Fallout archive   作:Rockjaw

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『Rendezvous With Destiny』
『運命とのランデブー』
―――第101空挺師団『Screaming Eagles』の標語


Finale: The End of the Kraken Part4

時刻は8:30、地下道を通って番長たちがD.U.にむけ進撃を開始したと同時に…

 

「こちらアビドス航空騎兵第一小隊隊長機『一天号』より各機、これより『上京』を開始します!」

 

《二番機、了解!しゃあッ、やったろうぜ!!!》

 

《三番機、了解!D.U.の連中の度肝抜いてやる!!!》

 

《四番機、了解!タコ野郎どもを〆て晩餐にしてやらぁ!!!》

 

アヤネ率いる航空機兵隊第一小隊も飛翔。

 

さらに…

 

《こちら『ジェロニモ1』、ジェロニモ1~8はアビドス航空騎兵隊に追従する。》

 

元よりこの基地に配備されていた『AH-64D アパッチ・ロングボウ』8機二個小隊も飛び立つ。

 

パイロットにはMr,ガッツィーを採用することで簡易的な『無人機』としての運用を可能とした。

 

こちらを見上げるデモ隊をしり目にヘリコプター部隊は悠々と出撃、

 

「一天号より番長さんへ!お先に失礼します!」

 

《こちら、番長!俺達の分も残しといてくれよ、アヤネの姐さん!》

 

土煙を巻き上げ疾走する機甲部隊を追い抜きアビドス航空機兵隊たちは一路D.U.へ向かう。

 

《やぁ、キヴォトスの皆。5日…ぶりか。どうも、W.G.T.C.社長のネイトだ。》

 

「ん…見て、ホシノ先輩。ネイトさんの配信始まってるよ。」

 

「うへ~ホント中身お爺さんなのにハイカラだよねぇ、ネイトさんって。」

 

「ホント、これでも作戦の一環だっていうんだからイイ性格してるわ…。」

 

道中、シロコのスマホでネイトのライブ配信の様子を視聴している一同。

 

画面の向こうのネイトの様子はあと一時間足らずで戦場に飛び込むことになるというのにとてもリラックスしているように見える。

 

ホシノの言うようにネイトは中身は老人なのに新しく便利なものは積極的に取り入れ学び活用している。

 

今回のこのライブ配信もキヴォトスにやってきたからこそ思いつけた手法だろう。

 

と、ホシノ達もリラックスした雰囲気でプレジデントへの生電話の配信を視聴していたその時…

 

《構わん、撃てぇ!!!》

 

配信の画面からカイザーPMC隊員の発砲命令と銃声に着弾音が聞こえてきた。

 

《各員に告げる。決着をつけよう、ここを奴らの蛸壺にしてやれ。》

 

「こちら『ダイバーホエール1』、カイザーPMCからの発砲を確認。総員、戦闘準備。車両部隊も砲弾を装填。」

 

ネイトから号令がかかった瞬間、ホシノの表情が引き締まり部隊全員に指示を飛ばす。

 

それを受け、機内のシロコやセリカに他の隊員がチャンバーに初弾を送り込む。

 

この瞬間より…休戦は終了。

 

《さぁ、出撃だ。This is for Abydosアビドスに捧げよう.》

 

画面の向こうではネイトが一番槍となりカイザーPMCとの戦闘を開始。

 

「こちら一天号、各機全速力でD.U.に向かいます!D.U.進入後は各隊所定のポイントへ!」

 

アヤネもこれに呼応し一天号の核融合エンジンを唸らせ速度を上げる。

 

その速度…時速500㎞、初期の単葉機を上回る速度。

 

アパッチ・ロングボウの最高速度が時速365㎞とすると回転翼機としては非常に高速だ。

 

《こちら、ジェロニモ1。ジェロニモ2と共に一天号に追従しカイザーコーポレーション本社へ向かう。》

 

一気に突き放されたアパッチ隊から各ベルチバードの僚機の割り振りが伝えられる。

 

各隊三機編成の四部隊、この飛行部隊をもってカイザーの各拠点制圧へ向かう。

 

あっという間にベルチバードはD.U.都心区画上空に進入。

 

《こちら二番機、カイザーセキュリティ本社へと向かう!》

 

《三番機はインダストリー本社の制圧に向かうぜ!》

 

