町の外れにある森のとある木。涼しい風が通り、木陰は広くよい眺め。
大きな枝は体を預けるのにちょうど良い。
そこが私の好きな昼寝場所
辛さ悲しさ虚しさ、それらを和らげてくれる私一人だけの場所・・そう思ってた
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「みんな。この娘が今日からうちに入ったミストルティン。挨拶お願いしますね?」
「あっはい! は、初めまして。今日から入隊したミストルティンです・・よろしくお願い致します・・」
「やぁミストルティン。アタシ、オティヌス。よろしくね♪ 長いから・・ミストルで良いかな?」
「愛称考えるの早えぇなおい。俺は方天画戟、よろしく頼むぜ!」
「はわ・・は、はい。オティヌスさんに方天画戟さん、よろしくお願いします。えっと、呼び方はそれで良いです・・」
「お二人ともそんなに畳み掛けないで下さい。申し訳ありませんミストルティンさん。私はロンゴミアント。困った事があれば私にお話していただければ良いですので、これからよろしくお願い致しますね。」
「はい、よろしくお願い致します。」
「後は、レーヴァ。挨拶位してください?」
「・・レーヴァテインよ。まぁヨロシク。」
「はっ、はい。よろしくお願い致します・・・」
「あぁ!もう、レーヴァは無愛想だなぁ。第一印象は大事なんだよ?ごめんね、ミストル。あんな感じだけど優しいから許してあげて?」
「いや、あのっ・・別に気にして無いですから・・大丈夫です・・。」
「それじゃあ一応解散で。このあとは各自でよろしくお願いしますね~。」
「それじゃあミストル。この建物や近くの町を案内してあげるよ。」
「は、はいぃ~・・。」
始めの印象は臆病で物静かというものだ。
一緒に暮らしていても彼女はいつも遠慮がちで皆の陰に隠れようとしている。しかし、仕事は一通りこなし誰かの手伝いを進んでする縁の下の力持ちであった。戦闘時は回復に専念し中衛で全体の補佐を行う、彼女がいるおかげで隊の安定性が向上していた。
それから数日が過ぎ、時間は冒頭に、
「ふぅ、ここは涼しいですね。」
視線を木の根元に落とすとそこにはミストルティンがたたずんでいた。彼女もよく森を歩き、木陰で眠っている事がよくあるらしい。どうやら私の事には気づいていない。帰らせようかとも考えたが、静かに眠っているので無理に起こすのはよくない。昼寝の良さは自覚している。日が傾き始めた頃に目覚めて帰って行ったので少し時間を空けて帰ることにしよう。たまたま同じ木に居ただけ。次は大丈夫。
しかし数日ごとに、彼女はこの木に来た。ほぼ毎日ここにきている私が言えることでもないけど。近づいて欲しく無いけれど、あまりにも来るから流石に気になる。理由は何だろう。
「すぅすぅ・・」
「・・ねぇ」
「んん・?・・・ふぇぇ!?レーヴァテインさん!?なんでここに?」
「この木の上で寝てたのよ。あなたが来る前からね。」
「えっ!?あの、すみません・・そうとは知らずに・・・」
「まぁ、それは仕方ないとして。なんでこの木にずっと来るの?ほかにも沢山あるのに。」
「あの、その・・・この木が綺麗で、根本も座りやすいんです。風も気持ちよくって、ついこの場所に来てしまうんです。」
「ふ~ん、」
私と同じ気持ちをこの場所に抱いていた。これまでのモヤモヤは消え去り心なしか嬉しさがあった。好きなものを共感されるのはこういう感覚なんでしょうね。
「あの・・ご迷惑でしたらもう近づきませんので・・・」
「別に、私は上であなたは下。私の邪魔をしなければあなたの好きにすればいいわ。」
「えっと・・はい、わかりました。」
意外なことに彼女はそれ以降もこの木を訪れ続けた。彼女の性格上、遠慮するであろうと思ってたけど、それほどこの場所が気に入ったのだろうか。
