Fallout archive   作:Rockjaw

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短いですが今回からネイトと対策委員会メンバーとの絆ストーリーです


Bond Stories Part1
Sharpened fangs


シロコ

ネイトさん、今大丈夫?

 

Nate

大丈夫だぞ

どうしたんだ?

 

シロコ

明日の朝、久しぶりに

付き合ってもらっていい?

 

Nate

あぁ、いいぞ

じゃあ6時に校庭で

 

シロコ

ん…分かった。

 

――――――――

 

―――

 

 

「フッフッフッ…!」

 

まだ日が昇る前、タンクトップに軍戦闘服ズボン姿のネイトは校庭でウォーミングアップを行っていた。

 

軍人のもっとも基礎的な運動、ランニングに始まり、

 

「シュッ!シュッ!シュッ!」

 

器具は土嚢を数個両側に括りつけたバーベルのウェイトトレーニング、

 

「シュー…!シュー…!」

 

雲梯を使った各種懸垂運動とかなりハードな運動をこなしていく。

 

そして、肌寒いアビドスの朝方でありながらうっすらと汗をかいた頃…

 

「ん…ネイトさん、おはよう。」

 

「おぉ、シロコ。おはよう。」

 

動きやすい恰好をしたシロコがやってきた。

 

いつものロードバイクはなくランニングでやってきたらしく彼女もうっすらと汗をかいている。

 

「待たせちゃった?」

 

「いいや、こっちもウォーミングアップが終わったところだ。」

 

そう言いつつ、ネイトはシロコにタオルを投げ渡す。

 

「ん…ありがとう。」

 

「しかし、やっぱシロコはすごいな。ウチからここまで結構距離あるだろ?」

 

「もう慣れちゃってる。ネイトさんも今度一緒にランニングする?」

 

「フルマラソンの距離でもなければいいぞ。さすがにペースはシロコよりも遅いだろうがな。」

 

互いに汗をぬぐいつつそんな約束を交わす二人。

 

そして一通りぬぐい終えたところで、

 

「よし、んじゃ始めるか。」

 

「ん…今日こそ負けない。」

 

ネイトが次にシロコに投げ渡したのは…コンバットナイフだ。

 

さすがはキヴォトス人のシロコ、得意の反射神経でグリップをつかんで見せた。

 

「…やっぱり重い。」

 

シロコの言うそれは決して重量の話ではない。

 

銃よりもより原始的に命を奪う武器だという『感覚』としての重さだ。

 

「その重さを忘れるな。その重さを忘れた時…人は人じゃなくなる。」

 

そう言いつつ、ネイトもコンバットナイフを取り出し構える。

 

「行くぞ。少しでも気を抜いたら一瞬で決める。」

 

「ん…了解。」

 

シロコもネイトの構えを見よう見まねでとる。

 

両者の間に重い空気が流れ…

 

「ッ!」

 

先に動いたのはシロコだ。

 

足のばねを活かしネイトとの間合いを一気に詰める。

 

ナイフを持った右手は伸びネイトの首を突こうと狙う。

 

だが、

 

「単純すぎる。」

 

「ッ!?」

 

ネイトは左手でシロコの右手をつかみ軌道をそらす。

 

その間に右手のナイフを素早く逆手持ちに変更、

 

「痛っ!?」

 

シロコの手首と肘関節を切りつけわき腹を数回突く。

 

「…はい、一回死亡だな。」

 

一連の動作を終えシロコを解放。

 

「む~…!」

 

「いいか、大振りや大きな動作は厳禁だ。」

 

悔しいのかむくれるシロコに先ほどの反省点を告げる。

 

先ほどネイトが切りつけた場所には赤い線が引かれているが一切流血の兆候はない。

 

そう、これはいわばダミーナイフ。

 

重量と材質こそ本物と同等だが切れ味は無に等しく切っ先のばね仕掛けで引っ込む仕組みだ。

 

その代わり、刃が通った跡に赤いインクが塗られる。

 

「…もう一回。」

 

「よし、じゃあ元の位置に。」

 

再び二人は間合いを取り直し対峙する。

 

その後も、

 

「ぐッ!?」

 

「足をそんな浮かせるな。摺り足を意識しろ。」

 

片足だけに重心が乗った隙を付きシロコを足払いし地面に転がし一突き、

 

「かはっ…!?」

 

「逆手持ちはタイミングを考えろ。下手をすると自分に返って来るぞ。」

 

ネイトの真似をして逆手持ちで仕掛けると動きを利用されて自分のナイフで自分の腹を突き、

 

「ぐぁ…!?」

 

「ポジションも気をつけろ。こんな風に押し付けられたら終わりだ。」

 

