【設定変更につき書き直し中】当たるも当たらぬも八卦。当たるも当たらぬも八卦ぇ!!(血涙)   作:かりん2022

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直哉って鏡見ないの?

「桜。お前、抱いてやるから禪院の所に息子連れて売られてこい。お前だったら術師の子が産まれそうだし、まあいい孕み袋やれるだろ」

 

 甚爾は嫁にフルボッコされた。

 

「桜ちゃんは! まだ!! 中学生!!!!」

「お前の為だ」

「私の為なら何やってもいいっての!?」

「そうだ。どうだ、桜(直哉)」

「ん……いややって言いたいし、ショックやけど……。パパ、銃を持った人達手引きしてたんや。こっちやともっと酷いんちゃう?」

「わざわざ寄越せって言うからには、呪力がある事とかはバレてるだろうな。家も             」

「そんな……!」

「代わりに、自分、こっちの学校行きたい。友達に会いたい。向こうが自分を覚えてなくとも。京都には親友もいるんや。非術師やけど」

「やめとけ。弱み増えるぞ。どっちにもいい事にはならねぇ」

 

 桜は、きゅっと拳を握った。

 細やかな幸せが、こんなにも遠い。それが呪術界である。

 

「こっちでは、呪術師の学校ってないんか?」

「あるぞ。そうだな、そこならいいだろう」

 

 それに直哉はほっとした。

 しかし直哉は知らなかった。悟が自慢をしていた黄金の学生生活は、この世界では別物となっている事を。

 

直哉は、本気で願えば呪いと関係ない場所で生きる事はできた。

直哉は知らないが、御三家などに生まれ変わらなかったのは、偶然ではなく廻の咄嗟のチート、転生神に命じた慈悲である。成長してから道を選べるように。呪術に関係のない未来を選べるように。それが、助けに来てくれた直哉へのせめてもの詫びというものである。

 

なのに、直哉は甚爾を追って来てしまった。会いに来てしまった。

 

 自分を殺したと言っていい相手を。

 自分の息子に自分を追い落とさせると言った男を。

 

 騙されたとは言うまい。

 

 甚爾は最初からそのような男である。

 

 でも。直哉は泣いた。

 

「甚爾くん。責任とってやぁ……」

 

 そこまで1人の男を追って道を踏み外してしまったからには、一度くらい結ばれておかねば浮かばれない。

 

「桜ちゃん……」

 

 甚爾の妻にも当然嫉妬心はある。

 でも、自分の為に捨てられる中学生の女の子に、ましてや孕み袋なんて言葉を言われて泣く女の子に、助けてくれた女の子に、繰り出す拳は持てなかった。

 なので甚爾の足を踏んでおいた。

 

「でも! せめて、高校生までは待ちなさいよ! 中学生となんて、ダメよ絶対!」

「そうだな。それに学生生活は無事に送れるよう猶予期間は願っといてやるよ」

 

 逆に言えば、それが甚爾に渡せる精一杯であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 直哉はご機嫌だった。

 甚爾くんは、近頃自分にも話かけてくれる。

 すっごく嬉しい!

 甚爾くんからの調べ物も捗ってるし、自分、役立てとる!

 頑張った甲斐あって、とうとう予知者を突き止めたのは自分のお手柄やな!

 

 ええ!? パパが情報持ってっちゃった!?

 取り合いして五条家に持ってかれた!? 襲撃した時に偶然通りかかった悟くん預かりになったぁ!? カーッ 使えんなぁ! これだから無能ばっかであかんわ!

 

 あかん、甚爾くん、失望するかな……。

 謝らんとあかんな……。

 怖気付くな、甚爾くんと自分は仲良しやろ! きっと! 多分!!

 せや! 報告あるし、会いに行ってもええかな!?

 

 勢いで調べていた甚爾くんのアパートの前に来たはいいものの、実際に訪問する勇気は出ない。そこで近くをうろうろしていると、甚爾くんの奥さんが赤ちゃんを抱いて女の子を迎え入れた。

 

 なんや?

 

 ドキッとする。まるで他人とは思われへんその子は、可愛かった。

 そんでもって、奥さんにくっついてた呪霊を祓っとった。術師なんや……。

 なんや、家特有の顔立ちしとる。親戚かな?

 

「桜ちゃん。甚爾くんより良い人、絶対いるよ。甚爾くんは、桜ちゃんを幸せにしてくれないよ。甚爾くんの心には私だけだから」

「眼中にないのは知っとるよ。ずーっとそうやねん。人の事シカトして、自分は1人やー、呪力ないから、誰にも愛されへんー、言うとるねん」

 

 その言葉に、直哉はむかついた。

 

「そんでも、しゃーないやろ。とーじくん大きいから、自分のちっさい器の中は甚爾くん以外入られへん」

「しょーがないね」「せや。しょーがないんや」

「いっぱい泣くよ?」「もー死んどるわ」

 

 そういって笑い合う2人。

 それは、なぜか直哉の胸を貫いていた。

 かわええなぁ。健気やん。祓う力もあるし、胸も……あるわ。うん。かわええ。

 何よりええのが、見る目があるゆうことや。甚爾くんは凄いんや。

 甚爾くん、いらんのなら分けてくれんかなぁ。

 うん。自分が貰ってやってもええで!

 真希ちゃんや真依ちゃんはなぁ。ちっさすぎるわ。血が近すぎるとダメやいうしな!

 そうして、当初の予定をあえて忘れて、直哉は帰った。

 

 

 直哉は、早速直毘人に相談した。

 

「なあ、パパ。うちの親戚っぽい子で、甚爾くんの愛人の術師がおるんやけど。あの子、自分欲しいなぁ。甚爾くんの嫁さん、パパは気に入らんみたいやけど、ええやん。自分がその分強い子作るから♡ まあ、甚爾くんとその愛人さんの子に娘でも産まれたらそんでもええけど、真希ちゃん達許嫁にするぐらいなら誤差やろ、誤差。たまには違う血を入れるのもええって言うし」

「甚爾の愛人の術師でうちの親戚だと?」

「あの顔立ちは絶対そうや。めちゃくちゃかわええ子で、なんか他人って気がしなくて、自分、あの子好きや。甚爾くんの後でええから、結婚したい。ほら、あの子がくれば、甚爾くん、家に寄ってくれるようになるかもしれんし。甚爾くんの子、才能ありそうやって話やし、その子も来るやろ。そうしたら一石三鳥やん♡」

「甚爾の子はいずれのタイミングで取り上げるつもりでいたが……そうか。調べてみるか」

 

 こうして、調査が行われる事となったのだが。

 家は全くの他人で一般家庭。禪院家とは縁もゆかりもない。

 

 しかし。しかしである。

 

 禪院家そのものの顔立ちで直哉の半分よりやや上という高い呪力、おそらく術式持ち、何より、直哉以外の全員が、直哉そっくりであることに気づいている。ていうかあれ直哉じゃん。

 

 そんな言葉を誰もが口にできないまま、しかし才能ある術師である事は間違い無いので、取り込む為の工作は始まった。

 

 

 流石の甚爾も、売り捌いて放置は気が咎めた。

 禪院家に子供や桜(直哉)の様子を見にいくようになった。それが悪かった。

 

 一時は、全てが直哉の思惑通りになったように思われた。

 

 

 

 しかし。




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禪院家クズの頂上決定戦。チャンピオンは?

  • 直哉
  • 桜(直哉)
  • 甚爾
  • 直毘人
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