なんとかストーリー全て読み終わりました。
最高でした。
「「「「ご馳走様でした」」」」
柴関ラーメン店内に4人の声が響く。
「いやぁ今日も良い食いっぷりだったな、嬉しいよ」
「ふふっ...この私の舌を満足させられるのだから、もっと誇っても良いのよ」
「アルちゃん、そんな事言えるほど今まで色々食べてなかったでしょ」
「い、今そういう雰囲気なんだから邪魔しないで!」
「はっはっは!ならもっと満足できるよう頑張らねぇとな、また食べに来てくれ」
にこやかに笑う大将に見送られながら、便利屋68の4人は事務所への帰路につく。
「それにしても社長、最近あのラーメン屋ばっか行ってる気がするんだけど...」
「確かにそうだね〜」
「そ、そんな事ないんじゃないかしら?」
「いやここん所ずっとラーメンじゃん....まあ美味しいのは事実だけどさ」
「あ、アル様とご一緒なら何処でも大丈夫です!」
カヨコ達の指摘にアルは目を逸らす。
「....もしかして、先生と会えるかもって考えて毎日通ってたとか?」
そう尋ねたムツキにさらに顔まで背けるアル。
「あははっ!アルちゃんわかりやすい! 最近経営顧問欲しいって呟いてたけど、それを先生に頼もうとしてたんでしょ?」
「べ、別にそういう訳じゃないわ!ただ安いし、美味しいし、そんな思惑は微塵も...ほ、ほんの少しだけだし」
「はぁ....仮にも“先生”だから良い人って言うのはわかるけど...あの時少しだけ協力しただけで信頼するのは早すぎない?それに先生だって他の仕事だってあるだろうし」
「まあそこがアルちゃんらしい所じゃん♪」
そんな会話をしながらたどり着いた事務所に入り、部屋の扉を開けた丁度その時電話が鳴りアルは慌てて受話器を手に取った。
「...はい、こちら便利屋68」
『便利屋、お前達に仕事を頼みたい』
電話越しに聞こえてきたのは低く威圧感のある声。
「どんな依頼でも結構です。それで、詳細は?」
仕事の依頼という事で、アルはできる仕事人風を演じ会話を続ける。
『アビドス高校の生徒への襲撃だ。手段は問わん、とにかく潰せ。上手くいけばそれなりの報酬はくれてやる』
「成る程、わかりました。この便利屋68にお任せください」
他の3人もアルの周りに立ちながら、静かに彼女の様子を見守っている。
だが次に依頼主が口にした言葉に内心アルは驚いた。
『そうだな....その前に追加で依頼を頼みたい。場所は後ほど送るが、ヘルメット団の奴らに灸を据えといてくれ』
「へ、ヘルメット団ですか?」
『どうした、何か不都合でもあるのか?』
「い、いえ別に....ちなみに理由をお聞きしても?」
『ん?あぁ、この前まで私の仕事の手伝いをさせていたがまったくの期待外れでな。馬鹿どもが逆上して変な気を起こさせない様にするためだ』
「へ、へぇ...そ、そうだったんですね....」
「アルちゃん大丈夫?冷や汗凄いけど」
ムツキの指摘通り今のアルは額に汗を浮かべ若干声を震わせていた。
『とにかく結果についてはまたこちらから再度かけた時に聞く』
そう言って電話を切った依頼主。
「で、何でそんな元気なさそうなの?せっかくの依頼なのに」
「アル様、だ、大丈夫ですか?」
「....き、昨日私達、ヘルメット団を倒したわよね?」
「うん、先生から頼まれたやつだよね」
アルは先程の依頼内容を3人に伝えながら焦っていた理由を話す。
「それで...今の依頼主がそのヘルメット団を雇って何かしてたみたいなんだけど、それが失敗したから私達に頼んできたらしいの.....それって完全に私達のマッチポンプってやつじゃない!?」
お馴染みの顔をしながらそう叫ぶアル。
「うーん、でも私達は知らなかったわけだし別にいいんじゃない?」
「そのヘルメット団が本当に昨日のあいつらなら、先生とその依頼主は敵対してるって事になるけど...まあ考えてもしょうがないか、それでどうするの?」
「も、もし依頼に不満があるなら私がその人に話してきましょうか?」
「....いえ、受けるわ、元々電話でもそう言っちゃったし今更取り消すのは格好がつかないもの」
「んじゃ、さっそく準備しないとね〜。そのアビドス?って所の子がどんな子達かわからないけど」
楽しそうに笑うムツキ、軽いため息をつくカヨコ、鞄いっぱいに爆弾を詰め込むハルカ。
「はぁ....しっかりしなさい陸八魔アル、これもアウトローになるための一歩よ」
そんな3人を見ながら人一倍気合いを入れ直したアルはさっそく対アビドスのための作戦を考え出すのだった。