しかも、日が経つにつれて彼女のが来ないかと気にする自分が現れるようになった。彼女の穏やかさを知るようになったからか。それとも隊の皆と仲良くしているのを見ていたからだろうか?実際、隊に馴染めるか心配していたのは事実だけど。
「ねぇ、ミストルティン。あなた、この木に来ないときは何をしているの?」
「えっと・・皆さんのお手伝いをさせていただいたりもしていますけれど・・・他の木々に行ったり、川辺で佇んでいることもあります。」
「へぇ~。じゃあ、ここ以外にも落ち着ける場所はある?私、面倒だから最初に気に入ったここしか来ないから案内してよ。」
「あのっ、それでしたら・・・今度山間の渓流に行きませんか?ここから北に見えるあの山まで歩くのですが・・・」
「わかったわ。あそこまで行くなら私のバイクに乗って行けば直ぐね。」
「バイクですか?そんなものあったでしょうか?」
「時々しか乗らないけどね。オティヌスが町の技師と協力して作ったの。テストを頼まれて乗ったんだけど、思ったより楽しくてね。」
「意外な趣味ですね・・。いや、あのっ、変って意味ではなくて!?」
「わかってるって。それじゃ、楽しみにしてるわ。」
「は、はい!ありがとうございます。」
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このバイクに彼女を乗せるなんて思ってもなかった。しかも自分から誘うなんて。
「大きい・・これがレーヴァテインさんのバイクなんですね。」
「えぇ、オティヌスが調整してくれてるから丈夫だし、ある程度の悪路でも走れる。ホント、良い仕事してくれるわ。さっこれ、ヘルメットつけて。」
「あのっ、レーヴァテインさんは・・?」
「私はゴーグルだけでいいわ。転倒しないし。それじゃあ後ろ乗って。そこに持ち手があるけど抱きついても構わないわ。」
「えっと・・それじゃあ失礼します・・」ギュッ
背中にミストルティンの暖かさを感じる。いつもは離れているから感じなかったけど、とても落ち着く。
「おっけー、じゃあ出発~」
ブロロロ・・グオォォォン・・!
「大丈夫、ミストルティン?」
「はい・!・・・めて・・・です。」
「もっと声を大きくするか耳元で話して。聞き取れないわ。」
「ごめんなさい、こんなに音が大きいなんて・・それにとても速いです!」
「そうね、オティヌスがメンテしてくれるお陰ね。」
「さっきもそうですけれど、オティヌスさんのお話をしてるレーヴァテインさんはとっても楽しそうですね。」
「そう?まぁ、付き合い長いしね。アイツは皆に気をかけるけど、私によくくっついて来るのよね。気持ちは嬉しいけど、時々ウザイのよねぇ。」
「レーヴァテインさんが好かれている証拠ですよ。」
「そう?あなただってオティヌスにちょっかい出されてるけど、大丈夫なの?」
「はい、私を思っての事ですし・・。それに皆さん優しくしてくれて・・。」
「そう、それは良かったわね。」
「レーヴァテインさんだってそうですよ?今日の事だって声をかけてくれなければずっと無かったかもしれません。」
「たまたま気が向いただけ。っとそろそろね。ここからは歩いて行きましょ。」
「はい、ここからもう少し上流が目的地です。案内しますね。」
川沿いに森を歩くこと20分ほど、少し開けた場所に出た。
浅く広く水は流れ、辺りの木は朱と緑に彩られている。川辺は砂利が敷き詰められ大きめの岩もある。上に登る分には申し分ない。
河上から降り注ぐ滝は10mほどの高さ。河の中に落ちた葉が色彩を加え、穏やかな流れ故水面に景色も映り込む。長い時間、見ていられそうだ。
ふと、ミストルティンに目をやるとこの風景に瞳を輝かせていた。「少し遠いのが難点だけど、いい場所ね。どうやって見つけたの?」
「えぇっと。以前の遠征の帰りにたまたま見つけたんです。その時はまだ葉は緑でしたけれど、朱付く頃を見てみたかったんです♪ はぁ・・とっても綺麗だなぁ・・」
時間や私の事を忘れそうなほど嬉しそう。ここまで生き生きとした彼女は初めて見た。
