死にゲー世界の転生者 作:るるるる
「リンネも意外と照れ屋さんですのね」
「う、うるさいなー…言われ慣れてないからびっくりしただけだし」
「?そんなに整った容姿をしておられるのに、今まで誰にも可愛いって言われなかったんですの?」
「色々事情があるの!……あ、あとあんま可愛いとか言わないでくださいお願いします」
「……可愛いですわよ?」
「やめて!勘弁して!散々可愛い可愛いって揶揄ったことは謝るからっ!恥ずかしいの!」
「あっ!やっぱりからかってたんですのね!?」
ぷりぷりと怒りを露わにするレイン。
そんな所も可愛いなーと思って眺めていると、彼女は急に悲しそうな顔をして。
「……じゃあ、わたくしの事を可愛いって言って下さったのも嘘だったってことなんですの?」
俯きながら、そう言ってきた。
……!?ま、また泣いちゃう!?私のせいで!?うわぁ!違うんだよレイン!揶揄うって言うのは思ってもない嘘を吐く事じゃなくて……!
焦った私は慌てて口を開く。
「嘘じゃないよ!?反応が本当に可愛かったから揶揄ってたってだけで……そこに嘘とかは一切ないと言うかなんと言うか……!えっとね!?」
彼女の方を見ながら必死に弁明する。だって泣いてほしくないし。
だけどレインは俯いたまま一向に頭を上げてくれない。
目元は全く見えず、見えるのは精々口元くらいだ。
……も、もしかして本当に泣いちゃった?ど、どうしよう…ってん?あれ?
ふと違和感を感じて、レインの方をよく見てみると、肩をふるふると震えさせながら、口角を上げて、まるで笑い声を堪えているかの様な光景が目に入ってきた。
……この女、もしや私が慌ててる姿を見て笑ってやがるな?
いや、揶揄ってくれるぐらい心を開いてくれてるって思うと私的には凄く嬉しいんだけども……それとこれとは話が別だよね?
……そっちがそのつもりなら私にだって考えがありますわよ?レインちゃん様?
「ふっ、ふふっ……ごめんなさい。今まで散々からかわれたことのちょっとしたお返しですの、怒らないでくださいまし」
そう返してくる彼女の顔は、出会った当初の悲壮感漂うようなものではなく、年相応の悪戯心に溢れる眩しい表情をしていた。
可愛い……じゃなくて!そっちが揶揄ってくるならこっちも容赦はしないからね!
「あ、あの……リンネ?どうしましたの?な、なんだか顔が怖いですわよ?」
彼女の顔を凝視する私を見て、怯えた様に訪ねてくるレイン。
ふふん、私を揶揄ってきた事を後悔させてあげるよ!覚悟しなさい!
「レインってさ、本当に可愛いよね」
「……へ?あっ、またからかってるんですのね?もうその手には乗りませんわよ?」
何か言っているが無視して続ける。
「まずそのつぶらな瞳が可愛らしいよね。キラキラしていてまるでお星さまみたい」
「えっ?あ、あの……リンネ?」
戸惑っている様だが無視して続ける。
「それに顔立ちもまるでお人形さんみたいに整ってて可愛いし、コロコロ変わる表情だってとっても可愛い」
「……リ、リンネ…その……」
どんどん頬が紅く染まっていく彼女を無視して更に私は続ける。
「それにその綺麗な金髪と縦ロールの髪型、レインによく似合っていて凄く可愛いよ。正にお嬢様の鑑だね」
「あ……うぅ……」
紅く染まるを通り越して、蒸気が出るんじゃないかってぐらい真っ赤になるレインの顔。
……ま、まだいけるな。いや私だって結構恥ずかしいけどね?でもここまできたので、どうせなら最後まで続ける事にする。
「声だってすっごく可愛いし、言葉選びだって……」
「わ、分かった!分かりましたから!わたくしが悪かったですから!もう勘弁してくださいましっ!」
度重なる褒め殺しに耐えられなくなったであろうレインが私の言葉を遮って割り込んでくる。
よしっ、勝った!
そんな謎の勝利感に酔いしれていると、彼女は照れ臭そうに頬を染めて。
「…リ、リンネだって、その……る、ルビーのように輝く赤い瞳と綺麗な黒髪がとっても可愛らしい……と思いますわっ……!そ、それに…わたくしを気遣ってくださるその優しさも……び、美徳だと思いますわ……!」
そっぽを向きながらそう言った。
……そう言ってきた。
…なにこれ、なんか凄く……あっ、顔熱くなってきた……!
「そ、そう…あ、ありがと……な、なんかごめんねー?揶揄ったりして」
「い、いえ…こちらこそ…その……も、申し訳ありませんでしたの」
お互い顔を真っ赤にしながら謝り合う。
……くそっ!また勝てなかった!
急に可愛いとか言ってくるのズルいよレイン様!
いや、容姿に関してだけだったらまだ耐えられたよ!?本当だよ!?
だって、この身体は私が考えた最強の低身長ダウナー系黒髪ロング赤メッシュ赤目吊り目クールボイスな美少女アバター、アマノゾラ・リンネちゃんのものなんだから。可愛いのは当たり前だし!?
でも性格方面で褒めてくるのは無理でしょ!レインの事だからきっと本音だろうし!?そんなの……赤面するに決まってるじゃん!
もおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!