今月に入って月末まで予定が出来てしまったので、全体的に投稿が遅めになるかもしれません。
まるで時が止まったかの様な謎の場所....
そこには数名の人物が互いに身を寄せ合うようにして並び立っていた。
彼らは全員白装束を身にまとい、それぞれが同じ仮面と帽子で覆われている。
見るからに不気味な存在だと言わんばかりの装いだが、それを指摘する者はこの空間には存在しない。
やがてそのうちの1人が何かに気がついたかのようにボソリと言葉を溢した。
『...器が目を覚ました』
『そうか』
その言葉を聞いても興奮する事もなく、驚きもなく、ただ彼らは頷いているのみ。
『つまり——あの機体への接触があったという事か』
『”修行者”は?』
『わからぬ、観測できたのは器の意識のみだ』
『”鍵”がなければあの器は”王女”たりえない』
『問題ない。器が目覚めたのであれば、じきに”鍵”も役目を果たすだろう』
『そうすれば、我々の悲願も果たされる』
やがて訪れる未来を予見し、彼らは”機体”を目覚めさせた者を確かめる為にその空間へと赴いていく。
『——————待て、あの者は何だ?』
だがそこに居た”人物”を見た彼らはそこで初めて驚きの感情を露わにした。
『この時空の箱の主...違う、中身は別人なのか?』
『理解できぬ』
『理解できぬ』
『理解できぬ——あの者は”既に終わっている”』
彼らの目を通して見た者の本質は、本来この時空に存在し得ない筈の”人物”....そして彼らを何より驚かせたのはその”人物”の更に内側に存在するもの
『あの者の中にいる”アレ”は何だ?』
『”アレ”があの者に力を貸す道理など無い筈だ』
『理解できぬ』
『この時空は歪んでいる』
『.....では、どうする?』
彼らは予想外の出来事に暫く考え込んでいたが、何かを思いついた様子で口を開いた。
『我々からあの者に接触すればいい』
『一度”終わっている”のならば、制御もしやすい』
そう言って1人が目の前の”人物”に手を近づけ干渉を試みるが、やがて伸ばしていた手を下げてしまった。
『...............』
『何が起こった?』
『....接触を阻まれた』
『あり得ぬ、まさか”アレ”が自ら拒んだというのか?』
『理解できぬ』
『理解できぬ』
『理解できぬ——が、焦る必要は無い』
またしても予期せぬ事態に再び混乱する彼らだったが、1人が上げた声により徐々に落ち着きを取り戻していく。
『かの器が”王女”に変貌するのを待てばいい』
『心配せずとも我々の果たすべき行いも、その結末も変わる事は無い』
『そうだ、ただ我々はその時を待つのみ』
『全ての時空の”忘れられた神々”が消滅する、その時まで』