オールドアクションゲーム二次創作 作:dwwyakata@2024
日本でも人気ですが、海外ではもっと人気のタイトルで(ただし海外版は設定が違っていたりする)、要するに地球に攻めてきた宇宙人を超人兵士が迎撃する内容です。
今回はそんな魂斗羅を題材にした内容です。
序、不意に巻き上がる業火
世界最大の経済力、軍事力を誇る、A国。その片隅には、当然田舎も存在している。というよりも、この国では都会と田舎に住む人間は別種と言っても過言では無い。
田舎は平穏で素朴だが、同時に排他的で時に差別的でさえある。
一方で、都会は開放的で能力主義が目立つが、弱肉強食で残虐な力の論理が全てを支配している。
自由を大規模に標榜しているのも、かって全ての場所で差別があまりにも激しかったからである。二十一世紀になった現在も、そのゆがみとよどみは変わっていない。社会は華やかな発展を続けているが、その裏で邪悪な闇も多数うごめき続けていた。
普通の人間では対処不可能な場所、いわゆるフィールドが出現する事も日常茶飯事である。ただし、それらに対処することが出来る能力者、通称フィールド探索者は、国のゆがみにはタッチできない。
基本的に、通常の人間と、能力を持つ人間は、ある一線で互いに距離を取らないと、様々な災厄を招くからだ。
だが、それが対応の遅れにつながる事も、たまにある。
発展途上国などではそれが顕著だ。国がプライドだの何だのとほざいている内に、フィールドによる災害で数万人が犠牲になった例もあった。
勿論、A国でも、類似の事例はある。
まさに今、A国の片田舎である此処K州で起こっている事こそが、それであった。
山岳地帯が多く、文字通りのド田舎であるK州の北部、その一角。山一つの裾をまるまる有刺鉄線が覆っていた。既に山は深い霧に覆われており、突入した特殊部隊からの返事は無い。周囲を固めている軍部隊は殺気だっており、武装した兵士達が走り回っていた。
其処へ、一機の輸送ヘリが到着する。
国連軍でも正式採用されているCH-47チヌーク。前後にプロペラを持つ、強靱で巨大な軍事ヘリである。其処から降り立ったのは、小柄な女性だった。
動きやすいハーフパンツをはき、どちらかと言えば短い髪は若干茶色がかっている。小柄だが胸は妙に大きく、顔立ちが妙に幼いこともあって、アンバランスな対比を為していた。ピンクのリュックを背負い直すと、女性は周囲を見回しながら歩く。
それに続いて降りてくるのは、いかにも軍人という風情の大男だ。四角い顔立ちに、全身隙無く鍛えた雰囲気。みた人間の殆どが、軍人だと言うことは間違いないだろう。
女の名前は、海腹川背。
男の名前はジョー。
どちらも、名を知られたフィールド探索者である。
不機嫌そうな軍人が現れる。この部隊を統率しているケニー准将だ。敬礼するケニーに応じると、まずジョーが口を開く。
「状況は」
「これから、会議を開く。 それに参加していただきたい」
「待った。 既に突入した部隊があって、生還していないと聞いています。 僕たちはすぐにでも突入できますが」
川背の言葉に、頷くジョー。彼の背にはフル装備のバックパックがあり、肩にはFN SCAR突撃銃が掛かっている。威力が大きい7.62×51mmNATO弾を撃てるようにチューンしてあるほか、様々に特殊な改良を国連軍で行っている実験モデルだ。本来使い古されてトラブルシューティングをしやすいものをジョーは持って行きたがったのだが、今回は色々とフィールド探索者を主に支援している国連軍内部でもごたごたしており、実戦のデータが欲しいと言うことで、持たされたのだった。
フィールド探索者の会社は、色々と背後関係が面倒なのである。普通の人間と能力者の間に、長い争いの歴史があった。それは未だに解決されていない部分も多い。現在、世界の危ういバランスを保つためには、幾らかの理不尽も受け入れなければならないのである。たとえ、最強のフィールド探索者Mのようにその気になれば単騎で邪神を屠れるような存在がいるとしても、だ。
最もジョーが担いでいるこの銃器は、様々な紛争で活躍している最新鋭のものだ。フィールド探索でも、ある程度の実績を上げている。問題はアタッチメントの数々で、それらを使いこなしてデータを取れという命令が出ていることくらいだろう。
「ヘリの中でも状況は聞いた。 3時間前から今までに変化は。 それさえ聞けば、我らでフィールドを殲滅してくる」
「それでは我が軍のメンツがたたん。 此処では指揮に従って貰う」
「突入した部隊は一個小隊と聞いています。 三十人もの兵隊さん達の命を、見捨てるつもりですか!」
爆発音。
フィールド内部からだった。にわかに基地が騒がしくなる。この様子だと、また内部に部隊を送り込んだのでは無いのか。
「此処K州では、ここのところ立て続けにトラブルが起こっていると聞いている。 これは、初めての事態では無いな」
「と、とにかく、会議には参加して貰う!」
「普段ならそうしたいところですけど」
「埒があかん。 一旦会議とやらに出よう。 口論しているだけ時間の無駄だ」
ジョーが、川背をたしなめた。
また、爆発音が轟いた。