クロカゲの大決戦お疲れ様です
あまりにも爆発が難しい大決戦でしたね
自分はトキをようやく固有4にしてなんとか……
「ん……んあ?」
アリスさんとの精神空間?みたいな場所から出てきたと思ったら、白い天井がまず目に映る。刀で刺された腕は跡こそ残っているが反転術式らしきもので消えている。痛みはそこそこあるが、大したものじゃない。
「ん?あれ?まさか……」
というかこの場所を知らないけど知っている。どう考えても病院だ。流石に重症だったからここにいるのはわかるが、結末がどうなったのかわからず目を覚ましてしまった。
少なくともAL-1Sが完全勝利して世界滅亡の危機とはなってない。病院のカーテンを開ければ普通に病院の敷地がそこにはある。
「よいしょ!ゆっくり歩きながら見回りますかあ……」
昏睡状態で入院していたことは間違いない。ひとまずはアリスさんが無事なのかどうかを確認しないといけない。俺が生きてるからあの戦いで死んだのはあり得ない。となれば上手くいったか……泣く泣く倒したかのどちらかだ。
「あっ!!本当に脱走しましたよ!先生」
「こらこら、病院では静かにしないとダメだよ。アリス」
「あっ……ごめんなさい」
取り敢えず前者なのは確定した。病院の廊下で俺が部屋から出てるのを見て大声を出しながら指差ししているアリスさんを見て微笑ましくなる。何もかも上手く行ったようだ。
先生はニコニコしながらアリスさんを注意しているがそれも緩い。あれだけの出来事だから気も緩んだのだろう。最悪は間違いなく避けたのだから大金星だ。
「アリスさん、よかった……。それはそれとして脱走犯呼ばわりはいただけないなあ?」
「先生が知ってるだけでも2回以上あるのにですか?」
「せ、先生〜勘弁してくれよ……」
「お黙り」
脱走犯呼ばわりは流石にいただけないと言ってみるものの正論パンチで返されてしまう。アビドスとの戦いの前と楼閣との戦いの前に晄輪大祭、ケイさんに刺されたの4回。逃してしまった野鎌との戦いの前に熱出してたけど熱が引いたのでバイト先に行ったらチナツ達と鉢合わせしたこともあったな。
……先生に厳しく言われても仕方ねえな、これ。
「浩介、君は大怪我になることが多い上にその度に毎回脱走してるんだよ?流石の先生もさあ……怒るよ」
「へいへい」
先生は多分ガチギレしてる。その証拠に先生の機嫌を察したアリスさんが大慌てだ。すまんな。
「因みにチナツは私の比じゃないほど怒ってるからね。それでもなんだかんだ彼女は君に甘いから有耶無耶になっちゃう。……ならせめて私がしっかり駄目だよって言わないと……ね」
「も、戻りますよ〜せんせ〜。やだなあ、今回はしませんよ〜」
「"今回は"……? 二度とやらないじゃなくて?」
「サーセン……」
迂闊な発言をしてしまった。シャーレの先生は基本的に生徒に甘いと言っても流石に限度はある。一番大事なのは確認は出来たのだからそれでヨシとすればいい。
あれ、待てよ?
「チナツというかゲヘナは知ってるの?今回の件の詳細を?」
先生の言い方だとチナツが怒ってるのはいつもやらかすのにまたやらかしたことなのか、普段からなのか、どちらとも取れる。
「今回の件はアリスが呪霊に取り憑かれたということで私からゲヘナへ報告したよ。本当の事は内密にする条件でチナツに報告したけどね」
「あぁ、よかった。一番いい誤魔化し方だ。羽沼議長に詳細が知られていたら火種にしそうでさ」
先生は俺が何を心配してたのか察していたのか既に手は打っていたようだ。羽沼議長が今回の真実を知ってしまったら政治利用されそうでヒヤヒヤするところだった。
「そういや、どうやってアリスさんは戻ってきたんだ?」
取り敢えず心配事が一つ消えたので次はどんな経緯で事を収めたのか知りたくなった。確かアリスさんにゲーム開発部と先生がダイブする手筈だ。それが上手く行ったはずだ。
「ハイ!浩介とケイと話をした後に先生達に謝ってきました!」
「浩介がアリスとケイの精神に入ったんだって?呪術師ってそんな事もできるの?お陰でアリスはあっさり戻ってきてくれたよ」
先生達のダイブはあっさりというほど上手くいったようだ。あれで立ち上がれたのなら何よりだ。
「いや〜それが何が起こったのかわかんなくて……確かに呪力は感情由来の力ですし、何か関係があるとは思いますけど」
まあ、俺はアレがどんな現象なのかまるでわからんけどな。
「今回は浩介がいないと本当に危なかった。ありがとう」
先生は申し訳なさそうにしながら深々と頭を下げる。俺が意識不明の重体になるレベルだから流石に堪えたのだろう。
