黒市場の蜂
先生の役割を与えられた門矢士は、与えられた資料を終え、休息を取っていた。
”最初はこんなものか……さて、何をすべきか……。”
ここに来てからまだ2日目、リンからは何をしても良い……まあ人としてのモラルを考えてのことだが。
”良い景色を探して写真でも撮りにでもいくか。”
いつも首に掛けているカメラを使い、この世界の景色を撮りに出ようとした。
アロナ『先生!どこかに出かけますか?』
『シッテムの箱』からアロナの声が聞こえる。
”ああ、この世界のことを知りたいからな、写真でも撮りに行こうと思ってるんだが、アロナいい景色を撮れる場所を知っているか?”
アロナ『そうですね〜……良い景色というのが自然ならミレニアムサイエンススクールのはずれのところとかどうでしょう?』
アロナ『自然とかじゃなければ先生自身が気になった場所に行ってみたらどうでしょうか?』
”自分が気になる場所……か。”
アロナ『……あ!一つだけ避けた方が良い場所を言いますね。』
”避けた方が良い場所?”
アロナ『はい。通称ブラックマーケットっと言われる場所です。』
”ブラックマーケット……マーケットって言うんだ、何か売っているのか?”
アロナ『はい。通常じゃ手に入らないものが手に入りますが、治安は全く良くはありません。』
”ブラックマーケットか……。”
”(通常じゃ手に入らない物……G4の例ではカードが具現化され俺たちに襲いかかったが、そうでなければカードのまま……もしかしたらそこにカードある可能性があるな。)”
”そのブラックマーケットとやら場所に向かうか、アロナ場所を教えてくれ。”
アロナ「ええ?!私の話聞いてました?!」
”聞いていた、だがその場所に俺のカードがあるかもしれないしな。”
アロナ『カード……先生が仮面ライダーに変身できるカードですか?確かにキヴォトスでは無い物が出てくればブラックマーケットに置いてるかもしれませんが……。』
アロナ『さっきも言いましたが治安は最悪です。』
”なに、もしもの時があれば変身すればいい……それに俺のことを「アロナバリア」とやらで守ってくれるんだろ?超優秀AIさん。”
アロナ『超優秀……えへへ〜♪褒めたってバリアぐらいしか出ませんよ〜……わかりました!私がしっかり先生事をアシストしますね!』
”頼むぞ。”
シャーレを後にしてブラックマーケットへと向かった。
”……あれか?街一個分だが確かに物騒な感じがするな。”
カードからバイクを取り出しブラックマーケットに向かっていた。
アロナ『はい!……それにしてもカードからバイクを取り出すなんてそんなこともできるんですね。』
”普段はそんなことはないが、この世界に来た時にカードのなってた……まあこっちの方がいつでもバイクを使えるから良いんだがな。”
そう言いながら向かっているとブラックマーケット周辺に到着した。
”さて……着いたはいいがどこへと向かうか。”
バイクをカードに戻し歩き始める。
「こ、来ないでください〜!?」
”……なんだ?”
前方から悲鳴にも聞こえる声が聞こえる。
”……どう見ても不良って感じのグループに追いかけられてるな。”
そう呟きながらバックルを取り出し腰に装着する。
”変身!”
DECADE
音声が鳴ると士の姿がディケイドの姿に変わる。
”おい。”
「……っ!?」
追いかけられてた子の間に割り込む。
「な、なんだお前!?」
”通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ。”
「かめんらいだー……なんだそのコスプレ!?」
”コスプレか……まあそう見えて仕方ないか。”
「誰か知らんけど邪魔するなrっ?!」バシュッ
”邪魔するなら……なんだ?”
