深緑の魔女   作:紅椿_

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2025/3/15 加筆修正しました。


第6話:友

 時が経つというのはあっという間で、カトレア達がホグワーツに入学してひと月が経っていた。

 ひと月が経とうと、オリビアとソフィアの仲は良くはならないが、決して悪化もしていない現状。

 オリビアとて、ソフィアが悪い子では無いのはもうわかっている。

 どれだけ無視しようと、嫌な顔をしようと、ソフィアは気にした風もなくオリビアとカトレアの後をついてくる。

 まるでひっつき虫。

 小心者のくせして変な所で豪胆なのは一体なぜか。

 ソフィアは悪い子ではないが、こういった人について回るだけの存在であるのは、オリビアが嫌いな要因であった。

 邪険にするつもりは無いが、仲良くするのも勘弁だった。

 

「カトレアどこにいるかなー」

 

 談話室か、図書館か。

 カトレアが日常的にいるのは談話室か図書館に限られる。

 偶にフォーリーと会っているようだが、オリビアたちは場所を知らない。

 スリザリンは気に喰わないが、フォーリーはカトレアが友人と認めた奴だからオリビアたちが邪魔する訳にもいかない。

 クィディッチの練習を見学していてすっかり冷たくなってしまった手を擦り合わせながら一先ず談話室に向かう。

 オリビアはその箒の腕を見込まれて来年から正式にグリフィンドールチームに参加することになっている。

 あの厳しいマクゴナガルが飛行術の授業を見て、直々にスカウトしてきたのだから相当だ。

 珍しく興奮し、頬を赤らめたマクゴナガルは実に見物だった。

 レオなんかはこれは後世に伝えられるべき快挙だ!と笑っていたが。

 しかし、1年生がチームに参加することは規定上できないため、2年生に上がるまでは見学のみという生殺し状態だ。

 それでもオリビアは構わなかった。

 来年からは空を自由に飛べることが確定しているのだから。

 今からでも試したい技が山ほどある。

 目を瞑ればあの深紅のユニフォームに身を包み、自分だけの箒にまたがって空を飛び回る姿を見ることが出来る。

 

 スキップしそうなほど軽やかな足取りが止まる。

 上がっていた口角が下がり、クィディッチの事を考えてキラキラしていた瞳が淀んだ。

 

「あの“穢れた血(・・・・)”のエバンズが_」

「アシェルは何故あんな“穢れた血”を_」

 

 姿は見えず、ただカトレアを貶す声だけが聞こえる。

 姿など見なくてもわかる。

 どうせスリザリン生だ。

 あの純血主義の腐れ野郎たちはカトレアとスリザリンのフォーリーが仲良くしているのが気に食わないのだ。

 マグル生まれのカトレアと、聖28一族筆頭の次期当主であるフォーリー。

 そりゃあ純血しか誇れる物がないヤツらはカトレアのことが嫌いだろう。

 これでカトレアが何にもできない馬鹿だったら、彼奴らも嬉々としてカトレアを貶めるのだろうけど、生憎とカトレアはなんでもできる。

 勉強も、運動も、完璧に熟してみせるし、性格だって良い。

 それに嫌われ者のスリザリン生と違って、グリフィンドールのみならずレイブンクローやハッフルパフといった他寮からも人気だった。

 友人としても、後輩としても、異性としても。

 オリビアとしてはカトレアが悪く言われるのは耐え難いものなのだが、当の本人のカトレアが好きに言わせとけと言って気にしていないから何も言えなかった。

 でも、これだけは許せなかった。

 鉢合わせないように踵を返して別の道から寮に帰ろうとしたオリビアの耳に届いた「あのビッチが」という言葉。

 

「は?」

 

