世界の破壊者は青春の物語を繋ぐ   作:樺白

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#3 呪われたシステム

ワカモ「G4……それが何か分かりませんね……おっと、今は逃げた方がよろしいですね。」

 

G4と書かれた人型ロボットを気になりはしたが、今はそんな時間はなかったためそれを無視し逃亡する。

 

ワカモ(……ですが、あのG4って方が歩いてる方向……シャーレの部室がある方向のような?)

 

 

 

 

 

”……ここは、教室か?”

 

士はいつの間にかシャーレの部室から、大穴が開いた教室に移動していた。

 

”……?(子供……?)”

 

一人の女の子が机の上にうつ伏せで居眠りしている。

 

「くううぅぅ……Zzzz」

 

「くううぅぅ……Zzzz」

 

「むにゃ、カステラにはぁ……いちごミルクより……バナナミルクのほうが……。」

 

「くううぅぅ……Zzzzzzzz」

 

”……どんな夢見てんだ?”

 

「えへっ……まだたくさんありますよぉ……。」

 

”……寝てるところ悪いが起こさないといけないか。”

 

士は女の子を肩を掴み、軽く揺らす。

 

「……うぅぅぅんっ。」

 

ガタッ

 

むくり

 

「むにゃ……んもう……ありゃ?」

 

「ありゃ、ありゃりゃ……?」

 

「え?あれ?あれれ?」

 

「せ、先生!?」

 

「この空間に入ってきたっていうことは、ま、ま、まさか門矢士先生……?!」

 

”俺が先生ってわかるんだな……お前は?”

 

「う、うわああ!?そ、そうですね!?もうこんな時間!?」

 

「うわ、わああ?落ち着いて、落ち着いて……。」

 

「えっと……その……あっ、そうだ!まずは自己紹介から!」

 

「私はアロナ!」

 

アロナ「この「シッテムの箱」に常駐しているシステム管理者であり、メインOS、そしてこれから先生をアシストする秘書です!」

 

アロナ「やっと会うことができました!私はここで先生をずっと、ずーっと待っていました!」

 

”……睡魔に負けるほど待っていたんだな。”

 

アロナ「あ、あうう……も、もちろんたまに居眠りしたりしたこともあるけど……。」

 

”ま、なんだ……これからよろしく。”

 

アロナ「はい!よろしくお願いします!」

 

アロナ「まだ身体のバージョンが低い状態でして、特に声帯周りの調整が必要なのですが……。」

 

アロナ「これから先、頑張って色々な面で先生の事をサポートしていきますね!」

 

アロナ「あ、そうだ!ではまず、形式的ではありますが、生体認証を行います♪」

 

アロナ「うう……少し恥ずかしいですが、手続きだから仕方ないんです。こちらの方に来てください。」

 

”……?何をするんだ?”

 

アロナに言われたように近づく。

 

アロナ「もう少しです。」

 

アロナ「さあ、この私の指に、先生の指を当ててください。」

 

”これで良いのか?”

 

アロナの指に自分の指をくっつける。

 

アロナ「うふふ。まるで指切りして約束するみたいでしょう?」

 

アロナ「実は、これで生体情報の指紋を確認するんです!」

 

アロナ「画面に残った指紋を目視で確認するのですが……すぐ終わります!こう見えて目は良いので。」

 

アロナ「どれどれ……。」

 

アロナ「うう……。」

 

アロナ(うーん……よく見えないかも……)

 

アロナ(……まあ、これでいいですかね?)

 

”……適当にやってないだろうな?”

 

アロナ「ええ!?やってないですよ!!……はい!確認終わりました♪」

 

”……ホントか?”

 

アロナ「……全然信じてないって顔ですね……。」

 

”まあ……信じてやるか……少し聞きたいことがあるんだが……。”

 

アロナにいろんな事情を離した。

 

アロナ「なるほど……先生の事情は大体わかりました。」

 

アロナ「連邦生徒会長が行方不明になって、そのせいでキヴォトスのタワーを制御する手段がなくなった……。」

 

”ああ、そもそも連邦生徒会長って誰なんだ?”

 

アロナ「私はキヴォトスの情報の多くを知ってはいますが……連邦生徒会長についてはほとんど知りません。彼女が何者なのか、どうしていなくなったのかも……。」

 

アロナ「お役に立てず、すみません。」

 

”なに、お前が知らないならしょうがないな……連邦生徒会長の場所が分かればそいつを一発ぶん殴ってやろうかとは思ったが……ホントに行方不明になってるって事か。”

 

アロナ「殴るんですか……!?……まあ、その……サンクトゥムタワーの問題は私が何とか解決できそうです。」

 

”そうか、じゃあお願いできるか?”

