列車組のメンバーが違うように星核ハンターもメンバーが違います
男は必死の形相で走って路地裏に身を隠すとコツコツと足音が聞こえ手で口を塞ぎ息を殺す、足音が去ったのを確認し顔を出し周りを確認すると追ってはいなかったため手にしていたケースの中身を見る
「これが...星核、この力があれば俺も...」
「それはあなたが手にするには勿体無い」
「...!?星核ハンター...くそっ!」
パァン!と銃声が響き渡り男は倒れ、銃を撃った男はケースを回収すると近くの車に乗り込み、改めてケースの中身を確認しメッセージを送ると数秒で返信が返ってくるとため息を吐いた
「ハァ〜、この世界から撤退...これもエリオの脚本...なんでしょうね」
窓から外の景色を見ていると後ろの扉が開き男が1人と女が1人入ってきた
「どうやら手に入ったらしいな」
「サンデーさん、あなたの妹さんを乗せた星穹列車はもう地球を出ているみたいよ」
「そうですか...では行きましょうか」
サンデーと呼ばれた男はハンドルを握りアクセルを踏み出発する
「そういえば、列車にはあなたのお姉さんもいるみたいね」
「姉の話はやめてくれブラックスワン...そんな事より標的の神穹星という人物はどうだったんだ?」
「心配ないわ...でもその時がきたらそれは楽しみね」
タロットを欠けた月にかざしブラックスワンは笑う
「あなたとの再開も楽しみにしてるわ...黄泉さん」
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「暇だ...」
私は今、スターピースカンパニーよって軟禁状態になっている、と言っても別に何かあるわけではなく、ただただここで食べてはゲームをして寝るの極楽生活中だ...だが何日もこういう生活をしていると飽きに襲われ今はトランプタワーならぬゴミ箱タワーを作っている...なぜこういう生活をしているのか話は1週間とちょっと前に遡る
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「「「「「...おお」」」」」
クラス全員が驚いた、人の姿に戻った殺せんせーはなんというか、世間一般ではかっこいいの部類に入る整った顔ををしていた、まあ私の方がかっこいいけど
「どう?なにか違和感とかない?」
「...なんと言うか、言葉が出ません...まさかまた人に戻れるとは」
少しだけ泣きそうになっている中、沢山の兵隊がこの校舎に雪崩れ込んできて、壁になり他のみんなを後ろにどかすと私は銃を向けられ思わず手を挙げた
「動くな!」
「両手を頭の上に膝をつけ!」
「変な抵抗はするなよ」
「素晴らしいショーをありがとう、君のおかげで地球は最小限の被害で抑えられた」
知らないおじさんが拍手をしながら我が物顔で兵隊の中をかきわけて入ってきた、他の兵達もあたり一面を見渡し殺せんせーが着ていた服の抜け殻を確認すると安堵していた、直前に着替えさせといて正解だったかな
「よせ、彼女に銃を向けるな!」
「そうそう!さっさと星に向けてる銃を降ろしてよ!」
「君たちと会話をするつもりはない...おいどうだ?」
数人の兵が気絶している柳沢の胸元を探っていて、目的のものがないとわかるとおっさんは私の方へと向かってきた...多分、星核が狙いなんだろうな
「君が持っている星核を我々に渡しなさい」
「嫌だけど」
すると勢いよく叩かれその場に倒れると兵隊に無理やり立たされると、殺せんせーや鳥間が私の元へ来ようとしたが私は止めた
「おい!何をしてる!」
「私の生徒に手を出すな!」
「もう一度言うぞ、君の星核をよこせ」
「なんのために?」
「そんなのは君は知らなくていい、大人の事情に首を突っ込むじゃない」
カチンときた私は思わず頭突きを喰らわせてあげた、このまま暴れてもいいがコイツらは人質を取ってくるし、何よりみんなを巻き込みたくない
「ぐっ!そいつを捕えろ、乱暴な事はするなよ...そいつは貴重なサンプルになる、それとそこの怪物も連れて行く、さっさと拘束しろ」
周りを見渡すと兵隊の人達も困惑していたが、私は手錠を嵌められ歩かされるがそんな中、兵の人混みを押しのけてなのやヘルタが庇ってくれた