《四番機、コンストラクションを目指す!アニキを頼みましたぜ、姐さん!》

 

ベルチバード各機もここで別れ各々の目的地に向かう。

 

二~四番機の機内には制圧用の生徒と数体のアサルトロンが搭乗している。

 

「各員、装備の最終チェック!」

 

「ん…了解。」

 

「ちょっとシロコ先輩、なんでマガジン抜いて叩いてるの?」

 

「ネイトさんがやってた。ここのマガジンはやらなくてもいいらしいけどおまじないみたいなものだって。」

 

「…私もやっとこ。」

 

一天号内でもホシノたちがチャンバーチェックやアタッチメントのがたつきなどがないかの最終チェックを行っている。

 

「ブリーチ用シェル…よし。ハンドガンも…装填よし。」

 

ホシノもEye of Horusや愛用のハンドガンのチャンバーチェックを行う。

 

「シロコちゃん、突入プランの最終チェックを!」

 

「ん…了解、屋上に侵入後は最上階を制圧。その後はビル左右にある非常階段を…。」

 

そして、シロコに本社ビルの制圧及びプレジデントの確保作戦の確認を行う。

 

W.G.T.C.『突撃部隊』リーダー、砂狼シロコ。

 

元より対策委員会メンバーでは切り込み隊長として活躍してきた彼女だが彼女の真骨頂は…突入作戦における作戦立案能力の高さだ。

 

何を隠そうネイトが来る前は借金を返済するために銀行強盗を画策していたシロコ。

 

しかも突飛な思い付きなどではなく極めて綿密な計画を立てて現実的に実行可能なものとして大真面目に提案している。

 

以前のブラックマーケットの闇銀行襲撃時も即興ながらカメラの死角などもすべて把握していたことからその能力は特筆すべきだろう。

 

その能力を買われ突撃部隊のリーダーを拝命した彼女。

 

今回の作戦もその能力が遺憾なく発揮されている。

 

「…銀行強盗提案した時と言い滅茶苦茶綿密ね、シロコ先輩。」

 

「ネイトさんがミレニアムの装置で本社ビルの詳細な構造を調べてくれたからできた。」

 

さらにシロコの手助けとなったのが『F・ハカール君』のおかげだ。

 

これにより休戦中の5日間と言う間で十分実行可能な作戦を練ることができた。

 

「ん…今度あれを貸してもらおう。アレがあればどんな銀行でも…。」

 

新たな可能性に目を輝かせるシロコだが…

 

「もう借金返し終わってるんだから襲う必要ないでしょ?!」

 

ぎょっとした表情でセリカはツッコむのであった。

 

「セリカのお嬢、たぶんシロコの姉貴に言っても無駄ですぜ?」

 

「不良やってたからわかる。こりゃ天性の気質だ、誰にも止められねぇっすよ。」

 

「アンタたちもそんなこと言ってノせない!」

 

同乗していた不良たちからはやれやれといった表情で半ば諦めにも似た意見が飛び出す。

 

一方、

 

「シロコちゃん、マスターに迷惑かけちゃだめよ?」

 

同乗していたアサルトロンがシロコを諫める。

 

「ほら、そんなことするとネイトさんに迷惑が…!」

 

ようやく賛同者(?)が現れたことに気を良くするセリカだが…

 

「そう言うのは襲っても文句が言えないような相手を選んで報復が来ない様に徹底的にやらないと。」

 

「そうそうばれなきゃ犯罪にならな…じゃないわよ!?」

 

やはり中身は連邦製のAI、シロコの意見を補強するような案を出してきたのでこれまた鋭いツッコミが炸裂したのであった。

 

「はいはい、お喋りはそこまでだよ。アヤネちゃん、あとどのくらいで到着するかな?」

 

「あと2~3分で現着予定です!」

 

「了解、ネイトさん達の方は…。」

 

一旦場の空気を引き締めるホシノ、カイザーコーポレーション本社の様子を確かめるためスマホをのぞき込んでみると…

 

《まだまだ行くぞ、お前らが『贈った』分数倍にして送り返してやるよ!!!》

 

「わぁお、あっちもあっちで大暴れしちゃってるぅ…。」

 

キヴォトスでもあまり見れない『人力野砲』となっているネイトがカイザーPMC陣地を爆砕していた。

 

