僕と絵画とSクラス(仮)   作:亜莉守

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※Fate/Zeroキャラが出ております。人物把握が完璧ではないのでご注意ください。


第五十九問

 

「どうしてこうなった」

 

現状を見つめながら思わずそういう凪人

 

「凪人君、意見が合うね」

 

隣では白髪に色の失せた左目と紫をたたえた黒の右目の青年と呼ぶべき年頃の人物が凪人が慰める。服装はゆったりとした和服だ。

どうしてこうなったのか思い返す。

 

                   ★

 

遠坂家に着いて自分が騙されたことに気が付いた。拘束魔術で捕まった。

アーチャーに呼びかけることも出来ずに様々な封印魔術が施された部屋に放り込まれる。

しばらくして物凄く申し訳ない顔をした凛が入ってくる。

 

「ごめんなさい」

 

いきなり謝られた。

 

「い、いや。別に凛のせいじゃない……強いて言うなら油断したこっちの責任だ」

 

普通に油断をして遠坂家に来た自分が悪い。いくら彼女が呼んだからと言って油断するなって話だ。特にFate時空に住んでいるんだから。

 

「ほんっっとうにごめんね?」

「まあ、とりあえず。夕食にあずからせていただきます」

 

凪人は完璧に諦めた。

 

                   ★

 

で、回想を終了したわけだが自分は信用されていないらしく封印魔術を施された。ま、この程度であればすぐにぶっ壊すことも可能だ。大体、アーチャーの魔力が切れたらどうする気だ。

 

「俺、時臣さん苦手なんですよ」

「まあ、それは俺にも言えるよ。むしろ昔は嫌いだった」

「ま、雁夜さんならしょうがないと思いますよ」

 

凪人の目が淡く光ったようになったのは気のせいだと思う。

 

「? まあ、今となっては過ぎたことだし。彼らに申し訳が立たなくなるからね」

 

彼らとはいったい誰だろう?

 

「とりあえず。この家吹っ飛ばないかなぁ」

 

目が若干うつろになっている。

 

「そうなると凛ちゃんと桜ちゃんの住むところがなくなるよ?」

「あー、それもそうだ」

 

そこに全力投球された宝石がぶつかる……かと思ったが急に現れた盾が防いだ。

 

「凪人、いつからそういう物騒な言動するようになったのよ」

「おじさん、いらっしゃい」

 

凛と桜がやってきた。凛は普段の制服姿、桜はドレス姿だ。

 

「誰のせいだか?」

 

ふっと笑う。その表情を見た凛が断言した。

 

「アーチャーね」

「二割ほど」

 

そこそこ当たっていたらしい。

雁夜と桜は少し離れていたところで話していた。

 

「やあ、桜ちゃん。どうしたんだい? そのドレス」

「お母様と一緒に選んだの。似合うかな」

「似合うよ。本当に桜ちゃんは何を着ても似合うね」

「えへへ」

 

その様子を見た凪人が何を思ったのかおもむろに手を振る。すると少しカリンと音がした。

 

「……あのさ、気のせいか? 遠坂妹に若干の危機感を覚えるのは(防音結界発動」

 

このためだったらしい。

 

「気のせいじゃないわよ。あの子、完璧に外堀から埋めていっているわ」

 

どこぞのオネェと男前少女と同じ状況になっている。ちなみにこの二人はそんなことなど全く知らない。

 

「雁夜さん気が付いていると思うか?」

「気づいてるわよ。この前、婚約ってことになったし」

「?!」

 

まあ、驚くわな。

 

「ちなみに桜からの申し込みよ」

「思い切ったな。遠坂妹」

 

そこに呼び鈴が鳴った。

 

「あ、食事の準備ができたみたいね。行きましょう、凪人」

 

                    ★

 

凪人の心情をダイジェストでどうぞ。

 