「待ってよ!なんで星と殺せんせーが連れてかれなきゃいけないの!」
「そうよ、星がいなかったら今頃みんな死んでたんだよ、あなた達は恩を仇で返すの?」
「かまうな、連れて行け」
すると前の方から武装した大量の兵が近づいてきて、立ち塞がると真ん中が開きその中からトパーズとアベンチュリンが歩いて私達の元へやってきた
「地球を救った英雄に随分の仕打ちだね」
「悪いけど、あなた達にその子は渡さないわよ」
「なんのようだ、君たちは呼んでいないぞ」
「星...これにサインをしてちょうだい」
差し出された紙を見ると私は二つ返事でサインをした
「おい、勝手な事させるな!」
「この瞬間から、私達はこの子のスポンサーになったの、星に手を出すという事はあなた達との契約を破棄する事になるけど?」
「それが嫌ならマイフレンドの身柄は僕達、スターピースカンパニーに渡して貰おうか」
「カンパニーを敵に回すのは流石にまずいです...ここは素直を従った方が...」
おっさんは悔しそうに、私たちの拘束を解くと逃げるように兵隊を連れて帰っていった...塩まいとこう塩
「間に合って良かった、ここ大丈夫?」
「...怖かったから抱きしめてほしい」
「うん、大丈夫そうだね」
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そこからは私は身体検査という名目でカンパニーに預けられる形となった、けどすぐ解放するのは怪しまれるとの事で少しの間ここですごすことを余儀なくされ今に至る、聞いたところによるとあと少しで出れるらしく、しかもその後に卒業式をしてくれる、と言っても理事長とのタイマンだけど、私は勝つよ
「結構高く積み上げられた、あともう...ちょい...あっ!」
イスに乗り最後の一個を積み上げようとすると、トパーズが部屋に入ってきて風圧でゴミ箱タワーは無情にも崩れていった
「うわっなになに!...ご、ごめんね?」
「わ、わたしのロマンが...」
「メンタルケアも必要かな...いや元からこういう感じだったわね、そんな事よりあなたにお客さんよ」
悔しがってる中、顔を上げるとそこにはアスターが立っていたが、表情からは怒りを感じたが、怒られると思ったがそんな心配はなかった
「心配したのよ?」
「ごめん、帰ろうと思ったんだけど色々あって」
「全部話して...」
これまでの事を全て話した、アスターは何も言わずに聞いてくれた、話し終えると抱きしめられる
「...おかえりなさい星」
「...ただいま」
その後は久しぶりに2人で食事をとった、私は久しぶりすぎて多分ぎこちなかったと思う...けど幸せだった
「アスターお願い...いや私のわがままを聞いてくれる?」
「ふふっ、どうぞ?」
「私ね...」
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2日がたつと無事に釈放された、娑婆の空気はやっぱり美味しい
「卒業おめでとう」
「ありがとう理事長」
娑婆に出た私は慣れ親しんだ椚ヶ丘中学へ足を運び、そのまま卒業式をする事となった、久しぶりにきたら理事長室は机以外なくなっていた
「え、理事長クビになるの?」
「相変わらず君はざっくり来るじゃないか」
けどこの人なら多分何やっても成功するから大丈夫だと思う、一応理事長には特製のゴミ箱を渡しておいた、私のとっておきだから物入れたりしないでね、と言ったら微妙な顔をされた
「終わりましたか」
「うん、手土産にゴミ箱を渡したら喜んでた」
「...本当ですか?」
理事長室の前で待っていた殺せんせーと誰もいない旧校舎へと歩く、その道中これまでの事を振りかえる
「ここで初めてあったんだっけ」
「ええ、よく覚えていますよ...あの時本当に帰ろうとしてましたよね?」
「それは...ノーコメント」
急にサボりたくなっただけだから
「殺せんせーはこれからどうするの?殺し屋に戻るの?」
「いえ...まだ何も決めていません...今の先生には時間が沢山ある、これからやりたい事を見つけようと思います」
「そっか...殺せんせー、ありがとう」
人の姿に戻った時に気づいた、私が子供の頃助けてくれたのは...
