月の少年のNO Music? Yes Summer! 作:ゆるポメラ
こちらの投稿が遅れてしまい申し訳ありません……
楽しんでもらえると嬉しいです。
それではどうぞ。
「う~~~み~~~~!!!」
「ん~~~! 気っ持ちいい~~っ♪ やっぱ海は最高だね~」
目的地の海に着いた一同。
ちなみに悠里は友希那達の水着姿を見て……
『それにしても本当に絵になるね。可愛いし、似合ってるよ?』
『『『『あ、ありがとう(ございます)……』』』』
誰とは言わないが、褒められて顔を真っ赤にしてた少女が4人いたのはご愛嬌である。
そして悠里は水着というより、水に濡れても問題ない特注の私服に着替えた。5人には突っ込まれたが、そういう服だからと納得してもらった。
「ねね、早く遊びましょう! あこは~、バナナボートに乗りたいでーす!」
「ここのバナナボートは期待できるよ~。ビューーーン!って、めっちゃ速いんだって」
「…へぇ~、そうなんだ……」
「わあ~、ジェットコースターみたいって事!?」
なんでもリサ曰く、ここの海で行われているバナナボートはかなり人気もあり、凄く速いらしい……
「どちらにしてもバナナボートは午後です。スケジュールだと……先ずは海水浴からですね」
「確か……友希那さんとゆうりくんのやりたい事、でしたよね……」
ちなみに悠里が海水浴でのんびりしたいと言ったら、5人には意外な顔をされたが。
「ええ。ただ、その前に海の家で浮き輪を借りたいわ。どうやら持ってくるのを忘れたみたいだから」
「えっ、水着を取りに行った時に気づかなかったの……?」
なんと友希那が浮き輪を持ってくるのを忘れてしまったらしい。リサの疑問に自分でも不思議だわと答える友希那。
「それじゃ、ついでに空気入れも借りてアタシ達のも膨らませちゃおっか」
そんなこんなで海で遊ぶ前に、海の家に向かう一同なのであった。
◇
「友希那、浮き輪どれにする? この花柄のとか可愛くない? あ、この水玉のもいいかも~」
「私は浮き輪を使えれば、どちらでも構わないわ。柄はリサに任せるわよ」
「リサ姉リサ姉! あこ、すっごいの見つけちゃった!」
海の家で浮き輪を選んでいると、あこが興奮した様子で何かを見つけたようだ。
それはウォーターフロートだった。
「うわ、おっきい~。これ、アタシ達全員乗れるんじゃない?」
「形もマットレスみたいですし……寝転んだら気持ちよさそうです……」
確かにリサと燐子の言う通り、6人乗れるくらいの大きさだ。
「よーし、借りちゃおっか!」
「ホント!? わーい!」
「友希那と紗夜と悠里もいいよね? これでみんなでプカプカしよ~♪」
どうやらこのウォーターフロートも借りる事にしたようだ。現にリサとあこは乗り気である。
「まあ、構いませんが」
「僕も別にいいけど……(まぁ、狭かったら
紗夜に続いて、悠里は返事をしつつ別な事を考えてた。この後、友希那が使う浮き輪を選ぶのであった。
◇
「はぁ~~~極楽~~~~。ウォーターフロート借りて、ホント良かったね~」
海、ウォーターフロートの上にて。6人はのんびりとしていた。
「ええ、海の上で日光浴ができるなんて思いませんでした。波のリズムが心地よいというか……とてもリラックスできますね」
「海でゆっくりしたいって言った友希那と悠里に感謝だね~」
提案した友希那と悠里の方を見てみると……
「「…………」」
聞いてなかった。悠里に至っては眠いのかうとうとしている。
「? ごめんなさい。何かしら?」
「……何か言った?」
「プカプカするの気持ちいいね~って話!」
ここでリサが先程2人に言おうとした事を言う。
「そうね……波に揺られて、ゆっくりと過ぎていく時間に身を任せる。こういう時間も悪くないと思うわ」
