透き通る世界で私は今日も刀を振るう   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。暑さで執筆速度が格段に落ちてます。冬型にはきつい日々。

今回はミレニアムでのセツナ。楽しんでいただけたら幸いです。


刀を使うのはゲームキャラだけらしい

「……要塞都市エリドゥ、ね」

 

 

 リオに案内されたミレニアム郊外の都市からミレニアムサイエンススクールの校舎まで戻ってきて、一息つく。……とんでもないの作ってたな。ぼかしてたが、ありゃ相当な資金がいるぞ。ミレニアムは確かに儲けていると聞いているが個人でとなると……まあ普通に考えれば横領か。しかも、あの規模からして誰にも言ってないとみた。

 

 

「……絶対ばれたらミカに怒られる奴だあ」

 

 

 まあ協力するって言ったからにはやるけどさ。……しかし『名も無き神々の女王』は近々復活する可能性が高いという話だったが、一年以内というだけで何時かはわかんないんだよな。それまでミレニアムに滞在した方がいいんだろうが……。

 

 

「……リオ、待遇良くしたいのは分かるが、高級ホテルはやりすぎだぞ…?」

 

 

 指定された区域まで来ると、立派なホテルが聳え立っていた。最先端技術がふんだんに使われているVIPクラスが使うホテルだ。……少なくとも一学生は使わないような場所だ。悪目立ちするのがわからないのか調月リオ…!最悪、あのセミナー会計の早瀬ユウカにでもばれたらどうするつもりだ。

 

 

「……いやまあ、もう予約取ってくれたなら使わない方が怪しいか」

 

 

 どうか、トリニティの学生の気まぐれとでも認識されることを祈る。

 

 

 

 

 

 


 

< 聖園ミカ

 

 
既読1

21:22

何も言わないで聞いてくれ。ちゃんと帰る

 

なにがあったらああなるのかなあ 17:23
      

ナギちゃんにはOHANASHIしておいたから安心して 21:23
      

 

 
既読1

21:23

あの人の言ってるの大体正しかったからお手柔らかにな

 

セツナちゃんは甘いんだよ! 21:24
      

 

 
既読1

21:24

いやいじめられてはないし…?

 

あれほぼいじめじゃんね!? 21:25
      

 

 
既読1

21:27

いやゲヘナに手を出したのは事実だし

 
既読1

21:30

ナギサ様も立場があるだろ

 
既読1

21:34

ミカの立場が危うくなる方が不味いだろ

 

セツナちゃんはしょうがないなあ 21:35
      

 

 
既読1

21:35

じゃ、おやすみ

 

おやすみ、セツナちゃん 21:36
      

 

+□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえお姉ちゃん!本当なの、刀を持った人がいたって!ゲームの中の話じゃないよね!?」

 

「本当だってばミドリ!チャクモンGOのチャクモンを探してたら見かけたんだよ!ゲームのネタになるかもだし、早く見つけよう!ほらほら!」

 

「でもここら辺、私達には合わないよお姉ちゃ~ん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。私は刀を素振りに、近くの公園に来ていた。……最近は縮地に頼りすぎている節がある。単純な剣技も身に付けなければ、何時まで経ってもこの刀を使いこなせないだろう。

 

 

 左一文字斬り。諸手左上段。下段。逆袈裟斬り。鳩尾への突き。右袈裟斬り。右上段。一文字斬り。返しの籠手。左袈裟斬り。真向斬り。……基本はできているな。よし、次は。縮地……は死角を用いる関係上、相手がいないと意味がないから……。

 

 刀の柄を用いて下から上に打撃を打ち込みかち上げる、大きく沈み込んで刀を下から斜め上に切り上げる、刀の柄を正眼に構えて突きを繰り出す、刀を下から上へ三回連続で斬り上げる、大きく振り上げた刀を渾身の力で振り下ろして衝撃を打ち込む、刀を右手から左手へ逆手に持ち替えそのまま内から外へ斬りかかるいわゆるフェイント、……刃を用いない動き。これは「ガラクタ」でも使える動きだ。慣れておかないとな。

