完結間近です
「やっほーなの」
「星帰ってきたの!?」
「うん、世界のゴミ箱展鑑賞してたら遅くなっちゃった」
「もう...心配...したんだからね」
泣きながら星に近づくが触れられない
「あれ?」
「...バイバイ、なの」
「待って!!星!!」
歩き始めた星を走って追いかけるがその距離は縮まることはなく、段々と星の姿が消えていく
「星!!」
手を伸ばし上体を上げ辺りを見渡すと自身の部屋である事に気づいた
「はぁ...はぁ...ゆめ...?」
起き上がり机に飾ってあるなのかと星、ヘルタの3人で写っている写真を見ると涙が溢れてきた
「...ほし...」
星と別れて3週間となった朝、最悪の目覚めだった
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「ゔゔー」
「三月さんどうしたの?」
「ああ、なんか自己採点したら足りなかったらしいよ」
決して受験の結果が良くなかったから項垂れている訳ではないが今はそっちの方が都合がいい
「三月さん、元気出して...ね?」
「そ、そうだよ...あ、写真撮ろうよ!写真!」
「...うん」
「まだ結果分かってないんでしょ?なら落ち込むのは早いよ、結果がわかるまで楽しむのも受験だよ!」
元気を出そうと思ったが限界だった、星の安否がわからず今自分たちがのうのうと笑って日常を過ごしていいのかと...けど心配しているのは自分だけじゃない事もわかっていた、あの戦いから帰ってきてから誰も星の事に触れない、いや触れてはいけない雰囲気になっていた、それは仲のよかったなのかやヘルタに気を遣って誰も話さないのか、星の帰ってくるという言葉を信じているからか、そればかりはわからない
「ごめん、ちょっとお手洗い」
なのかはこの雰囲気に耐えられなくなったのか教室を出ていってしまった
「...もう見てられないよ」
「ここまでずっと空元気だったみたいな感じだったし」
いつもの日常に戻りつつあるこの世界は人がいなくても時は無情にも進んでいく、みんな星がいなくても耐えていたがあのようななのかを見てこれまで触れずにいた問題に触れ始めた
「でもよ、俺達に出来る事なんかもうねぇよ」
「ただただ待ってるだけってのもな...」
「またあの惑星に行く...とか?」
「どうやって、もう列車はないんだよ...それに」
黄泉達はE組を送り届けた後、すぐに列車を直しあの惑星に取り残された星を迎えに列車を出発させそれ以来連絡がない、それもそうだ
「あの惑星が崩れていくの見ちゃったんだよ?」
あの時、跳躍して惑星から距離を離ししばらくすると崩壊へと向かっていく惑星を見ていた
「...いくらあいつでも死んだんじゃねえか...」
「おいっ!よせって!!」
「だったらなんで帰ってこねえ!?死んだからじゃねえのか!!」
わかっていた、あの崩壊していく惑星を目の前でみたのだ...仮に生きていたらとっくに帰ってきているはずだから
「やめてよ...」
「...なのかちゃん」
声のする方を振り向くとなのかが教室に戻ってきていた、よく見ると目が少し腫れている
「死んでない...星は死ぬわけないんだから...だから...やめてよ...ウチは信じてる...星が生きてるって...だから!死んだなんて言わないで!!」
「ちょっ、落ち着いて三月さん!」
寺坂の胸ぐらを掴みあげるなのかを後ろから片岡が止めた
「なんだこれ」
「...どうしたの?」
「これ、いま神穹さんの机から出てきたんだけど」
争ってぶつかった星の机の中から1枚の手紙を拾い上げた
「...これ、星ちゃんが書いた手紙かな...なんでここに?」
「みんなで読んでね❤︎...って書いてある、これいつの手紙?」
「読んでねって書いてあるから読めばいいのかな」
星からの手紙を、読むために職員室にいた殺せんせー達も呼び封を開け読み始めた
『ばばーん、これ読んでるという事は私、さては死んだね...これ一回言ってみたかったんだよね...ってそれは置いといて、まず最初にみんなの疑問に答えるね、この手紙はルアン・メェイに私が帰らなかったら机に入れといてって言っておいたからだよ。』
陽気な文章でいつもの星のような感じで書かれていた
『みんな、死んじゃってごめん。でもあそこで浮煙を倒しても私はあと数日後も持たなかったから変わらなかったと思う...それを知っていても1人で戦っていた私を助けに来てくれた時は嬉しかった...ありがとう、こんな手紙でしか言えないけど許してね、真正面から言ったらきっと決心が鈍るから...だからごめん。
色々と言いたい事お互いあるだろうけどそんな時間はないから伝えたい事だけ言うね、私が死んでも殺せんせーを責めないで、殺せんせーも自分を責めないで...先生の生徒で幸せだったよ。』
殺せんせーは声を押し殺して泣いていた、その涙は助けられなかったからか、それとも...
『こんな私と友達になってくれてありがとう、嬉しい事も悲しい事も全部全部大切な思い出だ、みんなは優しいから私の事を気にしてるかもしれない...けど、これからは私の事なんか頭の片隅に置いておいてたまに「ああ、いたな」ってこんな感じで思い出せるぐらいにしておいてほしい、完全には忘れないでね、それはそれで寂しいから。』
忘れたくても忘られない「星」という少女は確かにここにいたからだ
『みんなの幸せを祈ってるよ。 3年E組 神穹 星』
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誰かの鼻唄で女が目を覚ますと、もう1人の女と目が合い起きあがろうとすると「無理しないで」と再び膝の上に頭を乗せられ、目だけでも動かし辺りを確認すると目の前には大きな湖があり寝転んでいる場所は沢山の花が咲いていた、女は知らない相手に膝枕をされているが何故だか心地よかった
「やっと目を覚ましたんだね...よかった」
「...あんたは?」
「...!...あたしはサミュエル」
サミュエルと名乗った少女は今にも泣きそうだったが涙を堪え言葉を続けた
「君は...自分が誰かわかる?」
「...わからない...でも......私が何ものでも...どうでもいいんだ...」
「そんなの...だめ...だよ...君には待ってる人達がいるのに...」
自身の膝で再び目を瞑る女の頬を優しい表情で撫でる
「まだ生きられるなら、生きたい?」
「どうだろう...生きたい...のかな...わかんないや...あれ?」
すると目から涙が流れ始め、困惑しながらも起き上がった
「なんでッ...どうして...涙が出てくるの...」
涙が止まらない女をサミュエルは抱きしめた
「...泣いていいんだよ...」
「ゔっ...ごめん...ひっぐ...もう少し肩を借りていい?」
泣きながらそう聞くと一言だけ「うん」と言うと、時間の限り泣き続けた。