通り魔に刺されて死んだと思ったら大筒木家のご本家として転生しました 作:虚無神
人生初の女の子の家への訪問、ナラクは内心とても緊張していた。
『……本当に良いのか…?』
「うん!入って入って!!」
『……じゃあお邪魔しま〜・・』
「あら、サラダじゃない、お帰り〜」
「あ、ママただいま!、あのね!今日ね!、ナンパ男から私を守ってくれた子がいてさ!今玄関にいるんだよね!」
「そうだったの?・・じゃあお礼を言わなくちゃあねぇ…」
「うん!」
『……』《本当に入って良かったのだろうが・・》
「貴方が娘のサラダを救ってくれた子ねぇ・・ありがとう」
『あ、いえ・・別に・・・俺の自己満足なので…』
「だとしてもよ・・だとしても娘をナンパ野郎から救ってくれたんだから・・・私にとってもサラダにとっても貴方は大恩人よ……」
『命を助けた程な訳でも無いのに…?』
「えぇ、そりゃあ命を助けてくれたの方が聞こえは良いけど、助けてくれたのは変わりは無いんだから、大恩人よ……」
『大恩人・・』《思い出すなぁ・・・あの人の事を》
恩人と言われ生前の自身の恩人の事が脳裏に浮かび、何処か懐かしそうな表情になっていた。
「貴方住む場所とかあるの?」
『……無い・・です…』
「じゃあ家に住む?」
「えっ!?ママ本気!!?」
「・・だってこんな小さい子を放っても置けないじゃない」
「それもそうだねぇ、・・ママ、でも私が先に言おうと思ってたぁ〜」
「サラダ・・もしかして・・・」《この反応は恋ねぇ・・一目惚れね、コレは…》
「あ〜‼️ダメェ‼️」
「分かったわよ」
『あ、あのぉ〜住む場所の提供はとても有り難いのですが・・此処で良いんですか…?』
「私もサラダも一緒に暮らしたいって望んでる・・貴方が良ければだけど」
『……ありがとう・・ございます……』
深々と頭を下げてサクラとサラダの二人に感謝の意を込める。
ナラクがサクラとサラダと一緒に住み始めてから、七年の月日が流れ、ナラクをアカデミーにも通える様にサクラが申請してくれた。
因みにボルトとも五歳の時に出会っており、サラダとボルトとナラク、この三人は行動を共にする事が多く、近所からも仲の良い三人と認識されている。
アカデミーに通い出してから、また割と月日が流れ、中忍試験の日が近付いて来た。
この日はヒマワリの誕生日だった、毎年ボルトと会ってからは、ヒマワリの誕生日会に出席していた。
ヒマワリの誕生日会には絶対に来いボルトは自分の父親であるナルトに向けて怒りながら言った。
「今日だけは絶対に来いよ・・・来なかったら親子の円を切るからなぁ……」
「……ボルト」
「取り敢えず絶対に今日は分身じゃなくてちゃんと父ちゃん本人で来いよ!!」
そう言いながらボルトは火影室を後にした、ナルトは頭を悩ませていた、火影と言う仕事も大事だが、家族を蔑ろにしてしまう事にも嫌気を指していた、けど里と家族どちらも選べなかった。
重い空気に耐えかねて最初に口を開いたのはナラクだった。
『……立場もある以上家族優先と言う訳にも・・・いかない・・だけどこう言った日は休んでもバチは当たりません・・・ボルトの気持ち分からない訳では無いですよねぇ』
「……あ、嗚呼・・すまないナラク・・・親子喧嘩に巻き込んでしまって、サラダもミツキもすまん…」
『・・七代目・・・あれは親子喧嘩とは言いませんよ・・絶縁されそうになっているんです・・・親子喧嘩ですまそうだなんて甘いですよ……』
「ナラク・・」
「正論だなぁ・・言い返す言葉も出ねぇよ…」
ナルトとボルトの関係が崩れるのは見たくなかったナラク、経緯は全く違うが、絶縁をするって事は親子の縁を永遠に断ち切ると言う事であり、ナラクにとって両親を亡くすのと同じに捉えらていた、なので二人の喧嘩を良い形で解決して欲しいと願っていた。
誕生日会を迎えた、最初は楽しいものだった、しかし肝心なところでナルトの分身は消えてしまいケーキは下に落ちる。
この時ヒマワリの眼には涙が浮かんでいた、ボルトは家を飛び出しナルトのいる方へ走って行く。
そのナルトの方はと言うと自分がやってしまった事を嘆いていた。
「あ〜やってしまった・・ヒマワリの誕生日会だって言うのに俺は仕事ばっか・・・」
「ナルト・・お前は少し休め・・・こういう日の時くらいは帰ってやらねぇっと・・」
「父ちゃん!!・・お前やっぱ最低だ・・・もう今日から俺と父ちゃんは他人・・家族でも何でも無い!!」
ボルトはそれだけ言うと火影室を後にした、それも今迄以上の怒りが込み上げボルトはナルトに後に後悔する言葉を言っていた。
サスケも場の空気を読んでいたのか、タイミングよく火影室に入った。
ナルトに報告をしに来たと言うサスケ、その報告では大筒木に関しての巻物があり、そこには何れ封印が弱まり大筒木カグヤが復活するだろうと言う事が書かれていた。
六道の術で何とかなっているも、最近カグヤが力を増して来た事で封印も絶対の効力があるとは言いきれなかった。
「サスケ・・カグヤの復活って・・・」
「嗚呼・・サラダがナラクと会ってからだ…」
「なぁ、まさかナラクは・・大筒木だったりするのか?」
「それは分からない・・だがカグヤと何かしら関係はあると俺は睨んでる…」
「そ、そうか・・仮にナラクが大筒木ならサスケ・・・お前はどうする気だ?」
「……状況にも寄る・・だがなるべくなら殺したくは無い・・・それにナラクからは悪意は感じない・・感じるのは孤独感だなぁ…」
「孤独か・・確かに両親の顔は見た事無いからなぁ…」
ナルトとサスケはカグヤの復活にナラクが関係していると思っていた、そしてナラクが大筒木であっても殺したく無いし敵対もしたく無いとも思っていた。