死にゲー世界の転生者   作:るるるる

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第12話 ごめんなさいですの

『おい!ここで間違いないのか!?』 『ああ間違いない。あの馬鹿げた威力の魔力残滓はここから検出されている』

 

『しっかしなんだってこんな所であんな…まさか、魔王軍か?それか新手のテロ組織だったりしてな』

 

『それはないだろう。何より、目的が不明すぎる』

 

私の驚異的な聴覚がさっきまで居た場所から響いてくる声を捉える。

 

……これもしかして警察的なアレじゃね?やばくね?

 

えっ、私捕まるの?嘘でしょ?……だ、大丈夫大丈夫……うん、きっと大丈夫……。

 

大丈夫だよね?ねっ?

 

 

「はぁ…はぁ……?どうしましたのリンネ?先ほどから随分と顔が……冷や汗が凄いですわよ?」

「な、なんでもない…ですよ?」

「誰ですの」

 

 

『確かになぁ……もしかして陽動とかだったりしてな!なーんて』  『……有り得るな。もう少し詳しく調査してみるか』 

 

陽動!?なんのですか!?……て、テロ目的なんてないですよ?本当ですよ?

 

チョーと調子に乗ってズドーンッ!って撃っちゃっただけで……あんなに轟音が響き渡るとか思ってなかったんですよ!マジで!!

 

『冗談だったんだが……けど調査つってもなぁ…こんな魔力パターン見た事ねえぞ?』

 

『……外国からの侵入者か……』  『この国のバンクには登録されてないしなぁ……その線が固いんじゃねえか?』

 

バンク?国民の魔力は登録されてるって事なのかな?……じゃあ私捕まらなくね?見つけようがなくね?

 

……よしっ、勝ったな!あははっ!!!

 

でも怖いのでもう探さないでくださいお願いします。

 

『……捜査用の魔道具を持ってくるか』 『そこまでする必要あるか?俺は正直、ただのイタズラな気がしてるんだが』

 

そうっ!そうなのっ!!もう一人の人、良い事言ったわね!その通りなんだよ!!

 

イタズラみたいなものなの!全然犯罪目的とかじゃなくてね!?

 

試しに撃っちゃったら出ちゃったごめーんねっ☆テヘペロッ♪みたいなね!?

 

『この威力の魔法が悪戯だと?馬鹿も休み休みに言え』

 

『いやだからこそだよ。こんなバカみたいな威力の魔法、街中に撃たず空に向けて撃ってるんだぜ?俺にはとても、害意がある行動には思えねえんだよなぁ』

 

大正解ッ!大正解だよ!あなた名探偵になれますわよ!

 

『……相変わらず楽観的な奴だな。だが…一理ある、か……よし、なら一旦この件を本部に持ち帰って上の指示を仰ぐとするか』

 

持ち帰らないでぇ!犯人なんていないから!犯罪者なんて居ないからぁ!!!!

 

馬鹿が一人居ただけだからぁ!

 

『そうしますかー』

 

そう言って二人がその場を離れていく音が聞こえる。

 

どうやら、本部とやらに帰っていくらしい。

 

……一旦、大丈夫っぽい。

 

「はぁ〜…焦ったぁ……」

「だからさっきからどうしたんですの?青ざめたりびくっとしたり……なにかありましたの?」

 

そう心配そうに問いかけてくるレイン。

 

うん、あんなクソ遠い場所の声が聞こえるのって多分私だけだろうし、レインから見たら一人でびくびくしてる意味不明な女の子だもんね私。心配もするよね。

 

「いや別になんでもないけど…たださっきの魔法、犯罪とかにならないかなーって……ちょっと不安に……だ、大丈夫だよね?実害とか出てないし……ね?」

「………………あー」

「ちょ、ちょっとなんとか言ってよ!その手の反応が一番怖いんだって!ねえレイン様ー!!」

 

私はレインの肩を掴みながらゆさゆさと揺らす。

 

だって怖いんだもん。

 

「わっ、あ、あまり揺さぶらないでくださいましっ!」

「じゃあなんとか言ってよ!もしかしてアレって犯罪とかになるの!?ねえ!」

「……そ、損害が出てないから大丈夫……だと思いますわ」

 

自信なさげに目を逸らしながら答える彼女。

 

いやだからさ!?そう言う反応一番怖いんだって!

 

「もっと自信持ってよ!怖いよ!」

「……か、仮にもし…もしですわよ?捕まってしまったしても、しっかりとした理由があるのなら情状酌量の余地はある……はずですわ」

「やっぱ普通に捕まるんだ!?」

「普通の魔法ならともかく、五次元奏術なんて大魔法街中でぶっ放したのはあなたが初めてですから……正直前例がなくて分かりませんわ」

「……理由が有ればもし見つかっても大丈夫……だよね?」

「……あるんですの?」

「そりゃあるよ!当たり前でしょ?……ほら、レインの家ってさ、実力主義なんだよね?だからもしレインの御付きにならせて下さい!って頼みに行った時、『ならば力を示せ』とか言われると思ってさ?……その時のために必殺技の練習をしておこうかと思いまして」

 

非の打ち所がない理論武装。誰も私に打ち勝てないのさ!

 

レインも感心したような顔してるし…ちゃんとした理由って事だよね!

 

「……で本音は?」

「ぶっちゃけただ撃ちたかっただけですのって痛い痛いっ!?なんで掴みかかってくるの!?」

「ほれ見ろっ!ほれ見ろですの!」

 

必死の形相で掴み掛かってくるレインを見て痛感した。

 

その場のノリでなんかすると碌なことにならないってね!

 

「ごめんって!ごめんなさい!私が悪かったです!!」

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