 

アロナ「はい!分かりました。それでは、サンクトゥムタワーのアクセス権を修復します!」

 

アロナ「少々お待ちください!」

 

ウイィィィィィン

 

アロナ「……。」

 

アロナ「サンクトゥムタワーのadmin権限を取得完了……。」

 

アロナ「先生。サンクトゥムタワーの制御権を無事に回収できました。今サンクトゥムタワーは、私アロナの統制下にあります。」

 

アロナ「今のキヴォトスは、先生の支配下にあるも同然です。」

 

アロナ「先生が承認さえしてくだされば、サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会に移管できます。」

 

アロナ「でも……大丈夫ですか?連邦生徒会に制御権を渡しても……?」

 

”構わない……もしそれ以降俺を切り捨てようとすれば……その時は連邦生徒会を破壊するだけだからな。”

 

アロナ「すごいこと言いますね……分かりました。これよりサンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会に移管します!」

 

”ああ、わかった。”

 

 

 

リン「……はい。分かりました。」

 

リン「サンクトゥムタワーの制御権の確保が確認できました。」カチャッ

 

リン「これからは連邦生徒会長がいた頃と同じように、行政管理を進められますね。」

 

リン「お疲れさまでした、先生。キヴォトスの混乱を防いでくれたことに、連邦生徒会を代表して深く感謝いたします。」

 

リン「ここを攻撃した不良たちと停学中の生徒たちについては、これから追跡して討伐いたしますので、ご心配なく。」

 

リン「それでは「シッテムの箱」は渡しましたし、私の役目は終わったようですね。」

 

リン「……あ、もう一つありました。」

 

”なんだ?”

 

リン「ついてきてください。連邦調査部「シャーレ」をご紹介いたします。」

 

リンの後に続く。

 

リン「ここがシャーレのメインロビーです。」

 

リン「長い間空っぽでしたけど、ようやく主人を迎えることになりましたね。」

 

ガチャッ

 

リン「そして、ここがシャーレの部室です。」

 

リン「ここで先生のお仕事を始めると良いでしょう。」

 

”そうか……これから何をすればいいんだ?”

 

リン「……シャーレは、権限だけはありますが目標のない組織なので、特に何かをやらなきゃいけない……という強制力は存在しません。」

 

リン「キヴォトスのどんな学園の自治区にも自由に出入りでき、所属に関係なく、先生が希望する生徒たちを部員として加入させることも可能です……。」

 

”そういう事も可能なのか。”

 

リン「面白いですよね。調査部とは呼んでいますが、その部分に関しては、連邦生徒会長も特に触れていませんでした。」

 

リン「つまり、何でも先生がやりたいことをやって良い……ということですね。」

 

”……とんでもない権限だな。”

 

リン「…………本人に聞いてみたくても、連邦生徒会長は相変わらず行方不明のまま。」

 

リン「私たちは彼女を探すのに全力を尽くしているため、キヴォトスのあちこちで起きる問題に対応できるほどの余力がありません。」

 

リン「今も連邦生徒会に寄せられてくるあらゆる苦情……支援物質の要請、環境改善、落第生への特別授業、部の支援要請などなど……。」

 

リン「……もしかしたら、時間が有り余っている「シャーレ」なら、この面倒な苦情の数々を解決できるかもしれませんね。」

 

リン「そのあたりに関する書類は、先生の机の上にたくさん置いておきました。気が向いたらお読みください。」

 

リン「すべては、先生の自由ですので。」

 

”なるほど、大体わかった。”

 

リン「それではごゆっくり。必要な時には、またご連絡いたします。」

 

そう言い終わると、リンはシャーレを立ち去る。

 

”……協力してくれ生徒に挨拶しに行くか。”

 

士もシャーレを出て、生徒たちに会いに行った。

 

 

 

 

 

ユウカ「ええ。サンクトゥムタワーの制御権を制御権を連邦生徒会が取り戻したことを確認したわ。」

 

ハスミ「ワカモは自治区に逃げてしまったのですけど……すぐ捕まるでしょう。私たちはここまで。」

 

ハスミ「あとは、担当者に任せます。」

 