「これはうかうかしてたら全部持ってかれちゃうねぇ。」

 

「ん…それは困る。私の作戦が無駄になっちゃう。」

 

「でもこんな大暴れしてるとプレジデントが逃げちゃうんじゃ…。」

 

画面の向こうではネイトたちはビル内で白兵戦を演じエレベーターに前進している場面が写されている。

 

押し込み強盗よりも恐ろしい存在が自分のビルに押し入っているのだ。

 

縮みあがっててもおかしくはないが…その時、

 

「ッ!レーダーに感アリ、所属不明のヘリが二機カイザーコーポレーション本社ビルに接近中!」

 

ベルチバードに搭載されているレーダーがヘリの接近を検知、

 

《ッ!ネイト兄、連中のヘリが二機接近してるよ!》

 

《こちらでも確認、武装したヒューイが接近中!》

 

それとほぼ同時にカヨコの警告でネイトもヘリの接近を察知していた。

 

目の前には地面からもうもうと煙が昇っている一際高いビルが迫ってきている。

 

あの場所がカイザーコーポレーション本社のビルだ。

 

「カイザーの社章を確認!奴らの脱出用のヘリだよ、アヤネちゃん!」

 

ホシノが双眼鏡でカイザー所有の機体と確認し、

 

「了解、対空ミサイルロックオン!発射します!」

 

アヤネも素早くロックオン、ミサイルポッドから煙の尾を引きミサイルが発射。

 

配信画面でネイトたちに迫ってきていたイロコイに着弾し撃墜、

 

「レーザー砲、照射っ!」

 

さらにプレジデントを連れ出すために屋上へと上昇していたヘリには射線が開けていたこともあったのでレーザー砲を発射。

 

装甲すら碌に施されていない汎用ヘリに鋼鉄を穿つレーザーを耐えきれるはずもなく蜂の巣となり墜落していくのであった。

 

「こちら一天号、到着しました!」

 

「こちら『ダイバーホエール1』!これより屋上からプレジデント確保へ向かいます!」

 

作戦位置につき無線のチャンネルを切り替えネイトに通信を入れるアヤネとホシノ。

 

《こちら『フロートホエール1』ッ!了解した、仕上げと行こうか!!!》

 

ネイトもそれに対し返信、

 

《『フロートホエール』はこれより中階の会議室にいる幹部たちの確保に向かう!上層階で会おう!フロートホエール1、アウト!》

 

「了解、幸運を祈ります!ダイバーホエール1、アウト!」

 

双方の役割を伝えあい改めて目的達成を願い通信を終える。

 

配信画面ではちょうどエレベーターが中階層に到着。

 

《ネイト兄、気を付けて。降りてすぐに奴らが集まって…。》

 

カメラをハッキングしているカヨコから警告が飛ぶが…

 

《フンヌラァッ!!!》

 

()()()()()()()()()()!()!()!()?()》》

 

《…あぁ~忘れて。》

 

エレベーターのドアを蹴り飛ばし待ち構えていたカイザーPMCの先鋒を壁とサンドイッチにして叩き潰しなだれ込んだ。

 

そのまま、ガトリングレーザーやリトルマシンガンVにトリックオアトリックで弾幕を張りながら幹部たちが集まる会議室へ進撃する。

 

そして、一天号も屋上ヘリポートまであと数十㎝の高さまで降下、

 

「それじゃ行ってくるよ、アヤネちゃん!火力支援よろしく!」

 

「了解しました!支援が欲しいときは遠慮なく伝えてください!」

 

ホシノとシロコを筆頭とする強襲部隊『ダイバーホエール』が素早く飛び降り一天号は素早く離脱、アパッチ・ロングボウ二機が合流しその後は周辺警戒と火力支援に当たる。

 

「よし、踏み込むよ!」

 

降り立ってすぐにホシノたちは屋上の出入り口に取りつき、ホシノがドアの蝶番を破壊し、

 

「フラッシュ!」

 

突入の手順通りフラッシュバンを投げ込みなだれ込み、

 

「…クリア!」

 

短い階段を駆け下りビルの最上階フロアに突入。

 

「カヨコちゃん、プレジデントは何階にいるの!?」

 

《そこから20階下ったところだよ。》

 

