世界の破壊者は青春の物語を繋ぐ   作:樺白

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#2 アビドスでの初日

アビドスの生徒の後に続き士はバイクを走らせていた。

 

「……ん、着いたよ。」

 

”ここが、アビドスか……。”

 

生徒の後に続いて着いたのはよくある高校だった。

 

”……資料とかで見たトリニティとか違い、外装は様々な世界で見た学校って感じか。”

 

「……様々な世界?」

 

”いや、気にするな……それよりもお前が要請を送ったわけではないんならだれが送ったんだ?”

 

「ん、多分もうみんなが集まってるから案内するね。」

 

”……みんな?”

 

やけに高校が静かな雰囲気に違和感を感じながら士は生徒の後に続いて歩く。

 

ガチャッ

 

「……ん?まだいなかったみたい。」

 

”ここは……部室かなんかか?”

 

「ん、似たようなもの……待ってて水用意するから。」

 

”そうか……。(来るのが早かったのかあいつ以外の生徒とすれ違ってないが……この学校は始業時間が遅いのか?)”

 

誰ともすれ違ってないことに違和感を覚えるが、世界が違うのでそういう世界ってことで納得する。

 

「……あ!おかえり、シロコ先輩。」

 

シロコ「ん、ただいま。」

 

ガチャッ

 

ドアの奥から声が聞こえるとそのドアが開かれる。

 

シロコ「ん、来たよ。」

 

ドアから出てきたのは、先ほどの生徒……おそらくシロコだろう。

 

その他に眼鏡をかけた生徒、金髪の生徒、ケモ耳が生えたツインテールの生徒だった、

 

「……。」

 

”……。”

 

士の姿を見ると生徒たちは黙ってしまう。

 

「……!?シロコちゃん!?こちらの方拉致してきちゃったんですか!?」

 

金髪の生徒が声を上げる。

 

「まさかシロコ先輩、ついに犯罪に手を染めて……。」

 

眼鏡の生徒がそういう。

 

”(ついにってなんだ……こいつヤバい奴なのか……いや、この世界の基準が知らんからな、あれが基準なのかもしれないか。)”

 

「みんな落ち着いて!問題が発覚する前に何とかもみ消さないと!!」

 

”……。”

 

シロコ「違う。この人、うちの学校に用があるんだって。」

 

「「「え?」」」

 

「……ってことはお客さん?」

 

シロ「そう、お客さん。」

 

「そうでしたか……。」

 

「「「んん……。」」」ジー

 

3人の生徒にジーっと見つめられる。

 

”……なんだ?”

 

「「「んん……。」」」

 

シロコ「……ん、お水。」

 

”ああ、少しのどが渇いてたんでな助かる。”

 

「……えっと、あなたのことを伺ってもいいですか。」

 

金髪の生徒がそう言う。

 

”やれやれ、まだ顔は広まってないか……俺は、連邦捜査部シャーレの先生だ。覚えておけ。”

 

「「「ええ!?」」」

 

「って言うことは連邦生徒会関係の……。」

 

「うん!」

 

「支援要請が受理されたのですね!良かったですね、アヤネちゃん!」

 

金髪の生徒が眼鏡の生徒の手を握る。

 

どうやら眼鏡の生徒が手紙を寄こした生徒らしい。

 

「はい!要請を送り続けてた甲斐がありました!」

 

”(……まあ、これは俺がいなかったらおそらく永遠に受理されなかったんだろうな……責任押し付け会長の捜索のせいでな。)”

 

「これで、補給が受けられる!」

 

”……お前ら喜ぶならこれを受け取ってから喜べ。”

 

士が生徒たちにとあるものを見せる。

 

そこには物品譲渡証明書と書かれていた。

 

アヤネ「あ、ありがとうございます!!これで弾薬と補給品の援助が受けられます。」

 

「あ!ホシノ先輩にも伝えないとですね。」

 

「うん、多分先輩ならいつもの場所で寝てると思う。」

 

「私起こしてくるね!」

 

そう言うとツインテールの生徒が部屋から出る。

 

シロコ「……そうだ、先生。」

 

”……なんだ?”

