”G4に……ザビー……何らかの法則はなさそう……か。”
シャーレの資料を終えるとカードを眺めながらつぶやく。
アロナ『……そういえば先生、そのカード以外にも持っていましたよね?ブラックマーケットで買った……。』
”ああ……これの事か。”
ライドブッカーから別のカードを取り出す。
取り出したカードに移っているのは紫色のライダーだった。
アロナ『……顔に手裏剣ですか……見た目もどこかしら忍者みたいですねぇ。』
”別の未来のライダーだ……例えるなら、魔王が倒されて生まれた別世界線のライダーって感じだな。”
アロナ『別世界ですか……。』
”ああ、ま……俺には慣れた事だがな。”
そう言いながら立ち上がる。
アロナ『どこかに行くんですか?』
”この世界のすべてを撮りにな……。”
アロナ『すべてを撮りにですか?』
”ああ……そうだアロナ、ブラックマーケットに行った時に出会った奴……妙に制服があの風景と合っていなかったが……どこの制服だ?”
アロナ『あの制服……確かトリニティ総合学園の制服ですね。』
”トリニティ総合学園……確かハスミカンが言っていた場所か……だがアイツとは制服が違うみたいだが?”
アロナ『ハスミさんの制服は正義実現委員会の制服ですね。』
”正義実現委員会……正義……か。”
”そうだな……トリニティ総合学園に向かってみるか……アロナ道案内を頼めるか。”
アロナ『はい!高性能AIのアロナちゃんにお任せあれ!』
”よし、行くぞ。”
シャーレから外に出る。
カードからバイクを取り出し、トリニティ総合学園へと向かっていた。
アロナ『そのバイクって燃料って大丈夫なんですか?』
”ああ、これは燃料は無限だ……原理は知らんがな。”
アロナ『先生がいた場所ってすごい技術があるんですねぇ。』
”……俺の場所かも知らんがな。”
アロナと話しながらトリニティ総合学園へと向かう。
”……少し小腹がすいたな……この辺で適当に食べるか。”キキーッ
小腹がすいた士はバイクを止め、近くの飲食店を探す。
”……っと言ってもどこもスイーツ店ばっかだな……庶民的な店はないのか?”
アロナ『ここは所謂お嬢様が通う場所ですからねぇ。』
”……ッチ、少しは庶民の舌に合う店も出すんだな。”
士がピンっと来る店がないため再びバイク乗ろうとした時。
「おや、そこの人目が良いね。」
”ん?”
士は誰かに呼び掛けられる。
”……誰だ?(あの制服……ブラックマーケットで見たことある。)”
士が声をかけられた方を向くとピンク髪の女の子が立っていた。
「ただの通りすがりだよ、それよりもお兄さんそこのスイーツは絶品なんだよ、それを食べに来てるって事は通だねー。」
”スイーツ?”
女の子が見ている方向に振り向く。
”……そういうことか……悪いが俺はこれを食べに来たわけじゃない。”
「おや……どうやら違ったみたいだね、すまないね。」
”あ、ああ……(なんだこいつ……物凄いマイペースだな……油断してると飲み込まれそうだ。)”
「……そう言えばお兄さん初めて見るね。」
”最近シャーレに来た先生だ。”
「先生……SNSで聞いたことあるね。あなただったんだね。」
”先生が来たことがわかっているのに顔は知られてないのか……イケてる顔なのにな。”
「……面白いね、先生とは『ロマン』が合いそうだねぇ。」
”……ロマン?”
「そうロマン……友好の印に……。」スッ
”……それは?”
「私がよく行くスイーツだよ……先生にも分けてあげる。」
”……もらえるものならもらってやるか。ちょうど小腹がすいてたしな。”
「ふふ……ここのスイーツは美味しいよ。」
”そうか。”
スイーツを受け取る。
「またね先生……今度はロマンの事を教えるから。」
”お、おう……。(ロマンを教える?)”
ピンク髪の女の子と別れ、その女の子からもらったスイーツを食べていた。
”ほう……なかなかいけるじゃないか……今度あったら教えてもらうとするか。”
スイーツを食べ終わるとその場から離れるためにバイクに乗ろうとするが……。
アロナ『……っ!?先生!!』
”……っ!?おっと!?”サッ
アロナの声で背後に襲うとしようとした奴の攻撃を回避する。
”……っ!お前は!?”
