仮面ライダーゼインのハンドレッドハンティング   作:K/K

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共演はあるのだろうか?


ハンティング4-1

 世界から世界を渡り、そこで暴挙を行う悪を滅ぼす仮面ライダーゼイン。

 新たにやって来た世界でゼインは空を見上げていた。より正確に言えば見上げる程の高さのある──

 

「きゃあああああ!」

「うわああああああ!」

「いやああああああ!」

 

 聞こえて来る無辜なる人々の叫び。ゼインがそちらへ視線を向けると大勢の人々が何かから逃げている。

 逃げる人々を追うのは三又槍を掲げる金と黒の鎧のような装甲を纏う機械兵士──カッシーン。ハンドレッドの尖兵である機械の兵士らは逃げ惑う人々を無情な行進で追い詰めていく。

 カッシーンたちには悪意というものは存在しない。高性能のAIにより自律行動するカッシーンたちには感情が無く命じられたままに動く。

 悪意を探知し、それを滅ぼすゼインにとっては対象外──ではない。ゼインは確かに悪意を検知していた。カッシーンたちに命令を下したまだ姿が見えないハンドレッドの悪意を。

 

「その空の器に満たされた悪意、私が駆逐しましょう」

 

 ゼインはそう宣言するとゼインカードをドライバーへ挿し込む。

 

『カリバー・ジャアクドラゴン!』

 

 邪悪なドラゴンを従える闇の剣士。

 

『執行!』

 

 ゼインドライバーに吸い込まれていくゼインカードが細切りに断裁される。

 

『闇黒剣月闇(くらやみ)!』

 

 鋸状の金の刃。鍔元から柄は紫色であり、鍔元の装飾は左右長さの違う非対称。ゼインが今握っているのは仮面ライダーカリバーの聖剣であり、持ち主を未来に導くと同時に破滅へと向かわせる闇の剣。

 ゼインは月闇を納刀するような形で構え、仮面ライダーゼインプログライズキーを押す。

 

『ジャスティスオーダー!』

 

 月闇の剣身が紫、黒の光に覆われる。

 

『月闇居合!』

 

 納刀の状態から抜刀され、月闇の剣身から闇の斬撃が放たれ、横一列で行進していたカッシーンらを一太刀で薙ぎ払う。

 

『読後一閃!』

 

 斬り裂かれたカッシーンたちは一斉に爆発。ただの残骸と化す。

 逃げ惑っていた人々は、カッシーンたちが纏めて倒されたことに歓声を上げ、ゼインの方を見る。ゼインを見た瞬間、人々の顔に浮かんだのは困惑であった。

 未知なる存在が現れたことに驚いているというよりも、予想と違っていたことへの戸惑い。ゼインはそう分析した。

 しかし、すぐにその余裕も無くなる。新たに上げられる悲鳴。それはまだ残っているカッシーンたちが人々を蹂躙していることで上げさせられていた。

 追われている状況とは違い、襲うカッシーンと逃げる人々が入り混じっている。下手に攻撃をすれば人々を巻き込む──普通ならば。

 しかし、ゼインは一切の躊躇をせず、新たなゼインカードをドライバーへ挿入。

 

『カリバー・ジャオウドラゴン!』

 

 引き出される力は、仮面ライダーカリバーが強化され数多の邪龍の力を秘めた姿。

 

『執行! ジャスティスオーダー!』

 

 ゼインの手が掴む一冊の本。それはワンダーライドブックと呼ばれる本型のアイテムであり、仮面ライダーカリバーの力の源。厚みのあるそれには伝承とジャオウドラゴンと名付けられた邪龍の力が封じ込められている。

 ゼインはジャオウドラゴンワンダーライドブックを月闇の剣身に当てる。

 

『必殺リード! ジャオウドラゴン!』

 

 月闇がワンダーライドブックを読み込み、その力を剣身に込めると剣身から闇が噴き出す。

 

『月闇必殺撃!』

 

 月闇を振るうと剣身から飛び出す四匹のドラゴン。東洋の龍のように長い胴と尾を持つ金色のドラゴンらは逃げる人々の隙間を縫うようにして抜けていき、襲おうとしているカッシーンたち貫いていく。

 闇のドラゴンの力でカッシーンたち撃破していくが、それでもまだ数が足りない。故にゼインは更なるカードを投入する。

 

