崩壊ギャラクシー   作:みみずら〜めん

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二次創作並列作品3作品目です。

作者は2月にブルアカを始めて最終編クリア済みです。
ちょうど始めたのが水着ホシノ最終日だったのでその日は徹夜でストーリー進めてギリギリまで粘りました。無事にドレスヒナとともにゲットできて良かったです..。今超2人に助けられてます..。
早くミカも欲しいなぁ..。

ちなみに作者の推しはホシノ、ミカがツートップ、次点でカンナ、コハル、ナツが好きです。こうしてみると推しのピンク髪率高いですね..。

SPY×FAMILYの二次創作を2作品書いているので興味のある方はよければそちらもご覧ください。



01.新生

「ミカ、今日は楽しかった?」

 

「うん、とっても!最近はお姉ちゃん一緒に遊んでくれるからどこでも楽しい!」

 

「..あはっ⭐︎ごめんね〜、お姉ちゃん忙しくてさぁ。もう遅くなるし帰ろっか。」

 

またこの夢だ。何千回と見た幼い姉の姿は脳裏にこびりついて私を離してくれることはない。

目の前では私より少し背の高くて私によく似たピンク色の髪と金色の瞳の少女が笑う。この日は姉が遊園地とショッピングに連れて行ってくれた日だ。それが姉と出かけた最後の日になると知っていれば能天気に笑っていることもなかっただろう。

 

あの時よく考えていれば。姉の変化を疑問に思ってさえいれば。そうすればきっと、こんな結末なんて迎えなかったはずだ。

 

そんなことを思い返している間にも情景は目まぐるしく移り変わる。先程まで外にいたのに今は就寝前まで時が進んでいる。

 

「あ、そうだ。ミカ、これあげる!」

 

「わぁ、可愛いシュシュ!どうしたのこれ?」

 

「さっきお店で見つけたんだ〜。....うん、すっごく可愛い⭐︎」

 

姉が手早く私の髪をまとめると黒くて大人っぽいシュシュでサイドにシニヨンを作ってくれた。

 

「わぁ...素敵!ありがとう!!大事にするね、お姉ちゃん!」

 

「あはっ嬉しいなぁ⭐︎良かった、喜んでくれて!..ね、今日だけミカの髪とかしていい?」

 

「いいけど、今日は甘えん坊だね〜お姉ちゃん。どっちが妹かわかんないよ。」

 

「ふふ、ごめんねミカお姉ちゃん⭐︎..よし、出来た!」

 

「いい、ミカ?これだけは覚えておいて。ミカはいつだって素敵なお姫様。これから先、ミカに酷いことを言う人も、傷つける人も現れるかもしれない。でもどうか絶望だけはしないで。世界の全てが敵になったとしてもお姉ちゃんは絶対にミカの味方だし、いつかミカを大切な王子様が迎えに来てくれる筈だから。..お姉ちゃんとの約束⭐︎わかった?」

 

「もぅ、急にどうしたの?結構耳だこだよ〜その話。困った時こそ笑顔⭐︎でしょ?いっつも聞いてるじゃんね?」

 

「...うん、そうだね。さ、そろそろ寝ようか。今日はミカが寝るまで一緒にいてあげる!」

 

「ほんと?えへへ、こういうの久々で嬉しい!」

 

 一緒に布団に入って手を繋ぐ。久しぶりに姉がいる安心からか幼い私はすぐに寝入ってしまった。最後に聞こえたのは少し掠れたか細い声。

 

「大好きだよ…ミカ。……ヨナラ」

 

 一緒に寝ようじゃなくて寝るまでいるって言ったこと...手から離れた温もりに気づけば私はッ...!

