第五十七問
その後、すぐに陽が呼び出された。
「で? オレに新しい英霊を召喚しろと」
「そう、お前が新しい英霊を呼び出せばあいつの現界は無くなる」
「……ふむ、うーん」
悩んでいるみたいだ。あ、こっちを見た。
「乗った。呼び出し方はオレが考えているのでいいか?」
「うーん、確認してもいいか?」
二人が話し込みだした。うぅ、何言っているのかよくわからないよ。
「まあ、いいけどな。触媒は無しにしよう、本人と相性のいい英霊が出るはずだから」
「もうそろそろ失礼するねー」
完璧に僕は邪魔のようだしもう帰ろう。
「おー」
「あ」
★
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。―――」
教室内に荘厳な声が響き渡る。ここはSクラス棟の空き教室だ。普段は何も使われていない。
赤いチョーク(血の代用品、凪人お手製)で書かれた魔法陣の前で陽が召喚のための詠唱を行う。後方では凪人がその様子を見守っていた。
「
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する。
――――告げる。―――」
召喚の詠唱が佳境に入った。
「我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
魔法陣が白銀に光り輝き……
『だぁぁぁ、何でピンポイントで呼んだのかな?!』
「「?!」」
叫び声が響き渡った。魔法陣の中にはハニーブラウンの髪を少々野暮ったく伸ばし、右目を隠した十代後半ほどの少年が立っていた。髪の端から覗くのは盗賊の眼帯のようだ。服装は革製の防具であることが見て取れる。オレンジを基調とした動きやすいスタイルのようだ。
『はいはい、選定の声に応じて参上させていただいたよ。クラス名は
「えっと、よろしく……な?」
完全に半透明だ。まだ完璧な契約ではないらしい。
『うん、よろしく。とりあえず契約しようか。こっちが原因だとは分かってたけどここまでピンポイントで呼ばれるとはねぇ』
ディセンダーがどこか遠くを見ながら呟いた。
「じゃあ、これからよろしくね。マスター、それとも別の名前を希望?」
「いや、構わない」
「それにしても正規のクラスがほとんどいない事態になっているのはいいのか?」
ここ最近現れたサーヴァントは基本イレギュラークラスだ。基本クラスのサーヴァントはそこまで現れていない。
「別に気にならないでしょ。何だったらセイバーやろうか? 何でも行けるし」
「いや、別にかまわねぇだろ」
★
帰り道、何処からか文月学園の制服を調達してきたディセンダーが陽と一緒に歩く。どこからどう見ても普通の下校風景だ。
「ところでだがディセンダー」
「何かなマスター?」
「お前何処の世界のディセンダーなんだ?」
「あー、なるほど世界樹による世界について知っているんだね」
ディセンダーの感心した声を聴きながら陽は考える。
「(テイルズはオレの一番好きなゲームだしレディアントマイソロジーは特に気に入ってたからな)」
転生前はゲーム好きだったらしい。というか今でも好きそうだ。
「まあ、君が知っているルミナシアとグラニテの世界が少しまじりあった世界と考えてもらえれば正解だよ。僕と対立したのはゲーテとラザリスの両方だったし」
「へぇ(本家かと思ったが違うのか)」
その反応を見た後、ディセンダーが衝撃発言をした。
「それどころか君たちがテイルズキャラと呼んでいる人全然でないし」
「?!」
その言葉に驚く、流石にキャラと認識しているとは思わなかったのだろう。その反応を見てディセンダーが笑いだした。
「あはは、驚いた? 僕も一応転生者の一種だからね。僕はゲーム好きだし」
どうやらディセンダーも同じようにゲームが好きなようだ。
「転生者の英霊が転生者って……世も末だな」
「そうだねー」
そんなわけでして、新キャラ
短編を見てくださっている方はご存知かもしれませんが「
一応のステータス。(今回はなるべく本家風にしてみました。足りない部分、おかしな部分がありましたら指摘よろしくお願いします)
クラス名:
真名:???(秘匿希望)
属性:混沌・善
筋力:C ~ A+
耐久:D ~ A
敏捷:B
魔力:D ~ A+
幸運:E(X)
宝具:EX
固有スキル
:希望の灯火
世界の負や歪みを取り除くことができるスキル。本人曰くただ何となくやっているだけ、とのこと。
:無窮の武練:A+
転職に転職を重ね長年のギルド生活でこのスキルを得た……らしい。四次バーサーカー宝具『
※決して宝具に変えるわけではない。
宝具
『
身に着ける武具を切り替えられる。宝具でありながらスキルのような面を持ち合わせる。ステータスの大幅な変動がみられるのはそれが原因。
『
ギルドのメンバーを呼び出すことができる。ただし、本人の意向で若干封印気味のため味方の能力や武器を出すだけの能力に変わっている。本来は宝具であるはずだが周囲にはスキル程度にしか認識されていない。封印していたとしてもアホみたいな規格外なのは間違いないが。
いかがだったでしょうか? そんなわけで閑話休題編です。