 ビッチ...?カトレアが?よし、処す。

 決まってからは早かった。

 再び向き直って、怒りに震える手でしっかりと杖を持つ。

 杖を持っていない方の手は硬く握りしめていて、もしかしたら杖を振って魔法を使うよりも先に手が出るかもしれない。

 魔法使いらしからぬ思考だが、あのお高く止まった腐れ野郎共には魔法なんていう高尚なものよりも半純血の拳がお似合いだ。

 カトレアをビッチ呼ばわりするなんて死に値すると、1歩踏み出そうとした時、聞こえてきた声。

 

「そんなこと言わないでください!!」

 

「ソフィア...?」

 

 聞こえてきた声は間違いなくソフィアなのだが、オリビアはこんなにも声を荒らげる彼女を知らなかった。

 いつもオドオドして、自分とカトレアの後ろをチョロチョロついてまわって、初対面の人とは固まってしまって喋ることすらできやしない。

 そんな彼女が怖がっているスリザリンに対してカトレアを悪く言うなと怒っているのだ。

 

「カトレアちゃんは凄く素敵な人なんです!頭が良くて、優しくて、一緒にいるととても暖かいんです!!カトレアちゃんのことを碌に知りもしないあなた達が悪く言わないで!」

 

 曲がり角からそっと覗き込めば、2人の緑のローブを着たスリザリン生の前で怒っているソフィア。

 どこかで見た顔だが、まあどうせフォーリーの取り巻きだろう。

 オリビアとしては取り巻きの躾ぐらいきちんとしておけと文句を言いたいぐらいだ。

 アシェルにとって取り巻きなど興味もないだろうが。 

 ソフィアの両の拳は固く握られてプルプル震えていて、それでもやっぱり怖いのか大きな焦げ茶の目には涙が浮かんでいる。

 

「何こいつ」

「あれじゃん、あの"穢れた血"にいつも引っ付いて回ってる金魚の糞」

「ハハッ、あのビッチもビッチなら、ついて行くやつもついて行くやつだな。此奴も、もう1人の女も。」

 

 心底どうでもいいという顔をしたスリザリン生達に、オリビアの顳顬に ビキ と嫌な音を立てて青筋が浮かぶ。

 もう我慢ならなかった。

 自分の大切な友達がバカにされてる事に?_否

 自分がバカにされてる事に?_否

 こんなにも勇気をだして友達を想っている彼女がバカにされている事に、だ。

 

 グリフィンドールに相応しいと思えなかった。

 いつもビクビクして人に怯え、オドオドしてまともに人の目を見ることすらできない。

 勇猛果敢な騎士道のグリフィンドールよりもよっぽどハッフルパフの方がお似合いだとすら思っていた。

 そんな彼女がいつだって自分たちの陰に隠れてやり過ごしてきたスリザリン生に正面から立ち向かっている。

 何がハッフルパフだ。

 何が劣等生だ。

 

「カトレアちゃんも、オリビアちゃんもこんな私に_」

 

 立派なグリフィンドール生じゃないか。

 スリザリン生達を涙ながらにも睨みつけているソフィアの前に躍り出る。

 

「随分なこと言ってくれてんじゃない。私の事のみならずカトレアも、ソフィアもバカにして...ペトリフィカス・トルタス_石になれ!!」

 

 前から練習していた【全身金縛り術】は上手くかかったようで、カトレアをバカにしていた2人のスリザリン生は石のごとく固まってバタンと後ろに倒れた。

 カトレアに教えを請うたかいがあった。

 こんなにも上手くいくだなんて、カトレア様様だ。

 ざまぁみろとばかりに中指を立て舌を出すオリビアに、ソフィアは目を白黒とさせる。

 

「オ、オリビアちゃん...!?どうしてここに?」

「クィディッチの練習を見学した帰りよ。カトレアをバカにしてる声がしたから痛い目見させてやろうと思ったら先越されたわ。」

 

 なかなかに血の気の多い言葉にソフィアから苦笑いがこぼれ落ちた。

 でも、それでこそオリビアだ。

 血の毛の多さも、下品な言動も、オリビアだからこそなのだ。

 ソフィアにも、カトレアにもない気の強さがオリビアにはある。

 