(ダブル)・ルナトリガー!』

 

 仮面ライダーWの形態の一つであり、神秘の力を持つ射手。

 

『執行! ジャスティスオーダー!』

 

 ゼインが構えるのはルナトリガーの武器であるトリガーマグナム。側面にWのマークがある青い大型銃には既にエネルギーが充填されてある。

 ゼインは跳躍し、高所から見下ろす。

 

「トリガーフルバースト」

 

 トリガーマグナムの引き金と引くと青と黄の光弾が無数に発射され、それぞれが変幻自在に動く。同時に月闇を振り下ろして残っている力を解き放った。

 

『習得一閃!』

 

 月闇から放たれるのは角を持つ邪王たるドラゴン。金色のドラゴンたちの何倍もある巨体が飛翔し、立ち塞がるカッシーンたちを全て嚙み砕いていく。

 凄まじい光景であった。逃げる人々の合間を飛び交うドラゴンと光弾。だが、それらは人々を一切傷付けることはせず、カッシーンたちを正確に撃破していく。

 うずくまる女性に三又槍を振り下ろそうとしていたカッシーンは次の瞬間にはジャオウドラゴンによって上半身を持っていかれ、逃げる親子を後ろから追い駆けるカッシーンは背後からの光弾により風穴を開けられる。

 そうやってカッシーンたちは一体また一体と破壊され、最後には居なくなる。後に残るのは何が起こっているのか分からず呆然とする人々であった。

 

「逃げなさい」

 

 そんな彼らを正気に戻すゼインの一言。神からの勅命を下されたかのように人々はその言葉に従い、安全な場所を探して移動する。

 多くのカッシーンたちを破壊し、多くの人々を救出したゼインだが、彼のセンサーは既に新たな敵群を補足していた。

 間もなくゼインの前に大量のカッシーンたちが現れる。

 持っていた武器を投げ捨て、新たな力を取り出そうとしたとき──

 

「ほう。感心だな」

 

 ──戦場と化したこの場に相応しくない落ち着いた声。ゼインはゼインカードを取り出すのを中断し、声の方を見る。

 その声の主である青年は、服装までも戦場に相応しくない。

 繊細な刺繡が施された煌びやかな衣裳。嫌味にならないぐらいけれど目を惹くぐらいには高級な指輪などのアクセサリー。

 頭髪の色は金であり一部髪が編み込まれており、後頭部の髪は背中まで伸びている。

 ゼインがこの世界に来たときに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と同じ、或いはそれ以上にゴージャスな青年であった。

 

「このカグヤ様よりも先に到着しているとは」

 

 自らのをカグヤ様と呼ぶ青年をゼインは凝視する。

 

「見たこともない仮面ライダーだな。中々にゴージャスだ。しかし──」

 

 カグヤはゼインの前に出る。

 

「まだまだゴージャスが足りない。カグヤ様が見せてやろう。真のゴージャスというものを」

 

 カグヤはそう言い、黄金のドライバーを掲げる。

 

「見るがいい。伝説の瞬間を!」

 〈LEGENDRIVER!〉

 

 格子状の外装をしたレジェンドライバーを腹部に当てるとベルトが生成され、レジェンドライバーがセットされる。

 カグヤが一枚のカードを出す。描かれているのは黄金のライダーとそれをモチーフにした獅子。絵の中の獅子が咆哮を上げる。

 カグヤはレジェンドライバーの右側面にそのカードを挿し込む。

 

 〈CHEMYRIDE!〉

 

 舞い散る黄金。カグヤの背後に投影されるレジェンドライバー。放たれる伝説の輝きはカッシーンたちも怯ませる。

 

「変身」

 

 レジェンドライバーの左右のレバーを引くとレジェンドライバーが九十度回転。外装も扉のように左右へ開き、カードがセットされたスロット部分と緑に輝く宝石が露わになる。

 

 〈LE・LE・LE・LEGEND!〉

 

 投影されているレジェンドライバーも実物と連動して回転、展開。開かれた中から仮面ライダーの紋章と宝石のような光が飛び出す。

 黄金、宝石、紋章で彩られた豪華絢爛の中心部でカグヤの体は黄金の光に包まれて姿を変える。

 黒のスーツの上に重ねられる金色の装甲。左肩と右腰部から足に掛けてに宝石が散りばめられた装飾が付けられた左右異なる見た目。

 頭部は何枚ものプレートを填め込められた形状をしており、目は水色。こちらも体と同じく頭部右半分に獅子の鬣を思わせる宝石が埋め込まれた装飾が付いており、左右非対称であった。