「…ウォーターフロート、さいこ~……できそうでできない経験だからね。こういうの……」
「ふふっ。良かった~」
その答えを聞いたリサは、ほんとに2人共ゆっくりしてるなと思った。
「ん~~~~~」
「あこちゃん……そんなに身を乗り出すと……海に落ちちゃうよ……」
するとウォーターフロートの上から身を乗り出しながら、目を凝らして何かを探すあこ。
「あっ、いた! りんりん! あそこにヒトデがいるよっ」
「…………ホントだ。結構深いのに……こんなによく見えるなんて、凄いね……」
あこに言われて燐子も目を凝らす。確かにヒトデが深い場所に居るのが確認できた。
「あこ、もっと近くで見てくるっ!」
それぇ~~~!と叫びながら、海に飛び込むあこ。
「りんりん、ヒトデ! えへへ~、カッコいいでしょ?」
「ふふっ……ヒトデって、そんなふうになってるんだね……」
「…あこちゃん、ヒトデ食べるなら、料理するよ?」
「いやいや!? あこ食べないよ!?」
「…残念。美味しいのに……」
「ゆうりん、ヒトデ食べた事あるの!? 実は冗談だよね?」
「ご想像にお任せします……」
「「「「……((((いや、多分、あれは本気で言ってるし、なんなら食べた事もある顔ね(ですね)(だよね)……))))」」」」
悠里のぶっ飛んだ発言に思わずつっこむあこ。それを見てた他の4人は多分本気であり事実なんだろうなと思った。
「ね、りんりんも海に入ろ? 冷たくて超気持ちいいよ!」
「え……? …………そうだね。わたしも、海に入ろうかな……」
「わ~い、やったぁ~!」
ほんの一瞬だけ迷ったが、せっかく海に来たんだしと思い海に入る事にした燐子。
「ええと、浮き輪……」
「…はい、燐子ちゃん。浮き輪……」
「あ、ありがとう……ゆうりくん、眠そうだけど……大丈夫……?」
「……ん~? うん、まだ大丈夫……いざとなったら、
「う、うん……(ゆ、ゆうりくんがわたしにお、お願いって……な、なんだろう……)」
うとうとしながら浮き輪を渡してきた悠里に燐子が眠いのかと訊ねるが、まだ大丈夫だよと言った。
…同時に自分にお願いって何だろうとドキドキしてしまったが。
「ホントだ……冷たくて、すごく気持ちいいね……」
「でしょでしょ~!? あれ? りんりんの浮き輪、なんか変わった形してるね?」
「あ、ほんとうだ……(大きすぎない程度の窪み……? 小さい動物くらいは乗れそうだけど……)」
水に入るとあこが燐子が使ってる浮き輪について疑問を浮かべた。悠里が渡してくれた浮き輪で、何故か小さい動物くらいはそこに鎮座できそうな窪みがあったからだ。
「リサ姉達も入ろ~! 水かけっこしよ~よ!」
「私は遠慮しておきます」
「私も止めておくわ」
あこの誘いに紗夜と友希那は海に入る気分ではないようだ。
「ええ~~~、リサ姉とゆうりんは? あこと遊んでよ~!」
「ごめんね~。アタシももう少しゆっくりしていたいかな。あとちょっとだけ待って~」
「……海には入るから、もうちょいだけ待って」
「(ゆうりくん、やっぱり眠そう……あれ? 一瞬、わたしを見てたけど……なんだろう? なんとなくだけど……ゆうりくんが何を言ってるのか解る気がする……)」
リサと悠里もこの反応。一瞬、悠里が燐子をチラッとだけ見る。
そしてなんとなく……ほんとになんとなくだが、彼の眼が『あこちゃんの次の行動次第、燐子ちゃんにお願いするかも』と言ってるような気がした燐子はとりあえず頷いておく。
「むぅ~~~……こうなったら……りんりん、ウォーターフロートから離れて!」
「あ、あこちゃん……?」
頬を膨らませながらもあこは何かを思いついたようだ。とりあえず言われた通り、ウォーターフロートから離れた燐子。いったい何をする気なのだろうか?
