偽りの道をもう一度   作:Mrふんどし

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″初めまして″の自己紹介。

「えっと、という訳でこれで補習授業部のメンバーは集まったのですが....」

 

最後の一人であるコハルを迎えに行った後、それから暫くして私達は校内にある空き教室に集まっていた。

 

「〜♪」

 

「シューっ、シューっ.....」

 

「.......」

 

「あぅ...どうしましょうか、先生...」

 

ハナコは水着姿のままにこやかな笑みを浮かべており、アズサの方からはガスマスクを外していない為深い息遣いが聞こえてくる。

コハルに至っては先程以上に顔を顰めつつ、無言でその場に立ちすくしていた。

そんな誰もが無言の空間に、ヒフミは困ったように笑い私を見てくる。

 

「うーん、とりあえずお互い改めて自己紹介しようか」

 

「そ、そうですね。あ、でもその前に...ハナコちゃんはそろそろ制服に着替えた方が...アズサちゃんもガスマスクは外してもらえると助かるのですが....」

 

「まあ、ヒフミちゃんは大胆なことをおっしゃるんですね♡、先生や皆がいる″この場″で堂々と着替えろだなんて♪」

 

「この教室は死角が少ないからいつ窓から催涙ガスが投げ込まれるかわからない、必要な警戒はしておくに越したことは無い」

 

「うぇっ!?そ、そうは言ってませんよ!?あとアズサちゃんもここはそんな事起こる場所じゃありませんから!?」

 

「あはは...私は少し出てくるから、終わったら連絡してね」

 

そう彼女達に声をかけた私は、教室を出て廊下の奥の壁によりかかる。

そのまま小さく息をつくと同時に耳元のインカムからケイの声が聞こえてきた。

 

〈中々個性的な方々の様ですね〉

 

「ケイ、アロナは?」

 

〈彼女は倉庫での戦闘後から寝ていますよ....それより本当にその試験とやらは受かるんですか?側から見ていれば不安しか感じないのですが〉

 

先程までの四人を見て疑問を思ったのか、ケイはどこか訝しげな声色で尋ねてくる。

 

「大丈夫だよ」

 

そんな彼女に対し、私は目を瞑りながら答えた。

 

「彼女達なら、大丈夫」

 

〈...まあ、″貴方″がそう言うのであれば〉

 

それから十分程経っただろうか、ヒフミからモモトークの連絡が入った私は彼女達が待つ教室へと向かってみると、そこには制服に着替え終えたハナコ、ガスマスクを外したアズサが立っていた。

 

「あ、先生お待たせしました!」

 

私が戻ってきたことに気づいたヒフミは顔を上げて駆け寄ってくる。

 

「それでは改めて自己紹介を...私は阿慈谷ヒフミと言います!試験の日はちょっと...事情があってサボってしまったせいで受けられませんでしたが、今度の試験では挽回してみせますので!」

 

「浦和ハナコです。趣味は徘か...天気の良い日のお散歩です♡これからよろしくお願いしますね?」

 

「白洲アズサ、趣味は特に無い。部屋の外のトラップの配置や敵の制圧は任せてほしい」

 

「下江コハル....しゅ、趣味は...秘密!い、言っとくけど!私はあんた達なんかと馴れ合うつもりは無いから!」

 

「あ、あぅ....で、では最後に先生も一応自己紹介を」

 

三人の個性的な自己紹介に困惑するヒフミだが、何とか気を取り直しこちらに話を振ってくる。

 

「....″初めまして″、補習授業部の顧問として、わからない事があったら何でも聞いて欲しい。よろしくね?」

 

私は一人一人の顔を見つめながらそう告げる中、同時に私の頭の中ではいくつもの記憶が流れていた

 

「今後行われる特別学力試験、それに全員が同時に合格する...それが今の私達補習授業部の目標です」

 

全員の自己紹介が終わった後、ヒフミは皆に話しながら黒板に大きく文字を書いていく。

 

「特別学力試験が行われるのは第三次までです、その内一度でも合格する事が出来ればこの補習授業部も終わるという事ですが....きっと大丈夫です!」

 

ヒフミは手に持っていたチョークを置き振り返ると、ハナコ達三人に声をかけた。

 

「全員が一丸となって協力し合えば、すぐに合格出来ます!頑張りましょう!」

 

「うふふ、私も精一杯頑張らせてもらいますね♡」

 

「私も、与えられた任務ならそれをこなすだけ」

 

「ふ、ふん!さっさと合格して、こんな所抜け出してやるんだから!」

 

「先生も、サポートよろしくお願いします!」

 

「うん、任せて」

 

こうして、色々ありながらも補習授業部として結成した私達は、明日の予定を確認したり、試験までのスケジュールを立てていったのだった。

 

 

 

 

「.......」

 

....その間、アズサが私の事をじっと見つめている事に気づかないまま。

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