ありふれた職業で世界最強 × HIGH&LOW THE WORST 作:MUGEN&RUDE好き
ー翌日ー
楓士雄と司は、ハジメに街を案内してもらう‥‥と言う名目で遊びに出ていた。
「ここが僕の行きつけのゲームセンター‥‥って言うのもなんか恥ずかしいな‥‥」
「おおー!オレらこういうとこ来たことねーから初めて見たぜ!」
「鬼邪地区にはこういうトコなんてほとんどねーからな。」
ハジメがいつも通っているゲームセンターにやって来た3人は改めて交流を深める為、ハジメレクチャーのもとタガを外して遊んだ。
ある程度のゲーム関連の知識こそあるものの不器用なためあまり上手くいかない楓士雄。対照的に知識はあまり無いが持ち前の器用さでサクッとクリアする司。好きなゲームの話に夢中になって止まらなくなり2人になだめられるハジメ。
まさに三者三様に楽しんでいた3人に、何やら近くでコソコソ付きまとう人影が2つ‥‥
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「クッソー全然勝てなかった‥もう一回!また今度もう一回やろうぜ!」
「お前相変わらず負けず嫌いだよな。」
「うんいいよ。僕も今日すごく楽しかったし。」
遊び尽くして帰路に着く3人。ちなみに後半からは格闘ゲームで盛り上がったのだが、楓士雄だけが全く勝てずにいた。とは言っても楓士雄もゲームの腕はかなり上達しており、決して弱い部類には入らないレベルだ。しかし、すぐに操作方法を覚えて器用にこなしてしまう司とゲームに関しては百戦錬磨のハジメ相手には手も足も出せずにいた。
「じゃあ今度は家に遊びに来ない?ゲームとかはだいたい揃ってるし。」
「えっマジで?絶対行く!サンキューハジメン!」
「そういやお前の親父さんゲーム会社に勤めてるんだっけか。てか仕事の邪魔になんないか?」
「ううん。むしろ新しいゲームの試作品の感想とかを参考にしたいって言ってたから喜んでやらせてくれると思うよ。」
「そうか‥ガチのクリエイターなんだな。」
「スゲーじゃん!ホントにやり放題じゃん!」
そんな他愛もない会話をしながら歩いていると‥‥
ピタッ
突然司が歩みを止めた。
「‥‥? 司君?」
「おいどうしたんだよ司。」
司は答えずに後ろに振り向く。そして
「おい。そこにいんのは分かってんぞ。出てこいよ。」
そう言い放った瞬間、物陰から気配がした。何やらヒソヒソと喋り声も聞こえる。
『だから言ったじゃない!見つかる前にやめた方がいいって!』
『だ、だってだって!ホントに気になったんだもん!』
その声にハジメは聞き覚えがあった。
「し、白崎さん?八重樫さん?」
ハジメがそう言うと物陰から出てきたのは目を見張るような美少女2人だった。
「え?ハジメン知り合い?」
「う、うん。学校のクラスメイト。と言うかよく気づいたね司君。」
「ゲーセンにいた時から妙に付き纏われてる気配があってな。気のせいかと思ったがゲーセン出てもついてきてたもんだからな。」
そう答える司に驚くハジメ。もう探偵とか捜査官になった方がいいんじゃないか‥なんて思っていると
「じゃあ結局ハジメンの友達ってことでいいんだな?オレ花岡楓士雄!こっちが相棒の高城司!よろしく!」
「いきなり自己紹介始めんなよ‥しかも勝手に‥」
「あっ えっと 白崎香織です。その‥たまたま南雲くんを見かけたんだけど、知らない人だと一緒にいたからちょっと気になって‥えへへ‥」
「えへへじゃないわよ全く‥八重樫雫です。私の親友がいろいろごめんなさいね。」
お互いに自己紹介をして(ほぼ楓士雄による一方的なもの)なんとか誤解は解けたようだ。
「それで、2人は南雲くんの友達‥でいいんだよね?」
「おう!最近この街に引越して来てさ。昨日ダチになったんだ。な?」
「あ、うん。昨日不良に絡まれてたところを助けて貰ったんだ。」