ユウカ「お疲れ様でした、先生。先生の活躍はキヴォトス全域に広がるでしょう。すぐにSNSで話題になってしまうかもしれませんね?」

 

”……まあ、かなり派手に暴れたからな。お前らもお疲れ。”

 

ハスミ「これでお別れですが、近いうちにぜひ、トリニティ総合学園に立ち寄ってください。先生。」

 

スズミ「先生もお疲れ様です。」

 

チナツ「私も、風紀委員長に今日のことを報告し戻ります。ゲヘナ学園にいらっしゃった時は、ぜひ訪ねてください。」

 

ユウカ「ミレニアムサイエンススクールに来てくだされば、またお会いできるかも?先生、ではまた!」

 

”……さて、シャーレのオフィスをよく見てみるか。”

 

生徒達と別れ、オフィスへと戻っていった。

 

 

 

 

 

ユウカ「……仮面ライダー……あの人やあの部活が食いつきそうだわ。」

 

ハスミ「確かに、ミレニアムの方は話題になりますね。」

 

チナツ「……?」

 

スズミ「どうかしました?」

 

チナツ「……あれって先生……いや、先生はシャーレに戻ったはずです。」

 

チナツが、目線の先にいる人型ロボットのようなものを見てそう呟いた。

 

ハスミ「あれって……ロボット……?ユウカがミレニアムに要請したのでしょうか?」

 

ユウカ「G4……いや……?あんなロボット要請した覚えもないし見たこと無いんだけど……まああの部活なら作りそうではあるけど。」

 

「……」

 

カチャッ

 

目の前のロボットはユウカ達を見た瞬間どこからか出したかわからない巨大な四連ロケットランチャーのようなものを装着し、ユウカ達に向けた。

 

ユウカ「……え?」

 

 

 

 

 

アロナ『あはは……なんだか慌ただしい感じでしたが……ある程度、落ち着いたみたいですね。お疲れさまでした。』

 

”まあ、何も無いよりかはマシだな……お前もお疲れ。”

 

アロナ『はい!でも、本当に大変なのは、これからですよ?』

 

アロナ『これから先生と一緒に、キヴォトスの生徒たちが直面している問題を解決していくのです……!』

 

アロナ『単純に見えても決して簡単ではない……とっても重要なことです。』

 

アロナ「それでは、キヴォトスを、シャーレをよろしくお願いします、先生。」

 

”まあ……やれるだけやってみるか。”

 

リン『先生、少しお時間よろしいでしょうか?』

 

リンから通信が入った。

 

”どうした?”

 

リン『先ほどモモカ……連邦生徒会の報告で、先生の仮面ライダー……ですか?それに似たものを見たという報告がありまして。』

 

”仮面ライダーに似た……聞かしてくれ、特徴かなにかは聞いてないか?”

 

リン『はい、全身は先生と違い黒色をしていて、目は青色で左肩には……G4と書かれてるとのことです。』

 

”なんだと……目撃場所はどこだ?”

 

リン『場所は……』

 

ズドーン

 

外から爆発音が聞こえた。

 

リン『!?……先生今の音は?』

 

”……チッ!!(爆発音の方向的にあいつらが歩いていった方向か!?)”

 

リン『先生……先生……s』

 

ピッ

 

”……ッ!!(無事でいてくれ!!)”

 

通信をきって急いでシャーレを後にした。

 

 

 

 

 

ユウカ「あ……あんなのまともに喰らったら……。」

 

人型ロボットが放ったミサイルは躱すことが出来たが、背後の光景を見て生徒全員冷や汗をかいていた。

 

ハスミ「……これをキヴォトスに放つわけにはいけません……あのロボットを壊しますよ!!」

 

各々の武器を持ち人型ロボットに向けて撃とうとした時。

 

「……」バスバスバスッ

 

チナツ「!……くっ!?」

 

チナツが撃つ前に発砲される。

 

ハスミ「チナツさん!……っ!」

 

「……」バスバスバスッ

 

ハスミ「うっ!?」

 

ハスミが撃つよりも先に、的確にハスミを撃ちぬく。

 

スズミ「ハスミさん!?……ッ!!」

 

スズミは持っている閃光弾を使い撹乱させようとしたが……

 

「……」バスッ

 

スズミ「ぐっ……っ!?」

 

閃光弾のピンを抜き、投げようとした一瞬を的確に閃光弾を撃ちぬき閃光弾をその場に落とさせその場で起爆させる。

 

スズミ(投げる瞬間の閃光弾を的確に撃ちぬくなんて……まるでこのことを予知してたみたいに……!?)