「そうね、私も気に入った。しばらくゆっくりしていきましょ。」
「はい♪ あっそうだ、お昼用にサンドイッチ作っておいたんです。はいどうぞ、レーヴァテインさん。」
「ありがと。・・・あなたの作る料理はいつも美味しい。ロンゴと一緒に作ってくれて助かってるわ。」
「いえいえ、ロンゴミアントさん一人でもテキパキと作ってらっしゃるので、私は・・・」
「そうでもないわ。ロンゴが嬉しそうにあなたの事話すもの。いつも手助けしてくれて助かってるって。サボってる癖に言うのもあれだけど、これからもロンゴを助けてあげて。逆に、困ったらロンゴを頼りなさい。うちの隊で一番頼りになるから。」
「わかりました。そういえばレーヴァテインさんとロンゴミアントさんはいつからのお付き合いなのですか?」
「あれ?聞いてないの?この隊の始まりはマスターと私とロンゴの三人。私が前に出て、彼女はマスターの周囲を警護。家事とかはロンゴがメインでマスターが手助けしてた。サボってたらよく怒られたものよ。でもずっと過ごすうちに段々と距離が近付いて・・今は私の半身みたいに感じる事もあるほどよ。」
「そうだったんですね、初めて聞きました。でもこれでレーヴァテインさんとロンゴミアントさんの仲が良い理由がわかりました。長い時間で紡がれた絆なんですね。」
「そう言われると少し恥ずかしい。でも、あなただって皆に気にかけられてる。だからあなたとだって強い絆で結ばれるかもしれない。」
「はい、私も頑張ります♪ 」
「それじゃそろそろ帰るよ。またここに来たかったら言いなさい。連れてきてあげるから。」
「はい!ありがとうございます♪」
そんな日々を過ごす中、異族を討伐に出掛けた時のこと・・・
「ちぃ、やけに数が多いなおい!?」
「口はいいから手を動かしてよねー!少しづつ抜けてきてるからさ!」
「マスター、私のそばを離れないで下さい!」
「あいよ!とは言ったものの、強さはそこまでだけどキッツイなこれ!?」
「めんどくさい・・!しまった、横からも来てる!?」
「はぁはぁ・・・!マスター、ロンゴミアントさん、危ないです!?」
「!?・・・・・」
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「しばらく絶対安静だけど、大丈夫みたい。皆も顔見せてあげて。俺はちょっと報告があるから席を外すよ。」
「よぉロンゴ、大丈夫か?」
「えぇ、少し動きにくいですが大丈夫です。皆様を見ると元気が出ました」
「ごめんね、アタシ・・マスターの方を気にかける余裕なくって・・」
「いいのですよ、あなたが怪我をしてなくてよかったです。私の不注意が原因ですよ。」
「・・・」
「どうしたんですかレーヴァ。そんなに黙って?」
「何でもない。私は行くわ・・。」
「あぁ、レーヴァテインさん・・何処へ・・・」
「ほっとけって、どうせ昼寝に行ったんだろ。」
「うぅ、でも・・(あんな、辛そうな顔・・)」
「・・ミストルティンさん。方天画戟はああ言っていますが、行きたい気持ちがあるならそれに従ってもいいんですよ。周りに気を使わず、貴方の正直な気持ちを示せばいいんです」
「ロンゴミアントさん・・はい。私行ってきます!」
「後もうひとつ、伝言をお願いできますか?」
「へ?伝言ですか・・?」
気分が悪い。原因は自分自身への憤り。考えが堂々巡りして解決にはたどり着かない。
「はぁ、サイアク。仲間一人守れないなんて・・。」
「はぁはぁ、レーヴァテインさん。」
「なんの用ミストルティン?いま気が立ってるんだけど・・。」
「ご、ごめんなさい。レーヴァテインさんの事が心配で・・。」
「貴女に心配されるほど弱くない。それだけ?だったら帰って・・一人にしてよ・・。」
「でも、私・・・ えっと、その・・」
「何?言いたいことがあるならハッキリ言って!」
「うっ・・・」
『気を使わず、貴方の正直な気持ちを示せばいいんです。』