「礼ならいいんで退院していい?」
「それは駄目」
「えー、ケチ。しゃーねえ……大人しく寝てるか」
この調子で退院したいって言っても先生は騙されずしっかり拒否する。そもそも先生の一存で決められるようなことでもないので冗談のジャブみたいなものだ。
俺がふざけた回答をしたのを見て深々とため息をつく先生とクスクス笑うアリスさん。なんだか日常が戻ってきたようで嬉しくなってきた。
「はい!大人しく……おろ?なんですか?ケイ?代わって欲しい?」
「ん?おい、まさか……」
「待ってくださいね。今、ケイと変わります!」
俺が大人しくすると言ったのを見て嬉しそうにしていたアリスさんだが、途中で上の空で目に見えない誰かと会話し始めた。相手はどうやらケイさんらしい。
にしても、俺の世界で呪いが見える人が呪いと話すのを見えない人はこんな風に変わっている人のように見えたのだろうか。思わぬ体験だ。
アリスさんは目を瞑り、深呼吸する。ゆっくりと神秘が切り替わっていくのが感じられる。受肉体で共生が出来たものはこんな風になるのだろうか。
宿儺?アレは口だけ出して腹立つこと言ってくるから違うな。
「……初めまして、天童ケイです。あ、あのこの度は……その……」
「よっ!初めまして」
「! 〜っ!!貴方はもっとこう待ったり出来ないんですか!?」
「ケイさん、ここ病院。お静かに。しー」
「〜〜〜〜っ!!!」
ケイさんは多分俺にやってしまったことをお詫びしようとしたのだろう。中々勇気出せなかったのかもじもじしていた。
俺が遮るように返事したら途端にいつもの調子に戻ってキーキー言い出した。流石に声が大きくなってきたので指を立てて静かに、のジェスチャーをするが却って彼女を赤面化させるだけであった。
「こら浩介。こういうのはちゃんと聞かないと」
「むぅ……なんかもう言わなくてもいいかって気がしました。貴方の刀で2回も刺してごめんなさい、って言うのも億劫です」
「ケイちゃん、どうどう。それはそうと全部言ってるよ」
ケイさんは俺に大怪我を負わせた事を気にしていたようだ。まあ、こうしてアリスさんと共生する道を選んだのであれば無理のないことか。
「まあ、俺からすれば今みたいにアリスさんと一緒に生きようとしてくれるだけで文句ないよ」
俺の気持ちはこれに尽きる。宿儺とか宿儺とか宿儺みたいな危険なやつと同じようにならなくてよかったと心の底から思っている。少年院での出来事は今でも忘れられない。
「それにしてもキヴォトスで女の子に刺されたのはこれで二度目だな。いや〜モテてるのかな?俺って?」
「先生、このつまらないジョークを言ってる男子をぶん殴ることを許してくれますか?」
「一応ダメ」
先生、一応ってなんや。一応って。そんな台詞は薄々思ってないと言わないと思うんだけど。
ケイさんは拳を強く握ってぷるぷる震えている。あれにぶん殴られたら凄く痛そう。
「さて、怪我人なんで大人しく寝ときますかね……」
「うん、お大事に。言っておくけど……脱走しないでね」
「へいへい」
「先生、モモイのところに行きましょう。彼女もまだ入院してますし……その……」
「うん。一緒にモモイに謝ろうか、ケイ。大丈夫、先生がついている」
あまり病院の廊下で長話しても邪魔なだけなのでここいらで自分の病室に戻ることにしよう。先生は脱走を危惧しているようだが心配しすぎである。
先生とケイさんがモモイさんのところに行くらしい。どうやらモモイさんに大怪我を負わせた事をキチンとお詫びするつもりらしい。いい結果に終わる事を祈る。
先生達が去った後にスマホを開き、黒服の作ったアプリを起動する。地図上に呪霊の発生の疑いのある場所が数箇所か表示されている。病院の近くにも反応がある。それも2級程度の呪霊の反応だ。
「サクッと解決してきますか〜……まあバレやしないでしょ」
気になるので処理を優先することにした。結局脱走することになるがパパッと倒して戻ってシラを切れば誤魔化せるだろう。
窓を開けて飛び降り、術式を使用して現場へと飛んでいく。あまりにも派手にやったので普通に先生にバレて怒られたのは言うまでもない。次からはこそっとやるか。
先生「ꐦ(≖̀д̿≖́)」
ケイ、モモイ、アリス「(((( ;゚д゚)))アワワワワ」
浩介「( ͡° ͜ʖ ͡°)」
チナツ「はぁ〜……」(クソデカため息)
更新時間はいつが良いでしょうか?
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