「...さっきの、かっこよかったわ」

 

 いつもは人の目を真っ直ぐに見るオリビアが、恥ずかしげに斜め下を見ながら言った。

 ソフィアの瞳に水の膜が張る。

 こんなにも自分の友達はかっこいい。

 自分を持っていて、大切な友達のために声を上げて怒れる。

 それに、自分のような気に入らない人間にもこんなにも嬉しい言葉をくれるんだから。

 

「...うんっ!!」

 

「んにゃーぉ」

 

 しかし不意に聞こえた猫の鳴き声に、オリビアとソフィア2人して ピシリ と固まる。

 ギギギギギと壊れかけのロボットのような音を出して振り向いた2人の目の先には、ホグワーツの管理人_アーガス・フィルチの飼い猫であるミセスノリスが座っていた。

 先程オリビアが魔法をかけたスリザリン生達は未だ術が解けないまま、石のように倒れている。

 ホグワーツの廊下での魔法は禁止されている。

 ただ使っただけじゃなくて、他寮の生徒に【全身金縛り術】を使っているのだ。

 先生に見つかったら処分が下されるだろう。

 そして、ミセスノリスいるところにアーガス・フィルチあり。

 あのネチネチした説教など喰らえば耳が腐る。

 寮点を減らされたくないし、罰則なんてもっと嫌だ。

 となると、やるべきことはただ一つ。

 

「ソフィア 逃げるよ!!」

「えっ!?あ、うん!!!」

 

 オリビアはソフィアの手を掴んで駆け出した。

 廊下を疾走する二人はまるで風になったかのようだ。

 時に生徒とぶつかりそうになり、時に教師に「廊下は走らない!!」と叫ばれようとも決して止まらなかった。

 何なら途中逃げていたはずのフィルチとすれ違った気がする。

 

「合言葉は?」

「ケホッゴホッゴホッ」

 

 太った婦人レディを前にようやく止まって、ソフィアは上手く呼吸が出来ずに咳き込んだ。

 初めはただフィルチから逃げるために走っていたのだが、段々とテンションが上がってそのままグリフィンドール塔を駆け上がったのだ。

 少し息が切れているだけのオリビアと違ってソフィアは体力がない。

 もしかしたらこんなに走ったのは人生初なのではないだろうか。

 

「あら、ソフィアにオリビア。どうしたの、こんなところで」

 

 寮の入口で立ち止まっている二人の元に図書館から帰ってきたばかりのカトレアがやってくる。

 両手に数冊の本を抱え、咳き込んでいるソフィアと息を切らしたオリビアを見て首を傾げている。

 

「まぁ、色々あってね」

「そう…大丈夫?ソフィア」

 

 カトレアは未だ咳き込んでいるソフィアの背をさすった。

 オリビアの言った“色々”には少なからず、折り合いのつかなかった2人の距離__オリビアが一方的に遠ざけてただけなのだが__が縮まっている理由が含まれているのだが、カトレアは敢えて追及しなかった。

 もちろん理由が気にならないわけではないのだが、2人の間で起こった出来事は2人が主役で、いくら仲良くしていたとしてもカトレアはその他有象無象の脇役に過ぎない。

 とは言っても内容に若干の違いはあれど、ソフィアもオリビアもさっきあった出来事をカトレアに報告する気満々だった。

 いつだって人の仲を取り持ち、今こうしてたったこれだけの出来事で“友達だ”と言えるのはカトレアのおかげなのだから。

 間にカトレアを挟んでいなかったらソフィアはカトレアとオリビアの横に立つに相応しい人間になりたいと思うこともなく、2人のスリザリン生相手に声を荒げたりはしなかっただろうし、オリビアはその光景を見ることもなく、ただグリフィンドールに相応しくない劣等生とでしかソフィアを見なかっただろうから。