 ゼインの前に現れるゼインも知らないライダー。だが、その姿には既視感があった。それはゼインも知るライダーである──

 

「……ディケイド?」

 

 ──に似た姿をしている。

 

「一緒にするな。カグヤ様もディケイドも放つ輝きは唯一無二だ」

 

 間違われていることに憤慨しているかと思いきや、その声には怒りは無く逆に喜んでいるようにすら聞こえる。

 

「そして覚えておくがいい。貴様の前に立つこの伝説の名──仮面ライダーレジェンドの名を!」

 

 仮面ライダーレジェンド。ゴージャスという言葉を体現したかのような仮面ライダーであった。

 

「貴様はそこで見ておくといい。真のゴージャスがどれ程の輝きを放つのか」

 

 レジェンドは悠然とした歩みでカッシーンたちへ向かって行く。レジェンド一人に対してカッシーンたちは三又槍を構えて突撃してくる。

 レジェンドは先頭のカッシーンによる突きをあっさりと躱し、その後頭部に手刀を打ち込んで転倒させる。その間に別方向からも三又槍で攻撃をされるが、それを手で払い除けながら足払いをし、浮いたカッシーンを蹴り飛ばして他のカッシーンたちを巻き添えにして倒れさせる。

 

 〈LEGEND RIDE MAGNUM!〉

 

 レジェンドはバイクの形状をした大型銃──レジェンドライドマグナムを装備。レジェンドを囲もうとしているカッシーンたちにレジェンドライドマグナムを一閃させ、撃ち出された光弾で一斉に撃ち抜いた。

 怒涛の攻撃になる筈であったが、レジェンドの強さに攻撃の間が生じる。すると、レジェンドは何枚ものカードが取り出した。

 

「刮目しろ。ゴージャスタイムだ」

 

 レジェンドのカードに描かれているのは仮面ライダーとそれをモチーフ且つデフォルトさせた生物の二種。

 平行世界の仮面ライダーの力を写し取ったそのカードの名は、レジェンドライダーケミーカード。

 レジェンドはレジェンドライバーを待機状態へ戻し、レジェンドライダーケミーカードを一枚スロットへ入れるとレバーを引いてドライバーを開く。

 

 〈CHEMYRIDE!〉

 

 背後に投影されたレジェンドライバーが開き、輝ける光の中でレジェンドの姿が変わる。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! W!〉

 

 黒と緑。左右二色に分かれた仮面ライダーW。ただし、その左肩から緒飾のような宝石が埋め込まれた金のベルトを垂らし、右腰にはレジェンドのときと同じ装飾を付けている。

 

「あれは二人で一人の仮面ライダーWでございます」

 

 レジェンドの力でゴージャスが加えられたゴージャスWは疾風の如き速度で距離を詰め、カッシーンたちの急所を的確に突き、風を纏った蹴りで一蹴する。そして、纏った風を利用して宙へ浮き上がる。

 

『マキシマムドライブ!』

「ゴージャスジョーカーエクストリーム!」

 

 掛け声の後にゴージャスWの体が左右に分かれながら急降下。片方のキックが命中すると時間差でもう片方のキックも当たりカッシーンを数体纏めて破壊。衝撃波と共に宝石のような光が飛び散った。

 生じる爆炎の中で次なるケミーカードを投入。

 

 〈CHEMYRIDE!〉

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! OOO!〉

『タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!』

 

 燃え盛る炎の中でタカ、トラ、バッタの要素を持つ三色の仮面ライダー。

 

「タ・ト・バ。三つのメダルで変身する仮面ライダーオーズでございます」

 

 ゴージャスオーズは片刃の剣──メダジャリバーを構える。

 

「ケチな使い方はしない。金も欲望もゴージャスに行こう!」

 

 メダジャリバーを掲げるとゴージャスオーズの頭上に大量のメダル──セルメダルが出現。掲げられたメダジャリバーの投入口に明らかに許容範囲以上のセルメダルが投入される。

