僕と絵画とSクラス(仮)   作:亜莉守

81 / 90
閑話休題:Sクラスの停学風景
第七十九問


まあ、とりあえず全部終わった。色々とやりすぎた感は否めないけど、まあいいか。

 

「ただいまー」

 

久々に家の扉を開ける。帰ってきたなぁって感じするよね

 

「おかえりなさい」

「おかえりー」

 

あれ? 何で母さんも居るんだろう?

 

「はいはい、帰った……ってどうしたの? コレ」

 

若干ボロボロになった部屋、何か黒いものを挟んで立ってる二人………

 

「まあ、色々とね?」

 

ギャリー、色々って何さ。僕も今回は割とカオスな空間に居たつもりだったけど、ここ以上のカオスは無いよ。

とりあえずわかったこと、ここには長居しない方がいいかもしれない。

 

「………あー、わかった。僕はイヴの家に行くとするよ」

「え、あ、ちょ、わかった。すぐに警察に引き渡すから!!」

 

全力投球で母さんに止められた。なんで?

あ、そういえば

 

「メアリーは? 精神衛生上悪すぎでしょ。この黒いの」

「メアリーはイヴの家よ」

 

最大懸案事項は無事解決っと

 

「よし、僕も誰か友達の家に行く」

「出ていくって選択肢しかないの?!」

 

またもや母さんに止められた。

 

「母さん、どう見たってこの人、母さん狙いの変態だよね?」

 

母さんって変なものにモテるからなぁ。どうやってあの普通な父さんを捕まえたのか知りたいくらい。

 

「違うわよ。明久 こいつはウチにアクロバティックにやってきた挙句の果てに家をボロボロにした犯罪者よ」

「ギャリー、ちなみに被害総額は?」

「××万ね。ちなみにアンタの調理器具も入ってるわ」

 

マジ? とギャリーに目線を向ければ、マジよと目線が帰ってきた。

嘘だよね。アレものすごく高かったよ? うわぁ、全滅じゃないよね??

 

「この人に請求? でも神父さんだよね?」

 

黒いし、何か耳に十字架のピアスはめてる。この黒服ってカソックって言うんだっけ?

 

「この人の実家にでも請求しましょう」

「母さん、あのさ」

「とりあえず警察呼んでもいいかしら?」

 

とりあえず母さんに許可を取っておこう。無駄に騒ぎになるのは勘弁してほしい。

 

「ごめんなさい、呼ばないでちょうだい。被害額は全面的にあたしが負担するわ」

 

ん? こんなこと言うってことはもしかして…………

 

「もしかして母さんの知り合い?」

「まあ……そんなところよ。知り合いたくもなかったわ」

「キノがそこまで嫌うなんて珍しいわね」

「色々とあったのよ」

 

母さんの色々になんだかものすごく黄昏ていた。

 

「とりあえずわかったことは一つ、あれか。セコムしに行った先に出た変態麻婆か」

 

神父って言ってたよね……確か

 

「変態はともかく麻婆はあっている。あの食えない麻婆を美味いって言いながら食べてる時点で何かおかしいと思う」

「それにしてもどうするの? これ」

 

ギャリーが黒い物体(神父?)を指さした。

 

「放置……すると切嗣のとこ行きそうで怖いのよ」

 

えっと切嗣ってたしか………

 

「衛宮さんちのお爺さん? というか何で狙われてるの? その人」

「『追いかけまわすと楽しいから』だそうよ」

「それって………」

「本人的には単に愉悦を求めてるだけなのよね。標的が切嗣ってだけで」

 

そこにもぞりと動く気配、全員がはっと黒い物体(暫定神父)を見る。

 

「………ここは」

「(げ、目覚めた)」

「(ちょ、母さんどうするのさ)」

 

何も考えてなかったの?!

 

「(全然考えてなかったわよ)」

 

僕らが動くよりも先に動いた人物が居た。もちろん……

 

「ぐふぅ」

「ハァイ、アタシ、ここの家主。あんた、ウチをボロボロにしたの覚えてるかしら?」

 

ギャリーだよね。そしてやっぱりと言うべきか流石母さんの友人とでもいうべきか、足の入射角度がえげつなかった。

 

「うわぁ、ギャリーがキレた」

「個人的にが調理器具の恨みがあるんだけど……まあ、いいや」

 

そういえばこれ、残してあったんだった。他に使い道なさそうだしいいか。

 

「ん? 何するのかしら?」

「愉悦を求めるっていうなら。行ってくればいいんじゃない?」

「「え?」」

 

黒い物体()を掴む。ギャリーが驚いて足退けてくれてよかった。

 

「無駄に活用する羽目になるとは思ってなかったけど、行ってこぉぉぉい!!!」

 

魂の美術展(ソウル・ギャラリー) まあ、宝具ですよ。今回の設定は「探し物見つけるまで帰れない」、前回は「人生で一番嫌いなものが入浴している図」だった。

 

「これ、普通に布に描いた絵よね?」

「何で扉になってんのよ」

 

二人が疑わしそうな目で僕を見る。説明面倒だしこの一言で絞めよう。

 

「んー『魂を込めた絵には魂が宿る』以上! あ、そうだ。卯月高原のスイーツショップ行ってさー」

 

ギャリーの眼がキランって光った気がした。ギャリーって本当に甘いものに目がないからなぁ。

 

「え? 本当なの?! 写真ある?」

「日持ちするケーキ買ってきたよ」

「きゃー、食べる。食べるわよ」

 

明久大好きよーって抱き着かれた。まあ、嫌じゃないけど。

 

「メアリーの分は別に買ってきたからこれ全部食べよう」

 

ケーキ一本丸々って贅沢だよね。

 

「キノは食べるかしら?」

「もちろんじゃない! なじみ、食べる?」

 

安心院さんがいきなり現れた。

 

「当然だよ。あそこのケーキはおいしいって評判だと言ったのは君じゃないか」

 

 

 

 

―――ケーキによって言峰の存在はいとも簡単に忘れ去られたのでしたとさ。





閑話休題編です。

言峰神父の扱い酷すぎましたね。
ぶっちゃけ愉悦教室は潰して愉悦開花自体が起こってなかった。みたいな設定です。
EXTRAから来た人間としてはNPC言峰の方が印象強すぎた。

神父、いくらなんでも只単なるストーカーですよそれ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。