足運びで校庭にある障害物を背負わされそこに押し付けられ喉を一突きされたり、

 

「ワッ…!?」

 

「いいか、迫るときは蛇のように地を這うようにだ。」

 

今度はネイトから仕掛け低姿勢からの急襲、そのまま深々と内ももを切り裂かれたり…。

 

単純な身体スペックではネイトすら圧倒できるシロコがほぼ一方的に負け続けた。

 

それから1時間後…

 

「はぁ…はぁ…。」

 

「…よし、今日はここまで。」

 

「…ありがとうございました。」

 

この日の朝のトレーニングは終わった。

 

方や身体の急所中が赤線だらけで汗だくのシロコ、方や腕に一本赤線が引かれ薄く汗をかいているだけのネイト。

 

非常に対照的な姿だ。

 

「…ん…結局勝てなかった…。」

 

「経験が違うさ。そう簡単に勝ち星は上げれん。」

 

「大丈夫、自分で獲るから。」

 

「その意気だ。」

 

そんな負けん気溢れるシロコをネイトは非常に好意的に迎えたのであった。

 

「しかしまぁ、シロコも物好きだよな。俺からナイフを習いたいなんて。」

 

その後、ストレッチをしながらそんな会話を交わすネイトとシロコ。

 

『銃未所持のものが全裸で街中を歩くものより少ない。』と呼ばれるキヴォトス。

 

そんな中であって、銃はもちろんのこと奇襲や緊急の際にはディサイプルズナイフを用いるネイトの戦闘スタイルは異質と言うほかない。

 

しかし、そんなネイトの戦い方にシロコは可能性を見出した。

 

「キヴォトスじゃ殆ど誰もやっていない。だから、もし覚えたら咄嗟の時に役に立つと思って。」

 

「なるほど。」

 

「それに私は敵に肉薄することが多い。だから獲れる手札は多いに越したことはない。」

 

「言えてるな。」

 

元よりホシノとともに接近戦を仕掛けることが多いシロコ。

 

だからというか、咄嗟に蹴りを放つなどの肉弾戦を仕掛ける場面も結構ある。

 

そこに本格的に格闘術やナイフなどの武器格闘術に長けたネイトの登場だ。

 

現にその技術はヘルメット団の拠点をナイフ一本で制圧するという凄腕。

 

そんな彼の技術を吸収しようとこうしてシロコは早朝に実戦形式の訓練を行っているのである。

 

「でも…やっぱり勝てないのは悔しい。」

 

それはそうなのだが、一向に勝てない。

 

力やスピードは明らかに自分が上なのにネイトの『技』によってそれらを封じ込まれる。

 

無論、自分もネイトも本気だ。

 

訓練ながらも確実に息の根を止める戦い方をこなす。

 

だとしても勝てない。

 

ダミーナイフでなければ自分は何度命を落としていただろう。

 

「…なぁシロコ。」

 

「ん…何…ってわぁ…!」

 

そんなシロコの頭をタオルで拭き始めた。

 

「いいか、悔しいってのは大切な感情だ。」

 

「…うん。」

 

「だがな、そればかりを考えるのもダメだ。」

 

「…うん。」

 

「お前はちゃんと進歩している。現に俺の腕も切られたわけだしな。」

 

そうだ。

 

今日、初めてシロコの刃がネイトに届いた。

 

左腕に引かれた赤線がその証拠だ。

 

「進歩もちゃんと認めるんだ。悔しさと進歩を認めてこそお前はもっと強くなれる、いいな?」

 

「………ん、分かった。」

 

「よし、拭き終わったぞ。じゃあ、プールのシャワーで申し訳ないが汗も流して来い。」

 

そう言い、シロコの頭から手を退かすネイト。

 

だが、

 

「ん…。」

 

「ッと、どうしたんだ?」

 

シロコはネイトの手をつかみ、

 

「…もっと撫でて、ネイトさん。」

 

彼の目をじっと見てそうお願いしてきた。

 

そんなシロコの姿が…

 

(……ドッグミート…。)

 

かつて連邦を共に駆け抜けた『最初の相棒』の姿に重なり、

 

「…分かったよ。誰にも言うなよ。」

 

「ん…。」

 

シロコが満足するまで撫でるのであった。

 

―――――――――

 

―――――

 

――

 

「シロコ先輩、今日早く来てたけど何やってたの?」

 

「ん…ネイトさんに一杯『傷物』にされてた。」

 

『…えぇ!!?』

 

「シロコさああああああん!!?」

 

その後、事情の釈明に1時間を有したネイトであった。

 




Shiroko Sunaookami
Possession Perks
Commando Rank2
Ground Pounder Rank2
Grenadier Rank1
Martial Artist Rank1

Combinations Perk
Attack Dog Rank2
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