「(何でここで飯食ってんだろう、これさえなければ明久のところでバーベキュー食えたのに、テーブルマナーうぜー、めんどい、時臣さん失せろ。この場で嫌いなのはあんただけだよ……)」

 

などなど、かなりキレているようだ。

参加者は遠坂一家(内訳、時臣、葵、凛、桜)に間桐雁夜、衛宮一家(内訳、士郎、切嗣、アイリスフィール、イリヤスフィール、舞弥)、それから凪人。

 

「んで? 何で呼んだんですか。ついでに言うなら俺はこの時代における正規の魔術師じゃないんですよ。なのになんであんたと食事しねぇといけないんですか?」

 

本気で時臣が苦手らしい、頑張って使っていた敬語のメッキがバリバリとはがれていく。

 

「凪人、口調口調」

「あはは、すまないね。しかし、アレがまた現れたとなっては私たちの方でも把握しないといけないんだ」

 

凛が注意するが時臣はどこ吹く風で対応する。

 

「あー、アヴェンジャーね。アヴェンジャー」

 

今回の騒動の原因を思い出す。ついでに自分の無力さも、あれは周囲の人間が居なかったら何もできなかった。

 

「正確に言うとアンリ・マユだよ。まあアヴェンジャーが他に確認できていないのだからしょうがないけど。全く、彼女から連絡が来たときには驚いたよ。僕たち二人とも海外に居たからね」

 

切嗣が訂正を入れた。

 

「彼女ってもしかして悪平等(ノットイコール)とかいうイレギュラーサーヴァント連れた、見た目俺たちと同年代の二児の母ですか?」

 

男二人(時臣と切嗣)が固まる。

 

「よ、よく知っているね」

「息子と同じ学校なんです。同じクラスだし」

 

しれっと返した。その発言を切嗣が冷静に分析する。

 

「……ということはSクラスかい?」

「はい、クラス名不明の真名アマテラスを連れていました」

 

シーンとなった。まあ、誰がどうやったら日本国内では知名度補正をバリバリに受けて最強を誇るサーヴァント(になるかも不明な物だが)を呼び出せる技量を持つのだろう。

 

「……息子も息子ってわけだね」

 

ま、あの母親の息子なんだからしょうがないと片付けたようだ。

 

「いえ、あの親子の常識は人一倍です。少なくとも『魔術師』のように非情ではありませんし、『正義の味方』のようにわけもなく突っ走るわけでもありません、ある意味『一般人』というくくりが正しい気がします」

 

ちなみに魔術師は時臣、正義の味方は己のサーヴァントのつもりで言っている。

二人に対する評価はいつも接している明久を見ながら判断している、何処までも規格外だがどこまでも一般人、それが明久と彼の母親に対する評価だ。

 

「「………」」

 

あの規格外な人物に対してとんでもない評価に男二人は完ぺきに閉口した。

 

「ま、ある意味凄い人間ってことで以上」

「……それが一番正しいとは思うけどね(ぼそり」

 

雁夜が何か呟くが誰にも聞こえていなかった。

 

                    ★

 

バーベキュー会場。

 

「はっくし」

「はっくしゅ」

 

明久と彼の母親が同時にくしゃみした。

 

「大丈夫? 噂でもされてるの?」

「さぁ?」

 





雁夜おじさん大好きです。そんなわけで雁夜おじさんを救い隊みたいな状況です。よく考えてみたらギャリーとイヴの関係がおじさんと幼桜の関係のように……思えない?そうですよね。個人的には女子攻め好きです。

Zero鯖は一部が同名別キャラとなっております。これはこれで楽しい。

桜さんサーヴァントが居ないぜ。まあ、アヴェンジャーは無いよね。

そして、凪人は何でそこまで時臣さん嫌いになったんだろう? 書いている本人が一番わからないです。

何処までも規格外なのに何処までも一般人、某赤い請負人に対する某名前の呼びづらい女刑事の評価です。そのまま使用させていただきました。どこまで行っても世界を変えるのは『一般人』なのかもしれません。
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