死にゲー世界の転生者   作:るるるる

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第6話 小悪魔系……?

「も、申し訳ありませんでした……」

 

私の胸の中で泣きに泣いて数十分後、平静を取り戻したであろう彼女が顔を真っ赤にして俯きながら謝罪してくる。

 

……別に謝るような事じゃないと思うんだけどなぁ…まあ確かに私の服は彼女の涙や鼻水でびしょびしょだけど……そんなの全然気にならないし。寧ろちょっと嬉しかったし。

 

……いや変態的な意味じゃなくてね!?感情を見せてくれて嬉しいなって意味の嬉しいだからね!?可愛いお嬢様の体液ゲットだぜ!的な嬉しいじゃないから!勘違いしないでよね!!……って誰に向けて弁明してるんだ私は?馬鹿なのか?……うん、馬鹿だね!アハハ!!

 

そんな脳内一人劇場を繰り広げて黙っている私を怒っていると勘違いしたのか、レインは更に落ち込んだ様子で。

 

「ほ、本当に申し訳ありませんでした……!服もそんなに汚してしまって……ごめんなさい……」

 

再度謝罪の言葉を私に投げかけて来た。

 

……い、いやいやいやいや!違うんだよ!?ほんとに全然怒ったりなんてしてないんだよ!?私の頭がお花畑だってだけだから!君は全くわるくないんだよ!?なのに……くそっ、誰だよレイン様にこんなしょんぼりとした顔させたのは!……はい、私ですね。本当にごめんなさい!!

 

私は慌てて言葉を返す。

 

「あ、謝る必要なんてないよ!?全ッ然これっぽっちも全く気にしてないから!大丈夫だよ!!」

 

何が大丈夫なのか私にも分からないがとにかく大丈夫なの!大丈夫ったら大丈夫なのッ!

 

馬鹿みたいに必死にワタワタする私を見て、少しは不安が和らいだのだろう。

 

彼女は上目遣いで嬉しそうに、だけどほんの少しだけ心細そうな顔で。

 

「……ほ、ほんとう……ですの?」

 

こう言ってきた。……ああもう可愛いっ、なにこの子本当に可愛いッ!

 

私同性愛者じゃないノーマルな筈なのになんか胸がキュンキュンするんですけど!

 

こんな可愛い子泣かせるとか最低だな貴族社会!許せないッ!!

 

…えっ?私も泣かせてたって?……黙秘権を行使します。

 

「うん本当本当。寧ろ私的には役得だったり?」

 

笑いながらそう返すと、彼女は。

 

「よ、よかったですわ……ふふっ」

 

心底安心したかの様にへにゃりと笑った。

 

……見てるこっちが幸せになるくらい素敵な笑顔ですね、レイン様。だ、抱きしめたい……!抱きしめてよしよしってしたい……!ぎゅっ、てしたい!

 

「ところで……」

 

私がそのあまりの可愛さに思わずまた抱きしめたくなっちゃう衝動を必死に抑えている中、彼女の方から声がかけられた。

 

…なんだろう?……ま、まさか心の中読まれたとか!?普通ならあり得ないけど神聖調伏は評価規格外だしそう言う力があってもおかしくは……もしそうだとしたら不味いっ、非常に不味いッ!流石にドン引かれちゃうよ!

だって会ってまだそんな時間経ってない人が抱きしめてよしよししたいとか思ってるんだよ!?普通にドン引きだよ!

 

そんな風に頭の中がぐちゃぐちゃになりながらも、このまま黙っていても仕方ないと思った私は、取り敢えず彼女の言葉を聞くことにした。

 

「な、なに?どうかした?」

 

自分でも声が震えてるのが分かる。だって怖いんだもん!仕方ないでしょ!?もし『キモいですの』とか言われたら……あっ、死ねる。多分この超ハイスペックボディでも普通に死ねる。……やばいなんか泣きそう。

 

しかしそんな私の不安とは裏腹に、彼女は悪感情の欠片もない顔で、至って普通にこう聞いて来た。

 

「やく…とく?ってなんですの?」

 

……そっちか。そっちかあーっっっ!!!!!!

 

あー、よかった!マジでよかったっ!!そりゃそうだよね!いくら神聖調伏でも心の中なんて読めるわけないもんね!!

 

心底ほっ、とした私は上機嫌に質問に答える。

 

「役得って言うのはねー、レインお嬢様みたいな可愛い女の子に抱き締められる役が出来て嬉しいなー!みたいな感情の事だよ!!」

 

「か、かわっ!?……もうっ」

 

相変わらず褒められ慣れてない彼女の反応は可愛い。頬を紅く染めてプイッと目を逸らすとことか最高です!

 

そんなレインの愛らしい行動にニマニマして眺めていると、彼女はゆっくりと私の方を見て、もじもじしながら……。

 

絞り出す様に、こんな事を言ってきた。

 

「リ、リンネも……か、かわいい……と思いますわ……っ」

 

……?…………!?!?!?

 

「あっ、えっ?そ、そう?あ、ありがと……その、えっと」

 

頭が真っ白になって言葉が出て来ない。

おまけに顔に熱が集まって来てる気もする。

て言うか多分今、顔真っ赤な気がする……!

 

見られたくなくて思わず顔を手で覆う。いやだって、なんか滅茶苦茶恥ずかしいし……!なにこれ!?

 

そんな私を見てレインは。

 

「……あら?リンネ、もしかして……照れてるんですの?」

 

揶揄う様な声色を飛ばし、指でツンツンと私の脇腹を突いてくる。

 

…なにこの子!?意外と小悪魔系のお嬢様だったの!?何処となく楽しそうだし!

 

「べ、別にー?照れてませんけどー?私が可愛いのは当たり前だしー?」

「顔を隠しながら言われても説得力がありませんわ。…それに、耳が真っ赤ですわよ?」

「こ、これは暑いからですけど!?」

「そうなんですの?では、先ほど見せてくださった水の魔法で冷やせばいいではありませんか」

「……ま、魔力がもうなくて……」

「なら回復するまで待ちますわ」

「いや…その……」

「その赤さは照れではなく暑さなのでしょう?」

「……あの」 

「その証明のために、涼しくなってからまた可愛いって言って差し上げますわ♪」

「ごめんなさい!私が悪かったです!!勘弁してください!!」

 

天然ゆるふわ天使系お嬢様かと思ったら割と小悪魔系の強かお嬢様でした!

まあそこもギャップがあっていいんですけどね!

結論、レイン様は可愛い。以上です。

 

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