 

「……ッ!..ハッ、ハァ..また、この夢..!」

 

 ベッドから飛び起きると辺りはまだ暗く夜中であることがわかる。

 

「お姉ちゃん..どこ行ったの?帰ってきてよ..。私を1人にしないで..!」

 

 左手の黒いシュシュを掻き抱いて疼くまる。

 

...困った時は笑顔と言っていた姉が.......笑っていない時なんてなかったと今ですら気づけていない私には..そもそも姉に合う資格などはないのだった。

 

――――――――――――――――――

 

「…て。起きて、ステラ。」

 

「んぅ..ん..?…んはぁ!やっばぁ〜!寝てた!?ごめんね、ヒナぁ〜?..何の話だっけ?」

 

どうやらうたた寝してしまったらしい。目の前に不機嫌そうに眉間に皺を寄せて立っているヒナを抱き寄せる。

 

「はぁ..今度の任務の話よ。私が近々遠方の依頼に行かなくてはならないのだけど1人は大変だからステラと行ったらどうかってアコが。」

 

「はい!委員長も、副委員長も本部は私にお任せください!」

 

「ん〜そっかぁ..。うん、ダメ⭐︎」

 

 膝の上に大人しく座るヒナをナデナデしつつ横目でカレンダーを盗み見る。..やっぱあの日だよなぁ。

 

「な..何故ですか、副委員長!?私では務まらないと!?」

 

「あ〜..そういうことじゃないんだよねぇ。ほら、ステラちゃん結構書類溜めちゃっててさぁ。副委員長の承認じゃないといけないのもあるしぃ..委員長がいない時のための代わりが一緒にいなくなっちゃダメだよね〜ってことでパスかなぁ?負担かけちゃってごめんね、ヒナ。」

 

「…仕方ない。ステラの言ってることは正論。任務に私情を持ち込むのはいけないから..我慢するわ。」

 

 ナデナデによってツヤツヤしてきたのも束の間、私の言葉に残念そうにシナッとするヒナ。..なんだこの生き物、超可愛い。

 

「で..ですが!」

 

「アコちゃん⭐︎…ステラちゃん、間違ったこと言ってるかな?」

 

全く..わからない子だ。この子は悪い子じゃないしあんまり怖がらせるようなことはしたくないんだけどなぁ。

 

「...ッ!い、いえ。..委員長が良ければ大丈夫です。」

 

「んじゃぁそれで決まりね〜!今日の会議おしまい⭐︎ヒナぁ〜!一緒にウチでご飯食べない?」

 

「…いいの?準備するから待ってて。」

 

 活動が終わった部屋の中。先程の剣呑な雰囲気はどこかへ消えて再び和やかな空気に変わる。3年生の仲良し2人組が楽しそうに部屋を出ていくなか、焦りに拳を固く握る生徒がいた。

 

――――――――――――――――――――

アコ視点

 

「困りました..どうしましょう?」

 

 アコが小声で呟きつつ見つめる先には副委員長の坂上ステラが書類に埋もれてうんうんと唸っている。委員長とともに遠方に追いやる計画が頓挫した今、1番大きな変数は彼女だった。

 

(ヒナ委員長を凌ぐ程の実力者..私では手も足も出ません..。そろそろ作戦の指揮を執らねばいけないのに..どうしましょう。)

 

 書類に目を通すフリをして悩んでいると書類の山からワサッと副委員長が出てくる。

 

「う〜ん..そこそこ頑張った!じゃあアコちゃん、ちょっとお昼にラーメン食べてくるからよろしく〜⭐︎」

 

「え!?ちょっと、副委員長..!?...あの人の考えることはわかりませんね..。しかし、せっかく出来た絶好のチャンス..無駄にするわけにはいきませんね。..イオリ、予定通り便利屋68の捜索を続けて下さい。」

 

"了解。"

 

――――――――――――――――――――

 先生視点

 

 ズゴォォオン..。便利屋との戦闘中に割り込んできたゲヘナの風紀委員会との戦いも終わり、目の前で少女が悔しそうに叫ぶ。

 

「な、なに!?私たちが負けただと!?」

 

 "久しぶり、チナツ。"

 

「だから言ったのに..。お久しぶりです、先生。こんな形でお目にかかるとは思いませんでしたが..。先生がいると知った瞬間後退すべきでした...私たちの失策です。」

 

"アビドス対策委員会の奥空アヤネです。所属をお願いします。"

 

 "それは私からお答えさせていただきます。"

 