「ずっとお礼を言えてなかった...あの時助けてくれてありがとう」
「...気づいてたんですか...ほんとうにも...」
「はい、この話終わり!最後だからってこんな湿っぽい空気でいい訳ないでしょ」
「にゅや!?あなたが始めた話でしょう!?」
歩き続けると見慣れた景色が見えてきた、1年間通い続けたボロボロの旧校舎だ、近くの桜の木からは桜が咲いていた
「なんかあっという間の1年間だったな」
「そうですねぇ、まさか1年前には人に戻れると思ってませんでした」
他愛のない話をしながら校舎に入ると人の気配は全くしなかった...だから油断していた、扉に手をかけて開けると目の前からパンッ!と音がして武器を構えようとしたがやめた、だってそこにはみんながいたからだ
「「おかえり、星」」
「サプライズ好きなんでしょ、どう私達のサプライズは?」
「星を驚かせようって思ってたんだけど...ってそんな事より早く席に着いて!ほらほら!」
なのに押されるまま自分の席に着くと、目の前にデカい本が2冊置かれた
「何これ、嫌がらせ?」
「ち、違いますよ!」
どうやら、これは卒業アルバムと生徒それぞれへのアドバイスブックらしい、これどう持ち帰るの
「では、今から卒業証書を渡します、名前を呼ばれたら1人ずつ私もとへ来てください...では赤羽業くん」
「はーい」
律から事情を聞くと私達だけの卒業式を行うと聞かされた、1人ずつ呼ばれては何かを言われて泣いてる子もいれば笑顔でありがとうと言ってる人もいた、自分らしくないなと思いつつドキドキしている
「神穹星さん」
名前を呼ばれるとこれまであった事を思い出しながら歩いていく、殺せんせーの前に立つとお互い頭を下げる
「まずは...ありがとうございます、まさか生きて生徒達と卒業式を出来ると思いませんでした」
「感謝してね」
照れ隠しのためにえっへんと胸を張る自分に殺せんせーは「ええ、ありがとうございます」と2度目のお礼を言われた
「神穹さん、あなたは進路相談の時は夢はないとおっしゃっていましたね、それは今もですか?」
「あの時はもう死ぬかもしれないって思ってから...けど今は夢ができたよ」
進路相談の時に渡された紙を取り出して教壇に置く
「私はこの世界のどこかにある星穹列車を見つけるために旅をしようと思う」
「黄泉さんの乗ってきたあれは違うのですか?」
「帰ってくる時に黄泉に言われたんだ、この星穹列車は別の次元から来たって、とゆう事はまだこの世界のどこかに列車があるかもしれないって思ったんだ」
夏の暗殺旅行に行った時、最後に終末獣と戦った時は姫子やヴェルトに丹恒が来てくれた、あれも次元を超えて来てくれたと思うと納得が出来る、でもそれはこの世界に列車があるという理由にはならない...でもだからと言ってあきらめたくない
「なの、ヘルタも一緒についてきてほしい、私に2人の夢と未来を預けてよ」
そんな告白まがいな事を言われて2人の顔はポカンとしている、他のみんなも何言ってんだコイツみたいな表情だ、だがそんな事はお構いなしに言葉を続ける
「なのとヘルタと一緒にいたいよ...この先また、災難な事かあるかもしれない、でも3人一緒なら乗り越えられる、たとえ最後が地獄でも地獄まで付き合って欲しい」
少し悩んでたけど、なのは差し出した手を取ってくれた
「しょうがないな星は...いいよ、ウチも一緒に地獄の底までついていってあげる!」
私はヘルタの方を見て手を差し出す
「退屈はさせないよ、これまで見てきた景色よりも絶景を特等席で見せるって約束するよ」
「...これだけは約束して、もう2度と自分の命なんてどうでもいいなんて思わないで、もしまたそうなったら私があなたを殺すからね」
そう言いながらもう片方の手を取ってくれた、私たちは笑い合うとみんなの方を向いた、みんなにも言いたい事はある
「改めて言わせて欲しい...みんな...ありがとう...私に「生きて」って言ってくれて、ここですごした1年間は私にとってかけがえのないものだった、私は...私達はきっと星穹列車を見つけてみせる、その時はみんなを招待するよ!」
早咲きの桜が散る3月、私たちは暗殺教室を卒業した
そして7年後ー
次で終わりです