 剣身を金色に輝かせるメダジャリバーを振り抜く。

 

『スキャニングチャージ!』

「セイヤー!」

 

 振るわれたメダジャリバーの軌跡に合わせて空間がずれる。しかし、斬られたカッシーンたちを残して周囲の空間は元通り。カッシーンたちはそのまま切断されて爆散する。

 

 〈CHEMYRIDE!〉

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! FOURZE!〉

 

 スペースシャトルと宇宙服を掛け合わせた白いライダーが、右手にロケットを装着して空を飛ぶ。

 

「宇宙来たー! ……失礼しました。あれは仮面ライダーフォーゼ。スイッチの力で戦う仮面ライダーでございます」

 

 ゴージャスフォーゼは空中で急旋回するとそのままロケットの噴射で降下。そして、もう一度ドライバーを操作する。

 

 〈GORGEOUS ATTACK RIDE FO・FO・FO・FOURZE!〉

 

 左足に装着される巨大なドリル。それを高速回転させたままゴージャスフォーゼはカッシーンたちに突っ込む。

 

 〈LIMIT BREAK〉

「ライダーロケットドリルゴージャスキック!」

 

 火花の代わりに黄金と宝石を散らせながらカッシーンたちを貫く。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS!〉

 

 レジェンドフォーゼは流れる動きでまた別の姿へ再変身。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! WIZARD!〉

『ヒー! ヒー! ヒーヒーヒー!』

 

 宝石の如く赤く輝き、ローブを纏う仮面ライダー。

 

「仮面ライダーウィザード。指輪の魔法で人々を救う最後の希望でございます!」

 

 ゴージャスウィザードは指輪が填められた左手を見せる。

 

「ゴージャスフィナーレだ!」

 

 カッシーンたちの周囲に炎の鎖が出現。一体一体を拘束し、更に鎖同士が繋ぎ合わさってカッシーンたちを一箇所に集める。

 

『チョーイイネ! キックストライク! サイコー!』

 

 ゴージャスウィザードの足元に赤い魔法陣が浮かび上がると、右足が燃え上がる。ロンダートからバク宙に入り、空中で体を捻ってキックの体勢になる。ゴージャスウィザードの動きの軌跡が炎によって描かれていた。

 纏められたカッシーンたちの前に浮かぶウィザードの魔法陣。ゴージャスウィザードがそこへ右足から突入すると赤く燃える炎は金色に変わり、カッシーンたちを金色の炎で砕く。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! GAIM!〉

『オレンジアームズ! 花道オンステージ!』

 

 今度成ったのは二刀を持つ鎧武者のような仮面ライダー。

 

「果実と錠前の力で戦うアーマードライダー鎧武でございます!」

「ここからはカグヤ様のステージだ!」

 

 ゴージャス鎧武はベルトを動かす。

 

 〈GORGEOUS ATTACK RIDE GA・GA・GA・GAIM!〉

 

 ゴージャス鎧武が二刀を振るう。橙色の斬撃が飛ばされ、それが命中したカッシーンたちはオレンジの形をしたエネルギーに包まれて身動き出来なくなる。

 

『オレンジスパーキング!』

 

 ゴージャス鎧武がジャンプするとカッシーンたちへ導くように輪切りにされたオレンジのようなエネルギーが連なる。

 

「セイハーッ!」

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS!〉

 

 オレンジの中を通過し、カッシーンたちに炸裂するキック。新鮮な果実と宝石を混ぜた光が飛沫と化して散った。

 

「まだまだゴージャスは終わらない!」

 〈CHEMYRIDE!〉

 

 車を思わせるフォルム。タイヤを襷のように肩に掛けた赤い仮面ライダー。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! DRIVE!〉

「仮面ライダードライブ。車に乗る刑事にして仮面ライダーでございます」

 

 ゴージャスドライブがスライディングで地面を滑走。カッシーンたちの足を払って宙へ浮かせる。

 

「カグヤ様と一っ走り出来ることを光栄に思え」

『ヒッサーツ! フルスロットル! スピード!』

 

 ドライブの専用マシン──トライドロンが現われ、周囲を高速で走り続ける。トライドロンは速過ぎて赤い帯に一つの輪と化す。

 

「はっ!」

 