 ザッ...と通信が入るとそこにはホログラムで映し出された水色の髪の少女がいた。

 

 "こんにちは、アビドスの皆様。私はゲヘナ学園所属の行政官、アコと申します。今の状況について少し説明させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?..総員、武器を下ろしなさい。"

 

スッとアコの指示に従って風紀委員会は全員銃を下ろす。それを見てイオリはワタワタと焦り出した。

 

「アコちゃん...その..。」

 

 "イオリ..命令に無差別に発泡せよなんて言葉が含まれてましたか?..反省文のテンプレートは私の机の、左の引き出しにあります。ご存じですよね?"

 

「....。」

 

 ニコリと笑うアコにイオリが頬をひくつかせて押し黙った瞬間だった。

 

「うんうん、アコちゃんも反省文のテンプレートの位置を覚えてるみたいで安心したよ⭐︎」

 

 "え゙........?"

 

 上から聞こえてきたのは透き通った明るい声。顔を上げると風紀委員会の上に大きなガトリング2丁を両脇に抱えた少女が爆弾とともに降ってきて、その上でパパパパパパッと風紀委員会に銃を撃ち込んでいく。少女が着地したときには相手方は壊滅状態となっていた。

 

 "な...ななな..なぜ副委員長がここに!?"

 

「んー?それはこっちのセリフだよ、アコちゃん⭐︎おかしいなー..今日ってアビドス自治区付近を攻めよなんて命令あったっけ?...賢いアコちゃんなら..ちゃ〜んと答えられるよね?」

 

 "....あ、ありません。ですが..わ、私たちは便利屋を追っていて.."

 

「ふーん..?でも、あっちに見えるのは便利屋じゃないけど?」

 

 "そんなはずは...!?..先程までいたはず..!ど、どこに消えて.."

 

アコは少女の指摘に辺りを見回すが便利屋の姿は忽然と消えている。

 

「まぁ、ステラちゃん的には便利屋がいようがいまいが正直どうでもいいんだけどねー⭐︎どっちみちアコちゃんはいおりんと仲良く反省文だしぃ?...問題は他校の生徒..それもせんせーを巻き込んだことかな..。」

 

 ニコリと微笑んでいた少女がこちらを向いた瞬間には全ての感情が抜け落ちたような無の表情に見えたが..それも気のせいだったのかまたニコリと微笑んだ少女は私たちの前に歩いてくる。元はピンク色だったのだろうか..薄くくすんだ桃色が残る色素の抜け落ちた白いミディアムヘアに頭の上でクマの耳のように二つのお団子にした髪型の少女は金色の目でジッとこちらを見つめている。

 

「...あらためてやる?」

 

「ま、待ってください、シロコ先輩!こ、この方はゲヘナ風紀委員会の副委員長..坂上ステラさんです!ゲヘナの副委員長といったらキヴォトスでも匹敵する人物を見つけることが難しいと言われる委員長の空崎ヒナをも凌ぐ強者中の強者ですよ..!まずは交渉からです!どうしてそんなに戦闘が好きなんですか..!」

 

「ご、ごめん..。」

 

「...あはっ⭐︎お話中ごめんねー?あなたたちがアビドスの生徒さんとせんせーでよろしー?」

 

 "..うん。私はシャーレ所属の先生だよ。初めまして。"

 

「は、はい。こちらはアビドスの対策委員会です。ゲヘナの風紀副委員長ですね、初めまして。」

 

「うん、よろしく〜⭐︎あ、知ってると思うけどステラちゃんはゲヘナ風紀委員会副委員長の坂上ステラだよ〜⭐︎」

 

「..よろしくお願いします。早速ですがこの状況については理解されていますでしょうか?」

 

「ん〜..正直さっぱりなんだよね〜⭐︎おきにのラーメン屋さんに食べにきたら建物がバラバラになっててさぁ?高いところから見たらアコちゃん達がいるからとりあえず任務外行動してるな〜って思ってメッってしただけなんだよねぇ〜⭐︎あ〜..ラーメン食べたかったなぁ..。」

 