 

「それで、入るの?入らないの?」

 

 ソフィアが落ち着いた頃に、苛立たし気に声をかけてくる太った婦人。

 オリビアとソフィアがここに着いた時にも声をかけられているけれど無視をされ、今再び声をかけたのだ。

 

「「「雄鶏 雌鳥 蛇はひとつに(ガッリーナ ガッルス ウロボロス)!!!」」」

 

 苛立たしげな太った婦人に寮への道を開けてもらい、オリビア、カトレア、ソフィアと続いて談話室への道を歩く。

 

「...ふふ、」

 

 突然笑いだしたオリビアにカトレアとソフィアはギョッとするが、どうしたのかと聞く前にサッと手を取られて引き寄せられた。

 オリビアを真ん中にして両側にカトレア、ソフィアと密着する。

 そのまま密着して歩くものだからなんとも歩きにくいが、このギュウギュウに固まって歩く形がなんとも心地よくてようやく固まった友達の姿だった。

 

「あ、オリビア。今日の練習は_」

 

 談話室で課題を進めていたレオ・アルバートはクィディッチの練習を見に行っていたオリビアが帰ってきたことに気付くと教科書から目をあげる。

 クィディッチの練習の見学にはレオも誘われていたが、生憎明日までの課題が終わっておらず泣く泣く断念したのだ。

 

「...おお」

 

 レオはこの3人組とは一番仲がいい。

 そんなことはレオ自身も知っているし、他の生徒に聞いても間違いないと言うだろう。

 人当たりの良いカトレアや、飛行術の話で気の合ったオリビアはもちろん、人見知りのソフィアですらもレオに笑顔を見せてくれるほどだった。

 だからこそ驚いた。

 オリビアがソフィアのことをどう思っているのかも、ソフィアがオリビアと上手くいっていないことも、2人のことでカトレアが悩んでいたことも知っていた。

 なんせ、互いに話せないならと3人ともレオに言うのだ。

 まるで愚痴の吐き出し口のような扱いだが、レオ的にはそれでもよかったのだ。

 三者三様でまるで性格の違う彼女たちだが、レオから見て彼女たち以上にお互いを理解し合える人はいないと内心思っていたから。

 レオはくっついている3人_それもオリビアがカトレアとソフィアの手を握っているのだ!_を見て、その金瞳の目を細めて笑った。

 

「何笑ってるのよ」

「いいや、ただ..."良かったな"って思っただけだよ」

 

 

 ⚡︎ ⚡︎ ⚡︎

 

 その夜、カトレア達は部屋で向かい合っていた。

 場所は真ん中のカトレアのベッドの上。

 

「ソフィア、今までごめん」

 

 胡坐をかいたオリビアが深々とソフィアに頭を下げた。

 ソフィアが嫌いだった。

 その性格も、常に何かに怯えて顔を窺いながら生きている不器用さも、嫌いだった。

 でも、不器用なのはオリビアも同じだった。

 

「ずっと、酷い態度を取ってた」

 

 性格的に嫌いなのは今もきっと変わらないけど、優しい子だってのはずっと前から知っていた。

 ただの鈍臭くて内気な性格な女の子じゃない。

 人と関わるのも、箒に乗るのも苦手だけど、魔法薬学の手腕は素晴らしく、苦手な変身術でも努力を欠かさない子だ。

 たった一か月、されど一か月。

 オリビアはソフィアを見ていたのだ。

 ソフィアという女の子を受け入れる準備はとっくに整っていたのに、意地を張っていただけなのだ。

 性格が嫌いだなんて言いながら、自分の考えを改められなかっただけだった。

 

「あ、頭をあげてよ、オリビアちゃん…!!」

「一か月以上も、ずっと、嫌な思いしてたでしょ!!」

 

