僕と絵画とSクラス(仮)   作:亜莉守

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第八十二問

 

明久が着替えるために部屋に戻ったその後

 

「キノ、これから買物に行くのだけれど一緒に来る?」

 

ギャリーが一応ということで明久の母に声をかけた。

 

「あー、いいわ。やることあるから」

「そう?」

 

それじゃあしょうがないわねー。などといいながら自室に向かったギャリーを目線で見送りつつ、明久の母は携帯電話を手に取る。

 

「………よー、衛宮 実はさ……え、そっちも?」

 

こういったことが得意な衛宮家大黒柱に連絡を入れたのだ。本人にしてみればまさかクラス全員が脅されてるなんて思ってもいなかったわけで………

 

「マジか、犯行的に素人か?」

 

写真の精密さはともかく、脅し方や封筒の感じから素人と考えたらしい。

そのことを衛宮に問えば合っているが違うという返答がなされた。

 

「えー、最近の学生って………」

 

犯人の正体を聞いたらしい。つくづくこの学校はロクな騒動が起きない。

 

「とりあえず犯罪やってる自覚あんのかよ」

 

電話の向こうからえ、という声がする。

 

「あ、いや。脅迫って犯罪だろ?」

 

それがどうかしたのかい? との返答

 

「あー、お前にとって見れば年齢ってあまり意識しないだろうけどこっちは普通に日本人だからな、子どもがこういうことやらかすってのが意外なんだよ」

 

今までの騒動を思い出してみる。

 

「文月も治安悪くなったよなぁ」

 

彼女は親友及び息子に取り上げられたタバコの変わりに電子タバコを銜えて不機嫌そうに呟いた。

 

                    ★

 

それより少し前、衛宮邸

 

「なぁ、爺さん。急に何かあったのか?」

 

鬼気迫る顔のアルトリアを送り出した士郎が新聞を読んでいた切嗣に声をかける。

 

「別に、何もないけど どうかしたかい?」

「いや、何か殺気というべきかなんと言うべきか………あんまり気にしなくていいぞ」

「………」

 

何かいろいろとおかしいんだよなぁ。などといった感じで首を捻りながら台所へと向かう士郎を見ながら あー、子どもってなんだかんだで鋭いんだよなぁと変な感慨に浸る切嗣に別方向から声がかかる。

 

「切嗣、頼まれていた件 調査終了しました」

 

今でもこうして部下として色々と動いてくれる舞弥が今回の事に関しても素早く調査してくれたらしい。

 

「あ、舞弥 すまないね。それにしても最近の子どもがなに考えているのか分からないよ」

「ですね。まさか、こんな子どもだったなんて」

「はぁ」

 

最近文月も物騒になったものだなぁ。そんな感慨に浸った切嗣を携帯が現実へと引き戻した。

 

「あ、彼女からか」

 

                    ★

 

それからしばらく後、文月市内のショッピングモール

 

「おー、最近出来たショッピングモールって聞いてたけど広いねー」

「とりあえず、買物は後にしましょう」

「だね。下手にかさばらせるわけにいかないし」

 

明久、ギャリー、安心院の三人がそこへ来ていた。

明久はラフなフード付きパーカー、ただしわけが分からない文字が書かれているため変な人に見えなくもない。(ちなみに自作)

ギャリーは相変わらずなボロコート

安心院は何処から調達してきたのか不明な学生服(箱庭学園仕様)だ。

 

「明久、アマテラスを連れてこなくてよかったのかい?」

 

相棒なのだし居ないとまずいのではないかと訊ねる。

 

「……下手にわんこ禁止とか言われたくないし」

「まあ、そうだね」

 

サーヴァントとマスターの入れ替わりを知っている彼女は霊体化なんて野暮なことはいわなかった。

 

「さて、何見に行こうかー。安心院さん何かある?」

「ん? 僕優先でかまわないのかい?」

 

何か見に行きたいものがあるんじゃないか? と安心院は尋ねるが、明久はきょとんとした顔で

 

「え、レディーファーストってやつ」

 

その言葉を聞いて彼女はあー、と呟きそれから笑った。

 

「ありがとう。それじゃあ、キノへの土産でも見に行きたいね。彼女、意外と小物好きだしその辺見に行こうか」

「わかったよ。ギャリーもいい?」

「いいわよ。でも、変なの買わないでちょうだい」

 

SAN値削れそうなのはこりごりよ。とギャリーは呆れた。

 

「はーい」

 

 





今回きな臭いのは大人組とサーヴァント勢、学園物のはずなのにどうしてこうなったのやら。
マスターたちは何も知らない。主役は明久のはずなのにねー


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