LimbusCompany キヴォトス支部   作:しーちきん

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案の定遅れました(2時間半の遅刻)。
え?遅れるのわかってたんなら便利屋カレン書いてないで本編書いとけって?あれはストックしてたやつだから(暴論)
はいごめんなさい反省してます。
次回は予告に間に合う様にします…。


1-2 : アビドス高等学校

 

 

さて、起きてくれたみたいだけど…どうしようか。

 

 

〈初めまして、私の言葉は聞こえる?〉

 

特に反応はない。

案の定というか、ファウストの言い方からなんとなく理解はしてたけど…囚人以外に私の言葉は届かないみたいだ。

 

"えっと、エリサ。これが管理人って人?なんかカチコチいってるけど…。"

 

「はい、管理人のダンテさんです。『初めまして』って言ってます。」

 

"え?喋ってたの?って言うか聞こえたの?"

 

「あまりよく知らないんですが、私達にだけは聞こえるみたいで…」

 

あまり人数が多くても混乱が起きると思ったので、他の囚人達は一旦部屋に戻している。

その為、この場には水を飲ませていたベルナと倒れていた大人(先生)、そして私しかいなかった。

 

"へー、不思議だね…。助けてくれてありがとう、ダンテ。"

 

一瞬で状況に慣れたのか、混乱している表情を引っ込めると先生は私に感謝を告げてきた。

 

〈どういたしまして…って言っても聞こえないか。〉

 

囚人達と離れてしまった時はどうしようか。

そんな事を考えていると、突如先生がタブレットを取り出し、画面と会話し始めた。

 

"ふんふん…えっ、そんなことできるの?"

 

〈…ええと?先生は何してるの?〉

「えっと、私にもよく…」

 

その先の言葉を発することはなかったけど、恐らくベルナも私と同じ様に困惑しているらしい。

 

"……よし。ダンテ、ちょっと何か喋ってみて!"

〈喋っても聞こえないと思うけど…〉

 

"おぉ、本当に聞こえる…すごいねアロナ。"

 

〈えっ?聞こえるの?〉

 

先程のタブレットで何かしたのだろうか、先生は私の言葉を受け取れる様になっていた。

 

"このタブレット(シッテムの箱)に入ってるOSは優秀でね、どうやら時計の音から一定のパターンを見つけたみたい。"

〈…すごい優秀だね。〉

 

そんなことできるんだそれ…。

私のタブレットも色々変だし、似たようなものかもしれないけど。

 

〈それで、体調は大丈夫そう?〉

"うん、水を貰えてから大分元気になったよ!"

 

そう言いながら先生は立ちあがろうとしてよろめき、ベルナに支えられた。

 

「さっきまで気絶してたから、多分少しの間動くと目眩がすると思います。このまま歩くのは危険ですよ?」

 

"あはは…そうだったね…そういえばダンテ、少し送って貰うことってできる?"

〈…うん?私はいいけど…。〉

 

…そもそも、このバスって運転できるんだろうか?

 

〈…ベルナ、このバスの仕組みってわかる?〉

「いえ、私にはなんとも…え?管理人さんも知らないんですか?」

〈自動運転らしいんだけど、詳しいことは聞いてなくて…。〉

 

…少し目線が呆れている気がする。ファウストに聞いてこよう。

後ろの扉を開き、ファウストの部屋をノックする。

間も無くして、ファウストが扉を開いた。

 

「何かありましたか。」

〈ファウスト、このバスって手動運転できる?〉

「可能です。目的地を指定すれば自動運転による移動も可能です。」

 

〈じゃあ、目的地の指定をお願いしてもいい?先生…さっきの大人が今歩けないみたいで。〉

「ふむ、場所はどこでしょうか。」

 

そういえば目的地を聞いていない。

バスの内部に戻り、先生に訊く。

 

〈先生、何処に送ればいいの?〉

"えっと、アビドス高等学校って場所だよ。送って貰えるの?"

〈うん。ファウスト、お願い。〉

 

私の指示を聞いて、ファウストは運転席の画面をいじり始めた。

先生を送り届けたら、バスの操作方法を訊いといた方がいいかもしれない。

 

"…え?あのドアの奥ってあんなに広いの?"

