「えっと、ここが教室?」
「いや、まだ先だけど」
「いやいやいや、あり得ないよねこれ?!」
というよりこんなとこあったの? って聞きたいぐらいだよ。先ほどの進入禁止の奥にはもう一つ校舎が立っていた。これこそ初めて見たよ?! ここ一年間過ごして普通に間取りは大体覚えたって思ってたけど見覚えないし。
「初めての人は誰でも戸惑うと思うよ。俺たちもそうだったし」
「も?」
「俺去年の中頃に転校してきたんだ」
「へぇ、でも転校生ってなったら騒ぎそうだけど」
「平々凡々の凡人だからな。特に騒がれもせず終わったよ」
「そっか、基本的に男子のほうが騒ぐもんね。転校生って」
「どこの学校でも一緒だよな。そういうところは」
「話している間に着いたみたいだぜ? ようこそ、吉井。Sクラスへ」
☆
扉を開ければそこは普通の教室……ではなかった。リクライニングシートとかシステムデスクって普通の学校のやつじゃないよね?! そこに座るのは美男美女揃い。一番目立つのは金髪の人形みたいな男子と黒髪のツインテールの女の子だ。
「待ちくたびれたわよ。転入生」
女の子のほうがそう言い放った。すると男子のほうが反論する。
「ミス・トオサカ。あなたのミスで到着が遅れたのではありませんか?」
「うっ、まあいいから座りなさいよ。もうそろそろでHRが始まるわ」
「えっと、席は?」
「あそこよ」
彼女に言われるままに指定された席に座った。
「よ。転入生」
隣りからそう笑いかけてきたのは茶色の髪に青い目の男子だ。文月指定の上着ではなく茶色のセーターを着ている。
「はじめましてだよね。えっと……」
「俺は
「じゃあ、よろしく。凪人」
「よろしくな。吉井」
「あ、僕のことも名前でいいよ」
「お、そうか。じゃあ、明久。よろしく」
そこに教室の扉が開き、一人の老人ともう一人僕と同じくらいの年齢の男子が入ってきた。
「あれ、ダン卿。ガトーじゃないんですか?」
凪人が老人に質問をした。
「ああ、彼では役不足ということらしい」
「あー、やっぱこうなったのね。ダン卿、ロビンは?」
「俺は副担だよ」
僕の斜め前の女の子が老人に話しかける。茶色の髪に青い目、凪人と雰囲気がよく似ているよ。そして、ダン卿の隣にいる人物はロビンと言うらしい。
「では、全員揃ったところでHRを始めるとするぞ」
設定メモ
明久の隣の席。茶色の髪に青の目、服装は学校指定のYシャツに茶色のセーター。
かなりフレンドリーな性格のようだ。
妹が二人いるらしい。