【設定変更につき書き直し中】当たるも当たらぬも八卦。当たるも当たらぬも八卦ぇ!!(血涙) 作:かりん2022
「で。なにがあったんだよ。夜の間に連れてかれて、皆、奪還にすごく苦労したんだぞ。家の力も使ったし、五条くんだってかなり無理をしてくれてたんだぞ」
「そうだよ」
「メロンパンに、会っちゃったんだ」
「メロンパン?」
俺は、温まるココアをもらって、ほっと息を吐く。
「俺、実は逆行転生者なんだ」
「逆行転生者?」
「そう」
俺はぽつぽつと話した。
前世で、呪術廻戦の漫画が好きだったこと。
その漫画の内容と現状があまりにも似てて、でも異なっていること。
メロンパンというあだ名の悪役に会ってしまったこと。
漫画の通りの内容なら、五条と夏油が凄く悲惨な目にあってしまうこと。
「……。それって、俺等の中の誰かが、未来で俺等をネタにして漫画を描いたってことじゃね?」
「は?」
「だっておかしいじゃん。おかしいよ。術式も呪霊も、もう別物じゃん。帳? とかいうの? だってないわけだし。天元様とかも聞いたこともない。あり得ないし、そもそも天元様の術式、それじゃ不死じゃなくて結界じゃん」
クラスメイトの涙が語る。
「学校名とか適当に変えて、脚色して漫画化して、お前は転生の術式の能力者で、知らず術式を発動させちゃった、なんてそれっぽくない?」
「そう……なのかな」
「そうだよ。だって脳みそ移植したって、その脳みそは自前なんだから、1000年も生きられるわけがないじゃないか。そんなのもう呪霊だよ」
「そっか……そうかも」
「頭いいな、涙!!」
「そっか。じゃあ2024年に日本があるなんてって言われたのはなんなの?」
「それは……」
「実際、呪霊や追手を差し向けられてんだよな。そこは気になる。悪巧みしてんのは本当なのかも」
「私が防いでなかったら、危なかったよ。本気で事故を起こさせるつもりだったと思う。それと、天元様はいるよ。呪術界の神話に載ってる人。呪霊を封じる、クロウくんと同じ不死の術式の持ち主。んで、クロウくんも生贄に儀式を必要としてる」
しん、と場が静まる。実際、カーチェイスや護衛の人の戦いや、警察まで出張ってくる大捕物を這々の体で帰ってきたのだ。俺を助け出すのにもかなり無茶をしたって言うし。
「でも、こいつの予知って多岐にわたってたし、実際は転生かもしれないけど、こいつ単体で命を狙われたり、攫われたりしても全然不思議はないわけじゃん?」
「な、なんで!?」
「大規模テロとか暗殺の未来情報も書いてたよね。未来が見れるとなったら、利用価値だけじゃなくて、悪巧みしてる人には邪魔なんじゃないかな」
「そ、そんな……」
「もっかい、漫画の事話してよ」
そうして、改めて話した。
やっぱり物語として完成されてるから、まんま現実ってのはありえないって話になった。
「良かったあぁぁぁぁぁぁ」
「加茂家の奥方については、俺も家を通じて探っておく」
「五条家が動くんなら、安心じゃないかな」
「本当に良かったぁぁぁぁぁぁ」
「ってことで、天内理子の護衛依頼がきたら初めて慌てようぜ」
「そもそも、甚爾って人は禪院家にはいないよね。聞いたことないよ」
「いるよ」
学はぼそっと呟いた。
「はぇ?」
「え。なんで俺知らねーの」
「なんか……アンタッチャブルな感じ」
「……漫画では直哉が甚爾大好きマンだったけど」
「直哉に探りを入れてみるか……」
この件はこの件で済みそうだ。
「それより、廻!! お前、占いやりすぎ! あんな未来知っててヘラヘラしてたのかよ!」
「う」
「呪術廻戦は漫画かもしれないけど、お前の予知はガチなんだからな。なんだよあの未来!」
「外れればいいですけど、もし当たっちゃったら大変なことになりますよ」