 

キーンッ

 

ユウカ「ッ……耳が……ッ!?」

 

閃光弾をまともに喰らったユウカを狙って人型ロボットが襲い掛かる。

 

ユウカ「辛うじて見え……」

 

冷静に横に躱そうとしたが……。

 

「……」ブンッ

 

ユウカ「が……あ……ッ?!」ズドッ

 

回避先を狙い、人型ロボットは思いっきり蹴りを出し、ユウカの腹部に突き刺さる。

 

ハスミ「ユウカ!!……ああっ?!」ダスダスダスッ

 

ハスミはうずくまるユウカを助けるため人型のロボットに照準を合わせようとした、その瞬間人型のロボットがこっち振り向きハスミを撃った

 

ユウカ「う……あ……ぐっ!!」

 

ユウカは腹部を押さえながら武器を人型のロボットに向けるが……。

 

「……。」ブンッ

 

ユウカ「ああっ?!」ガスッ

 

ユウカが武器を持っている手を蹴り飛ばし、武器を落とさせる。

 

チナツ「ユウカさ……うっ?!」ダスダスダスッ

 

チナツもユウカを助けようとするも、照準を向ける瞬間に人型のロボットに撃たれる。

 

「……。」ガシッ

 

ユウカ「あ……があっ?!!」グググ

 

人型のロボットはユウカの首を掴み上げる。

 

ユウカ「かっ……あ……。」グググ

 

「……。」

 

ゆうかは必死に人型のロボットの手を掴み外そうとするがびくともしなかった。

 

ユウカ「か……っ……。」

 

呼吸ができず徐々に力抜けていく……普段では感じることがない死が近づいてき、ユウカの目から涙が出ていた。

 

「……ッ?!」

 

人型のロボットが何かに気づき反撃を使用するが……。

 

「……ッ?!」ガシャンッ

 

何かに殴られ吹っ飛ばされ、ユウカが解放される。

 

ユウカ「ゴホッ?!……ケホッ!!……な、なに?」

 

ユウカから見れば急に人型のロボットが吹き飛んだように見えた。

 

「……ッ!」ブンッ

 

3

 

人型のロボットが何かに殴りかかるが空を切る。

 

「……ッ?!」ガシャンガシャンガシャンッ

 

見えないただ風を切る音だけが聞こえる何かに攻撃を食らい後ろによろける。

 

2

 

「……ッ!!」バシュッ

 

ダスッ

 

人型のロボットが何もない空間を撃つと何かに当たった音が聞こえた。

 

「……ッ?!」ガシャンッ

 

1

 

強力な攻撃を食らい背後へ大きく吹っ飛ぶ。

 

TIME OUT

 

「TIME OUT」の音声と共に、攻撃していたものの姿が見え、そしてその姿はマゼンタ色のスーツに変わる。

 

ユウカ「……っ!?せ、先生!!」

 

"大丈夫か、お前ら!?"

 

人型のロボットと見えない速度で戦っていたのはディケイド、門矢士だった。

 

ハスミ「先生……はい、大丈夫です。」

 

チナツ「私もです。」

 

スズミ「……ようやく感覚が戻ってきました。」

 

ユウカ「先生……助けてくれてありがとうございます。」

 

”……そうか。”

 

ユウカ「……先生!あの今の先生の姿に似たあのロボットは何なんですか!?」

 

スズミ「私たちも反撃をしようとしたのですが……あのロボットまるで未来が視えてるみたいに私たちの攻撃を的確に押さえられてしまいました。」

 

”勘が鋭いな……奴の名は「仮面ライダーG4」、正式名称は「GENERATION-4」……。”

 

”見た目はロボットだが、パワードスーツのようなものだと思えばいい。”

 

ハスミ「パワードスーツですか……って事は誰かがあれを着ていると言う事ですか。」

 

”そういう事だ……さらには「ESPシステム」で未来予知が可能で、さっきスズミが言っていた通りに未来予知を使ってお前らを圧倒していたのだろう。”

 

ユウカ「未来予知なんて……まるで超能力じゃないの。」

 

”いや、まるでじゃない……超能力だ。”

 

ユウカ「……え?」

 