 

シロコ「みんなの紹介がまだだった。」

 

シロコ「あの子は、一年の黒見セリカ。」

 

ノノミ「私は二年の十六夜ノノミと申します!」

 

アヤネ「改めまして、一年の奥空アヤネです。」

 

シロコ「私は二年の、砂狼シロコ……って一番最初に会ってるからわかってると思うけど……っあ、別にマウントをとってるわけじゃない。」

 

”いや、別に気にしてないが。”

 

シロコ「……それともう一人、対策委員の委員長……小鳥遊ホシノ先輩。」

 

シロコ「以上五人が、アビドス高等学校の廃坑対策委員会。よろしくね。」

 

「……も~セリカちゃん~おじさんにはもっと優しくしてくれないかな~。」

 

セリカ「何言ってるんのよ!委員長なんだからほら、ちゃんとして!」

 

セリカが連れてきたのは、セリカよりも背の低いピンクの生徒だった、

 

”(こいつがホシノってやつか。)”

 

ホシノ「むにゃむにゃ……小鳥遊ホシノだよ、よろしく~……。」

 

ふにゃふにゃな声で挨拶した。

 

”ああ……俺は門矢士……今は先生をしている。”

 

ホシノ「……。」ジー

 

”……。”

 

シロコ「……ねえ先生?」

 

”……なんだ?”

 

シロコ「今から学校内を案内するよ。」

 

”そうか……わかった。”

 

シロコの後に続き、廊下に出る。

 

”(小鳥遊ホシノ……一見おちゃらけてるようにふるまっているが……奴はかなりの強者だな……それに見た目で判断はしてはいけない……傷を負ってたとはいえかなり力を失っていた魔王にやられたしな。)”

 

小鳥遊ホシノの実力を勘と経験で大体把握する……もっとも経験のほうは思い出したくない過去ではあるが。

 

 

 

”この辺りはずいぶんと砂漠化が進行しているな。”

 

シロコ「ん、この学校も私が入学したころにはもうこんな状態だった。」

 

”……ほかに生徒を見ないようだが……お前ら5人だけか?”

 

シロコ「……そう、この学校たくさんの借金があってもう私たちしか残っていない。」

 

シロコ「対策委員会として、いろいろな依頼を受けてその報酬を返済に充ててるの。」

 

”それは大変そうだな。”

 

シロコ「この間はみんなで体育館の掃除をしてきた……あ、その時はアヤネが風邪をひいて休んでいたから4人で。」

 

シロコ「思ったよりごみが多くて、少し手間取ったけど問題はなかった。」

 

シロコ「……そのあと、アヤネにすごい怒られたけど。」

 

”……何をしたんだ。”

 

シロコ「……ん、ついたよ。」

 

”……ここは?”

 

シロコについていくと、一つの部屋に案内された。

 

シロコ「ただの空き部屋……これからはここを先生の部屋として使って。」

 

”……職員室とかじゃないのか?”

 

シロコ「ん、職員室は砂がすごいから……ちょっと狭い?」

 

”いや……。”

 

士は奥の椅子まで歩いて椅子に腰かける。

 

そして、足を組んだ。

 

”この部屋にいると、俺が校長になったようで気分がいい。”

 

シロコ「……ん、そう。」

 

士の発言に対して最低限の返事をした。

 

”……シロコ、一つ聞いてもいいか?”

 

シロコ「ん?」

 

士は一つ疑問に思っていたことを話す。

 

”どうしてこの学校を守ろうとするんだ?”

 

シロコ「え?」

 

シロコが反応した時。

 

タタタタタタタタッ

 

シロコ「ッ!?」

 

”銃撃か。”

 

「アドビス高校の諸君!今日こそあたしらが占拠させてもらうぜ!」

 

アヤネ「あれは、カタカタヘルメット団です!……よりによってこんなタイミングで……」

 

ホシノ「んも~これじゃあおちおち昼寝もできないじゃないか~」

 

セリカ「ふん!いつも通り返り討ちにしてやるわ!」

 

ノノミ「皆さん!校庭へ急ぎましょう!」

 

シロコ「っ!……先生はここに隠れてて。」バッ

 

”おい、シロコここは3か……”

 

シロコが3階の高さから飛び降りも、なんともないようですぐさま物陰に隠れた。

 

”ほんと、キヴォトスの連中が頑丈だな!”