 ゴージャスドライブはその中へと飛び込み、走るトライドロンを足場にして何度も連続してキックを繰り出す。赤い輪はやがて金の輪となり連続キックによって撃破されたカッシーンを飾る。

 カッシーンたちを撃破した直後のゴージャスドライブに迫る残りのカッシーンたち。死角からの突きもゴージャスドライブは難無く躱す。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! GHOST!〉

『レッツゴー! 覚悟! ゴゴゴ、ゴースト! GO GO GO!』

 

 幽霊のように浮き上がり、カッシーンの頭を踏み付けながら浮遊する仮面ライダー。

 

「死しても命を燃やす仮面ライダーゴーストでございます」

 

 ゴージャスゴーストは次々とカッシーンたちの頭を踏み、最後の一体で一際高く跳ぶ。

 

『ダイカイガン! オレ! オメガドライブ!』

 

 ゴージャスゴーストの背後に浮かぶ目の紋章。それがゴージャスゴーストの右足に集まっていく。

 

「命の代わりにゴージャスを燃やそう!」

 

 ゴージャスゴーストは真下に落下し、着地と共にキックの衝撃でカッシーンたちを吹き飛ばす。

 土煙の舞う中、響く音声。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! EX-AID!〉

『マイティジャンプ! マイティキック! マイティマイティアクションX!』

 

 まるでゲームの中から飛び出してきたような仮面ライダー。

 

「ゲームの力で戦うドクターライダー。仮面ライダーエグゼイドでございます」

 

 ゴージャスエグゼイドはカッシーンたちを見る。

 

「ゴージャスにクリアしてやろう」

 〈GORGEOUS ATTACK RIDE E・E・E・EX-AID!〉

 

 ゴージャスエグゼイドは右足から派手な光を放ち、ジャンプする。

 

『マイティクリティカルストライク!』

 

 ゴージャスエグゼイドのキックがカッシーンに命中。カッシーンを足場にして別のカッシーンにキック。ゴージャスエグゼイドはそれを繰り返す。

 命中する度に浮かぶ『HIT』『GREAT』『PERFECT』のエフェクト。そして、最後に浮かぶのは『GORGEOUS』の文字。

 爆散するカッシーンたちを見て後方に待機していたカッシーンたちじりじりと後退する。しかし、突然出現した物理式によりカッシーンたちは動きを拘束されてしまった。

 

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! BUILD!〉

『鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!』

 

 赤と青の二色が混じった仮面ライダー。

 

「創る、形成の仮面ライダービルドでございます」

 

 ゴージャスビルドは物理式をキックの体勢で滑っていく。難しい数式が浮かぶ中、一際特異性を放つ式。

 KAGUYASAMA×GORGEOUS=LEGEND

 

「これがカグヤ様の法則だ!」

『ボルテックフィニッシュ!』

 

 物理式に挟まれて動けないカッシーンたちが纏めて蹴り砕かれる。

 怒涛の連続変身と必殺技によりあれだけ大量に居たカッシーンも数える程しか残っていない。

 しかし、レジェンドは手を抜かない。

 

「仕上げだ」

 〈CHEMYRIDE!〉

 〈GO・GO・GO・GORGEOUS! ZI-O!〉

『仮面ライダージオウ!』

 

 顔に『ライダー』の文字が填められた正に仮面ライダー。

 

「未来の王にして魔王、仮面ライダージオウでございます」

 

 ゴージャスジオウの登場と共に残ったカッシーンたちの周りに金色に輝く『キック』の文字が出現し、逃げ道を塞ぐ。

 

「祝え! 最高最善の伝説を見ろ!」

『フィニッシュタァァイム!』

 

『キック』の文字がカッシーンらを貫き、その場に縫い止める。そして、跳躍したゴージャスジオウの金色に発光する『ライダー』と右足裏の『キック』。

 

『タイムブレーク!』

 

 ゴージャスジオウのキックが残されたカッシーンたちを葬り、カッシーンの大群は掃討された。

 

「また伝説を歴史に刻んでしまったな」

 

 ゴージャスジオウからレジェンドへ戻る。

 

「流石でございます。マイロード」

「先程から説明をしていた貴方は誰ですか?」

 

 ゼインは隣に立っている執事服の青年に問う。

 

「申し遅れました。私はマイロード──鳳桜・カグヤ・クォーツ様に仕えるバトラーと申します」

 

