世界の破壊者は青春の物語を繋ぐ   作:樺白

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お久しぶりです。


#3 百鬼夜行の問題児

 

「きゃんっ!?」ドサッ

 

”お前は……イズナか……?何故ここにいる?”

 

士を襲いかかった人物は先ほどあったイズナであった。

 

イズナ「あれっ……その声は先生!?」

 

イズナも目の前の人物の正体に気づく。

 

“なんで俺達に襲いかかる!?”

 

イズナ「そ、それはイズナの台詞です!どうして先生が私たちの邪魔を!?」

 

イズナ「はっ!もしかして先生は、最初からイズナを誘い出すために近づいたのですか!?」

 

イズナ「まさか、すべては仕組まれていた……!?」

 

イズナ「イズナの夢を応援するって言ってくれたのに!本当は悪い大人だったんですか!?」

 

“訳がわからない……お前、どうして魑魅一座と一緒にいる?お前のなりたい物って確か……。”

 

イズナ「イ、イズナは忍びとして命令に従っているだけです!」

 

“命令……誰からだ?”

 

タタタタッ!

 

ダンッ!

 

シズコ「どうよ!お祭り運営委員会を舐めないで!」

 

フィーナ「一網打尽、デス!」

 

「くっ、強い!あいつら、なんか前よりも強くなってる……!?」

 

「あそこにいる謎の姿に変わった大人の指揮のせいっす、急にお祭り運営委員会の動きが変わったす!」

 

「くっ、イズナ殿!一旦戦略的撤退だ!」

 

魑魅一座の一人が撤退命令を出す。

 

イズナ「せ、戦略的撤退……?ですがイズナは……。」

 

「立派な忍者は引き際を弁えてるものだよ!何かの本で読んだ気がする!」

 

イズナ「なるほど!そういうことであれば!」

 

イズナ「先生……まさかイズナの夢を応援してくれた先生が立ちはだかるだなんて……。」

 

イズナ「何という運命の悪戯……!」

 

”立ちはだかったつもりはないが……。”

 

イズナ「ですがイズナは知っています!忍びの道を行くからには、こういったことも起こり得るのだと!ドラマで見ましたので!」

 

”ドラマ……?”

 

イズナ「望まぬ戦いに巻き込まれてしまうのもまた、忍者の宿命(さだめ)!」

 

イズナ「先生、イズナは諦めません!」

 

イズナ「次に相まみえる時はイズナ、今の三倍くらい強くなっているはずですので!では、ニンニン!」

 

“あ、おい!……何がどうなってやがる!”

 

士が声を掛けるもイズナは一瞬で消え去っていった。

 

 

 

魑魅一座を追い払い、再び店の中に戻ってきた。

 

シズコ「ああもう、また!」

 

シズコ「桜花祭が始まってからというものの、こうやって地味一座のやつらがあちこちで悪さをするんです!」

 

“その魑魅一座ってなんなんだ?”

 

フィーナ「魑魅一座・路上流。」

 

フィーナ「昔から百鬼夜行で、しょっちゅう問題を起こしているやつらデス!」

 

シズコ「確かに以前から問題児だったとはいえ、こんなに組織的に動くようになったのは最近になってからな気が……。」

 

シズコ「まるで、組織立って「百夜ノ春ノ桜花祭」を台無しにさせようとしてるっていうか……。」

 

”桜花祭が近づいてからか……急にってことは何かあるな。”

 

フィーナ「何にせよ、任侠を志す者として放っておけマセン!」

 

シズコ「ああもうっ!本当に何なのよっ!」

 

シズコ「今までは何とか私たちだけで止められたけど……。」

 

シズコ「なんか頻度も数も増えてる気がするし、このままだと……!」

 

シズコ「このまま桜花祭がダメになったら、私たちがあちこちから責められるじゃない!たまったもんじゃないわよ!」

 

だんだんとシズコがヒートアップしていく。

 

シズコ「……えっと、な~んちゃって、シズコ怖いです~☆」

 

”……。”

 

フィーナ「フィーナ、理解できマセン。どうして桜花祭を邪魔しようとするんデショウ?」

 

「……知ったこっちゃあないが、色々と気に食わないんじゃないかい。」

 

”……?(猫が喋った……いやそういえばあそこの大将も犬だったか。)”

 

シズコ「あっ、会長!」

 

ニャン天丸「どうも、百鬼夜行の商店街の会長だよ。」

 

シズコ「いったい桜花祭の何が気に食わないんでしょうか……?」

 

ニャン天丸「さあね……ただ強いて言えば、今回はひとつ大きく変わったことがあるだろう。昔からこの「百夜ノ春ノ桜花祭」の最後には、伝統的に花火が打ち上げられていた。」

 

ニャン天丸「でも今回はちょっと違うんだろう?新たな試みだとかなんとか。」

 

”新たな試み……?”

 

「はい……今回の桜花祭のために、特別に準備したものが。」

 

”特別のもの……?”