 その言葉にアコがピクリと肩を揺らす。そういうことですか..とボソボソ独り言を呟いているようだ。

 

「そ、そうでしたか..。それは残念でしたね..。では説明させていただくと..」

 

「あ〜...そういう堅苦しいのいいよ。ごめん、言葉が足りなかったよね〜..大体事前通達なしでの他校自治区付近における無断兵力運用、及び他校生徒たちの衝突ってとこでしょ?そんでもってそちらさんは風紀委員会の公務妨害っと...違う?」

 

「...ッ!」

 

「..だとしてもこちらの意見は変わりません!」

 

「...?何言ってんのかわかんないけどとりあえずお互いごめーんってことでオッケー?」

 

「「「...へ?」」」

 

「何を勘違いしてるのか知らないけど別にステラちゃんはラーメン食べに来ただけで戦う気なんてさらさらないんだよねぇ⭐︎今回はお互い悪かったってことで水に流さない?」

 

「な、何を言って...」

 

「.....まだわからない?こっちは無断兵力運用、及び他校生徒達との衝突だけどさぁ、別に自治区付近ってだけでアビドスの自治区で戦闘に及んだわけじゃないじゃんね⭐︎..そっちの公務妨害とトントンじゃぁない?」

 

「...自治区付近..?」

 

「...あちゃ〜、詰まってんのはそこか〜!じゃあ何言っても意味わかんないよね⭐︎..とりあえずこれ以上の議論は無駄みたいだし私たちは撤退させてもらうよ〜!...事前通達無しでの無断兵力運用、そして他校の自治区付近での騒動..。このことについては私、坂上ステラより、ゲヘナの風紀委員会の副委員長としてアビドス対策委員会に対して公式に謝罪します。」

 

「「「...!?」」」

 

「今後、ゲヘナの風紀委員会がここに無断で侵入することは無いと約束します!...どうか許して欲しいなぁ?」

 

 先程までの真剣な姿はどこへやら..ニコリと明るい雰囲気に戻った副委員長は撤収作業に戻っていく。

 

「うへ〜こいつはまた何があったんだか。すごいことになってるじゃ〜ん。」

 

「ホシノ先輩!?」

 

「一体今までどこに行っていたんですか!?もうあらかた終わりましたよ..!」

 

「ごめんごめん..昼寝しててさぁ。」

 

「こんな時に昼寝!?こっちは色々大変だったのに..!」

 

 ぎゃあぎゃあと元気に騒いでいるみんなを見ているとふいに腕が引かれる。そこには撤収作業に戻ったはずのステラがいた。

 

 "..ステラ、どうかしたの?"

 

「わぉ⭐︎さっき会ったばっかりだっていうのにファーストネーム呼びとはやるねぇせんせー⭐︎」

 

 "...ははっ、ごめん嫌だったかな?"

 

「ん〜ん?そんなことないよぉ?ステラちゃんは寛大だからねぇ〜⭐︎..そうそう、せんせーに伝えたいことがあってね〜!」

 

 "伝えたいこと..?"

 

「これはまだ万魔殿もティーパーティーも知らない情報なんだけどね?....アビドスの捨てられた砂漠。あそこでカイザーコーポレーションが何かを企んでるらしいよ⭐︎」

 

"カイザーコーポレーションが..アビドスの砂漠で..?...何故それを私に..?"

 

「....なんでだろね?ま、頑張ってる先生へのご褒美ってとこかな⭐︎じゃぁまたね〜せんせー!」

 

 それだけ伝えるとステラはブンブンと元気よく手を振ってから風紀委員会の元に走っていく。チナツとイオリの肩を掴むとそのまますごいスピードで隊列を乱さずにアビドスから去っていった。

 

 "嵐みたいだったね..。...ステラか。掴みどころがない不思議な子だったなぁ..。"

 

 "..........。"

 

 アビドスのみんなを呼んで後片付けをする。小脇に抱えていたせいでタブレット端末の中で何かを思案する少女に私は気づくことはなかった。




透き通った世界のはずなんですけどねぇ...どうしてこうも曇り空が似合うのか..。
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