「ふっふっふっ、あこと遊んでくれないなら~……」
「(ゆ、ゆうりくんは……!?)」
「……」
「(そ、その場から動かないでって……ど、どういう……!?)」
あこが今にもとんでもない事をすると感じた燐子は悠里に視線を送る。なんと彼は『燐子ちゃん、その場から絶対に動かないで』と言ってる気がしたので、戸惑いながらも頷く燐子。
「グルグル回しちゃうぞ!の刑だぁ~!」
なんとあこはウォーターフロートを思いきり回し始めたのだ。
「「「!!!」」」
「(あ、あれ? ゆうりくんが……居ない?)」
当然、自分達が乗ってるウォーターフロートが回り始めた事に驚く友希那、紗夜、リサの3人……だが、何故か悠里の姿が見えない。
「あ、あこ、止めなさい。ウォーターフロートを回さないで……っ」
「イヤですよ~! もっとグルグルしちゃいます!」
ソイヤー!と言いながら、ウォーターフロートを回し続けるあこ。
「あははっ、コーヒーカップみたい! でも、あこ、やり過ぎだぞ~? そんな悪い子には~……お仕置きっ☆」
「わっ! リサ姉やったな~! それぇ~~~!」
そう言いながら、水をあこにかけて反撃するリサ。そして再び水をかけて反撃するあこ。
「お、まだ回すのか~。こっちだって~、それ、それ、それぇ~~~!」
「い、今井さん! これ以上、宇田川さんを焚きつけないでくださいっ」
紗夜が慌ててながらも言うが、当の2人は楽しそうに水をかけあっている。
「ふふっ……あこちゃん、楽しそう……」
「にゃ~」
「? ね、猫……? あれ、でも……」
そんな光景を燐子が見てると、すぐ近くから猫の小さい鳴き声が。視線を向けると、そこには燐子が使ってる浮き輪の窪みに1匹の猫が器用に鎮座していた。
体の色はミントグリーン色で、瞳の色は右目が薄い青紫色、左目は濃い紫色だった。そしてどことなく雰囲気が悠里に似ていた。
「ゆうりくん……?」
「…何?」
「へ?」
ポツリと燐子が猫を見て呟く。すると猫は小首を傾げながらも返事をしたのだ。突然の事に目が点になる燐子。
「…あ、燐子ちゃん、驚かせてごめんね。さっきの合図の通り、この場で緊急避難させてもらってるよ」
「えっと……ほんとに……ゆうりくん……なの?」
「ん? そうだよ? こんな毛並みの色をした猫なんて、滅多にいないし……この場に5人しかいないからバレないしいいかなって思って、この姿になったけども」
「そ、そうなんだ……(猫になって喋る……ゆうりくん……か、可愛い……!)」
しかも聞き覚えのある声……口調しかり、ちょっとだけ表情がぽやーっとしてる感じ、やっぱり悠里っぽい。
……同時に猫状態の悠里も可愛いなと燐子は思った。
「…燐子ちゃん、僕ちょっとだけ寝る。ある程度か友希那ちゃん達がこっちに気づいたら起こしてくれない?」
「う、うん……」
今も水かけをしてるあこ達の様子を察してか、とりあえず収まったら起こしてと燐子に頼む悠里。
「…もしあれだったら、触ったり撫でたりしてもいいから」
「い、いいの……?」
「前提として、仮にも僕は人間なのを忘れなければね。それを約束してもらえるなら、僕が寝てる間、なんでもしていいよ」
「な、なんでも……!?」
「じゃ、おやすみ……」
それだけ言うと悠里は秒で寝てしまった。足を折り曲げた姿勢的に、次の行動を起こす事ができるのだろう……多分。リラックスしてるのは確かだが。
「(ゆうりくんの毛並み……さらさら……)」
「……」
「(可愛い……♪)」
猫状態の悠里を起こさないように優しく撫でる燐子。心なしか彼との距離も自然と近く感じる。
「……(でも……こ、これって……わ、わたし……ゆうりくんに色々しちゃってる!?)」
とある考えが頭に浮かんだせいで、顔が真っ赤になってしまう燐子なのであった。
余談だが、ウォーターフロートでの水かけ遊びが予想よりも早く終わった他の4人に指摘され、燐子が悠里を起こしたところ、真っ先に猫好きである友希那が触らせてほしそうに上目遣いで訴えてくるのは別の話。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。