「まぁ実際はコイツが一方的に友達呼ばわりしてただけだけどな。」
「いやそんな事ねーだろ!?」
相変わらずの漫才師みたいなやり取りを繰り出し、ハジメが笑ったことで香織、雫もつられて笑いだし、場の空気は先ほどより和やかなものとなった。
「ほんじゃあ改めてよろしくな カオリン、シズっち!いやーまた友達増えて嬉しいぜ!」
「カ、カオリン?」
「シズっちって‥‥」
「ハァ‥コイツはまた‥」
「あはは‥やっぱりこうなるんだね。」
またもいきなりのあだ名呼びで2人を困惑させる楓士雄。彼は直感的に友達になれると思った相手に対してはすぐこうなので、相手からしたらあまりにも一方的だと捉えられても仕方ない。
「ホ、ホントに良いの?べ、別に嫌って訳じゃないんだけど、なんか迷惑もかけちゃってるし‥」
「ええ‥って言うか普通に友達になるにしても早すぎない?今会ったばっかりよ?」
ハジメの時と同様2人も渋るが、もちろんその程度で止まる楓士雄ではない。
「ハジメンとおんなじこと言ってやがる‥‥ 別に迷惑だなんてこれぽっちも思ってねーし、ダチになんのに時間とか関係ねーだろ。それに、2人ともハジメンの友達なんだろ?じゃあ何も心配いらねーしな!」
人懐っこい笑みを浮かべてそう断言する楓士雄。その様子に2人は呆気に取られたが、少なくとも悪い人ではないのだろうと納得して笑い合った。
それを見ていたハジメも微笑み、司はやれやれと肩をすくめた。
「優しいんだね。花岡くんは。」
「別にんなこたねーよ。あ、あと楓士雄って呼んでくれ。その方が呼ばれ慣れてるからな。」
「そうだな。俺も司でいい。」
「そっか。じゃあよろしくね。楓士雄くん、司くん。」
「ええ、よろしくね。」
こうして新たに香織、雫と友達になった楓士雄と司。明日はいよいよ初登校なので、また会う約束をしてその日はお開きとなったのだった。
おまけ
「そういや白崎だっけ?お前南雲のこと好きなんか?」
「ホァッッ!!??」
ハジメと別れた後、不意に司がそんなことを言うと香織は裏返った変な声を上げた。
「ど、どうしてそれを‥‥」
「お前さっきからハジメのことをずっとチラチラ見てたから何となくそう思っただけだが‥まさか当たってたとは‥」
「へ〜 そーなんか〜」(ニヤニヤ)
冗談のつもりで言った司はその通りだった事に驚き、楓士雄はこれ見よがしにニヤニヤ笑いをしている。
「うぅ‥恥ずかしい‥‥」
「いいじゃねーか。お前はアイツのどんなとこが好きなんだ?
「えっとね、中学の頃の話なんだけど‥‥‥」
そうして香織は中学時代に初めてハジメに会った時のことを端的に話した。そしてその時、昨日のハジメと全く同じことをしていたと言う事も。
「そっか。」
「アイツ、昔からずっとああなんだな。」
ハジメが昔からそうだった事を知り、自然と笑みをこぼす楓士雄と司。
「やっぱそれでこそハジメンだな!」
「うん。それでこそ南雲くんだよ。」
「ホント、あの日からずーっと南雲君の話ばっかりしてくるのよね‥‥
別に構わないんだけど、ちょっとはこっちの身にもなって欲しいわ。」
「あー‥‥そりゃご愁傷様だな。」
「うっ‥ご、ごめんね雫ちゃん‥」
そう。香織がハジメと出会ったあの日からというもの、香織はほぼ毎日休み無くハジメの惚け話をしてくるのだ。いつかちゃんとくっついてくれなくては雫の苦労も浮かばれない。
「アイツはそんなこと夢にも思ってなさそーだな‥‥でもお前がアイツを想う気持ちは本当なんだろ?オレは応援するぜ!」
「ありがとう。うん!私頑張るね!」
「おし!じゃあ早速アイツに伝えて‥‥」
「いや待ってよ!?それはいきなり過ぎるよ!?こう言うのは自分のペースってものがあるんだよ!」
果たして彼女の恋路にとって楓士雄達の存在はどう影響するのか、それはまた少し先のお話。
雑だったかな‥