「まあ、狙われまくるだろうな。大きな犯罪とかも予知ってたし」
「さよなら、廻くん」
「わあああああ! 待って! ちょっと待って!?」
騒いでいると、先生が合流してきた。
「無事で良かった、廻。悟、傑、廻、家入。お前達に、長期の祈祷依頼がある。これの拒否はできない」
「祈祷依頼? 長期?」
「私もですか?」
「そうだ。依頼人は女性なのでな。来年の5月までの依頼となる。携帯は今ここで預かる。当然、外部との連絡は禁止だ」
「「「はぁぁぁぁぁぁ!? 授業は!??」」」
「授業だ。テストは依頼が終わったらまとめてやる」
「何それ」
「半年以上掛かる依頼とは」
「それもしかしてぶっ続けじゃないですよね?」
「詳しい事は先方から説明があるから、このまま向かってくれ」
「ちょ。なんなん! なんなんそのご祈祷!! どんなセレブ!?」
「依頼人は金持ちではなく巫女だ。行うのは天元祭というもので、日本の未来の掛かった500年に一度の祈祷であり祭祀だ。まあ、廻の予知から行ってうまくいくだろう」
俺達に激震が走った。
なんだこの迸る嫌な予感!!
悟はすちゃっと携帯を掛けた。
「直哉ぁ! 俺、甚爾って暗殺者に狙われてるらしいんだけど、心当たりある!?」
『とーじくんは暗殺者やない! とーじくんは……! どっから聞いたんや、その話!』
「やはりか」
夜蛾先生は呟いた。
「「「「やはりか!?? やはりかって言った!?」」」」
「急げ、4人とも。未来を覆されては困るんだ」
ざっとクラスメイトは顔色を青くして、しがみついてきた。
今生の別れのそぶりやめろ。本当に今生の別れかもしれないだろ!!!
俺もクラスメイトをぎゅーっとする。
死にたくなーい!!!
そうして、俺達は車に押し込まれ、ドナドナされた。
大きな建物に案内され、着替えさせられ、ゆあみさせられ、出ると着替えが用意され、荷物は預かられていた。
え。厳重すぎこわ。
なんか、似たような貫頭衣である。
ドキドキしながら、案内されて、広い地下室を俺達だけで進むように言われる。
あと、俺と家入は控えているように言われた。
主役は五条と夏油のようだ。
形容し難い不思議空間、もしかして領域? に案内されて、バケモノ、違う天元様に会った。
天元様に会った。肩にはカラス……おそらくクロウくんがいて、こちらを伺っている。
ガチか。ガチなのか。
「初めまして。六眼。そして呪霊操術の少年よ。私は天元という。こちらはクロウ」
「初めまして」
「は、初めまして」
「君達の仕事は、私の生まれ変わりを手伝う事だ」
「天内理子を生贄にすんの?」
五条悟! ズバッと言いおった!!!!
そこに痺れる憧れない! でも滅茶苦茶頼りにはなる!
思わず震える俺は様子を窺う。
「そうだね。だが、それは日本を守るためなのだ」
そうして、天元様は語る。
「平安の昔、呪霊は今よりも非常に強力だった。そうだね。今の特級が、以前の三級くらいだと思ってもらえればいい。そうだね。ざっと1000倍かな?」
「人間を頭から、バクバク食ってた?」
「そうだよ」
SOUDAYO! じゃねーわ!!!
すごく嫌な予感がする!!!
「だから、陰陽師寮では全術師の力を合わせ、日本全土を覆う結界を作った。呪霊をほとんど無害化する結界を。副作用として、術師も無力化してしまうものだったが」
「えっと」
「その結界を破らんと、暗躍する者がいる。六眼の持ち主は、その度に巫女を守ってきた」
「そして生贄に捧げてきた?」
「その生贄が捧げられなければ、結界は維持できず、多くの者が呪霊の餌となってしまうのだよ」
五条と夏油は黙り込む。
これ、すごく重要な話っぽいんだが。
原作だとこれに対して、本人が嫌なら同化はなしって言いのけたってまじで?
