宇宙人ジョーンズ:雑貨屋のアルバイト
───この惑星の街にも多くの店が立ち並ぶ『商店街』と呼ばれる場所がある。
「さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい!今日も新鮮な野菜を仕入れているよー!」
「今日はジャイアントドートの肉を大安売りしているよー!」
「うえーん!お母さんどこー!」
「大丈夫?お姉さんが一緒に探してあげよっか?」
───地球とさほど変わらないこの雑踏は、相変わらず耳障りなことこの上ない。
「あなたもエリス教に入信しませんか?」
「いやぁ、私は無宗派ですから…」
「そこのあなた!そんなパッド入り女神が御神体のエリス教より我々アクシズ教に入信しませんか!?いや、するべきです!」
「うわでやがった。」
───いくら騒いだところで売上にはさほど影響がないことは地球での調査で確認済みだ。
「はぁ…今日も食器類だけが売れないなぁ。」
「そりゃあ店長が作る食器類は微妙に使いにくいものばかりですからねぇ。」
「とはいえせっかく作ったんだから廃棄するのはなぁ。」
「このままだと食器類で倉庫が埋まってしまいますよ。いっそのこと大安売りしてみては?」
「確かにそれはアリなんだが、どれぐらいなら売れるのか全く検討がつかない。」
───ただし、売り手が売りたいものが狙い通りに売れるとは限らないようだ。
「ドロボーだ!集団ドロボーだ! みんな つかまえてくれ~!」
「大事な売り物がぁ~!みんな つかまえてぇ~!」
「逃げるな卑怯者共!!逃げるなァ!!」
───…やはりこの騒がしさは好きになれない。
「コラァ!!」
「な、なんだテメェは!?ぐえっ!」
「えぇ!?う、腕が伸びた!?」
「あんなスキル見たことないんだけど!?」
「ハヤクシバリアゲテ!」
「私に任せて!『バインド』!」
「クソォッ!!」
「お手柄だぞジョーンズ!今日の給料は期待しておけ!」
「アリガトウゴザイマス!ソレトテンチョウ!サキホドノショッキルイノネダンデスガワタシニイイカンガエガアリマス!」
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「いやぁ、まさかジョーンズにこんな秘策があったとはな。」
「ですね!あれだけ売れなかった食器類が飛ぶように売れてます!」
───この街の商店街は今日も耳障りな雑踏で溢れかえっている。
「店長!そろそろ無くなりそうです!」
「何!?もうそんなに売れたのか!よし倉庫から追加で持ってこい!」
「はい!」
───ただ…。
「イチキュッパ!イチキュッパダヨ!ホンジツダケノオネウチカカク!」
「ジョーンズ!俺が変わるから休憩入っていいぞ。」
「アリガトウゴザイマス。キュウケイハイリマス」
───この惑星の住民も、いつもより騒がしくなるほどにイチキュッパが好きらしい。
後にイチキュッパが売り上げが伸びる魔法として国中の商人達に浸透することになったのだが、それはまた別のお話。
ジョーンズのセリフに関して。カタカナだけじゃなくて漢字もあった方が読みやすいですかね?
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漢字ありの方がいい
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カタカナだけでも大丈夫