「了解!シロコちゃんとセリカちゃんは北非常階段!私とアサルトロンちゃんは南非常階段!あとは割り振り通りに!」

 

「ん…どっちが親玉捕まえられるか競争だね。」

 

「無茶しないでね、ホシノ先輩!皆無事で帰らなきゃ意味ないんだから!」

 

「分かってるよ、セリカちゃん!じゃあ、またあとで!」

 

カヨコからプレジデントの所在を聞き、二手に分かれてプレジデント確保に向かう。

 

非常階段に突入するとそこは真ん中が吹き抜けとなった長方形状の螺旋階段。

 

「うわッ…これは少しぞっとするわね…!」

 

何分高層ビルの最上階から最下層まで一直線に続く吹き抜けだ。

 

吹き上がる風を感じセリカの顔から少し血の気が引く。

 

「ん…急ごう。」

 

北の非常階段を任されたシロコとセリカ率いる部隊は階段を駆け下っていく。

 

その時、階下から駆けあがってくる多くの足音が聞こえてきた。

 

覗きこむと…こちらに向かって駆けあがってくるカイザーPMCの隊員が多数。

 

プレジデントを護らんとする増援部隊だろう。

 

「コンタクトッ!!!」

 

いち早くそれに気付いたセリカがシンシアリティで射撃を開始。

 

「ぐあッ!?」

 

「アビドスの連中だ、撃て!!!プレジデントを護れ!!!」

 

先頭の隊員が撃ち抜かれたことでカイザーPMC側もシロコたちの接近を検知し反撃を行う。

 

階上なのでアドバンテージはこちらにある。

 

セリカだけでなく他の隊員もカイザーPMCに向け銃撃を放ち打倒せないまでもその行き足を鈍らせる。

 

さらに、

 

「パルグレ、行くぞッ!」

 

装備の中のパルスグレネードのピンを抜き爆雷の様に吹き抜けに投下。

 

「あばばばばッ!?」

 

「気をつけろ、例のやばいグレネードを持ち込んでやがるぞッ!」

 

これまでの戦いでカイザーPMCにも『パルス兵器』の情報は伝わっている。

 

当然警戒し迅速に移動をするが…銃声に紛れて駆け抜けるその足音を聞き逃してしまった。

 

カイザーPMCが予想した会敵のタイミングよりもはるかに速く…

 

「ん…ここから先は行かせない。」

 

「なッ!?」

 

コンバットナイフと今作戦のために持ち込んだレーザーピストルを抜き放ったシロコがカイザーPMCの部隊に飛び掛かった。

 

「がっ…!?」

 

先頭のカイザーPMC隊員にレーザーを浴びせバイタルパートを貫き撃破、

 

「シュッ!」

 

「ぐぇッ!?」

 

続けて後続の隊員の頭頂部にコンバットナイフを突き立てる。

 

「フッ!」

 

「「「のおああああああ!!?」」」

 

崩れ落ちる二体のオートマタを蹴り飛ばし後続のPMC隊員にぶつけ段下に叩き落とし、

 

「こ、このッ…!

 

「ん…あげる。」

 

『ぐべべべべべっ!?』

 

そこにパルスグレネードを放り込み多数を一網打尽にする。

 

「このガキゃあッ!」

 

パルスグレネードの範囲外だった隊員がシロコに向け銃を構えるも、

 

「させないわよ!」

 

「ぐぁッ!?」

 

シロコに追従し間合いを詰めてきていたセリカが撃ち抜きそれを防ぐ。

 

「シロコ先輩、行って!援護は任せなさい!」

 

「ん…分かった…!」

 

CQCで切り込むシロコを背後から援護するセリカや生徒たち。

 

磨き上げられた技術を遺憾なく発揮しプレジデントのいる階へ迫る。

 

一方、南非常階段に向かったホシノ一行だが…

 

「来るなぁッ!来るなぁああああああ!!!」

 

こちらにもやってきていた増援のカイザーPMC隊員たちだが悲鳴が非常階段中に響き渡っていた。

 

なぜなら…

 

「アサルトロンロボット戦闘クラスに立ち向かうとは…死は不可避です。」

 

「あびゃッ!?」

 

「ごべっ!?」

 

