───あの惑星の住民もこの惑星の住民も、一つの物事にこだわる者が多くいる。
「カズマカズマ!今日は何点ですか!?」
「60点。音圧が物足りない。」
「ぐっ…。悔しいですがカズマの言う通りです。本当にカズマは爆裂道をよく理解していますね。」
「毎日のように爆裂魔法を見てれば誰だってわかるようになるだろ。」
「やはりカズマも爆裂魔法を覚えてみてはどうですか?」
「スキルポイントに余裕が出来たらな。」
───周囲から何を言われようと、そのこだわりを曲げる者は殆どいない。
「むぅ…ならばジョーンズ!あなたはどうですか!」
「結構デス。ソモソモ習得出来マセン。」
「ならウィザードに転職しましょう!そうすれば爆裂魔法を使えるようになりますよ!」
「ジョーンズのステータスじゃ適性がないから無理だろ。」
「ぐぬぬ…。」
───生産性のない、非合理的な行為。
「なあめぐみん。やっぱり中級魔法を一つだけでもいいから覚えてくれないか?」
「嫌です!!前にも言いましたが、私は爆裂魔法しか愛せないのです!」
「愛せないのと使わないのは別だと思うんだが。」
「そんなことありません!」
「シカシ、使ッタラ動ケナクナル爆裂魔法シカ使エナイノハ非合理的デハ?」
「何を言ってるのですかジョーンズ。浪漫に合理性を求めてはいけません! 浪漫は非合理的だからこそ浪漫なのです!」
「まあ気持ちはわからんでもないが…。」
───我々からすればこれほど無駄なことはない。
「ま、お前にはこれ以上言っても無駄だしな。他の魔法を覚えなくてもいいが、その代わりにもっと腕を磨いて俺達を助けてくれよ?」
「何を今更言ってるんですか。もとより私はそのつもりですよ?」
「ならいいんだがな。」
───だが、他の者達はそういう存在を咎めようとはしない。
「しかし今日は何が良くなかったのでしょうか?」
「詠唱じゃないか? なんだよ『悲しいとき、いつも私の側には!エクスプロージョン!』って。むしろなんであれで撃てるんだよ。」
「……言われてみればそうですね。なんであれで撃てたんでしょうか?」
「わかんねぇのかよ!?」
───むしろ個性として認めている風潮すらある。
「これは明日以降の爆裂散歩で検証する必要がありますね!」
「別にしなくていいと思うが…。」
「何を言ってるのですかカズマ。詠唱のバリエーションが増やせるのなら紅魔族的にはそれに越したことはありません!」
「ああそう…。」
───やはりあの惑星とこの惑星の住民の感性はろくでもない。
「……カズマ。」
「ん?どうしためぐみん?」
「カズマは…これからも私の爆裂道に付き合ってくれますか?」
「どうしたんだよ。いきなりそんなこと聞いて。」
「…怖いんです。私が爆裂道を突き進むことで、取り返しのつかないことが起きてしまうことが。その結果、カズマに捨てられてしまうことが。」
───ただ…。
「…全く、しょうがねえなあ。」
「カズマ?」
「そんなこと今更気にするなよ。お前が何かやらかしても助けてやるし、これからも一緒にパーティ組んでやるからさ。」
「…! ありがとうございます!」
「じゃあ取り敢えず帰るか。ほら、おんぶしてやるからちゃんと掴まっとけよ?」
「はい!」
───こだわりぬいて作られたこのコーヒーは、非常にうまい。
最後はちょっとカズめぐ成分強くして甘くしました。
BOSSでも飲んで中和しましょう(笑)。
ちなみに自分はプレミアム微糖派です。