”奴が作られた所では、超能力者が珍しいだけで存在していたんだ……その中の予知能力者を使い「ESPシステム」を動かしてるんだからな。”

 

チナツ「使うって……まるで人を物のように……」

 

”……その通りだ、ホントに消耗品のように使ったんだ、G4装着者も超能力者もな。”

 

それを聞いた生徒たちは信じられないと言う顔をしていた。

 

スズミ「……どういうことですか。」

 

”G4のシステムはAIによる機体制御を使い戦闘をしている……だがそのAIが厄介でな、意志や肉体の限界等関係なしに最善の行動を取らせるんだからな。”

 

ハスミ「……待ってください、それを続けるとどうなるんですか。」

 

”……お前らの思っている通りだ……命を落とす……そして能力者も負担がかかるため、同じように命を落とす。”

 

ユウカ「そ、そんな……そんな人を変えが効く電池のように扱うなんて……。」

 

”それだけじゃない、生命が停止してもAIによって動き出すんだからな。”

 

チナツ「……。」

 

”だからこう言われたんだろうな「呪いのシステム」……っとな。”

 

”……だが、今対峙している奴は何かおかしい。”

 

ハスミ「おかしい……ですか?」

 

”少なくとも装着者がいれば、いくら高性能AIだろうが最低限隙が生まれる……だが奴の動きは完璧すぎる……まるで装着者がいなくてガワだけが動いてる感じだ。”

 

スズミ「何故そう思ったのですか?」

 

”俺が高速で攻撃していた時に、攻撃は当たらなかったが攻撃する体制に入っていた……さらに、俺がとどめを刺そうとしていた時、カードに差し込む手順があるんだが、その一瞬の隙を狙い妨害しやがった。”

 

”似たような能力を使う奴を知っているが、あれとは違う……まるでライダーの歴史が具現化して襲い掛かっているみたいだ。”

 

ユウカ「歴史が……襲い掛かる……?」

 

”……完璧なAIに無限に使える未来予知能力か……厄介だな。”

 

士がそう言い終わるとG4が立ち上がる。

 

ハスミ「……っ!まだ立ち上がってくるんですね。」

 

ユウカ「あんなものがキヴォトスにあっちゃいけないわ!」

 

チナツ「先生!どうしますか。」

 

”……こういくか。”

 

”まず俺が囮になって奴の注意を引き付ける……お前らはその間に奴を囲むように四方それぞれに分かれてくれ。”

 

スズミ「四方にですか。」

 

”ああ、奴がいくら高性能AIとはいえ、同時に攻撃を捌ききるのは不可能だ。”

 

”俺が合図を送る、それに従ってくれ。”

 

「「「「分かりました!」」」」

 

”さて……破壊してやる。”

 

そう言うとライドブッカーからカードが出てくる。

 

それを掴むと、すぐさまベルトのバックルを開き、差し込む。

 

KAMEN RIDE

 

BLADE

 

TURN UP

 

ベルトから音声が鳴ると、士の前に青い畳サイズの光の壁が現れ、それを通り抜けると、士の姿が青いスーツに銀色のアーマーが付いた「仮面ライダーブレイド」の姿に変わる。

 

”俺のスピードに付いてこれるか?”

 

そう挑発をすると、再びライドブッカーからカードが飛び出し、それを再びバックルに差し込む。

 

ATTACK RIDE

 

MACH

 

”……はっ!!”ダッ

 

音声が鳴ると、ものすごい速度でG4に攻撃を仕掛ける。

 

G4「……ッ!」キンッ!

 

G4はその攻撃を防ぐ。

 

”流石高性能AI様だな!”キンキンキンッ

 

皮肉を言いながらも攻撃をやめない。

 

G4「……ッ!!」ブンッ

 

”ぐっ……能力が切れた瞬間を狙ったか……未来ばっか見ないで今を見たらどうなんだ。”

 

マッハの能力が切れ間合いを取る。

 

”(……どうやら四方に分かれたみたいだな。)”

 

戦いながらも周りの状況を把握し、ライドブッカーからカードを取り出しバックルに差し込む。

 

ATTACK RIDE

 

THUNDER

”……はぁああッ!!”