身なりこそ自分たちとあまり変わらないというのに次々にカイザーPMC隊員を輪切りやマッシュしていくアサルトロンに、

 

「邪魔するのなら容赦しないッ!」

 

「ゲビビビビッ!?」

 

「コイツちょこまかとっ!?」

 

ホシノは身軽さを活かし階段を駆け巡りカイザーPMC隊員にパルススラグを撃ち込み、

 

「邪魔するよ!」

 

「ぐえッ!?」

 

時には吹き抜けを飛び越え蹴りを叩きこみつつエントリー、

 

「シュッ!」

 

「げギャッ!?」

 

「がはッ!?」

 

ハンドアックスを降り下ろしハンドガンで撃ち抜きスペースを確保。

 

「行くよ、アサルトロンちゃん!」

 

「了解、突撃するわよ。」

 

スペースを確保するとIron Horusを横向きに展開し、アサルトロンを伴い突撃。

 

「がはッ!?」

 

「ブゲェッ!?」

 

「グガガガガガッ!?」

 

ホシノは盾の側部でEye of Horusを威嚇射撃しアサルトロンはホシノを上回る身長を活かし頭越しにステルスブレードとハンマーノコギリを振るいカイザーPMC隊員を蹴散らしていく。

 

そして…『アレ』の発射準備も完了。

 

「チャージ完了、ご注文はあるかしら?」

 

「目標階以下の非常階段!薙ぎ払っちゃって!」

 

ホシノからの指示を受けアサルトロンは吹き抜けを覗き込み…

 

「了解…発射。」

 

次の瞬間、非常階段中が赤く染まりアサルトロンレーザーがカイザーPMC隊員ごと非常階段を溶解させていく。

 

「…クリア。」

 

「行くよ、皆!」

 

一瞬で敵の進撃路と続く増援を排除しプレジデントのいる階へ向かうホシノ。

 

「…もう全部あの2人でいいんじゃないかな?」

 

「んなこと言ってねぇで行くぞ!」

 

殆ど一人と一機で片付けてしまった光景を見て唖然としつつも生徒たちもその後に続いていった。

 

こうして上階からプレジデント確保に向かうシロコとホシノチーム。

 

一方、中階から会議室制圧へ向かうネイト達だが…

 

「ここだな…。」

 

既に道中のカイザーPMC隊員を蹴散らし幹部たちが集まる会議室に到着。

 

見るからに重厚そうな扉だが…

 

「突入する。ムツキ、ドア・ブリーチャーを。」

 

「りょーかい…♪」

 

ムツキはバッグからA4用紙二枚分ほどの大きさの箱状物体を扉に張り付ける。

 

「俺は右、二人は左を頼む。」

 

スイッチを押し三人が左右に分かれ電子音が鳴り響いた次の瞬間、張り付けた物体が炸裂。

 

爆発のエネルギーは扉方向に大部分が伝わり重厚そうな扉が吹き飛ぶ。

 

それと共にネイト達も会議室内になだれ込む。

 

中には当然幹部たちを守るためのPMC隊員が配備されていたが…

 

『ぐあッ!!?』

 

突入の爆発による動揺と得物の大火力、さらにはネイトのV.A.T.S.も合わさり瞬く間に排除。

 

「全員、手をテーブルの上に置け!」

 

ガトリングレーザーの銃口をカイザーグループの重役たちに向けつつ怒鳴りながら指示するネイト。

 

「早くしないとぉそこで転がってるオートマタみたいになっちゃうよ~♪」

 

「ヒィッ!」

 

最早彼らに従う以外の選択肢など残っていなかった。

 

すぐさま席についていた重役たちはテーブルの上にすべての指が見えるように置く。

 

「ハイ♪よくできました~♪」

 

「…こちら、フロートホエール。会議室を制圧。ダイバーホエール、そちらは…。」

 

こちらの目的は完遂、上にいるホシノ達の状況を確かめるために通信を入れると…

 

《――――ッ!!!》

 

「ッ!」 

 

返信を聞きハッとし顔を上げる。

 

「行って、ネイトお兄ちゃん!」

 

「ここは私とムツキちゃんにお任せを!」

 

「頼んだっ!」 

 

二人に見送られネイトは会議室を飛び出しホシノ達の元へ向かうのであった。




百里を行く者は九十を半ばとす
―――古代中国の諺
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