士を襲った奴は、全身水色で鮫のようなライダーだった。
”アビス……今度はお前か。”
バックルを腰につけ、ライドブッカーからカードを取り出す。
”変身!”
DECADE
バックルにカードを差し込みディケイドの姿に変わる。
アビス「……。」スチャッ
アビスがカードを差し込み、音声が鳴る。
アビス「……。」ブンッ
するとアビスの手から剣が召喚される。
”あの時の俺とは違うぜ!”キンッ
ライドブッカーをソードモードに変え斬撃を防ぐ。
”ふんっ!!”ブンッ
アビス「!?」キンッ
押し合いに勝ちアビスを吹っ飛ばす。
アビス「……っ!」スッ
いつの間にか左腕のアビスバイザーが消えもう一つのアビスセイバーで襲い掛かる。
”二刀流か!ならこっちもやってやる!”
ライドブッカーからカードを取り出し、バックルに差し込む。
AGITO FLAME
音声が鳴ると胴体は赤色、角が金色の「仮面ライダーアギト『フレイムフォーム』」の姿に変わる。
”ふっ!”シュッ
フレイムセイバーを二つにし、両手に持つ。
アビス「……。」ブンブンッ
”はっ……はあっ!”カンカンッ
お互いの武器で斬り合う。
アビス「……っ?!」
徐々にアビスの方が押され始める。
”言っただろ、俺は前と違うてな!”カンッ
アビス「っ……!?」ガンッ
斬り合いで勝ち、アビスを吹き飛ばす。
”これで終わりだ。”スッ
ライドブッカーからカードを取り出し、とどめを刺そうとバックル差し込もうとするが。
ビュンッ
”……っ?!なにっ!!”サッ
近くにあった窓ガラスから何から飛び出してくる。
”……お前は!?”
飛び出してきたのは全身が黄色の蟹みたいなフォルムのライダーだった。
”シザース……おまえもか。”
士の前にはシザースとアビスが並んでいた。
”どっちも俺が狙いか……俺抜きでライダーバトルでもしてろよ。”スッ
カードを取り出しバックルに差し込む。
FAIZ
音声が鳴ると、胴体が銀色で目が黄色の「仮面ライダーファイズ」の姿に変わる。
”2体で来るなら使ってもいいだろ!”
再びカードをバックルに差し込む。
AUTOVAZINE
音声が鳴ると士が乗っていたバイクが人型のメカに変形し、シザースに襲い掛かる。
シザース「っ!?」ゴスンッ
アビス「っ!?」
”よそ見すんな!”スッ
カード取り出し、バックルに差し込む。
FAIZEDGE
音声が鳴ると、士の左手にファイズエッジが現れ右手にはライドブッカーをソードモードにしてアビスに攻撃を仕掛ける。
”ふんっ!”カンッ
アビス「っ!」グググッ
シザース「……っ?!」ガシャンッ
再び力を押し勝つが……。
キャッ!?
”っ!?”
悲鳴が聞こえた方向を見るとシスター風の制服を着た生徒が立っていた。
アビス「……っ!」ブンッ
”っ!?おい!逃げっ……ぐっ!?”ドサッ
生徒に気を取られた瞬間にアビスに突き飛ばされてしまう。
アビス「……。」スッ
スチャッ
アビスはカードを差し込みモンスターを召喚する。
そのモンスターは先ほどの生徒に襲い掛かる。
”この野r……”スッ
アビス「……っ!」ブンッ
”……ぐっ!?”ガンッ
ライドブッカーをガンモードにし、モンスターに撃とうとしたがアビスに妨害されてしまう。
”ぐっ……逃げろ!!”
生徒に逃げるように言うが。
「……。」ブンッ
「……っ!!」
無慈悲にもモンスターの攻撃が生徒に襲う。
ガンッ
「……!?」
”なに!?”
だがその攻撃は生徒に届かなかった。
「……ふっ!……やっ!」ブンッ
「っ!?」ドサッ
「っ?!」ドサッ
モンスターが斬り飛ばされる。
アビス「……っ!?」
”……お前……!?”
