月の少年のNO Music? Yes Summer! 作:ゆるポメラ
前回の続きになります。
それではどうぞ。
移動中のレンタカーの車内にて。
『まもなく高速道路入口です。右方向からの合流にご注意ください』
カーナビの案内で、レンタカーは高速道路に乗った。
「わぁ~、りんりん! ゆうりん! 高速だよ! 高速に乗ったよ!」
「思ったよりも空いてるね……これならスムーズに行けそう……」
「確かにこの時間帯で空いてるのはありがたいよね……」
高速道路を見て興奮するあこ。空いてる事に安心する燐子と悠里。
「ふぅ……これであとは一直線。でも、だからこそより注意しなければ」
「紗夜、予定通り最初のパーキングエリアで休憩しようか。そこで運転交代ね」
リサが紗夜に言う。ちなみに悠里も含めた3人で運転する順番をかけ盛大なじゃんけんをして決めてたのは余談である。
「あと、現地まで、どれくらいかかるのかしら?」
「そうだね……今向かってるパーキングエリアで、ちょうど半分って感じかな」
友希那の疑問に悠里が答える。
「え~、あとそれだけしか車に乗らないの? あこ、もっとドライブしたい!」
「さっきは早く海に行きたいと言っていたのに……どっちなの?」
「どっちもです!」
なんとなく予想してたが、あこはドライブもしたいし、早く海にも行きたいので、どっちもだと言い切った。
「だって、今あこ達だけでドライブしてるんですよ! 凄くないですか!?」
「ふふっ、わかるわかる。アタシも友達とだけでドライブするの初めてだからさ、今まで家族とぐらいしかなかったし」
めっちゃテンション上がっちゃうよね~とあこの言葉に頷くリサ。
「でしょ~? だから、あこ、ドライブも超楽しみたい! というわけで~、みんなで何かしましょ!」
「あこちゃん、いい案だと思うけど、運転の邪魔になりそうなのは止めた方がいいかもね」
「あ、そっか! そしたら、えーと、えーと……」
そして何をやるか考えるあこ。
「あの……それなら、音楽を聴きませんか……?」
そう提案してきたのは燐子。なんでも、ドライブ用にプレイリストを作ってきてくれたのだとか。
「プレイリストか。ちなみにどんな曲なの?」
「Roseliaの曲だよ……今度のライブの……セットリストを意識して、作ってきたんだ……音楽を楽しみながら……セットリストについても、話し合えるかなと思って……」
悠里の質問に答える燐子。
「いいですね。それなら運転の妨げにもならなさそうですし」
「りんりん、天才ー!」
「常に音楽の事を意識しているなんて流石ね」
他のみんなも賛成のようだ。
「あこ、セッティングよろしく~」
「はーい!」
「あ、ちょ、ちょっと待ってください……」
プレイリストのディスクをリサから受け取ったあこがセッティングしようとした時、燐子が何かを思い出したか、待ったをかけた。
「これも、音楽について考える事になるんでしょうか……?」
「「あ……」」
「……そういえば、そうだったわね」
「? 友希那ちゃん、どういう事?」
今回の休みの事情を知らない悠里に友希那が説明する。1週間、音楽の事を考えずに全力で休むんだという事を。それを聞いた悠里はそうだったんだと言って納得した。
「え……これはセーフじゃない? 別に練習する訳じゃないし」
「いえ、ルールとして決めた以上、例外を作るのは良くないわ。『この1週間は音楽の事を考えない』どんな些細な事でも守りましょう」
ルールとして決めたのに、例外を作るのは良くないとリサに言う友希那。
「私も湊さんに賛成です。元々休みでも、すぐに音楽の事を考えてしまうと指摘されて取った休みですし」
「…あー……今の言葉で、今回の休みの理由が容易に想像できたよ……」
先程の友希那の説明や紗夜の言葉を聞いた悠里は、彼女達が所属する音楽事務所で休みの定義について容易に想像できた。
「燐子。せっかく作ってきてくれたのに悪いけれど、今は止めましょう」
しかし燐子が作ってくれたプレイリストは次の会議に活用する事になった。
「そんなに気にする事ないと思うけどな~。でも、そこまで徹底するならこうしない? もし音楽の事を考えたら罰ゲーム☆」
「罰ゲームね……何する気なの?」
リサの提案に罰ゲームは何にする気なのか?と訊く悠里。
「そうだなぁ~……帰り道、変な話し方をするとか!」
「変な話し方? ……例えば?」
「語尾に『ぴょん』とか『にゃん』とか『ワン』をつけるとかね」
比較的に軽めな例えだった。
「それは……恥ずかしいですね……」
「…こういうのって、言いだしっぺが罰ゲームを受けそうな気もするけどね……」
今回リサが提案した罰ゲームは、誰とは言わないが、一部の人には効力がありそうだなと悠里は思った。
「いいと思うわ。私達にとって音楽は身近なもの。それぐらいの制約がなければ、自然と考えてしまう可能性が高いわ」
「じゃ、決定ね! ゲーム、スタート!」
友希那も納得したところで、ゲームが開始された。
「あ、パーキングエリアが見えてきました。入ります」
ちょうどいいタイミングで、パーキングエリアが見えてきたのを発見した紗夜は、5人に入ると声を掛けるのであった。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。