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プロローグ
春休み、それは新しい学年になる前にあるちょっとした休みだ。宿題などがあるわけでもなく平穏に過ごそうと頑張ればかなり過ごせる時期だ……普通は。
「はっ、はっ、はっ」
僕こと吉井明久は全力疾走していた。理由は簡単、変なものに追われているから。なんかよくわからない生き物だ。化け物と言ってもいいかもしれない。
「――――っ」
肩に鋭い痛みが走る。血が流れ出すのが感覚でわかった。
ああ、僕はここで死ぬのかな…絶望しかけたときふと思い出したのは描きかけの絵だった。そうじゃん、まだあれ描き終ってないよ。
それに諦めたくない、まだまだ描き足りない。それにあの絵に追いつくまでは……っ!!
突如、光が降り注いだ。まるで太陽のようだ。
そして、目の前に現れたのは……
「わんっ!」
「い……ぬ?」
いや、狼だ。犬とは体格がちょっと違うし、只の狼とも違う。あ、隈取があるんだ。
! 化け物が迫ってきた。狼は頭突きで突っ込み……一撃で倒した。
「君は…だれ?」
「わぅ?」
いや、首かしげられても、僕にはわからないよ。
てか、血流しすぎて意識が……
そして僕の意識はなくなった。