 

音声が鳴ると、ソードモードのライドブッカーの先端から青い稲妻が現れその稲妻をG4を狙って放出する。

 

G4「……ッ!?」ビリリッ

 

未来予知で視て体を動かす前に稲妻がG4に直撃し痺れさせる。

 

”機械中心のライダーだからな……これで隙が出来た。”パンパン

 

手を払うように鳴らすと、すぐさまカードブッカーからカードを取り出しバックルに差し込む。

 

FOAM RIDE

 

WIZARD

 

LAND

 

ドッドッ、ド・ド・ド・ドンッドンッ、ドッドッドン!

 

音声が鳴ると、全身黒スーツに黄色のアーマーに黄色の目の「仮面ライダーウィザード『ランドスタイル』」の姿に変わる。

 

”さて……そろそろ痺れが解けるか……ユウカ!ハスミ!”

 

「「はい!」」

 

対極に位置にいる二人の名前を呼び、呼ばれた生徒はG4に向けて銃弾を放つ。

 

G4「……ッ?!」サッ

 

前後同時に攻撃を放たれて、反撃よりも銃弾を躱すことを選んだ。

 

”これで終わりにしてやる……スズミ!チナツ!”

 

左右に分かれている二人の生徒の名前を呼び、ライドブッカーからカードを取り出し、バックルに差し込む。

 

ATTACK RIDE

 

BIG

 

音声が鳴ると、黄色の魔法陣が士の前に現れる。

 

「「はい!」」

 

G4「……ッ!?……ッ?!!」サッ

 

未来予知で魔法陣の効果が分かるが、スズミとチナツの同時発射で妨害に失敗する。

 

”どんなに高性能AIでも、空中ならどうやって躱すんだろうなッ!”スッ

 

士は黄色の魔法陣に手を突っ込むと魔法陣を通った腕が巨大化する。

 

ユウカ「ええ?!腕が大きくなっちゃった?!」

 

G4「……ッ?!」ギギギッ

 

巨大化した手でG4を掴む。

 

”ふんっ!!!”ブンッ

 

そのまま士はG4を上空へと放り投げる。

 

”あいつなりに言うなら……フィナーレだ……って所か。”

 

ライドブッカーからカードを取り出し、バックルに差し込む。

 

KAMEN RIDE

 

FOURZE

 

音声が鳴ると、士の姿が全身白スーツで目がオレンジ色の「仮面ライダーフォーゼ」の姿に変わる。

 

そしてその姿に変わってすぐにライドブッカーから別のカードを取り出し、バックルに差し込む。

 

FINAL ATTACK RIDE

 

FO FO FO FOURZE

 

音声が鳴ると、士の右腕にロケットが付き、左脚にドリルが付く。

 

すぐさまロケットが起動し、士を上空へと飛ばす。

 

ハスミ「……先生はまだ姿が変わるんですね。」

 

チナツ「……もしかしたら私たちが見た力もほんの一部かもしれませんね。」

 

上空を飛んだ士はすぐさまG4よりも高く飛び、左脚のドリルが回転を始める。

 

”はああーーーっ!!!”

 

ロケットとドリルが付いている方の脚をG4に向け、そのままG4に突っ込む。

 

G4「……ッ!!!」バシュバシュバシュッ

 

G4は持っている拳銃を士に向け発砲するも。

 

キンキンキンッ

 

そのすべてをドリルに弾かれる。

 

”はあ゛あ゛あ゛っ!!!”ドスンッ

 

G4「ッ?!!!」ドゥルルルルッ

 

そしてそのドリルがG4に突き刺さり地面に向かって急加速する。

 

ズドーンッ

 

そしてG4の抵抗虚しく地面に激突する。

 

スズミ「ッ……先生!!」

 

いくらキヴォトスの人でもあのスピードで地面に落ちたら一溜も無いのが脳で理解し、スズミは士に声をかけるが……。

 

”……よっ。”

 

砂煙から出てきた士は地面に着地する。

 

ユウカ「あの高さから超スピードで落ちても無事なんですね……。」

 

”ライダーの力があってこそだな……このライダーにはジェットパックで緩和されるからな。”

 

チナツ「……これで倒せたんでしょうか。」

 

ハスミ「油断してはいけません、警戒しましょう。」

 

砂煙が徐々に消えていく。

 

ユウカ「……え?」

 

砂煙が晴れるとそこには……?

