相模に心をヤバくされる話   作:ネットコミュ症

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karte 2 相模は死んでいた。

どうしても引っかかる。

少なくとも、俺の知っている相模は教室で一緒に飯を食える友達が居ない訳がない。

 

というか、現在進行形でもアイツは陽キャの二軍女子と言ってもいいくらいには階級が上のはず‥

 

 

「(‥‥‥別に、仲が悪い‥‥って訳でも無さそうだしな‥‥)」

 

 

色々と謎は多い

 

何故昼休みにベストプレイスに来ていたのか‥

 

何故今まで居たグループと一緒に食べないのか‥

 

そして何故『嫌いなはずの俺と一緒に食べようとしたのか‥』

 

 

放課後になるまでその事について考えていたが、どうしても分からなかった。

 

 

「ヒッキー、部活行こ?」

 

 

「‥‥おう。」

 

 

 

由比ヶ浜に応答しながら例の人へと目を向ける

 

そこにはやはり、普段と変わらない彼女がいつものグループでいつも通りの『相模南』がそこには居た。

 

 

「‥‥‥‥‥」

 

 

 

「‥?どうしたのヒッキー?」

 

 

 

「‥‥いや、なんでもない。」

 

 

 

考えれば考えるほど、よく分からなくなってくる。

 

相模南が何を考えているのかを

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、何も分からないまま次の日の昼休みとなった

 

俺はいつも通りベストプレイスに向かうとそこには昨日と同じように先客が座っていた。

 

 

俺が来てることに気が付くと、彼女は嬉しそうな顔をしながら横へと一人分移動する。

 

 

本当になんなのこの娘‥‥‥

 

 

困惑する自分にデジャヴを感じつつ

俺は相模の隣へと座り、昼飯であるパンを貪る。

 

ベストプレイスからの景色を眺めながら食べていたのだが、ふと相模の方を見ると既に昼飯は食べ終えていることに気がつく。

 

 

食べ終わったのだし教室へと戻るのかと思ったんだが、その考えとは裏腹に相模はカバンからあるものを取り出した

 

 

まあパッケージの色からして何かしらの菓子なんだろう

 

何を食うんだ?と思いながら色んな菓子を予想してたが‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

『ねるねるねるね』だった

 

 

 

‥‥‥‥‥‥え?

 

 

 

いやいや‥‥‥いやいやいやいや、さがみぃん?‥

 

ここ学校だぞ?

ってか学校じゃなくても俺達もう高ニだぞ?更に言えばあと二ヶ月ぐらいしたら高三だぞ??

 

食後の菓子のチョイスがそれってどうなんだよおい‥‥‥‥

 

 

ってかなんで一手間掛かる菓子を選んだ?

 

 

もうちょいこうあるだろ‥‥ポッキーとかトッポとか‥‥山とか里とかさぁ‥‥

 

 

あらかじめ買っておいたのであろう天然水のペットボトルを片手に相模はねるねるねるねを作り始めていた

 

 

妙に手際が良いのが面白いなおい

 

 

あの相模がベストプレイスでめちゃくちゃ真面目な顔でねるねるねるねを作ってるこの絵面シュール過ぎるだろ

 

 

ふと、この時の相模の目付きを見て俺は思い出す。

 

 

 

そういえば、コイツってもうちょい怖い眼つきしてたよな‥‥

 

なんというか、動物とかで表すなら蛇みたいな‥‥

 

 

 

‥‥‥『こんな柔らかい雰囲気だったけな?』

 

 

 

 

「‥ね、ねぇ‥‥比企谷‥‥」

 

 

 

「‥‥な、なんだ?」

 

 

 

「‥‥‥食べ‥‥ます?」

 

 

 

 

相模は恐る恐る自身の作った菓子を差し出してきた

‥‥‥いやいや、これは‥‥駄目だろ‥‥

 

 

 

 

「‥‥‥いや、その‥‥‥要らん‥‥」

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥そっ‥‥‥‥か‥‥‥」

 

 

 

 

「あっ!いや!違う!だってその、その菓子って量が比較的少ないだろ?

だから男である俺が食っちまったらお前が食う分もなくなるし‥‥それにその‥‥俺が先に食っちまうとその‥‥‥『アレだろ』」

 

 

 

 

言い方も悪かったんだろうが、俺が断るとめちゃくちゃ涙目になりながら絶望の表情をした

なので俺は咄嗟に言い訳をこれでもかと並べてしまう

何必死になっちゃってるんですかね俺は‥

 

 

 

そんな事を口走ると相模は作った菓子を半分に切り分け、付属で付いているスプーンでそれをすくいあげそのまま一気に食べた。

 

そして、そのスプーンをもう半分のねるねに刺し

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥あ、‥‥‥‥あげ‥‥ます‥」

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥い、いや‥‥‥でもこれは‥‥‥‥‥」

 

 

 

 

俺の言ってる『アレ』の意味をコイツは理解してないのか?