不良が銃を向けた瞬間銃を狙って発砲し銃を落とさせる。
「なっ……?!(いつ銃を……?)」
一瞬でライドブッカーをガンモードに変形させ発砲したのだ。
”流石にあの状況を見て見逃せる訳ないんでな。”
「正義の味方気取りkっ?!」バシュッ
”正義の味方か……どちらかといえば世界の破壊者とかの方が言われたことあるな。”
そう言うとライドブッカーからカードを取り出し、バックルに差し込む。
INVISIBLE
”……。”スーッ
「なっ?!」
「き、消えちゃった?!」
「どこにグエッ?!」ガッ
「なっ?!どうsガハッ?!」ガッ
「お前らdンガッ?!」ガッ
「え、ええ?!どうしちゃったんですか?!」
音声が鳴った後、士の体消えたと思った瞬間不良たちがどんどんと気を失って倒れていく。
”……おい、大丈夫か?”
「え、ええ?!いつの間に?!」
効果が切れ姿が見えるようになる。
「……はっ!助けてくださりありがとうございます!」
”その感じだと大丈夫そうか……お前、この場所とは縁がなさそうな格好しているが、何しに来たんだ?”
「えっと……ペロロ様のグッズを探してたんです!」
”ペロロ様……?その……アヒルみたいな奴か?”
「は、はい!」
”……一応言っておくが……俺は昨日からシャーレに来た先生だ。”
そう言うと士は変身を解く。
「……え、ええええええ!!?先生だったんですか?!……そう言えばSNSで変身する先生が来たって聞いたような……?」
”それで……一応今は授業の時間じゃないのか?”
「あ、あはは……。」
”……まあわざわざ報告はしないがな。”
「え、しないんですか?!」
”別にお前以外の生徒に被害を負えばしっかり報告はするが、自分で自分の首を絞めるだけなら言わないが……。”
「あ、ああそういうことですね……。それにしても何故先生がここに……見回りですか?」
”いや……ちょうど良い、お前このカードに似たやつを見たか?”
生徒にライダーカードを見せた。
「これは……あ!見ました!確か……ここの場所で似たようなデザインを見ました。何かのトレーディングカードなんですか?」
スマホを取り出し、地図を開きカードを見た場所を指差す。
”……まあそんな感じだ。助かった……気をつけて戻れよ。”
「は、はい!」
(なんだろ?ぶっきらぼうな感じだけど優しさも感じる人だったな……。)
生徒に教えてもらった場所につき中を見てみると……。
”ほう……このカードがあるんだな?”
「お客さんそのカードが気になるんですか?」
”ああ、いくらだ。”
「まさか売れるとは思わなかったからそうだな……1000ぐらいで良いですか?」
”構わない。”
”カードを手に入れたが……これ以上は用はないか。”
シャーレに帰ろうとしたその時。
「い、いや……来ないでください!!?」
”……!この声はさっきの……向こうか!”ダッ
悲鳴が聞こえた方向へ走り出す。
「な、なんですかあなたは!?」
「……。」
”大丈夫か……!?”
士が駆けつけ生徒が向いている方向を見て動揺した。
「せ……先生!?」
”……今度はお前かザビー。”
生徒を襲っていたのは「仮面ライダーザビー『マスクドフォーム』」だった。
”お前は逃げとけ、こいつは俺が破壊する。”
「は、はい!!」
生徒にそう言いながらライドブッカーからカードを取り出す。
”変身!”