 

アロナ『危ない!先生!』

 

タタタタタタタッ

 

”おっと!”サッ

 

こちら側に銃撃が飛んでくるもアロナが反応してくれたおかげですんなりとかわす。

 

”っ容赦がねえな……いいアシストだアロナ。”

 

アロナ『どういたしまして先生!』

 

”……人数は多いな……8人ぐらいか……。”

 

物陰に隠れながらも生徒たちの戦いを見ていた。

 

”……連携がなってないな”

 

シロコがノノミにぶつかったり、シロコ達に気を取られた隙を狙われホシノが手榴弾を食らってしまう。

 

「銃弾を切らしてる情報は本当みたいだな。」

 

黒いヘルメット被った奴が笑いながらそう言う。

 

「いよいよ決着をつける時が来たようだ……よーし!このまま一輝に叩き込めるぞ!」

 

”情報も筒抜けか……。”

 

アロナ『先生、このままじゃアビドス高校の生徒さん達が……。』

 

”わかった。”

 

アロナの言葉を聞き、自分の部屋から出る。

 

 

 

「おいおい、まだやる気なのかよ……。」

 

「お前らに勝ち目なんてないぞ~!」

 

カチッ

 

「まだまだいくぜ~!」ブンッ

 

手榴弾のピンを抜きアビドスの生徒達に放り投げる。

 

バシュッ!

 

ドカーン

 

「なに!?」

 

何かにぶつかり、空中で手榴弾が爆発する。

 

”……ふー……お前ら。”

 

空中の手榴弾を撃ち抜いたのは、ライドブッカーを持った士だった。

 

「だ、誰だ!」

 

シロコ「先生!?」

 

”どうしてこの学校を守りたいんだ?……はっきりと言うがこの学校が廃校になるのも時間の問題だ……実際新入生を含めても5人となれば遅かれ早かれ借金返済する前につぶれるだろう……だが、それでもお前らはここは廃校を防ごうとする……それはなぜだ?”

 

士は先ほどシロコに聞きたかったことをシロコ達に聞く。

 

シロコ「……ん、それは……ここが私たちの居場所だから。」

 

”……居場所……か……お前らはどうなんだ?”

 

「「「「もちろん!」(です!)」(よ!)」」

 

”……なるほどな。”

 

「突然出てきてなんだ!……あんたもこの学校の現実をわかってるじゃないか!!」

 

”そうだな……だが。”

 

”人は誰でも、自分の居るべき場所を探している。そこは偽りの無い、陽の当たる場所……こいつらにとってはこの場所がそうなんだろう。”

 

”その場所を汚したり利用したりする権利は誰にもない!”

 

”こいつらがこの場所を守るなら……俺は……こいつらを守る……それが俺の……先生としての役割だ!”

 

「……ッ!?」

 

ヘイローを持たない人間が放つ圧に、ヘルメットをかぶった奴らは押される。

 

”……知ってるか?こいつが用意してくれた部屋の席……悪くない。”

 

シロコを見ながら士はそう言った。

 

”……そういう事だ、悪いが……お前らには退散してもらおう。”

 

「急に邪魔して偉そうに色々喋りやがって……てめえは一体誰なんだ!」

 

”連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの先生……門矢士……そして……”スッ

 

ライドブッカーからカードを取り出す。

 

”通りすがりの仮面ライダーだ!……覚えておけ!変身!!”

 

士はヘルメットの奴らにそう言うとカードをバックルに差し込む。

 

KAMEN RIDE

 

DECADE

 

音声が鳴ると、士の姿はディケイドの姿に変わる。

 

シロコ「!……姿が変わった!?」

 

”……ここから反撃だ、お前ら。”

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