無双ゲーの無双される側に転生したので、ネームド達を避けつつ生きていき…たかったなぁ? 作:ムクロウ
リアルがガチで忙しいのとモチベの問題で投稿がだいぶ遅くなりました。
俺自身の魂を媒介として、
今までの転生した"俺達"の欠片を
力として行使する技術だ。
理論上誰でも行える可能性があるが、
まず前世を知る為の方法と魂を知覚すること。
欠片として抽出する技術が無ければ
扱えないというかなりのクソ技である。
さらに言えば前世の力は
必ずしもプラスとは限らない。
俺は前世の数が膨大なことと
空亡が大部分の調整を行っていることで
どうにか扱えているのだ。
ちなみに余談だが、
今回の転生は4771回目の人生だ。
俺のクローン番号と一緒なのは、
偶然というより運命や宿命に近いのだろう。
実際
俺が使う力は大抵決まっている。
魂の力なだけあってどんな能力でも
初めからそれなりに扱えるが
強いが代償も大きい欠片もあれば
そもそも弱体化しかしない欠片もある。
その為扱いやすく強い欠片となると
大分絞られてくるのだ。
使いたくないものではあるが、
弱体化した以上緊急時にはこれに頼ることになる。
まぁ絶体絶命のピンチなんざそうそう起こらない。
…そのはずである。
…………………
「…マジでやんのかよ」
「あら?嫌だったかしら?」
「嫌じゃないが唐突過ぎるわ。
まだ鉄火場乗り越えて2日だぞ」
周囲は満天の星空と一面の桜林の世界である。
他メンバーは少し離れた所で敷物を敷いており
円形に刺さった刀を用いた結界が張られている。
ここはシオンが創り出した異空間らしい。
ちょっと何を言ってるのか分からない。
ーーお前達も何度かこのレベルのことをしていたが
前世は前世、俺は俺なのでノーカン。
それにしたって急にどうしたのやら。
つい先日まで命懸けの綱渡りしてたってのに
今度はシオンとやり合うとか
俺の生命線がどんどん短くなってる気がするぜ。
「でも、貴方も試したいでしょう?
今自分がどの程度の実力なのかを」
「弱体化した時に言われると
煽りにしか聞こえねぇな」
そう言いつつ夜霜丸を抜く。
俺の髪色もこの色に変わっている為、
どうやら夜霜丸は俺の要素がかなり強いらしい。
「フフッ。なんだかんだでやる気じゃない」
「俺が戦いから逃げるわけないだろ?」
確かに今の実力じゃあシオンには勝てんよ。
前回と比べても戦力差は酷い。
前は俺がレベル60でシオンがレベル200くらい。
今回は俺がレベル115くらいで
シオンがレベル1000オーバーだ。
技術や能力、経験を差し引いても
前回より悪化してるとしか思えない。
さらに言えばこの世界は相手の独壇場だし。
「…まぁ、不利だなんていつもの事だ」
空亡がいる以上稽古で死ぬことは絶対にない。
ガチの殺し合いの時の手助けは拒絶するが、
流石に今死んだらシオンが壊れちまうからな。
ようは、だ。
気兼ねなく命を炎に焚べられるってわけだ!
「どうせやるなら手加減は無用だ!
殺す気で来いよシオン・フォン・アガペー!
傅け!夜霜丸!」
刃を上向きにして構えた夜霜丸から
今回定めた条件は、
空亡が俺が死んだと判断したら俺の負け。
シオンが負けを認めたらシオンの負けだ。
俺の勝ち筋は相も変わらず短期決戦だ。
というか相手にする奴らが長期戦に有利過ぎる。
「出し惜しみはなしだ!」
地面に夜霜丸を突き刺し、柄を握る。
俺は今からシオンを殺す。
そのつもりで挑まなければ、
勝負にさえなりはしないのだから。
「初めからソレを使うのね?」
「使わなきゃ瞬殺されちまうからな」
詠唱開始
「
さぁ相棒、俺達の時間だ。派手にやろう。
「
生まれるは黒い花園
黒氷の彼岸花達が咲き誇り、凍星達が煌めく。
夜霜丸を引き抜けば、巨大な紫苑が花開き、
その刀身は星空へと変わる。
「…」
ため息一つ
白い煙が宙を舞う。
「…相変わらず綺麗ね。
素敵なプロポーズの贈り物だわ」
シオンが彼岸花に触れれば、
たちまち砕け散ってしまう。
シオンの纏う膨大な魔力に
黒氷が耐えきれずに自壊している。
「
少しも寒さを感じさせない振る舞いのシオンに
思わず苦笑いが漏れる。
制限時間は2分間
その間にシオンを倒す…いや、殺す必要がある。
「…」
改めてシオンと向かい合う。
いつの間にかシオンは空へと浮かび上がり、
周囲には刀が創り出されている。
「今宵は星夜。
月に桜も良いものだけれど、星もまた美しいわ」
怪しい笑みを浮かべるシオン。
懐かしささえ感じる殺気に冷や汗が流れる。
「凍てついた花、満点の星空、
こんな素敵な夜だもの」
刀群の切先がこちらを向く。
「付き合ってくださるでしょう?」
「…喜んで。マイレディ」
刀を構える。
「「さぁ…」」
視線が交錯し
「「舞踏会を始め
瞬間、互いの切先が交わる
「ッ!」
狙いをズラされた夜霜丸から黒氷が迸り、
見当違いな方向が黒く凍てつく。
「チッ…!」
初っ端仕掛けたがやっぱダメか!