DECADE
”はっ!!”ブンッ
ディケイドに変身し、ザビーに殴りかかる。
ザビー「……。」ガンッ
胴体に当たるもびくともしない。
ザビー「……。」ブンッ
”……っと。”サッ
ザビーは士に殴り返すがそれを士は躱す。
”……やはりこの状態じゃまともにダメージは入らないか……なら物理以外で行くか。”
ライドブッカーからカードを取り出す。
FOURZE FIRE
”……ちょっと熱いがこのぐらい誤差だな。”
音声が鳴ると士の姿が赤い「仮面ライダーフォーゼ『ファイヤーステイツ』」に変わる。
”おらよ!”ピュウッ
変身した後に士の右手に持っていた「ヒーハックガン」をザビーに向けて火炎弾を放つ。
ザビー「ッ!?」ボウッ
火炎弾がザビーに当たるが。
ザビー「ッ!」ダッ
火炎弾にひるみながらも士に向かって走ってくる。
”その状態でも他のライダー並みに動けるもんな!”ピュウピュウッ
ザビー「……。」サッ
連続で火炎弾を放つもそれを躱される。
ザビー「……。」ブンッ
”……っ接近戦は得意じゃないんでな。”サッ
ライドブッカーからカードを取り出しバックルに差し込む。
STEALTH
”……。”スー
ザビー「……っ!?」
音声が鳴ると、士の身体が見えなくなる。
”一気に終わらせる。”
5秒後ステルスが解除され、取り出したカードをバックルに差し込む。
FO FO FO FOURZE
ザビー「っ!?」バッ
”はっ!”ボオッ
背中のジェットパックで空を飛び、ヒーハックガンをザビーに向ける。
”はあ゛あ゛っ!!”ボオオウッ
ビームのような炎をザビーに直撃させる。
直撃したザビーを含む周辺が炎で包まれる。
カチャッ
ジリリリリッ
炎の中心から緑色の電撃が見え始める。
”やっぱり倒せてないか。”
取り出したカードをバックルに差し込む。
KABUTO
姿が赤く目が青い「仮面ライダーカブト『ライダーフォーム』」に変わる。
カチャッ
バヒュンッ
「CAST OFF」の音声と共に装甲を炎と共に吹き飛ばす。
装甲が外れると、まるで蜂のような「ライダーフォーム」へと変わる。
”……今回は10秒以上付き合ってやるよ。”
そう言いながらライドブッカーからカードを取り出す。
ザビー「……。」スッ
ザビーは腰に手を当てる。
「「CLOCK UP」」
両者から「CLOCK UP」の音声が流れる。
”はっ!!”ブオンッ
ザビー「……っ!!」ブオンッ
音速をも超えるスピードでザビーと戦い始める。
カンッキンッカンッガンッ
”はっ……ふんっ!!”ブンッ
ザビー「……。」ブンッ
”……(やはりG4の時と同じか……あまりにも完璧すぎる、例えるならライダーの歴史の強い所を具現化されてるって感じか。)”
ザビーと戦いながらそう考えていた。
ザビー「……。」カチッ
ジリリリリッ
音声と共に左腕から緑色の電撃が流れる。
”っ!”スッ
カードを取り出してバックルに差し込む。
KA KA KA KABUTO
音声と共に胴体から角にかけて青い電撃が走る。
ザビー「……っ!」ブンッ
”はあ゛あ゛ぁ゛っ!!”ブンッ
士は電撃が走る右足をザビーは電撃が走る左腕をそれぞれ相手の部位に攻撃する。
ズドーン
ぶつかったところから爆発が起こる。
”ぐっ!?……っ。”ドサッ
士は爆発の衝撃で吹っ飛ばされる。
”……どうやら……倒せたみたいだな。”
煙が晴れさっきまでいたザビーはいなかった。
”……どうやらG4と同じくカードになってるみたいだな。”
爆発が起こった場所に歩くと地面にはカードが落ちていた。
ザワザワ
”……っと早くこの場から離れるか。”
カードをバックルに差し込み、バイクを取り出してその場を後にする。
リン『……ライダーの目撃情報ですか?』
”ああ、なにか聞いてないか?”
リン『……いえ、そのような情報は聞いていませんね。』
”そうか、悪いな急に。”
リン『いえ、では。』
通信が切れる。
”……アロナの方の情報でもないのか?”
アロナ『はい、私も初めて見ました。』
”そうか……となると奴は急に現れた以外にないと……まあ驚きはしないが。”
ザビーのカードを見ながらつぶやく。
”(今回は一対一だから何とかなったがこれが複数になると少し手ごわくなりそうだな。)”
”……そう言えば「アロナバリア」が発動していたなかったみたいだが……?”
アロナ『……流石に音速を超えられてしまっては防ぐ時間もありませんよぉ。』
”……それはそうか。”
アロナと話しながらシャーレへと戻っていった。