「さて、全滅か」
『あっけなかったな』
三分ほどで全て片付いたようだ。フィールドが消えれば壁や床に刺さった無数の剣は全て消えた。どうやら、召喚獣の姿をしているときには召喚獣と同じようになるらしい。
『余の出番がないではないか』
「島田さん倒したんだからいいじゃないの。多分あの子隊長格よ」
「うん、
『う、うむ。余が賞賛を受けるのは当然のこと』
凪乃に褒められたのがうれしかったのかちょっと胸を張るセイバーだった。
そんな光景を少々呆れながら見ていた実体化したアーチャーとランサーだったが、ふと向こうからやってくる気配に気が付いた。
「第二陣が来たな」
「じゃ、坂本の指示通りに逃げるわよ」
「了解。にしても何で逃げろなんて指示なのかしら?」
「戻ったら聞けばいいさ。アーチャー、ランサー行こうぜ」
「了解した」
「はいよ」
☆
こちらは中堅部隊。ここには西崎とラニ、凪、一夜の四人がいた。
「あ、お兄ちゃんたちだ」
「ほんとうですね」
「お、戻ってきたか」
「おー作戦通り」
ここで三人と四人が入れ替わった。四人が塞ぐ廊下に五人か七人程度の集団がやってきた。
「見つけたぞい」
「と、遠かったです……」
今度は秀吉と姫路が部隊長のようだ。
姫路を見た凪が目線でラニに話しかけた。
「……(あれ? ラニさん、ラニさん)」
「……(どうかしましたか?)」
「……(姫路さん、ちょっと様子がおかしくない?)」
「……(確かに体温の上昇など典型的な風邪の症状に近いものはありますが、走ってきたときに体力を消耗したのではないでしょうか?)」
「……(それにしたって何か変だよ)」
目線だけで会話する女子組と割り込めないへたれと普通に興味のない面倒臭がりの四人が無反応でいると。
「さっさと勝負しろっ!!」
「いや、あの男どもだけを殲滅して美少女をわが手に!!」
「おお、そうだそうだ」
「美少女!」
「美少女! 美少女!」
痛い会話が繰り広げられ始める。やまない美少女コールよりも前に二番目ぐらいの発言にキレた人間とサーヴァントが一人ずついた。
「………西崎君に手を出すつもり? 許さないよ。
淡々として尚且つ有無を言わせない口調で凪が呪文の言霊を呟いた。
『ご主人様に手を出すなんて不届き者はこのキャスター見過ごせません!』
彼女のサーヴァントであるキャスターが召喚獣のサイズで現れた。しかし、その尻尾は何故か教室に居る時よりも増えている。
「「「ケモノキタ―――――っ!」」」
うざい歓声に二人は本気で怒りマークを付けそうだ。
そして、相手方の召喚獣が召喚されると、凪はにっこりと笑い……。
「……キャスターっ!!」
『はいっ! 氷天よ砕け!』
高らかに処刑を宣言した。
キャスターの力は一気に相手召喚獣を滅した。全ての召喚されていた召喚獣は凍りつく。
ついでに召喚者も凍りついているが、まあ自業自得だろう。フィールドが解除されて、凍りついていた人々も解放されて……
「補習っ!!」
「「「ぎゃあああああ」」」
やってきた西村先生に戦死した全員が連れて行かれた。