生徒をモンスターを守ったのは全身が白く、胴体のアーマーが緑色のライダーだった。
”仮面ライダー……アーマードライダー斬月だと……!?”
斬月「……。」スッ
斬月が倒れた生徒に手を差し出す。
「……あ、ありがとうございます。」
”……っ!ふんっ!”ブンッ
アビス「っ?!」ガシャンッ
アビスが斬月の方に気を捕らえてた隙をつき、アビスを斬り飛ばす。
斬月「……。」サッ
”……お前は俺を襲わないのか?”
斬月「……。」コクッ
士の発言に小さくうなづく。
”……そうか、ならありがたいな……。”スッ
ライドブッカーからカードを取り出し、バックルに差し込む。
DRIVE
音声が鳴ると全身が赤く、胴体にタイヤが付いた「仮面ライダードライブ」に姿が変わる。
シザース「……っ!?」
シザースと戦っていたメカが普通のバイクに戻る。
”今度こそ終わらせてやる。”スッ
再びカードを取り出し、バックルに差し込む。
D D D DRIVE
音声が鳴ると、アビスを囲うようにタイヤが4つ現れる。
斬月「……ふっ!」ガシャンッ
メロンスカッシュ
斬月はバックルについている刀のようなレバーを動かす。
”……はっ!”ダッ
士とアビスを囲うようにトライドロンがものすごいスピードで周りを走り出し、士はアビスに向かって蹴りを放つ。
斬月「……はっ!」ブンッ
シザース「……っ!?」ガシャン
斬月はシザースに向かって連続で斬り始める。
”はあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ”
アビス「っ!?」ドガベキボガッ
士がアビスに蹴りを当てそのまま通りに抜けるとトライドロンに当たり反転し再びアビスに当たる……それは何度も続けた。
斬月「……はっ!!」ザンッ
シザース「っ!?」ザシュッ
ドカーン
シザースは斬月の最後の攻撃を受けるとその場で爆発した。
”はあああっ!!!”
アビス「っ!!?」ドガッ
ドカーン
士の最後の蹴りをくらうとアビスもシザースと同様その場で爆発する。
”……ふっ。”
士がバックルを外し変身を解除する。
”……助かった……だがお前はなんだ?あいつらと違って意志があるように感じる。”
斬月「……。」コクッ
斬月は士にお辞儀をするとすぐにこの場から離れようとする。
”お、おい……その力をどこで……その力で何をするつもりだ!”
斬月「……。」
士の発言に反応し、斬月が止まる。
斬月「……わた……俺は、人を助けたいからこの力を使っていま……っている。」
”……!?(言葉を発した……やはり変身者がいるのか……?)”
斬月「……。」ダッ
”あ、おい!!”ダッ
斬月の後を追い、斬月が曲がっていった道を追いかけるが……。
”……人混みに紛れて逃げたか。”
士が斬月がいた場所に着くとそこには大人数の生徒がそこにいた。
”……。(人が多いな……シャーレに戻るか。)”
士は元の場所に戻り、バイクに乗ってシャーレへと戻った。
”……アロナ、斬月って言うライダーに関しての情報はないのか?”
アロナ『……残念ながらありません……私も初めて見ました。』
”……そうか。”
”(あの斬月に変身してる奴……おそらくは女だろうな、声を意図的に低くはしていたが……。)”
”(アロナは見た事ないとは言っていたが、あの動きはまるで初めて使ったように見えなかった。)”
”(歴史が襲ってくるライダーの他に、何者かが変身を経たライダーもいるのか……。)”
シザースとアビスのカードを見ながら士はそう思っていた。
”……そういや手紙が届いていたが……まあそれは後で確認するか。”
流石に疲れていたので、睡眠を優先した。
斬月「……。」
斬月は人が誰もいない所にいた。
「……。」
変身を解除するとベルト自体が消え、手に斬月の顔が描かれた時計のようなものが現れる。
「……あれが……先生ですか。」
「アーマードライダーの他に仮面ライダーとも言うのですねこの力は。」
「……確かにこの力はとても脅威的な力です……ね。」
「……今はそのことを考えるより、私のするべきことをしましょう。」
その変身者は目的の場所へと歩き出す。
その向かう先にあるのは、トリニティ総合学園だった。