「同化は、今までは滞りなくおこなわれてきた。そして、予知者の予知で一切の呪霊による事件がなかった事からも、このままいけば今回もまた上手くいくのだろう。部下から君が提出したすべての予知を見せてもらったよ。だが、一つ、心配な要素がある。今回は、呪力という運命に縛られぬ、禪院甚爾がいる。呪力なしの天与呪縛。彼は結界の影響を受けないのだ。それに、対抗勢力もまた、その予知を前提に強硬手段を選んでくるかも知れない」
「は? フィジカルギフテッドだけそのままデバフなしって事? ただでさえ強いのに?」
思わず声が漏れる。
「そう、君と同じに。予知者よ。君には何故か、私の術式が効いていないのだ」
「うーん? ちなみに俺って何級? あ、戦闘力で」
「3……いや、その私の術式も通じない特異さを考えると2級クラス。もちろん、その素晴らしい予知は特級クラスと言っていいがね」
「特異さ加味して2級クラス!? 禪院甚爾は特級クラスですが!? 敵うわけないじゃん!!」
「……俺は?」
「もちろん、特級だ。六眼も、呪霊操術も、時代に選ばれし運命の子。だから、君達と、回復要員として家入くんの力を解放しよう。特訓をして、巫女、天内理子を迎えに行き、儀式の場へと送り届けるのだ」
そうして、天元様はイタズラっぽく笑う。
「君達は、物語のような強力な力を振るえる。全術師の夢見る奇跡が、この期間だけ叶えられるんだ。すごいだろう?」
だが俺達は知っている。禪院甚爾がめちゃくそ強くて、拳銃までもっている事、術式無効化の呪具を持っていること、運命すら無効化する、宿儺にも対抗できて、水の上を走れる最強の男だってことを。
そして、天内理子が、家族をおそらく消されており、生きたいと願いながら無駄死にする事を。
これからあるのは勝つのが難しい殺し合いと、殺人であることを。
さらに新事実として、1000倍パワーを使いこなせと言われているということを。
いかにも夢を提供しています! みたいな善意100%なウィンクを見て、俺達の心は一つになった。
ばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーか!!!!!!!!!
そうして、俺達は呪具を進呈された。一応、俺も貰った。
それを嵌めた途端、霧が晴れるように俺は自らの術式を自覚した。
身体の内に封じてる呪霊がいきなり1000倍の強さになった夏油はぶっ倒れて熱を出して、まずはその看病をする事になったのだった。
よく破裂しなかった。生きててくれてありがとう夏油。五条は夏油を案じて泣いていた。
俺達ってまだ高校生なんだよな。なんでもできるって思うけど、まだまだ子供。そんな時期なのだ。
そんな、背伸びしたい年頃なだけでまだ子供の五条くんが、一身に責任を感じて悲しみと無力さと不安に身を震わせておる……。
大人の無能さは害悪だと思う。流石は腐った蜜柑である。
幸い、あと半年以上ある。
作戦タイムの時間は十分だ。十分だよね? 特訓の時間は不十分です!
銃もったフィジカルギフテッドの暗殺者に勝てるかバァカ!
どうしよう、天元様に全部話しちゃう?
天元様の舐めプって、要するに俺の予知で人間の世が続くって思っちゃってるからだよな。
俺が喋ったのは前世の未来で、前世の漫画の未来じゃないのに。
普通に日本人が一つの呪霊へエンドはありうるのである。
うーん。
まだ時間はある。夏油が元気になってから、相談しよう。
こっそり感想はこちら
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
返信不要の場合は返信不要と書いておいてください。
https://odaibako.net/u/karin2022v
リクエスト、返信不要の匿名感想はこちらにお願いします。