死にゲー世界の転生者 作:るるるる
「「はぁ…はぁ……」」
ビギンズエンドの路地裏にて。見目麗しい幼子が二人、服を乱し息を切らして倒れていた。
一見すると普通に事案現場だが、これはただ彼女達がくんずほぐれつした結果辿り着いた結末なので心配はない。
「ひ、酷い目にあいましたわ……」
そう溢すは''評価規格外''神聖調伏(しんせいちょうぶく)をその身に宿した金髪ロールのお嬢様、レイン・シャングリア・ソティラスである。
「わ、私は悪くないからね。レインが馬鹿な事言ったのが悪いんだからね」
息を切らして不貞腐れながらそう返すのは、八重奏者(エイティアーズ)の転移者、アマノゾラリンネちゃん。
「ば、馬鹿なこと!?わたくしがいつ、馬鹿なことを言ったんですの!?」
「真面目に語ってる私に『頭大丈夫ですの?』とか煽ってきたでしょ!」
「煽ってないですわ!」
「煽ってたよ!」
「煽ってないですの!」
この後に及んでまだ否定するのかレイン様!開口一番にアレは確実に煽りでしょ!
少なくとも私は、そう思いますけどね!
「大体、いきなり評価規格外とか神聖調伏とか言われてもわけが分かりませんわ!きちんと説明してくださいましっ!」
…う、うぅーん……た、確かにそう言われると……そうかもしれない。
……私も突然『君は評価規格外、神聖調伏だ!』とか言われたら頭大丈夫ですか?って返すだろうし……うん、レイン様煽ってないねこれ。
ただ正論言ってるだけだね。うん。
「なんかごめん……」
「えっ?いえ……ってどうしたんですの急に!?」
思わず飛び出る謝罪の声。それを受けワタワタするレイン様は本当に可愛いと思いました、はい。
「じゃあ取り敢えず色々説明するね」
「切り替え早いですわね……」
そう言いながらも佇まいを正し、私の隣に座り直すレイン。
…さて、どこから話そうかな……やっぱりまずは評価規格外についてかな?
……よし、そこからにしよう。
「まず評価規格外だけど…これは文字通り、既存の魔法や属性に当て嵌める事のできない未知の力の事だ。……この世界には一応二つだけ存在するけど……知っている人は多分いないね」
私はそう断言する。だってこの二つは、ゲームのプレイヤーでないと知る由もない情報なんだから。
「未知の力……?それに二つ……?」
「うん。未知だからこそ、魔力の測定や属性判定が出来ない。……だから君の魔力は0って出てしまうんだ。そんな事ないのにね?」
私の言葉に困惑した表情を見せながらも、黙って続きを催促してくる彼女。