 

 あと、そうだ。「刃筋」「間」「膂力」「呼吸」「踏み込み」……これらに集中しないといけないが、その状態で渾身の力を持って寸分違わず真っ直ぐ縦に振り下ろす一撃……兜割。これも何回か練習しとこう。

 

 

「次は抜刀術だな」

 

 

 刀を鞘に納め、目の前に仮想の敵としてヒナをイメージする。……弾丸の軌道を見てから避け、転がり込む様に懐に潜り込んで、跳躍して斬り上げ、勢い良く着地しながら横に回転し斬りつけながら納刀。その場で一回転して斬り上げながら跳躍し、刀の柄を頭部に叩き込みながら急降下する。するとばっくステップで回避されながらどてっぱらに一撃叩き込まれるイメージ。……仮想でも私はヒナに勝てないのか。

 

 

「……駄目だ、ヒナやホシノ、ネルにツルギ……他にも何人か、勝てる気がしない」

 

 

 距離を取りながら指一本で致命の一撃を叩き込める銃と、距離を詰めて振るう必要がある刀じゃどちらが強いかなんて明白だが……距離を詰めるのは縮地で補えるようになったとはいえ、やはりワンテンポ負ける。どうにかしたいよなあ。

 

 

「すごーい!ゲームのキャラクターみたいな挙動だぁあああ!」

 

「お姉ちゃん!声が大きいって!」

 

「…うん?」

 

 

 歓声と拍手が聞こえてきたので、刀を納刀しながら振り返る。そこには、桃色と黄緑色のミレニアムの制服を着た小柄な生徒二人がいた。2人っていうか顔立ちがそっくりだし、双子か?

 

 

「あなたすごい!すごいよ!あんな動き、ゲームでしか見たことないよ!何者なの!?」

 

「お姉ちゃん、現実で刀を振るう人なんて危ないよ…っ」

 

「トリ……御剣セツナだ。お前たちは?」

 

 

 妹と思われる黄緑の方に止められている桃色の方が尋ねて来たので、馬鹿正直に所属まで答えようとして、名前だけにとどめる。今の私どういう扱いなんだろうな。

 

 

「おお!「逆風判決」のライバル検事の名字だあ!私は才羽モモイ!ミレニアムのゲーム開発部だよ!こっちは妹のミドリ!」

 

「もう、お姉ちゃんったら……才羽ミドリです。セツナさんは、その、刀を武器にしてるんですか…?」

 

「ああ。銃が使えないもんでな。これを極めてる。…やっぱり珍しいか?」

 

「うん!ゲームキャラでしか見ないよ!すごい!」

 

「お姉ちゃん、失礼……」

 

「いや、そう言われたのは初めてだが珍しがられるのは慣れてる」

 

 

 こうも純粋に褒められると悪い気はしないな。

 

 

「そうだ、貴女を昨日見かけて探してたんだけど、刀の舞いに思わず見惚れて隠れちゃったんだった。お願い、私たちのゲームのモデルになって!」

 

「??? ゲームのモデル?」

 

「お姉ちゃん。いきなり失礼でしょ。…私達、お姉ちゃんが言った通りゲーム開発部に所属してるんですけど……」

 

「〝テイルズ・サガ・クロニクル”ってゲームを作って応募したんだけど『今年のクソゲーランキング1位』に選ばれちゃって……ネタ探ししてたんだぁ」

 

「ゲームについて詳しくはないが、1位はいいことなんじゃないか?」

 

「悪い方の1位なんだよね……」

 

 

 クソゲーってつまり蔑称か。ひどいな。……うーん、このままトリニティに帰るのもアビドスに行くのもバツが悪いしなあ。

 

 

「わかった。ゲームのモデルとやら、やらせてくれ」




絶対手放しで褒めるだろうなと思うキャラ第一位モモイ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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