月の少年のNO Music? Yes Summer! 作:ゆるポメラ
今回はリサちゃんの☆5エピソードを書いてみました。
サブタイもちょっとだけ変えてみました。少しオリジナル要素が入ってます。
楽しんでもらえると嬉しいです。
それではどうぞ。
そして迎えた休日。駅前にて。
「紗夜~、お待たせ~! ごめんね~、遅くなって」
「私も今来たところです。荷物も多い事ですし、急がなくて大丈夫ですよ」
ちょうど今来たところだとリサに説明する紗夜。
「ありがと、紗夜。いや~、朝の準備に思ったより時間かかっちゃってさ~。髪とか、服とか?」
「確かに、今日は特に気合いが入っていますね」
「あ、分かる~? 6人で思いっきり遊ぶなんて久しぶりだから、超気合い入っちゃってさ~! 昨日、着る服とか全部決めて寝た筈なのに、結局、朝になってもあれこれ悩んじゃった。久しぶりに悠里にも会えるからってのもあるけど」
「ふふ、それだけ楽しみにしていたという事ですね」
それだけ今日が楽しみなのだろう。
紗夜もリサと同じく悠里に会えるのがかなり楽しみなのだが。
「当たり前じゃん~! 紗夜だって、数日前からそわそわしてたーってヒナから聞いたよ~?」
「……! 全く、
「あはは、1日紗夜がいなくて寂しいんだろうね~」
リサに今朝の出来事を話す紗夜。
「それじゃあヒナにお土産、たくさん買って帰ろうね♪ あ、あと紗夜の写真もたくさん撮らないと。ヒナにお願いされちゃってるし」
「あの子ったら、今井さんにそんなお願いを……すみません」
双子の妹の無茶苦茶なお願いをされたリサに謝る紗夜。
「ううん、大丈夫だよ! あ、ここに着く直前に悠里からそろそろ着くかもって連絡があったよ」
「それでしたら、私の方にも連絡がありました」
「…そして今着いた」
「「え?」」
第三者の声に振り返るリサと紗夜。そこには1人の少年が立っていた。
前髪は長めのミントグリーン色のショートヘア、ややツリ目で瞳は薄い青紫色。首にはチョーカー型のペンダント。
先程までリサと紗夜が話していた人物、
「…ん、しばらく? あれ? この場合……久しぶり……でいいのかな?」
「「……」」
「リサちゃーん? 紗夜ちゃーん?」
おーいとばかりに悠里は2人を呼ぶが、反応がない。
「……(待って待って待ってっ!? 雰囲気もそうだけど、アレって噂に聞くオッドアイ!? カラコンとかじゃないよね……仮にそうだとしてもズルでしょ!?)」
「……(い、いけません!? そんな目で見られてしまっては……!)」
そう。久しぶりに会った悠里は少し違う部分があったのだ。
それは彼の瞳の色。
右目は自分達がよく知る薄い青紫色に対して、左目だけは濃い紫色に変化しており、俗に言う虹彩異色症になっていたからだ……
「あの……」
「「へぇ!?」」
悠里に声を掛けられ、思わず変な声を上げてしまうリサと紗夜。そしてようやく、周りに人がいる事にも気づき冷静さを取り戻す2人。
「えっと……メッセージで見たんだけど、これからレンタカーを借りに行くんだっけ?」
「そ、そうですね。今井さん、レンタカーのお店は、ここから5分ほど歩いたところ……でしたよね?」
「そ、そうそう! やっぱり駅近のお店にして良かったよね~。便利だし、道に迷ったりしないし……」
聞けば、ファミレスで計画を立ててた時、レンタカーのお店をリサと紗夜が率先して調べてくれたらしい。
「それで、どの車を選んでくれたの?」
「ふふ、それは到着してからのお楽しみ☆ でも、相当迷ったな~。レンタカーのサイトで車を検索したら、すっごくたくさん出てきてさ~」
みんなが快適に乗れる車や自分達が運転しやすい車ってどれだろう?と色々と迷ったらしい。
「確かに……ひと口に車と言っても、デザインや性能には様々な違いがありますからね」