「そうですね。すぅ、はぁ・・。私の事をレーヴァが気にかける必要はありません!私達の『誓い』の通りに動いていただけですから。それに貴女は私の半身、貴女には元気でいて欲しいのです!」
「ミストルティン・・・?、今のは・・。」
「今のはロンゴミアントさんからの伝言です・・・レーヴァテインさんに会えたら伝えて欲しいと。」
「あいつ・・そっか『誓い』か。」
「そして、今度は私の気持ちを伝えます」
「えっ・・・?」
「私はっ!みんなを見守ってくれる!優しいレーヴァさんが、大好きです!」
「!!」
「レーヴァさんが困った時もみんなを頼って下さい!私も力になりたいんです!!」
なんて、彼女らしくない。自分の気持ちを後回しにしている彼女が、真っ直ぐに自分の気持ちをぶつけて来た。体に震えは無く、しっかりとした眼差しでこちらを見ている。
「はぁ、言ってくれるじゃない。」
木から飛び降りて彼女の前に立つ。降りてくるとは思ってなかったのか、先程の毅然とした態度はすぐに崩れいつもの彼女に戻っていた。でもそんなこと関係無い、些細な事だ。
「私に、そんな事言うなんてね・・・。」
「あのっ、ごめんなさい・・。私、偉そうに・・・」
「本当にね、全く。ロンゴ以外に説教される日が来るなんて。」
「ひっ!?」
ゆっくりと手を挙げる。それを見たミストルティンは思わず目を閉じ、体を震わせる。殴られるとでも思ったのだろう。しかし私が彼女にするのは。
「・・・えっ?」
両腕をミストルティンの後頭部と腰に回して強く抱き締めた。
「・・・」
「レーヴァさん?」
「ありがと、あなたの気持ちを伝えてくれて。悩みが飛んで行ったわ。でももう大丈夫、だい・・じょうぶ・・だから。」
「あのっ!レーヴァさん・・」
「ぐすっ、見ないで。しばらく・・このままで居させて・・」
「駄目です。さっきも言ったじゃないですか。頼って下さいって。」
彼女を抱き締めていたつもりがいつの間にか彼女の胸に抱き留められ、撫でられていた。足も崩れ落ち、立っていられなくなってしまった。後はもう溜まっていたものが流れるだけ。
「うわぁぁぁぁぁん・・・!!」
「いつも頑張ってくれてありがとうございます。」
柄にもなく泣き叫んでいた。こんなこと今まであっただろうか。
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・
「ひっく、ひっく・・・」
「・・・」
気がつけば日が傾いて森を照らしていた、どれほど泣いていたかはもうわからない。その間ずっとミストルティンは私を安心させるために静かに撫でてくれていた。
「・・・」
「ぐずっ・・ありがと。もう大丈夫よ。」
「よかったです。レーヴァテインさんが元気なら、ロンゴミアントさんも直ぐによくなりますよ。」
「そうね、半身の私が倒れる訳にはいかないからね。それじゃ、帰ろっか『ミストル』。」
「えっ!あの、今!」
「何よ。あなただって『レーヴァ』って、呼んでたじゃない。だから私もこう呼ぶわ。文句ある?」
「いいえ!ありませんけど・・・私、いつの間にレーヴァさんって・・」
「ロンゴの伝言の件からあなたの告白。伝言そのままでレーヴァって呼んだからそのまま呼び続けてたのよ?」
「・・・・/////」
「無自覚だったのね。まっ、これからはレーヴァって呼んでよね。もう暗くなるし帰るわよミストル♪ 」
「あぁっ、待って下さいレーヴァさん!」
夕陽に照らされているが、心は青々とした晴れ空だった。こんなに充実した気持ちになるのは久しぶりだろう。
「そうだ、レーヴァさん。伝言にあった『誓い』って何ですか?」
「あぁそれはねーーーー。」
「・・・それがお二人の絆なのですね。」
「他には言わないでよ恥ずかしいから。」「わかりました、胸に仕舞っておきますね。」
・
・
「ただいま」
「レーヴァにミストル!お帰り♪」
「なんだぁ、二人ともいい顔になってるじゃねえか。なんかあったか~?」