「はい。私達もよく理解してないんですが、何か可能性?とかを弄ってる…らしいです。」

"不思議なバスだなぁ…。"

 

開いた扉の隙間から見えたらしく、廊下について先生とベルナが話している。

 

ファウストがレバーを下ろすと同時に、バスが運行を再開した。

行先はアビドス高等学校だ。

 

 


 

 

「到着しました、ダンテ。」

 

そう時間も掛からないで、バスはアビドス校舎まで到着した。

砂埃に覆われて風化した他の建物に比べて、ある程度手入れされていることからまだ生徒がいることがわかる。

 

あの後部屋から戻した囚人達の相手をしていた先生は、それを聞いて席から立ち上がった。

バスのドアに手をかけ、こちらに振り返りながらこう言う。

 

"それじゃあ、私は行くね。色々とありがとう、ダンテ!"

〈いいよ、あのまま見捨てるのも嫌だった、し……。〉

 

 

頭に電流が走る。

 

硝子が割れる様な音と共に、ある情景が頭に浮かんだ。

 

何処までも広がる砂漠。

そこに佇む一人の生徒。

砂に横たわっているまた別の生徒。

その手から取り落とされたであろうシールド。

 

情景が変わる。

 

先程まで目の前にあった学園の校舎。

その校舎の一室で、ある生徒二人が言い争っている。

片方は、先程砂漠に佇んでいた生徒。

もう一人は…ルナ。

 

再び情景が変わる。

 

再び情景が変わる。

 

幾度も移り行く情景は、どれも違ってどれも悲壮的な過去を映し出す。

 

言い争いの果てに出て行ったルナ。一人で歩いているルナ。路地裏に佇んでいるルナ。牢屋に座り込んでいるルナ。

 

そしてそれらの情景は、ふとした瞬間に全てが収束していき…

 

 

その中心には、星が残った。

 

確か、私が囚人達と"契約"した際にも見た、美しく力強い星。

 

その星を見ていると、あの文言が脳裏に浮かんだ。

 

 

"お前の星に従え"

 

 

意識が戻る。

 

私の視界から星は消え、さっきと同じ様にこちらを振り向いている先生がそこにはいた。

 

"…ダンテ、大丈夫?急に黙ったけど…。"

 

こちらに対して少し心配そうな目を向ける先生を見ていると、心がざわついた。

何故か、この人に着いて行かなければいけない気がする。

 

〈…ごめん。先生って、ここに何しに来たの?〉

 

"ここの学校から支援要請を受けたんだよ。弾薬とか補給物資とかを届けに来たんだ。"

 

〈それに着いていくことってできる?〉

 

"え?別にいいけど…。ダンテにも何か用事があるんじゃないの?"

 

確かに、私達は黄金の枝を探さなければならない。

だけど、それはこの人と一緒に進まなければ手に入らないものの様な気がした。

 

〈いいよね、ファウスト?〉

 

「…構いませんが、"それはあなたの星に従った結果ですか"?」

〈うん、この人に着いて行かないと黄金の枝も手に入らない…気がする。〉

 

「であれば、何も問題はありません。あなたの自由に。」

 

〈いいみたいだから、着いて行ってもいい?武力なら提供できるよ?〉

"じゃあ、万が一の時はお願いしようかな。短い間だけど宜しく、ダンテ。"

 

先生はそう言ったけど、なんとなくこの付き合いは長く続いていきそうな感じがした。

 




Q. なんかメフィストフェレスにご都合な機能多くない?
A. ダンテに運転させる訳にもいかないし、ファウストに案内人させる訳にも行かないし…
Q. アロナそんなことできたっけ?
A. 青封筒フェチ(超人)なんだからこれくらいイケるやろ

ダンテみたら多分おじさんはキレる(ゲマと思われる)。
でもその前にルナ(同級生)見てめちゃめちゃになる。
次回は6/10を予定しています。

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戦闘描写ショボくていい?

  • 時間かかってもいいからちゃんと書いて
  • 削っていいから早く投稿して
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