反応が早過ぎる!
なんで向けた瞬間飛んできた刀に弾かれるんだよ!
「これで終わり?」
「なわけあるかよ!
凍星を向かわせつつ、
シオンに向けて走り込む。
「このくらいかしらね」
その二つもたったワンモーションで対処される。
刀5本程度で星を砕き、一本は俺へと飛ばされる。
「グッ…」
ギリギリのところで刃をカチ上げるも
逸らし切れずに後退する。
「まだあるでしょう?」
遊んでんなぁおい!
「
血潮が沸き立ち、肉体の枷が一つ外れる。
「
シオンがこちらに手を向け、
数万本近い刀がこちらへ向かう。
「シャァッ!」
それらを叩き切り、凍てつかせながら進む。
"雷雲"では足が止まる。
それじゃ意味がないことは前回から学んでる。
一応他の手段も無いことはないが、
アレは失敗作だ。
元々はシオンへの対策に創り出したが
そのシオンとの相性が致命的に悪い。
故に俺が選択したのは被弾を抑えての直進。
奇しくも前回と同じ結論だ。
「ッ!」
硬すぎる刀に思わず腕が痺れてくる。
だが、しっかりと両断出来ている。
脇腹や肩に掠めることはあれども、
未だ擦り傷程度しか喰らっていない。
前回と比べて技術は格段に上がってんだ!
これならいけんだよ!
だから…
「ダンスのテンポ上げてけよ!
お遊戯会じゃねぇんだぞ!」
こんなもんじゃつまんねぇんだよ!
「流石に遊びが過ぎたかしら?
あの日ステップに翻弄されてた貴方が
まるで夢だったかのよう。
なら…」
俺に飛んでくる刀群がピタッ…と止まり
「"箒星"」
閃光
次回全てが剣閃で染まる。だが
左目に星芒が瞬く
納刀
「見える」
抜刀
「"鳴神"」
一閃
それら全てを一気に両断する。
確かに身体能力が下がっているが、
空亡との死闘の影響で目が慣れた。
当てるタイミングさえ合わせられれば、
"鳴神"の性質上斬れないものは存在しない。
少し驚いた表情をするシオンに向かって飛び込む。
ギリギリ間合いには届かないが
「"雷切"」
一刀
剣圧の射程圏内だ。
"雷切"の凍てつく剣圧がシオンへと迫り
「…」
…目の前で掻き消される。
「残念、次は頑張りましょう?」
「それズルくね?」
今のはシオンが纏っている魔力に触れた結果
剣圧が無効化されてしまったのだ。
「あら?もう降参」
「んなわけあるかよ!」
再開された刀の猛攻を凌ぎつつ、
次の手段を考える。
やはりシオンにダメージを与えるには
"鳴神"しかないだろう。
とはいえ無策で突っ込んで近づける相手じゃない。
とりあえず…
「仕込みといこう」
刀をワザと真正面から受け止め、
反動で吹き飛び離脱する。
一回転して着地、
地面を滑りながら刀を突き立て勢いを殺し
「
そのまま地面一帯の彼岸花を蓮華へと変える
「
さらに自身の周りに4枚の円刃を浮かべる。
「あら、もうフィナーレの準備?」
「無粋なのは承知だが、
魔法が解けちまうんでね!」
2分間なんざすぐに終わる。
シオンが放った刀は全て凍てつき、
その魔力は俺に吸収されている為
魔力枯渇で解除されることは無いが、
制限時間が縮まないだけで伸びる訳じゃない。
「なら、私も少し手加減を緩めましょう」
シオンがこちらへ手を翳す
「
…
確かにあれは俺相手には有効な魔法じゃないが、
デカい刀を出すだけなら同じだぞ?
アレなら"鳴神"でぶった斬れは終わりだ。
おそらくこれはブラフ…
「
……………は?
唐突に星明かりが失われる。
そう錯覚してしまうほどの影に、
咄嗟に上を見上げれば
「…バッカじゃねぇの!?」
ビルほどもある巨刀が、空を埋めつくしている。
その数およそ数千本。
良かった、普通の
…とはならねぇよ!?
そして1つだけ言わせて欲しい
「絶対これ個人に使う魔法じゃねぇだろ!」
「アナタ相手なら大丈夫よ」
ふざけんな畜生め!
