び迎撃準備を進める
「モンスターの活性化にクシャルダオラの襲撃……ハンターの手はギリギリじゃのう」
ギルドの奥では大長老達以外が慌ただしく走り回っている
「あの3人が戻っていればかなり安心だったのですがね……活性化したアカムトルムとウカムルバスの沈静化に行ってますからすぐには帰って来れない」
「アカムトルムとウカムルバス……翼が進化する前の始原の飛竜か……厄介じゃのう」
「クシャルダオラもですよ、幸い個体は上位相当のようですがそれでも古龍……油断すれば壊滅も充分に有り得ます」
「ここのギルドナイトも出払っている窮地に駆けつけてくれたギルドナイトが居てくれて良かったのう」
何とか危機は乗り越えられるかと安堵しているギルド上層部
「あの~……これなんですけど、良いんですかこれ?」
受付嬢が書類を見せてきた
「クシャルダオラの迎撃メンバーにあの人の名前があるんですが……」
「「「は?ウソ!?マジで!?」」」
上層部の驚きの声が上がりすぐに察した大長老が頭を抱える
「そうじゃった……あのギルドナイトは他所のギルドナイト……彼の事を知らん」
「どうします?すぐに彼だけ避難させますか?」
内緒でFクラスに行かせている男が本家の情報を得ないように普段は砦迎撃戦など他のハンターと共同作業する事からはギルドの権限で遠ざけていたのだ
それが今回はモンスターの謎の活性化と重なり不測の事態を招いていた
「……いや、よい機会かもしれん」
男に関する全ての責任者である大長老は言う
「彼が今どれ程の強者であるか……世界が知る時が来たのだ」
目を閉じ厳かな雰囲気が漂う
「え?でもあの人下位ハンターと一緒に後方支援ってなってますよ?」
「あ、そう……」
そして間も無く……クシャルダオラ襲来
短いですがキリが良いので……
このクシャルダオラ襲来は4のイベントオマージュですね、筆頭ハンター達は居ませんが。
F関係なくない?死ねよ?……うるせー!所属は本家だからいいんだよ!高台ハメすっぞ!
明日から仕事が忙しくなるので更新遅くなるかもです。