僕と絵画とSクラス(仮)   作:亜莉守

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第七十問

 

窓の外、安心院が睨み付けた方向に三人の人影があった。

 

「くそっ、何でめだかボックスの安心院なじみが居んだよ」

 

舌打ちするのは金髪に赤目の少年

 

「はァ、吉井は死なねェし。お開きにしようぜ」

 

その隣には白髪に赤目の少年が居る。

 

「だね。王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)に感づかれたらまずいよ?」

 

淀んだ紫色の長髪に紫色の眼の少女がニタニタと笑った。

 

「っ」

 

三人はしゃっと消え失せた。

 

                    ★

 

目を覚ました明久に安心院が事情を説明する。

全く自覚は無いらしくぽあっとした感じで安心院に礼を言った。

 

「あー、うん。ありがとう」

「今日はとりあえず大人しくするように」

「はーい」

 

明久の気の抜けたような返事にようやく全員の気が抜けた。

 

「はぁぁぁ、本気で焦ったぜ」

「それにしてもなんでランサーの宝具が」

 

凪人と無銘が悩む。

(一応)一般人勢が明久にワッと群がる。

 

「明久、大丈夫か?」

 

雄二が不安そうにしている。

 

「アッキー、絶対に無理しちゃだめだよ!!」

 

本気で心配する蒼、その目には涙が浮かんでいた。

 

「真白、泣きすぎだ」

 

一夜が真白に言う。

 

「ふぇ、だって明久が死んでしまうかと思いましたよ」

 

ボロ泣きの真白が一夜をぽかぽか叩いた。

 

「まあ、無事だったからいいのよ」

 

真冬が笑えば、

 

「だよな」

 

真夏も笑い、

 

「みんな、ありがと」

 

明久も笑った。

この様子を見ながら灯火がぽつりと言う。

 

「幸せ者だねぇ」

「なあ、灯火。今回の犯人の正体分かる気がすんだけど」

「僕も実はあるんだよね。心当たり」

 

せーので二人が言う。

 

「「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」」

「やっぱりだよな」

「そうでしょ。マスター、持ち主に心当たりは?」

「いや」

 

とりあえず自分が知っている転生者には居なかった。

 

「だよねー。まあ、英雄王はいないだろうし、大方特典を貰った転生者でしょ」

「今の話、本当か?」

 

話を聞きつけた白野が話に割り込んだ。

白野の目に若干狂気が宿っているのを灯火は見逃さなかった。

 

「あ」

「吉井を狙いやがって」

「はい、大人しくする。殺しちゃったら犯人と同じだよ?」

 

冷静になるように灯火が促す。

 

「あ………そうだよな。ごめん」

「狂化:E-ついてんだから気をつけろよ」

 

陽が茶化したが、あまり笑えない状況であったことは間違いない。

現在は理性がほとんど失せていないとはいえバーサーカーのクラス適性があるのだから。

 

「それもそうだよね」

 

灯火がため息をついた。

凪人が全員に声をかけ再度全員が集まる。

 

「とりあえず、俺たちはこっちを最優先で調べることにするぜ。白昼堂々やってくるような奴らだし」

「気を付けるように」

 

凪人が無銘に注意された。前回とは逆のパターンだ。

 

「うん、まさかお前の真似事をすることになるとは思ってもいなかった」

「とりあえず最優先事項は吉井襲撃犯をサーチアンドデストロイ」

「「デストロイはダメだよ!」」

 

灯火と明久にツッコミを入れられて白野が正気に戻る。

 

「あ」

「調べて、何処の誰かを特定しましょう。できるなら封印をかけたいわね」

「それについては僕に任せてほしいな」

 

灯火が笑った。

様子を眺めてた雄二が意を決したようにこちらに声をかけてきた。

 

「俺たちも協力する」

「あー、一般人にはあまり干渉してほしくn「あのさ、なるべく戦争起こさないようにしてほしいんだ。Sクラス、今まともに戦える人が居ないんだよ」

 

凪人が断ろうとしたがそれより先に明久が安全策を上げる。

 

「わかった。なるべくSクラスには何も行かないようにする」

 

雄二がにやりと笑った。

 

「りょーかいだよ。アッキー」

 

蒼がにっこりと笑う。

 

「それであれば得意分野なのです」

 

気のせいか真白の眼が光った気がした。

 

「つかさ、この状況で戦争起こそうって方がバカだろ」

 

一夜が冷静に言うが、

 

「でも、女子VS男子って構造はあり得るぜ」

 

真夏が思いついたことを言う。

 

「なるほどね。とりあえずSクラスに火の粉がかからないようにするわ」

 

真冬が明久を安心させるように笑った。

 

「ありがと」

 

全員が事情も聞かずに明久に協力を申し出た。

その様子を見た凪人がSクラスメンバーに言う。

 

「……吉井ってもしかして人誑しか?」

「そうだよな」

 

白野が賛成する。

 

「あれでいいのかしら?」

 

凛が疑問を言えば。

 

「あれでいいんじゃないの? 傍から見てると凄いけど、あれが当たり前だし」

 

灯火が笑う。

 

「それが一番すげーよ」

 

陽のツッコミは今日も冴えわたっていた。





乱入者決定。別に本人じゃないんです。本人乱入してたら勝ち目が約一名を除き薄すぎる。

明久(イコール)人誑しと言う方程式が出来上がっている今日この頃だったり。


明日からあまりネットに触れられない環境に行くので、しばらく更新が停滞するかもしれません。もしかしたら普通に更新するかも、どちらになるかは明日のお楽しみということで。
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