「なんか、すっごいカッコいい車もあったりしてさ~。色がワインレッドで、形がこうしゅーっとシャープで……」
「…リサちゃん、多分それ……スポーツカーか、オープンカーの
その形状を聞いた悠里がまさかその車にしたの?と聞き返す。
「い、いやいや、流石にアタシでもその車にはしてないから!」
「それか……キャンピングカー?」
「いやいや、逆に目立つでしょ!」
「目立ちますね……」
悠里が言ったキャンピングカーを想像する紗夜。Roselia御一行がキャンピングカー……うん、少なくとも目立つ。
「でさ、予約した後もちゃんと借りられてるか心配で、何回もサイトを確認しちゃったりしてさ~」
「車の予約がきちんとできていなかったら、今回の旅行プランも大幅に変更になりますからね。不安になるのも無理はありません」
「大丈夫だよ。きっと。不安になるのも分かるけどさ」
まぁリサが不安になるのも理解できる。他の人も似たような経験があるだろうに。
「だよね~。うう~~、家族以外とドライブなんて……緊張してきた~~」
「私も免許を取ってから誰かを乗せて運転するのは日菜だけだったので、同じ気持ちです」
「…最初はそんなもんだよ。僕もバイク以外で誰かを乗せて運転なんて、しばらくぶりだし」
「そういえば悠里って、バイク以外の免許も持ってるの?」
確か悠里はバイクの免許を持ってるのは聞いた事があるのを思い出したリサ。なんなら、彼のバイクも見た事があるし、乗せてもらった事がある。
「…あるよ。オートマ、マニュアル、大型車。……というか車関連だったら、一通り持ってる」
「え? マジ?」
「…ん、マジ。海外でレンタカーを使って運転してたから。今のところは愛車のバイクがあれば充分だけどね……」
「……(車関連というだけでも、かなり凄いんですが)」
「…そういう訳で、安全運転はするから安心して」
軽く溜息を吐きながらリサの質問に答える悠里を見て、紗夜は彼が車関連の免許を一通り持ってるだけでも充分凄いなと思っていた。
「実はアタシ、今日に備えて安全運転グッズ揃えてきたんだ~。例えば……これ!」
そう言ってリサが見せてきたのは、ガムだった。
「超強力なミントガム! 眠くなった時はいつでも言ってね!」
「私も同じく、色々と準備してきました。まずは運転中の眠気防止用のコーヒー。これは今井さんと悠里さんの分も水筒に入っています」
続けて紗夜が持って来てくれたのはコーヒーの他に、冷たいアイマスクとネックピロー、ブランケットまで持って来てくれたようだ。
「念の為に運転教本も持ってきましたので、不安な事があったら目を通しておいてください」
「わ、すごっ! だからそんなに荷物が多かったんだ……!」
「はい。まだまだ初心者ですし、備えあれば憂いなし、です」
日菜にも手伝ってもらって、用意しましたと言う紗夜。
「こんなに用意してくれたんだ……」
そう言いながら、悠里は何事もない表情でリサと紗夜に近づき……
「…ありがと。リサちゃん、紗夜ちゃん」
「「…………」」
リサと紗夜の頬に当てられた非常に柔らかな感触、マシュマロより柔らかい……この正体は……
「……(えっ!? ま、待って!? アタシ……悠里に……キスされた!?)」
「……(こ、こここ……これは夢です!? でも、頬に感触が今も残ってますし……!)」
2人が理解するまで数秒以上。そしてこの柔らかいものの正体は悠里の唇だった。
「さーて、久しぶりの運転、頑張るぞ~」
そんなリサと紗夜をよそに運転を意気込む悠里なのであった。
余談だが、先程の悠里の行動が衝撃的過ぎたリサと紗夜はレンタカーのお店に着くまでの間、目を逸らす事になってしまうのだが、それは別の話。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。