 見た目通りの名を名乗る。

 

「さて、貴様にもカグヤ様のゴージャスが理解出来たか?」

「私は──」

 

 ゼインがそこまで言い掛けたとき、戦いが終わった筈の戦場に拍手が響く。

 

「やってくれるじゃねぇか」

 

 黒い服。左目周りの紋様。そして、額に巻き付けられた赤い布。今まで姿を見せなかったハンドレッドの登場である。

 

「大した実力だな。あれだけ居たカッシーンが何の役にも立たなかった」

「ふん。カグヤ様を倒したければあれの百倍以上必要だな」

「生意気な野郎じゃねぇか。えぇ? 仮面ライダーゴージャス!」

 

 堂々と名前を間違えるハンドレッドの男にレジェンドも一瞬黙ってしまった。

 

「──仮面ライダーレジェンドだ。まあ、そっちの名も捨て難いがな」

「あぁ? レジェンドもゴージャスも似たようなもんだろ! 俺は呼びたい方で呼ぶぜ! ゴージャス!」

 

 短い会話でこのハンドレッドの男があまり賢くないことだけは伝わって来る。

 

「そっちの白いのもついでだ! 俺様の最強の力でぶっ潰してやる!」

「言動全てに品が無い……」

 

 この時点でレジェンドはうんざりした様子。

 ハンドレッドの男は腹部にある物を装着。

 

 〈DESIRE DRIVER〉

 

 中央に窪みがある以外は特に特徴の無いドライバー。ハンドレッドの男は窪みの中央にコアのような円形の物体を填め込む。コアには狐のマークが描かれてある。

 そして、続いて取り出すのはハンドルの付いたバックルらしきもの。ハンドレッドの男は重ねられたそれを二つに分離させる。

 

 〈X GEATS BLACK OUT〉

 〈DOOMS GEATS SET JUDGMENT〉

 

 二重の音声。二つに分かれた黒と金のバックルがデザイアドライバーの左右にセットされた。

 ハンドレッドの男は腕を交差させ、両手に狐を形作ると指を鳴らす。

 

「変身!」

 〈REVOLVE ON〉

 

 デザイアドライバーを回転させるとセットされていたバックルが展開。九尾の狐をイメージした姿へと変わる。

 バックル右側のレバーを押し込むと九尾の排熱器官から紫と金のエネルギーが噴き出す。

 黒と金が入り混じったエネルギーが周囲を満たすとハンドレッドの男の周りを黒と金の九尾の狐が走り回る。

 〈DARKNESS BOOST X GEATS〉

 〈JUDGMENT BOOST DOOMS GEATS〉

 

 二匹の九尾の狐はハンドレッドの男の左右で足を止めると体を装甲へ変形させる。ハンドレッドの男を挟み込む形で一つとなる。

 

 〈READY FIGHT〉

 

 狐を模した仮面。右は黒、左は金。背部には九尾の尾を模したマントを付け、このマントも左右で色が違う。

 

「神殺しと神の力。名付けて仮面ライダー(クロス)ドゥームズギーツ! この二つが合わされば正に最強! 敵など居る筈がない!」

 

 既に勝った気でいるⅩドゥームズギーツにレジェンドは呆れた態度になる。

 

「あれも貴方の言うゴージャスというものですか?」

「貴様……それは皮肉か? それとも嫌味か? ああいうのは幼稚もしくは馬鹿というんだ」

 

 強そうなものをただ足し合わせただけの貧困な発想に辛辣な評価を下す。

 

「──だが、油断ならない相手なのは間違いない。喜べ。伝説を創り出す手伝いをさせてやろう」

 

 上からの言い方で助力を求めるレジェンド。ゼインはそれに対し特に感情を乱さない。

 

「いいでしょう。その方が確実に相手を滅ぼせます」

「……そういえば貴様に一つ聞くことがあった」

「何でしょうか?」

「貴様、名は?」

 

 今更ながら自分の知らない仮面ライダーの名を問う。

 

「仮面ライダーゼイン。全ての悪を滅ぼし、救世主となる者です」

「口上としてはまあまあゴージャスだと言っておこう。それに見合う実力があるかどうかカグヤ様が見定めてやる」

 

 

 




ゴージャスにした結果長くなってしまった。
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