「前奏は終わり…」
巨刀が一斉にこちらを向く。
「
ならこっちも数を出そう。
詠唱に応え、宙空の星々が黒く輝く。
「
「
全ての巨刀が大地が震える勢いで降り注ぎ、
数百、数千の凍星達が一斉に放たれる。
激突
一つの巨刀に数十の凍星がぶつかるも、
勢いすら殺せずに砕け散る。
だが…
「これでいい…!」
砕かれた星は黒氷として巨刀の表面を覆う。
やがて一本の巨刀が覆い尽した瞬間
「あら…?」
その巨刀は力を失い地に墜ちる。
「へぇ…面白いこと考えるのね」
シオンの魔法は刀を創り出す魔法
その後創り出した刀を操作する為には
魔力のパスを繋いでおく必要がある。
そして俺の黒氷は魔力を吸収する。
つまり刀を黒氷で覆ってしまえば
シオンとのパスは吸収されてしまい届かない!
そうなれば刀はただの魔力タンクだ!
「…っ!」
跳んで走って突き抜ける。
凍りつき堕ちてくる
足りない部分のみ神通力で宙を蹴る。
地面に刺さっていた大量の刀が消滅していく。
凍星を放ち続ける為に
現在進行形で莫大な魔力を使っている為、
黒氷の蓮華が魔力リソースを
根こそぎ吸い尽くしているのだ。
空を足場にするのにも若干の魔力を使う為、
出来る限りは節約する。
「
シオンは周囲の巨刀の内何本かを収束して
一本の刀として束ねる。
抜刀
「"鳴神"」
一閃
行手を阻む巨刀を斬り落とす。
凍星で凍りつかせる速度はそれほど早くない。
補助程度に考えて自ら道を切り拓く!
「行け!」
斬り落として出来た間隙に
2枚の円刃が高速回転しながらシオンへ迫る。
「"箒星"」
閃光
が、シオンは束ねた刀を閃光とし、
2つの殺意を切り飛ばす。
抜刀
「"鳴神"」
「っ!?」
一閃
「…外されたか」
シオンの意識が逸れた瞬間
1枚の
下側へ潜り込んで放った"鳴神"は
直前にシオンが魔力を即座に膨張させた衝撃で
狙いがズレて脚に大きなスリットを作るに終わる。
「"箒星"」「"墜天"」
閃
光
一瞬で放たれた閃光を踵落としで迎撃し
その反動で体を逸らし躱す。
「…最速で創り出したんだけれど?」
「見えてるからな。仕方ない」
左目に星芒が瞬く
即座に空を蹴り飛ばし、
シオンに向かって切り掛かる。
「服もこんなにしちゃって…
これお気に入りなのよ?」
「舞踏会には踊りやすいドレスでって言うだろ?
動き易くなったじゃねぇか」
鍔迫り合いをしつつ笑う。
さて、この後はおそらく…
「なら、踊ってあげましょう」
「グッ!」
シオンが力を込めたことで刀が振り抜かれ、
後方に弾き飛ばされる。
「…
背後まで飛ばしておいた凍星に着地しつつ、
さらに別の凍星をシオンへ放つ。
「"箒星"」
閃光
星はシオンへと近づく前に破壊される。
同じ手は二度も通じない…
「っ!?」
と思うよなぁ!
一枚の円刃が飛び出し、
ギリギリで受け止めるシオン。
「星の中に刃が…!?」
俺が出した
2枚は攻撃に、一枚は足場に使って、
最後の一枚は凍星に隠しておいた!
ここまでは俺の描いた通りの展開だ!
「でも…!」
円刃が一刀両断される。
流石にあの程度じゃ有効打にはなり得ない。
しかし
「頭から消えたよなぁ?コイツが!」
夜霜丸の切先は既にシオンへ向いている。
「っ!」
急いで回避行動を取るシオンだが
「なっ!?」
もう1枚の円刃が進行方向から迫り、
それを受け止めたことで動きが止まる。
あれは俺が足場にした
こっそりシオンの背後に回らせておいたのだ。
「薙ぎ払え!夜霜丸!」
夜霜丸から黒氷が迸る。
それはシオンへと迫り
「…っ!」
ギリギリでその場から離脱した
シオンの左腕を黒く凍てつかせる。
まずは1発!このまま"鳴神"を…
瞬間、シオンの雰囲気が一変する
「…まさかここまで追い込まれるなんてね」
シオンの左腕を覆っていた黒氷が砕け散る。
あの現象は容量オーバー!?
あの一瞬で纏う魔力の量を跳ね上げたのか!?
「いいわ。貴方がそこまで出来るのなら…」
こいつぁ…
「本気を見せてあげる」
死んだな
「
「っ"雷き」
次の瞬間、俺の体は凄まじい重圧を受け、
即座に地面へと叩きつけられた。
シオンの所に住んでからの修行の話をどっかに挟もうと思って、結局どうするか悩んでいる今日この頃です。
まだ忙しい時期は終わっていないので、次の話も気長に待ってくださると嬉しいです。
後、書いてみたかったことを一つ
モチベーションとなりますので感想、評価等よろしくお願いします!
色んな人が書いてるのに自分で書くという発想が無かったので、ちょっと書いてみたくなりました。モチベになるのは本当なので、是非ともお願いします!