「何でもないわ。じゃあミストル、私はロンゴに会いに行くから。」
「わかりました、行ってらっしゃいレーヴァさん。」
「・・・おいオティヌス。今の・・・夢か?」
「いや、ちゃんと見てたし聞いてたよ。二人とも呼び方変わってるし、レーヴァが穏やかな顔してる・・・。」
「「ミストル!!」」
「ひやぁあ!?お二人ともどうされたのですか!?」
「なんだかよくわかんねぇけど、スゲーよお前!」
「色々聞かせてよ♪ 方天!アタシの部屋で待ってて!お茶とお菓子持ってくる!」
「おうよ!行くぜミストル!」
「あわわわ・・・待って下さぁい!?」
「ふふっ、賑やかですね。」
「うるさい奴らよ、こんな時くらい静かにしなさいっての。」
「レーヴァ、吹っ切れましたか?」
「えぇ、ミストルのお陰でね。あなたの差し金でしょ?やってくれるじゃない。見ての通りあの子に無様なところ見せたわよ。」
「いえいえ、呼び方が変わるほどは予想出来ていませんでした。伝言以外に何を言われましたか?」
「そうね、告白みたいなものよ。『みんなを見守ってくれる、優しいレーヴァさんが大好きです』だってさ。あんなにしゃんとしたのは初めてみたわよ。」
「ミストルティンさんはここぞと言うときに強い芯の強さを見せてくれるのですよ。それにしても『レーヴァさん』なんて、ふふっ♪」
「無自覚で言ったから後で指摘したら、真っ赤になっちゃってね。あの時のミストル、可愛かったわ。」
「私も見て見たいです。今頃はあの二人に詰め寄られてあたふたしてるでしょうね。」
「そうね。」
「レーヴァさんは行かないのですか?」
「ばぁか。どうせ明日いやというほど弄られるもの。それに今はロンゴと一緒にいたいの。」
「それは嬉しいですね、昔を思い出しますね。三人だったあの頃。」
『私はマスターを護る盾になることを誓います。ですので、あなたはマスターの敵を斬り伏せる刃に。』
「そうね。誓いなんて言われたから面食らったわよ。」
「そのつもりでしたからね。あの頃の行動指針でもあり、これからも変わらない思いですよ。」
「あわや怪我人に怪我させられるところよ。・・・そうだ手を繋いでていい?本当は添い寝したいけれど・・・」
「はい。むしろお願い致します。安心して眠れる様にも。」
「ふふん、任せなさい。」
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「ううっ、いい話だよぉ・・・」
「チクショウ。涙が止まらねぇ。タオル借りるぞ・・」
「お、お二人とも大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃない」「大丈夫じゃねえよ」
「あの楽しそうなレーヴァを見れるなんて思ってもなかったし、ミストルがこんなに強い娘なんて知らなかったよ・・。」
「レーヴァのためになんも出来なかった俺に腹が立つ・・。ミストル!俺を殴れ!不甲斐ない俺に渇をいれてくれぇ!」
「そんな!そんなこと出来ないです!?それに、仲間のために泣いてくれるお二人はとっても優しい方です。レーヴァさんだって許してくれますよ。」
「何でそんなに優しいのさ・・・」
「・・うぅ、ミストル!!」
「きゃ!急に抱きつかないでぇ!?」
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「おはよミストル。よく眠れ・・て無いわね。大方、昨日の話を聞かれて感極まったあの二人の面倒を見てたでしょ。」
「正解です。朝食を作るために先に起きてきたのですが。お二人はぐっすりです。レーヴァさんはいかがですか?」
「私は元気よ。ロンゴといるのは落ち着くからね。それじゃ、皆のために行くわよミストル。」
「へ?行くってどこに?」
「何言ってるの?朝食作りにいくのよ。私だって料理は出来るの。さっ、行くわよミストル。」
「はい♪」