 殴るなりなんなりしてもらわないとこっちの気が済まない、なんていうオリビアに慌てたソフィアがカトレアに助けを求める。

 カトレアは優しく笑って、そうして肩を竦めた。

 カトレアがなんと言おうと、オリビアは頭をあげないだろう。

 オリビアが頭を下げているのはソフィアになのだから、ソフィアが許すも許さないも決めればいい。

 それにここで許す許さないをカトレアが決めてしまえば、三人の関係性はずっと変わらないままだ。

 ソフィアも、オリビアも、前に進む時が来ただけのこと。

 

「…許すよ。ていうか、許すも許さないもないよ。そもそも私はオリビアちゃんに怒ってなんかないし、謝るべきは私なんだから」

「は?何でよ」

 

 ソフィアは幼いころから人に疎まれて育ってきた。

 鈍臭くて、小心者で、誰にでも何にでも怯えてしまう。

 そんな自分が嫌いだった。

 何も出来ない自分も、他人を苛立たせてしまう自分も。

 オリビアがソフィアに対して苛立つのも当然のことだし、それなのに一か月も一緒にいてくれたことに感謝しかない。

 

「あのね、あんたは何も悪くないの!!」

 

 俯いたソフィアの頬を持ち上げるようにオリビアが両手で包んだ。

 暖かくて、柔らかいけれど所々に豆ができている彼女らしい手だった。

 

「臆病なのも、怖がりなのも、鈍臭いのも、全部あんたの一部でしょ!それを受け入れられなかったのはアタシ」

「で、でも…」

「あーもう!」

 

 このままでは話し合いどころかただの口喧嘩になりかねない。

 カトレアは向かい合った二人の傍に座りなおす。

 今にもソフィアに掴みかかりそうなオリビアの肩に手を置き、前のめりになった姿勢を戻してやる。

 

「二人とも落ち着きなさい」

 

 落ち着くべきは主にオリビアだが、ソフィアも引くに引けなくなってしまっている。

 どうしてこうも変な所でお互いに意固地になるのだろう。

 正反対なようでいて、似ているところもある。

 

「お互いに謝るべきことがあった。お互いに謝るべきだって思っている。なら、もうそれでお終いにしましょう」

 

 カトレアはオリビアの顔を見て、ソフィアの顔を見た。

 これ以上の喧嘩は何も利益を生まない。

 二人は顔を見合わせ、同時に頭を下げた。

 _カトレアに向かって。

 

「カトレア、ごめん」

「カトレアちゃん、ごめんなさい」

 

 チョコレートブラウンと明るいブラウンの頭が下げられ、並んだ旋毛が良く見える。

 

「どうしたの?二人して急に」

 

 カトレアに二人に頭を下げられる覚えはない。

 でも、二人にとってはとても大事なことなのだ。

 カトレアがいなければこんな風にはなっていない。

 それどころかもっと酷い関係性になっていてもおかしくない。

 

「お互いに謝って終わりにするなんてできないよ」

「アタシ達の間にずっと入ってくれてたんだもん。謝って、お礼ぐらい言わないと」

「気にしなくていいのよ、そんなこと」

「そんなことじゃないよ!」

「カトレアちゃんがいなかったら私達、きっと七年間一言も喋らないことになってたよ!」

 

 同室なのに!なんて大袈裟に言うソフィアの頬をオリビアが摘まむ。

 流石に一言も喋らないのは言い過ぎである。

 それでも_

 

「ねえ、カトレア。貴女のおかげなの。三人で授業を受けられるのも、こうして三人で喋れるのも、全部全部」

 

 チョコレートブラウンの瞳がまっすぐにカトレアの深緑の瞳を貫く。

 気が強くて、意志の強いオリビアらしい瞳だ。

 まっすぐに何も偽ることのない瞳は、真意を映し出す。

 

「そうだよ、カトレアちゃん。だから、この感謝を受け取って」

 

 カトレアの手をソフィアの小さな手が包み込んだ。

 

「…私、貴女たちと友人になれて、よかった」

「「うん!!」」




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