 

シズコの目線の先には、テーブルの上に何かしらの装置が置かれていた。

 

シズコ「今回のお祭りのフィナーレのために、ミレニアムにお願いした特別な装置です。」

 

”ミレニアム……(たしかユウカが所属していた学校もミレニアムって言ってたな。)”

 

フィーナ「ホログラムで花火を再現する、specialでniceな機械だと聞きマシタ!」

 

ニャン天丸「お金のかかってそうな機械だな……まあ何にせよ、何かが変わるということを、誰しもが簡単に受け入れるわけじゃない。」

 

シズコ「それはそうですけど……それが理由で、桜花祭を邪魔するなんて……。」

 

”理由としてはありえるな……くだらん理由だがな…。”

 

ニャン天丸「……。」

 

シズコ「私はただ「百夜ノ春ノ桜花祭」を、今まで以上に素敵なものにしたくって……。」

 

ニャン天丸「あくまで推測だ。それに鷲だって今さら、このことを蒸し返したいわけじゃあない。ただ、気に食わんと思うやつらもいるだろうなって話だよ。学生がこんな金を使って……ってな。」

 

シズコ「はい……ですが、私たちも趣味や道楽だけでやってるわけじゃありません!」

 

シズコ「すべてはお祭り運営委員会の委員長として、桜花祭を素敵なものにするために!それだけは自信を持って言えます!」

 

フィーナ「ハイ!お祭りというのは、毎年どんどん楽しくなっていくべきデス!」

 

ニャン天丸「ふん、そうかい。じゃあそうなるように頑張りな。」

 

シズコ「そうやってぶっきらぼうですが、会長はいつも手伝ってくれますし。今回の桜花祭でも、色々と心配してくれてますもんね。」

 

フィーナ「フィーナ知ってます!「ツンデレ」ってやつデスね!」

 

ニャン天丸「違うわい!……それで、どうするつもりなんだい?」

 

ニャン天丸「そろそろあいつらを止めないと、このままじゃ桜花祭がめちゃくちゃになっちまう。」

 

”そうだな……とりあえずはあいつらを退けること……だが、この人数じゃあ時間だけが過ぎるだろうな……他の奴らに助けを求めるのはどうだ?”

 

シズコに誰かしらいないか聞く。

 

シズコ「うーん……助けを求められる部活や委員会がゼロってわけじゃないんですけど……。」

 

”何か問題でもあるのか……?”

 

シズコ「どこもかしこも、真っ当に手伝ってくれるのかどうか……。」

 

”……どういうことだ?”

 

シズコ「うーん、でも背に腹は代えられませんし……。心当たりはありますし、一度行ってみましょう。ただ……先生の力が必要です、協力してくれますよね?」

 

”……ああ、もちろんだ。”

 

シズコ「……!さあ善は急げです!行きましょう、先生!」

 

シズコ「百鬼夜行で何かトラブルが起こった時に相談する相手といえば……すぐに思い当たるところが、二つあります。」

 

”二つか、何があるんだ。”

 

シズコ「一つは、実質的に百鬼夜行の生徒会ともいえる、「陰陽部」。そしてもう一つは、「百花繚乱紛争調停委員会」というところ、なのですが……」

 

フィーナ「聞いた話によると今、百花繚乱は全員不在だそうデス!」

 

”不在だと?……留年するだろ?”

 

シズコ「そういう問題ですか……フィーナの言う通り、そちらは今頼れない状況です。」

 

シズコ「今の私たちが頼れるとすると陰陽部の方、なのですが……」

 

”何か問題でもあるのか?”

 

シズコ「うーん、その、何と言いますか……。」

 

シズコ「……えぇぃっ!実際に会った方が早い!さあ、行きましょう!先生!」

 

”まあ、百聞は一見に如かずか……そいつらに会ってみるか。”

 

シズコ「あ、フィーナ。私がいない間、百夜堂の留守番はお願いね?」

 

フィーナ「モチロン!任侠の精神で、守り通りでみせマス!」

 

シズコ「……じゃあ問題。」

 

フィーナ「ハイ!」

 

シズコ「先生と私がいない間に、魑魅一座が来たとするわ。やつらが「喉が渇いちゃったんだけど、お水を一杯もらっていい?」って言いながら百夜堂に入ってこようとしたら……どうする?」

 

フィーナ「困った人がいたら助ける!それが任侠デス!」

 

シズコ「だーかーらっ、それじゃダメなの!追い出しなさい!はぁ……本当にもう……任せても大丈夫なのよね?」

 

フィーナ「ハイ、委員長!フィーナにお任せクダサイ!」

 

”こう言っているんだ大丈夫だろ……俺たちはさっさと行くぞ。”

 

フィーナの言葉を聞き、士は席から立ち上がりそのまま店の外へ出た。

 

シズコ「え、あ、ちょっと!?先生場所知りませんよね!?」

 

シズコも士に続き店の外へ出た。

 

 

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