 

いや流石にわかるよな‥‥ってか分かって貰わんと色々と困るんだが?‥‥

 

 

 

「‥‥じゃ、じゃあ‥‥お願い‥‥なら‥‥どう?」

 

 

 

「‥‥‥えっ」

 

 

 

「その、食べ切れないから‥‥‥‥代わりに残りを食べてほしい‥‥‥的な‥?‥‥‥」

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥い、いや‥‥‥でも」

 

 

 

「‥‥‥‥‥」

 

 

 

「‥‥‥‥」

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥うぅ‥‥」

 

 

 

「‥‥‥っ‥‥‥‥わかったよ‥‥‥」

 

 

 

目の前で泣きそうになられたら、流石に頷くしか無くなる。

 

本当になんなんだこいつ‥

色々とキャラが変わり過ぎじゃねえの‥?

 

 

俺は渋々スプーンで菓子を拾い上げ、雑念を抹消し口へ放り込む

 

 

 

「‥‥お‥‥久しぶり食べたけど美味いな‥‥」

 

 

 

「ほんと?よかったぁ‥‥」

 

 

 

「‥‥?良かったとは?」

 

 

 

「あ、いや‥‥‥なんでもない‥‥‥」

 

 

 

「‥‥‥そ、そうか‥‥」

 

 

 

「‥‥‥あ!!!」

 

 

 

相模はある事に気が付いたのか、顔を急に真っ赤にさせ俯く。

 

目線の先を見ると、そこには『アレ』をしてしまったスプーンがあった。

 

まあ事のつまりだが‥‥‥‥

 

 

 

 

「‥‥‥‥ご、ごめん‥‥‥」

 

 

 

 

「‥‥‥い、いや‥‥‥俺は貰ってるわけだし‥‥むしろありが‥とう‥‥??‥」

 

 

 

 

「‥‥‥ぇ‥‥」

 

 

 

「あぁ!?いや!!違う!!これはその‥‥‥貰ったことに対して‥‥‥だから‥‥‥『アレ』に関しては俺も‥‥‥すまん‥‥‥」

 

 

「‥‥‥‥‥ぅ‥‥‥‥‥うん‥‥」

 

 

 

 

 

と、とんでもない事を口走ってしまった‥‥

 

失言が過ぎるぞ比企谷八幡‥‥

 

‥‥反省だ反省‥‥変態かよ俺は‥‥

 

ってか今更気付くのかよさがみんや‥‥

 

あーもう‥‥‥調子が狂っちまうよ本当に‥

 

 

 

お互いに顔を赤らめ、気不味くなっていたが

何故かその場から離れたいと少しも思わなかった。

それは多分、俺だけが持っていた感情なのだろう

だってこれは、『絶対に俺の勘違い』なのだから。

 

 

 

 

 

そんな空気の中、またもやいつの間にか昼休みが終わりそうになる。

 

昨日は授業遅れそうになってしまった為、俺が先に立ち上がったんだが

 

 

 

 

「‥‥‥ま‥‥‥待って‥‥!」

 

 

 

 

「‥うお‥‥‥な、なんだよ‥‥」

 

 

 

相模が俺の手を力強く握る。

 

俺は思わず後ろに倒れそうになるがなんとか踏ん張って耐えた

 

 

 

 

「‥‥あの‥‥‥‥放課後‥‥少し話せる時間が‥‥欲しい‥‥‥」

 

 

 

「‥‥‥‥何故‥‥?」

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥理由を話したら‥‥‥聞いてくれる?‥‥‥ちゃんと聞いてくれる‥‥?」

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥まあ‥‥‥‥‥おう‥‥‥」

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥ちゃんと‥‥‥‥『謝りたいから』‥‥‥‥だから‥‥‥‥時間をください。」

 

 

 

 

彼女は涙目になりながらも真剣な顔でそうお願いしてきた。

 

 

この時、俺はやっと気が付く。

 

 

何故今まで分からなかったのだろうか、考えてみれば酷く簡単な事ではないか。

 

 

『俺の知っている相模南はもう既に死んでいるんだ』

 

 

そうなれば、必然的に疑問が浮かび上がる。

 

 

『俺の知っている相模南を殺したのは一体誰だろうか?』

 

 

今の俺にその問いへの解答を出す事は、まだ出来なかった。

 

 

 

 

 

 




こんな感じの雰囲気で続けていけたらなと思ってます
基本的に敵役的なキャラは出さないようにします
描くとしても最後まで不幸になるキャラなどは描かないようにします
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