 

ハスミ「なにも……ない?」

 

そこにはパーツの残骸すらない光景が広がっていた。

 

”……いや。”

 

士は地面に激突した場所へと歩き出す。

 

”……なるほど、ライダーの歴史って事だったな。”スッ

 

激突した場所から士は何かを拾う。

 

チナツ「……え?そのカードって?」

 

スズミ「先生が変身するときに使うカードと似てますね。」

 

”そうだ……つまりはこのカードから何かの要因で具現化されお前達に襲い掛かったって事だな。”

 

士が拾ったのはG4と書かれたライダーカードだった。

 

ハスミ「つまり今そのカードがあるって事は撃退した……っと言うことですね。」

 

”ああ、お前らもお疲れ……お前らが居なかったらもう少し被害が出てたかもしれないな。”

 

ユウカ「いえ、私も先生が居なかったらと思うと……改めて助けてくれてありがとうございます。」

 

”先生の役割は生徒を守り導く事だからな……ただそれだけだ。”

 

チナツ(……今日急に先生になって、言ってしまえば他人同然の私たちを全力で助けてくれるのは役割で片づけていいのでしょうか……?)

 

”……?”

 

端末から連絡が入る。

 

リン『……先生!』

 

”ん?ああリンか。悪いな急にきったりして、急いでいたもんでな。”

 

リン『……はぁ……情報で知っています、先生と生徒達で撃退したようですね……怪我はしていないですか?』

 

”俺は無事だ、お前らは?”

 

ユウカ「これぐらいなら明日には治るぐらいですね。」

 

「「「私もです。」」」

 

”頑丈だけじゃなく回復も早いと……こっちは大丈夫だ。”

 

リン『そうですか……それよりもあの仮面ライダーのようなロボットは一体?』

 

”奴は「仮面ライダーG4」だ……それよりリン今回のこと以外にも仮面ライダーのようなものの目撃情報はないか?”

 

リン『……いえ、今のところは情報がありませんね。』

 

”そうか、なら目撃情報が入ったのならすぐに教えてくれ。”

 

リン『……そうですね、今回の事も考えると先生が対処した方が良いかもしれませんね……わかりました、情報が入り次第そちらの方に連絡します。』

 

”ああ、そうしてくれ。”

 

プツッ

 

リンからの通信をきる。

 

ユウカ「……先生、そのカードももしかして……。」

 

”ああ、バックルに差し込めば使える。”

 

ハスミ「あれが……。」

 

”……まあ、これを使う時はよっぽどの時だ。”

 

スズミ「先生、今までの姿以外にまだ他の姿に変身できるんでしょうか?」

 

”ああ、まだまだな……だが。”

 

チナツ「……?」

 

”どうやらこのキヴォトスに来てからカードを紛失してしまってな……今回の事を考えるとキヴォトス中にカードがばら撒かれた可能性がある。”

 

ユウカ「え!?……じゃあ今回みたいにまたああいう奴がキヴォトスに……。」

 

”……リンから聞いたがまだ目撃情報はないみたいだ……それにそいつが見つかれば俺が破壊する。”

 

ハスミ「……そうですね、今回の事を考えれば下手に攻撃するよりかは先生の力を借りることも考えた方が良いですね。」

 

チナツ「……私もそう思うのですが……生徒が……。」

 

スズミ「……あの方には言っておいた方いいかもしれないですね。」

 

ユウカ「……まずい、あんな存在が知られたら私の学校の生徒達が……それにあの先輩も……」

 

それぞれ頭に浮かんだ考えに苦悩する。

 

”……俺はシャーレに戻る、お前らは?”

 

ハスミ「私たちはそれぞれの学校に戻り今回の事を報告しようと思います。」

 

ユウカ「私も……まあ、仮面ライダー……ですか?それの情報は一度全体に報告せずセミナーだけにしようと思います。」

 

チナツ「私もユウカさんと同じです。仮面ライダーの情報を流れれば私たちの学校的に暴走が起きないとは言い切れないので。」

 

”わかった……気を付けろよ。”

 

生徒達と別れシャーレに戻る。

 

”……アロナ。”

 

アロナ『はい!』

 

”お前はキヴォトスの多く情報を知っていると聞いたが、俺が来る前に仮面ライダーの目撃情報はあったか?”

 

アロナ『仮面ライダーと言うのは先生が戦ってたのと先生自身の事ですよね……いいえ、先生が来る前に目撃した情報はありませんね。』

 

”そうか、なら何か異変が起こった時はすぐに報告してくれ。”

 

アロナ『はい!』

 

”(……今回の旅は今まで以上に大変だな……いや、楽な旅なんてない……か。)”

 

そう思いながら、士はシャーレへと向かった。

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